2018/03/30 - 2018/03/31
3位(同エリア331件中)
旅猫さん
年度末、仕事も一息ついたので、ふらりと温泉にでも行こうかと思い調べていたら、中伊豆の歴史ある温泉郷の老舗の宿に泊まれる格安のプランを見つけた。
しかも3月末までと言う。
ちょうど30日の金曜日に空きがあったので、急遽出掛けることにした。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 3.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- その他
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 高速・路線バス JR特急 JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
今回は、東京駅を10時に出る特急『踊り子17号』に乗車。
目的地は修善寺なので、9時の特急に乗れば直通で行けるのだが、諸般の事情により、今回はこの列車で熱海駅まで行くことに。 -
そして、熱海駅からは、JR東海の普通列車に乗り換え三島駅へ。
-
予定では、修善寺へ向かうことにしていたのだが、ふと思い立ち、三島駅で途中下車。
駅前からバスに乗って向かったのは三島大社だ。 -
境内に入ると、満開の枝垂桜が迎えてくれた。
三嶋大社 寺・神社・教会
-
これほど枝垂桜があるとは知らなかった。
それにしても、見事だな。 -
染井吉野もちょうど見ごろ。
池に張り出した桜が美しかった。 -
ご神木らしい大木の根元には、小さなお社が。
神様とは、本来、こんな場所にいるのだと思う。 -
八重の枝垂桜も咲いていた
淡い桜色が美しい。 -
総門を潜ると、そこには見事な桜並木が。
参道の両脇を豪華に彩っていた。
見事な咲きっぷりで、予定を変更して訪れたのは大当たりだった。 -
社務所で御朱印の受付を済ませて神門を入る。
そして、舞殿の裏手に回ると拝殿が現れた。
すると、そこには参拝する人の行列が。
平日だというのに、この混雑は凄い。
仕方が無いので、列に並び参拝を。
三嶋大社は、伊豆国の一宮。
伊豆の神様にご挨拶と、いつもの大切なお願いを。 -
舞殿の脇には、末社が並んでいる。
その中に、酒神社なるものを発見。
お酒好きとしては素通りするわけにはいかず、しっかり参拝。 -
宝物館の並びにあった福太郎茶屋でちょっと休憩。
ここで、名物の福太郎をいただく。
福太郎は、こし餡でくるんだ草餅だ。
お茶付きで200円とお手頃だが、ちょっと小さかったな。 -
三嶋大社前バス停から、遅れてやって来た13:06発の三島駅行きのバスに乗車。
このバスで三島駅へ戻る予定だったが、途中の案内放送が、楽寿園前と言うバス停を告げた。
ふと窓の外を見ると、緑豊かな公園の入口が。
思わず降車ボタンを押し、またしても途中下車。
入園料を払って入ってみると、なかなかの雰囲気だった。楽寿園 公園・植物園
-
楽寿園は、小松宮彰仁親王の別邸として造営されたものだそうだ。
広さは、約75,474平方mもあるらしい。
枯山水の庭のようだが、実は違うのだと後で知った。 -
明治23年に建てられた親王の邸宅楽寿館を望む。
手前が荒涼としているが、実は小浜池と言う池があった場所。
昔は富士山の湧水で満たされていたそうだが、現在は枯渇してしまったとのこと。 -
楽寿館は数寄屋造りの建物で、中には明治を代表する画家たちによる、210面に及ぶ襖絵や杉板戸絵、天井画などがあるそうだ。
見学もできるそうなのだが、時間が決められていたので観ることはできなかった。 -
園内には、富士山の溶岩がいたるところにある。
中には、小さな洞窟のようなものも。 -
思わぬところで綺麗な庭園を観ることができて良かった。
