2018/06/19 - 2018/06/19
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Ake Bingaさん
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札幌の中心部にある『大通公園』は、「テレビ塔」のある西1丁目から「札幌市資料館」のある西13丁目まで東西にまっすぐ、約1.5kmも続く大きな公園です。
「雪まつり」「YOSAKOIソーラン祭り」「ホワイトイルミネーション」など観光客や市民で賑わうイベントの開催は魅力的ですが、
大きなイベント中には仮設の建物の陰になり、目立たず、写真撮影も難しくなってしまう公園内の彫刻や歌碑、記念碑などのモニュメントも以前から興味がありました。
そこで今回は敢えて普通の日を選び、モニュメント中心に大通公園を歩いてみると、当時活躍した北海道ゆかりの彫刻家 本郷新、佐藤忠良、山内壮夫などの作品が多く、現代的なパブリックアートとは異なる「昭和の彫刻」も味わいがあり、モニュメントの意味を知ることにより「札幌の歴史散歩」にもなりました。
(表紙の写真は西3丁目にある『泉の像』と札幌のランドマークである『テレビ塔』)
- 旅行の満足度
- 4.0
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イチオシ
スタートは大通公園の東の端、西1丁目にある「テレビ塔」
昭和32年(1957年) テレビの電波塔として建てられたものです。
展望台からは大通公園や市街を一望でき、夜はライトアップも美しく、今も札幌のランドマークであり、観光・フォトスポットです。
そして手前は、その北側(北1条西1丁目)にある「希望」の像です。さっぽろテレビ塔 名所・史跡
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イチオシ
山内壮夫 作『希望』の像
大通公園 の北側「わくわくホリデーホール」の前に建つ、白いコンクリートの作品は、鳩を両手でかざして飛び立とうとしているような姿が美しく、青空に映えます。
1958年、札幌市民会館の竣工に合わせて設置された作品です。「希望」の像 名所・史跡
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大通公園に戻り、西に向かって歩いて行くと…
西2丁目の北側に『ベンソンの水飲み』と『北海道電話交換創始の地』の碑が並んでいました。 -
西2丁目 『ベンソンの水飲み』
昭和41年(1966年) 札幌の姉妹都市であるアメリカのポートランド市から贈られた水飲みです。
この水飲みはモニュメントですので、水は飲めません。ベンソンの水飲み 名所・史跡
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西2丁目 『北海道電話交換創始の地』の碑
昭和48年(1973年) 北海道の電話が100万台に達した記念に、北海道初の電話交換が行われた札幌逓信局の跡地であるこの場所に建てられたものです。
『ベンソンの水飲み』の右隣にあり、一見、石のベンチのようですが、少し離れて見ると北海道の形で、中央に文字が刻まれた記念碑でした。北海道電話交換創始の地 名所・史跡
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西2丁目、
佐藤忠良 作『開拓母の像』
昭和38年(1963年)
北海道開拓の歴史を支えて、たくましく生きた農村女性をたたえ、北海道農協婦人部連合協会が創立10周年を記念して建立しました。
頭上にかざしているのは未開の原野を象徴するクマザサの葉です。開拓母の像 名所・史跡
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西2丁目
山内壮夫 作 花の母子像『愛』
昭和46年(1971年) 札幌のデパート丸井今井が、創業100年記念に寄贈したもの。
花冠をつけた母親が膝に乗せた幼児と手を取り合い、子供の手に握られているのは札幌市の木であるライラックの花房です。
台座には『愛』と刻まれ、当初は「愛の母子像」と呼ばれていたそうですが、いつの頃からか「花の母子像」と呼ばれるようになりました。花の母子像「愛」 名所・史跡
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西3丁目
坂坦道 作『石川啄木像』と歌碑
昭和56年(1981年) に建立。
碑には「しんしんと 幅広き街の 秋の夜の 玉蜀黍の 焼くるにおひよ」
の歌が刻まれています。石川啄木歌碑 名所・史跡
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西3丁目
峯孝 作『牧童』の像
昭和31年(1956年) 牛乳生産100万石突破を記念し、北海道酪農協会が建立した、大通公園に終戦後初めて建てられた彫刻です。
台座に書かれている「乳と蜜の流れる郷に」は旧約聖書に出てくる理想郷のことで、牧童と仔牛が仲良く理想に向かって走る姿で表現しています。牧童の像 名所・史跡
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西3丁目
山田良定 作『湖風』
