秦野市戸川「稲荷木遺跡」見学会－出土品

2018/08/11 - 2018/08/11

　テントの下のテーブルには「稲荷木遺跡」からの出土品がトレーに入れられて展示してある。しかし、発掘現場を見学した後であったから、発掘で取り出されたものばかりで、ここの遺跡から出土する出土品の極一部でしかないのだろう。今、地元秦野では話題の菩提横手（ぼだいよこて）遺跡出土の中空土偶でさえも、発掘時にはばらばらになって出土したので、土偶が出たことは認識できたが、これほどのものだと分かったのは復元されてからのことだという。したがって、現地説明会も行われなかったと聞いている。中ッ原遺跡から出土した「仮面の土偶」（国宝）の場合は現地説明会が行われたが、出土時点でそれを見た誰もが「国宝級」と思ったので、急遽、平日にも関わらずに現地説明会を行ったのだろう。
　したがって、ここに展示されている「稲荷木遺跡」からの出土品は初期に出土したものから選んだものであろう。
　大きな石の男根、足の付いた摺り石、ヒスイの勾玉、口先が壊れた注口土器、朱塗りの土器片、小さな土偶とその壊れた部位など、縄文遺跡から出土が予想されるようなものは出土しているといった感じだ。しかし、全て発掘が終わったあかつきには膨大となった出土品の中には、他では出土しないようなものが現れるかも知れない。そんな期待が湧く出土品の展示であった。
（表紙写真は注口土器）

エリア 秦野・松田・足柄(神奈川)

出土品のパネル。

出土遺構のパネル。

大きな石の男根が入れられたトレーなど。

出土した石製品が入れられたトレー。

丸石と足の付いた摺り石。石臼がなかった時代には丸石で摺ったのか。

翡翠の勾玉。

注口土器が入れられた2つのトレー。

注口土器。

注口土器。割れた口先の部分はこのトレーの中にビニール袋に入れられて置いてある。おそらくは完形に復元されるのだろう。

注口土器や炉などが入れられたトレー。

炉などが入れられたトレー。

縄文土器破片が入れられた2つのトレー。そういえば、トイレ前の別のテントでは子供たちが母親やお祖母さんと一緒に土器片をブラシで水洗いするコーナーがあった。この女の子たちは地元の娘さんばかりなのか、帰省して来たお孫さんなのか？

土偶が入れられたトレー。

土器などが入れられたトレー。土器の蓋などがある。

土器片が入れられたトレー。

朱塗りの縄文土器破片。

土器の底を集めたトレー。

土器の底を集めたトレー。