この後、歩いて三島駅へ。
ちょうどお腹もすいていたので、駅近くにあった食事処へ。
しかし、品数が少なく、仕方が無いので無難なざるそばを注文。
値段が高かったが、揚げたての天ぷらが付いて来たので、少し納得。
でも、蕎麦自体は大したことは無かった。食事処 みしまや グルメ・レストラン
-
三島駅から、15:12発の伊豆箱根鉄道駿豆線の修善寺行きに乗車。
後は、宿へ向かうだけだ。 -
終点の修善寺駅前からは、15:55発のバスに乗り、宿のある湯ヶ島へ。
-
湯ヶ島バス停には、30分ほどで到着。
予約していた宿の送迎車に乗り、湯ヶ島温泉の一角へ。
今回お世話になる宿は、落合楼村上。
経営破たんした明治7年創業の老舗宿『眠雲閣 落合楼』の旧館部分を引き継いだ宿だ。
ロービーでは、まず梅ジュースでおもてなし。
これがさっぱりとして美味しかった。 -
ロビーの窓からは、満開の枝垂桜が。
この宿には、静かで落ち着いた時間が流れている。 -
通されたのは、本館『縁』の一階にある12.5畳の和室『楓一』。
純和風の造りで、とても落ち着いた風情があった。おちあいろう 宿・ホテル
-
部屋の窓を開ければ、目の前には庭が。
この宿は、島崎藤村、川端康成、北原白秋などの文人墨客に愛されたそうだ。
山間にある静かな湯ヶ島温泉の中でも、ここは一段と風情があるからだろう。 -
庭には、淡い黄色の花が咲いていた。
小さな石楠花のようだが、よくわからなかった。 -
しばらくすると、お茶とお茶菓子が運ばれて来た。
お茶を飲みながら、まったりと。 -
少し休んだ後、大浴場へ。
まず入ったのは、名物の『天狗の湯』。
洗い場が洞窟の中にあり、奥に洞窟風呂がある独特な浴室だ。 -
外には、大きな露天風呂も。
源泉掛け流しの柔らかな湯にのんびりと浸かる。
他に誰も入っていないので、とても贅沢だ。
惜しいのは、眺めが無いこと。 -
温泉を楽しんだ後、館内を散策。
この宿の建物は、9割が国の登録文化財だそうだ。
昭和初期に建てられたもので、とても趣がある。 -
廊下も風情があり、とても趣がある。
この落ち着いた雰囲気は、今となっては貴重だ。 -
しばらくしてから、今度は無料の貸切露天風呂へ。
露天風呂へは、一度庭に出る必要があった。 -
中へ入ると、貸切風呂とは思えないほどの大きさだった。
これを独り占めとは贅沢だ。
湯温もちょうど良く、ゆっくりと湯浴みが出来た。 -
貸切露天風呂のある庭からは、本館の建物が見える。
今回泊まった部屋は、この建物の一階の奥の部屋だ。
陽が落ちて部屋に明かりが灯ると、とても風情がある。 -
貸切露天風呂を堪能した後、さらに館内を散策。
玄関へと向かう廊下も、凝った意匠がいたるところにあった。 -
廊下の壁や窓も美しい和の意匠が。
最近は和モダンが流行っているが、多くは綺麗に作っているだけ。
つまりは和風。
本物の和ではないと言うこと。
この宿には、本物の和の造りがいたるところで観ることができる。 -
玄関脇には、落ち着いた色合いの雛飾りが。
今年は、色々なところで雛飾りに出会えたな。 -
外へ出て、玄関を眺めてみる。
この風情、さすが文化財だけのことはある。 -
18時半になったので、楽しみにしていた夕食だ。
場所は、個室の食事処だった。 -
テーブルの上に置かれていたのは、綺麗に盛り付けられた前菜だった。
-
そこから、係の方が目の前に運んでくれた。
色々なものがあったが、小鉢に入っていた軍鶏の蕗味噌が美味しかった。 -
椀物は、箱根西麓の細井人参寄せ。
載っていたのは白あわび茸だそうだ。 -
お供は、珍しく地ビールを。
頼んだのは、ベアードビールの『修善寺ヘリテッジヘレス』。
ドイツのバイエルン地方伝統のラガービールだ。
喉越しの良い美味しいビールだった。 -
お造りの代わりに出てきたのは、何と伊勢エビ!