昭和51年(1976年) 北洋相互銀行(現 北洋銀行)が本店ビルの新築記念と地下鉄東西線開通に合わせ、大通公園の緑化を進めると共に設置した青年像で、昭和50年(1975年)の日展で特選を受けた作品です。湖風の像 名所・史跡
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西3丁目
本郷新 作『泉の像』
昭和34年(1959年) 元ニッカウヰスキー会長の竹鶴政孝氏が寄贈したものです。
「三美神」のように美しいポーズの踊り子達のまわりに花壇があり、像を引き立てています。泉の像 名所・史跡
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西3丁目から東側の大通公園。
テレビ塔と噴水、そして花壇と『泉の像』が見える一番大通公園らしい風景です。大通公園 公園・植物園
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西4丁目 『札幌の木 ライラック』歌碑
昭和56年(1981年)に建てられたもので、
歌碑のデザインは小谷博貞、揮毫は板垣武四(当時の札幌市長)です。
歌人 吉井勇の歌
「 家ごとに リラの花咲き札幌の 人は楽しく生きてあるらし」
…が刻まれています。「札幌の木ライラック」歌碑 名所・史跡
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ライラックの花 (今年5月下旬に撮影)
大通公園では昭和34年(1959年)から「ライラックまつり」が開かれ、
その翌年、ライラックは「札幌の木」に選ばれました。
現在、園内には400本ほどライラックの木があり、毎年5月下旬から6月中旬が花の見頃です。さっぽろライラックまつり 祭り・イベント
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西5丁目の中心にある『聖恩碑』は、
昭和11年(1936年)天皇陛下が行幸されたことを記念して、昭和14年(1939年)に建てられました。
碑の正面(東向)には「聖恩無彊」(せいおんむきょう)と刻まれ、高さは約16.3m。
「聖恩」とは、「天皇の恩」、「無彊」とは「無限」のことで、「天皇のお恵みは、国境や人種を超えて、限りなく及んでいく」ということを意味しています。聖恩碑 名所・史跡
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西6丁目『開拓紀念碑』のすぐそばに、札幌夜景をあしらった自動販売機を発見。
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西6丁目
『開拓紀念碑』は大通公園で最も古い記念碑です。
明治15年(1882年)に開拓使が廃止された後、札幌神社の宮司らが中心となって募金を集め、明治19年(1886年)に偕楽園内に建立され、明治34年(1901年)に現在地に移されました。
題字は王羲之の書から5文字を拾い、刻まれたものです。開拓紀念碑 名所・史跡
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西6丁目の『日時計』
5月に訪れた時は日時計の周りに白いチューリップが綺麗に咲いていましたが、
今回は赤と白のベゴニアが植えられていました。
「資生館小学校の児童が植えました」と看板がありました。
小学校の皆さんがお世話をしてくださっているのですね。大通公園 日時計 名所・史跡
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今年5月下旬の「日時計」
まわりに咲く白いチューリップと調和して とても綺麗でした。大通公園 日時計 名所・史跡
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西6丁目
峯孝 作『奉仕の道』
昭和57年(1982年) 札幌ロータリークラブが50周年を記念して建立。
エゾフクロウの言葉に、エゾシカ、ハシブトガラス、エゾウサギが耳を傾けています。
台座に刻まれているロータリークラブ会員の行動基準を北国の動物たちの姿を借りて表現したもの。「奉仕の道」の像 名所・史跡
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西7丁目
田畑一作 作『漁民之像』
昭和44年(1969年) 北海道開拓100年と北海道漁協婦人部連絡協議会の創立10周年を記念して建てられた像です。
厳しい風雪に耐え、北海道の開拓の先駆者である漁民の功を讃えるため、漁業の発展に貢献した祖先を敬う気持ちが込められています。漁民の像 名所・史跡
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西8丁目
花壇が東西南北4ヶ所にありました。
こちらは『ホップの小径(北)』
「ガーデニング リラの会」がメンテナンスをしています。 -
西8丁目と9丁目の間には道路がなく、元は道路があった場所に、
イサム・ノグチ 作『ブラック・スライド・マントラ』があります。
モエレ沼公園の設計が縁で、大通公園に彫刻を置くことを提案したノグチの考えた設置場所は8丁目と9丁目の間の道路上で、当初は8丁目に設置されましたが、その遺志を尊重し、8丁目と9丁目を繋げ、その中心に移されました。
