2018/06/24 - 2018/06/24
11位(同エリア136件中)
かっちんさん
空知(そらち)地区にいくつかある炭鉱で採掘された石炭は、戦後の経済復興に貢献しました。
その中の一つ「上砂川(かみすながわ)町」を訪ねます。
三井砂川炭鉱は大正3年(1914)~昭和62年(1987)まで採掘され、石炭輸送には函館本線上砂川支線(上砂川~砂川)が利用されていました。
上砂川支線の廃止は炭鉱閉山より7年遅く、平成6年(1994)でした。
当時の面影は、旧上砂川駅舎、ズリ山、旧三井砂川炭鉱中央立櫓(現、地下無重力実験センター)、かみすながわ炭鉱館にて確認できます。
旧上砂川駅舎は昭和59年(1984)に放映された倉本聰のテレビドラマ「昨日、悲別で」のロケ地になったところです。
炭鉱や旧上砂川駅は時間が止まったままですが、周辺に咲くルピナスやコウリンタンポポ、人々の生活は生き生きとしています。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・上砂川町「し~たん」「かみすながわ炭鉱館」
・空知総合振興局「そらち炭鉱のまちガイドマップ」
・文部科学省「地下無重力実験センター」
・日本観光振興協会の観るナビ「上砂川町無重力科学館」
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス JR特急 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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旭川駅から出発
旭山動物園は開園50周年を迎えました。 -
北海道の風景(深川付近)
旭川駅から特急「ライラック」に乗り、砂川へ向かっています。 -
急傾斜の屋根(滝川付近)
雪が積もりにくい屋根です。 -
砂川駅に到着
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砂川駅の廃線跡
かつて砂川駅から炭鉱の町に向かって、函館本線上砂川支線と歌志内線が出ていました。 -
砂川市立病院バス停
砂川駅から150m程離れた国道沿いにバス停があり、各方面へバスが出ています。 -
上砂川町・歌志内市
函館本線の東側に位置する町です。
以前は各々の町で採炭した石炭を輸送する鉄道が走り、砂川駅が中継地でした。 -
砂川管内のバス路線図
旧上砂川駅へは、上砂川線のバスで中央1丁目へ向かいます。 -
おどけたオジサン(上砂川)
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中央1丁目に到着
砂川市立病院からバスで20分程かかりました。 -
上砂川のメイン通り
バスは中央1丁目で折り返し、歌志内へ向かいます。 -
上砂川周辺の案内図
中央1丁目バス停は「さわやかトイレ」のあたり。
これから旧上砂川駅(悲別駅)、かみすながわ炭鉱館、廃線跡を訪ねます。 -
「し~たん、し~なちゃん」
上砂川町のマスコットキャラクターです。
「し~たん」名前の由来は
・しい(し~)たけの町(タウン→たん)
上砂川産しいたけは全道一に匹敵する年間収穫量
・椎(し~)茸の町へ、炭(たん)鉱の町から・・・
炭鉱の町として栄えた上砂川町、椎茸という新しい見方を得て、歴史を重ねていきます。 -
イチオシ
旧上砂川駅舎
大正7年(1918)に三井鉱山砂川炭鉱の石炭輸送専用貨物線貨物駅として開業。
その後、函館本線上砂川支線上砂川駅となり、平成6年(1994)5月16日上砂川支線の廃線に伴い廃止となりました。
昭和59年(1984)に放映された倉本聰脚本・演出のテレビドラマ「昨日、悲別で」のロケ地となりました。
作品では「悲別駅(かなしべつえき)」として撮影されました。 -
広い待合室
かつての賑わいが想像できます。 -
ホームへの改札口
大きな木製引き戸です。 -
小さな窓口のきっぷ売場
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運賃表
砂川駅までの駅は、下鶉、鶉、東鶉でした。
鶉(うずら)の地名が多い理由は、福井県坂井郡鶉村出身者が中心となって入植・開拓されたことに由来します。 -
時刻表
砂川駅で函館本線と接続する1日6本の運行です。 -
信号制御盤
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信号旗、鉄道電話など
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「昨日、悲別で」ロケーション駅
平成25年(2013)には川野夏美の歌「悲別」が発売されました。 -
悲別の劇場版(ポスター)
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昨日、悲別で(ポスター)
天宮 良、石田 えりの主演でしたね。 -
悲別ロマン座で記念写真
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走った激動の76年(新聞記事)
平成6年(1994)5月16日JR上砂川支線廃止の記事。
5月15日は「さよなら上砂川支線お別れ式」が、JR北海道社長、上砂川町長、倉本聰さんが出席し行われました。 -
旧上砂川駅舎のホーム側
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上砂川の駅名標
裏の表示は・・・。 -
周辺案内板
町営上砂川岳温泉は今でもあります。