しかも一匹まるごと。
太っ腹だなと思ったが、実は伊勢エビはあまり好きではない。 -
蒸物は、真鯛桜蒸し 銀餡。
かなり小振りだったが、味は良かった。 -
煮物は、静岡産大根含ませ岡村ロースト 白髭葱 すき焼き風。
乳牛と和牛を交配させたハイブリットブランド牛である岡村牛のローストビーフを使った一品だ。
これもなかなか美味しかった。 -
ビールのあとは地酒を。
銘柄は失念。
でも、静岡の酒はどれを飲んでも外れない。 -
口直しは、静岡苺シャーベット。
さっぱりさせるなら、やはり柑橘系の方が好みだな。 -
焼物は、鰆春山焼き。
名前の通り、春色の富士山の皿に載って供された。 -
食事は、土鍋炊きのご飯。
その前に、何やら山葵をおろし始めた。
どうするのかと思ったら、何とご飯のお供だそうだ。 -
香の物と味噌汁にじゃこが付いて来た。
そして、すりおろされた山葵が。
この山葵が、ご飯にもお酒にもよく合った。 -
水菓子は、桜香プリンのフルーツ添え。
桜の花が入ったプリンは初めてだった。
この宿の料理は、感動は無かったものの、そこそここだわりもあり、味も良かったと思う。
個室だったので、静かでゆったりとしていたのも好印象だ。 -
食後は部屋で一休み。
21時前に、もう一度温泉へ。
男女が入れ替わり、今度はモダンタイル風呂と言う浴室。
こちらは、特徴のない、公衆浴場のような造りだった。 -
一応、小さいながらも露天風呂も付いていた。
最初に入った方が趣があったので、ちょっと幻滅。。。 -
翌朝、朝風呂の後、庭を散策。
庭から見る宿の建物もいい感じだ。 -
宿の前を流れる狩野川に吊橋が掛かっていた。
向こう側にも湯小屋のような建物があるが、今は使われていないようだ。
対岸には、閉館した『眠雲閣落合』(元落合楼新館)も望めた。 -
吊橋の上からは、狩野川の爽やかな流れが眼下に。
-
部屋に戻り、夕食の時と同じ食事処で朝食をいただく。
いろいろな食材があったが、どうも箸が進まない。
どこか好みに会わなかったのかも。 -
あら汁のような粕汁のような、何と言えない味のうどんが出てきた。
朝からこれはちょっと重いな。 -
正直、この皿だけでも良かったかも。
肉厚な鯵の干物と上品な玉子焼きがとても美味しかったし。
玉になっている大根おろしも面白かった。 -
朝も水菓子が。
でも、朝食は、去年の秋、越後湯沢の宿で食べたものが最近では一番だな。 -
宿を出る前に、お土産処を冷やかす。
お洒落な小箱がたくさんあったが、これはいろいろなお菓子のが入った小箱の蓋。
好みで選んで合わせることが出来るのだ。
これはなかなか面白い。 -
ロビーには、ピーナッツの殻で作ったオブジェも。
この宿は、なかなか趣味がいいと思う。 -
玄関脇の蔵の前には、まだ桜が咲いていた。
今年は桜の開花が早かったので、ここ湯ヶ島でも、もう花吹雪が舞っていた。 -
宿の送迎車で湯ヶ島バス停まで送ってもらい、9:27発の昭和の森行きのバスに乗り、今日の目的地、浄蓮の滝へと向かう。
-
バスは狩野川の上流へと走って行く。
山が迫ってくると。、浄蓮の滝バス停に到着。
バス停から急な階段を降りて行くと、山葵田が見えてきた。
そして、その奥に浄蓮の滝が、涼しげな音を立てていた。浄蓮の滝 自然・景勝地
-
初めて見る浄蓮の滝は、思っていたよりも小さかったが、結構迫力があった。
滝の周りは柱状節理が美しく、大地の歴史を色濃く伝えている。 -
その滝のすぐ脇の岩場には、ハイコモチシダと言うシダの仲間が生えていた。
1917年に、ここ浄蓮の滝で初めて発見された植物で、国内では、伊豆半島と九州南部にしか分布していないそうだ。
別名を、ジョウレンシダとも言うらしい。 -
滝を望む場所には、あの『天城越え』の歌詞も。
以前、職場の上司がカラオケで良く歌っていたのを思い出す。
かなり音程は外れていたが(笑) -
近くにある山葵田では、山葵の花が咲いていた。