「この彫刻は子供たちのお尻で磨かれて完成する」というノグチの言葉どおり、滑り台として遊ぶ子供たちのお尻が彫刻を日々 磨いています。ブラック スライド マントラ 名所・史跡
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西9丁目
『有島武郎文学碑』
昭和37年(1962年) 設置、 レリーフは藤川基 作
碑文には「小さき者へ」の 一節が、有島の友人であった武者小路実篤の書で刻まれています。有島武郎文学碑 (札幌市) 名所・史跡
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西10丁目には北海道開拓の功労者である『黒田清隆』(右)と『ホーレス・ケプロン』の像が堂々と立ち並び、札幌の発展を見守っているようにも見えます。
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西10丁目
『ホーレスケプロン像』
ケプロンは、アメリカに来た開拓次官に招かれ、明治4年(1871年)に来日、開拓使の教師頭取兼顧問として、多くの外国人技師を指導し、北海道開拓の基本方針を示した人物です。ホーレス ケプロン像 名所・史跡
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西10丁目
『黒田清隆』の像
明治3年(1870年)開拓使の次官に任命され、後に長官となり、北海道開拓の基礎を築いた人物です。
海外に渡り先進国から、ケプロン、クラーク、ダンなどの外国人を登用し、新しい技術を積極的に導入、明治15年(1982年)まで、開拓使行政の責任者として活躍しました。黒田清隆像 名所・史跡
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西11丁目
『マイバウム』は姉妹都市ミュンヘン市から贈られたモニュメント。
当初、支柱は樹齢130年のエゾマツを切り出して作られましたが、昭和56年(1982年)の台風で折れてしまい、木製から鉄製に切り替えられました。
その後、老朽化で一時撤去、平成13年(2001年)札幌市立高等専門学校の生徒たちが中心となって復元され、新たに立てられたものです。
「マイバウム」とは、ドイツ語で「5月の木」を意味し、春を迎える喜びを象徴しています。マイバウム 名所・史跡
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西12丁目
大通公園 バラ園「サンクガーデン」とその先に「札幌市資料館」が見えます。 -
バラ園は、ちょうど美しいバラが見頃でした。
大通公園 バラ園 公園・植物園
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西12丁目
佐藤忠良 作『若い女の像』
昭和59年(1984年)に設置された作品で、
バラ園にふさわしい、美しさと強さを感じさせる女性像です。若い女の像 名所・史跡
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バラ園の『若い女の像』と真っ赤なバラの後ろには『札幌市資料館』が
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西13丁目
札幌市資料館は札幌控訴院(のちの札幌高等裁判所)として、大正15年に建てられた、歴史ある建築物です。札幌市資料館 美術館・博物館
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札幌市資料館の入口にある「法の女神像」
目隠しは私情をはさまず心の目で真実を見ることを、右手の秤は公平を、左手の剣は正・不正を断ずる正義をあらわしています。 -
札幌市資料館2階からの大通公園
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ここからはちょっとおまけ…
大通公園から北に進むと札幌市教育文化会館の前に石の彫刻がありました。
志水晴児 作『湧水彫刻』1980年札幌市教育文化会館 名所・史跡
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北海道文化放送(uhb)の前庭で向かい合う2体のブロンズ像
本郷新 作の『讃歌』(左)と『躍進』北海道文化放送 名所・史跡
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こちらが、本郷新 作『讃歌』1971年
讃歌 (本郷新) 名所・史跡
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北海道文化放送(uhb)の前庭にある2体のブロンズ像のひとつ
本郷新 作『躍進』1982年北海道文化放送 名所・史跡
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この辺で彫刻巡りは終了です。
次は、「花フェスタ」期間の大通公園へ… つづく
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