「環境庁」は平成13年(2001)に「環境省」に変わったので、廃止当時のままの案内板ですね。 -
悲別の駅名標
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スユニ60形客車
郵便荷物合造車と呼ばれ、郵便室と荷物室があります。
コンテナや宅急便が登場する前は、この車両が長距離列車につながれていました。 -
「日本国有鉄道」と「鋼体化改造」の銘板
鋼体化改造とは脆弱な構造の木造車体を鋼製車体に改造することです。 -
客車の台車
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時間が止まったままの客車
地面の草は夏に向かっています。 -
ヨ8000形車掌車
1970年代まで、貨物列車の最後尾に連結していた車掌車です。
長い貨車の連結に不安があったのですね。 -
イチオシ
夏草の生える線路
では、ズリ山、炭鉱館へ向かいます。 -
ズリ山
ズリ山は石炭の採掘時に、資源として使えず廃棄する捨石を積み上げて山になったものです。
北海道ではズリ山、九州ではボタ山と呼ばれています。
尖った頂上が特徴的で、現在でも自然発火して煙が出ています。 -
地下無重力実験センター
旧三井砂川炭鉱中央立櫓を平成元年(1989)地下微小重力実験施設として利用。
710mの縦穴を地下に向けて真空カプセルを落下させることで、約10秒にわたって10-5Gの微小重力状態を作り出すことができます。
ただし、実験結果を工業・商業的に応用することが難しいことから利用率は低迷し、2003年に閉鎖されました。 -
「はやぶさ」に貢献した地下無重力実験施設
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彩りのあるルピナス
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無重力科学館
遠心力や磁力、圧力等いろいろな力を体験することができるのですが、現在は閉鎖されています。 -
イチオシ
坑内運搬の電気機関車(炭鉱館の屋外展示)
車輪の少し上にパンタグラフ。
車両に屋根がなく、坑内の狭さがよくわかります。 -
電気機関車の前面(炭鉱館の屋外展示)
運転席に手動ブレーキハンドルがあり、運転手は小さくなって座ります。 -
イチオシ
コウリンタンポポの群落(炭鉱館の屋外展示)
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かみすながわ炭鉱館
開館期間は5月~10月の土日・8/14-15です。
ここでは石炭を掘る技術、人々の生活、町の移り変わりなどが展示されています。
では、中を見学します。 -
炭鉱住宅(炭鉱館)
洗濯たらい、臼、薪、背負子、雪ゾリなど、懐かしい家財道具があります。 -
炭鉱住宅の生活(炭鉱館)
手弁当を持って出かけるところですね。 -
白熱ストーブ(炭鉱館)
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HAPPYミシン(炭鉱館)
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給食風景(炭鉱館)
コッペパンを持つ子供たちの笑顔。 -
第二選炭機と駅市街地(炭鉱館)
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本町の炭鉱住宅(炭鉱館)
現在、炭鉱住宅は残っていません。 -
イチオシ
炭鉱の町の追憶(炭鉱館の屋外展示)
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上砂川支線の廃線跡(上砂川駅付近)
廃線跡を探しに来ました。 -
咲き誇るルピナス
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歌志内行きのバス
上砂川町役場バス停から乗車し、次の目的地歌志内へ向かいます。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 横浜臨海公園さん 2018/08/13 10:54:45
- 上砂川線
- かっちんさま、こんにちは。
旅行記を拝見させて頂きました。
小生、上砂川線には2度乗車しておりますが、はじめて砂川駅で下車した際に、驚かされたのは、旅行記の写真にも写っておりますが、歌志内線気動車が本線ホーム3番線から発着していたのに対し、上砂川線は正式には函館本線だったにも拘らず、件の写真左側で現在は再開発で住宅地となっている所に、別途に小振りなホームから発着していた事で、駅構内だったのに、間借り人の如き印象を受けたのを覚えております。
最初はキハ22型、2度目はキハ40型でしたが、車内はガラガラで、特に、折り返し列車は小生以外に客は居ませんでした。
横浜臨海公園
- かっちんさん からの返信 2018/08/13 13:59:10
- RE: 上砂川線
- 横浜臨海公園さま
こんにちは。
旅行記から、上砂川線に乗車した懐かしい思い出がよみがえったようですね。
何かしらの感動を与えられて、嬉しいです。
私も小振りなホームからキハ22型に乗った記憶があります。
鶉の付く駅名が多かったことが気になっていたのですが、今回の旅でその由来がようやくわかりました。
昔訪れたところを再度行ってみて、当時の面影が残っているところを見つけるとワクワクしますね。
かっちん
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