こうして見ると、なかなか綺麗なものだな。 -
ちょうど山葵の苗を植える作業も。
伊豆と言えば、山葵が特産。
山葵漬けは、伊豆のお土産の定番だ。 -
バス停へ戻ったが、バスはちょうど出たばかりだった。
50分近く待ち時間があるので、レストハウスに立ち寄ったり、バス停周辺を散策したりして時間を潰す。
それでも時間が余ったので、バス停の待合室に座りバスを待つ。
壁には、いのしし飛び出し注意の看板が。
これも伊豆らしい注意書きだ。 -
ようやくバスがやって来た。
この10:52発の修善寺駅行きに乗り、終点の修善寺駅へと向かう。 -
修善寺駅から11:44発の三島行きに乗車。
40分ほど揺られ、終点の三島駅に到着した。
そこから、12:27発の熱海行き乗り換え、さらに熱海駅で12:49発の高崎行きに乗り小田原駅へ。
予定より早く着いたので、ここで昼食を摂ることに。
それほど時間も無いので、駅前のファミレスの日替わり定食で簡単に済ませた。 -
小田原駅からは、14:30発の特急『はこね52号』に乗り、この旅を終えることに。
今回は、落合楼村上の安いプランを見つけ、急遽計画した旅だったが、思いがけず三嶋大社で花見も出来たし、結構のんびりできたので悪くはなかった。
湯ヶ島温泉は、落ち着いた風情があるので、いつかまた訪れてみたいと思う。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (2)
-
- 前日光さん 2018/10/06 00:02:01
- 桜がきれいでしたね!
- 旅猫さん、こんばんは。
三月末の伊豆湯ヶ島、年度末ってけっこう慌ただしいものなのに、そんな感じは伝わってきませんでした。
列車やバスの乗り継ぎ、予定外の場所でフラリと降りてみたり。。。
これぞ旅の醍醐味ですねぇ~(^o^)
いつかやってみたいものです。
不謹慎ですが、それは未亡人にでもならないと無理かな(^^;)
伊豆は一月にやっと稲取に行ったくらいで、全くの初心者ですが、湯ヶ島も憧れの場所なんですよ。
本当に行くときには、参考にさせていただきますね。
前後しますが、三嶋神社の桜、今年の桜は早かったので、この時期に行って正解でしたね!
枝垂れ桜の薄紅色は、実にきれいだと思います。
花の下に行くと、桜のシャワーを浴びたような気分になります。
咲く時期が早かったので、当然早く散ってしまいますが、三月の桜って、なかなかいいですよね。
昔吉野の桜がやはり早く咲いた年があって、急遽吉野に行ったことを思い出しました。
前日光
- 旅猫さん からの返信 2018/10/06 09:46:18
- RE: 桜がきれいでしたね!
- 前日光さん、こんにちは。
このところ、週末は天気が悪かったですが、今週末は関東だけは絶好の行楽日和になりそうですね。
とは言え、何も予定が無いのですが。。。
実は、八甲田山を歩く予定だったのですが、またも台風で中止に(^^;
年度末は忙しいのですが、今回は異動が無いので余裕をかましていました(笑)
おかげで、のんびり中伊豆の旅を堪能できました。
公共交通機関を利用したふらり旅、ぜひいつか。
なんと、伊豆は稲取だけですか!
意外です。
伊豆は、どこもかしこもいいところですよ。
温泉も豊富ですし、自然もたっぷりです。
三嶋大社は、以前、大島桜が咲く季節には訪れたことがあったのですが、今回、予定を変更してふらりと寄ったおかげで、満開の桜に出会えました。
枝垂れ桜、花のシャワーみたいですよね。
近くで見ても、とても繊細で綺麗ですし。
湯ヶ島はとても静かで良いところですので、ぜひ行ってみてください。
旅猫
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったホテル
この旅行で行ったグルメ・レストラン
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 【伊豆国】中伊豆
2
74