ソ連と東側諸国の追憶、ヨーロッパ「ソ連」国家群と未承認国家&東欧諸国の旅：モルドバ、沿ドニエストル、ウクライナ、ベラルーシ、ポーランド、スロバキア旅行【３４】（2017年秋９日目③ ワルシャワ、赤の歴史）

2017/09/23 - 2017/09/23

2017年9月、2つの祝日を絡めて11日間の日程でヨーロッパ「旧」ソ連の国々と、東欧未踏破国に行ってきました。旧ソ連の国々はロシアより「ソ連」なベラルーシや、脱ソ連を図りながら未だ混沌としているウクライナやモルドバ。中でもモルドバ内で施政の及ばない独立状態でありながら、どの国からも承認されていない、今でもバリバリ「ソ連」な「国」、沿ドニエストルに行きたくて計画を練りました。また、東欧諸国の中で未踏破だったポーランドとスロバキアのうち、まず、ポーランドは首都ワルシャワと旧都クラクフに。そのクラクフからレンタカーで国境を越えてスロバキアへも行くことにしました。
行ってみると、モルドバはラテンのルーマニア系らしく明るく親切な人が多く、沿ドニエストルもまた、若い国家で希望燃えるような人と出会いました。ウクライナでは物価の安さに驚き・喜び、ベラルーシのミンスクでは共産チックな建物や都市計画に感嘆し、ポーランドのワルシャワやクラクフでは存分に街歩きを楽しみました。3回目となったレンタカーでの旅ではスロバキアの田舎の美しさを感じることができました。
また、今回の旅行では、大したことは無かったのですが、久々に「トラブル」的なものに巻き込まれました。さすが鉄のカーテンの向こう側の国、手痛い洗礼でしたが、今となってはいい思い出になり、それも含めて充実した旅になりました。

日程は以下の通りです。

1日目（9/15）成田発 ⇒ モスクワ ⇒ キシニョフ
2日目（9/16）沿ドニエストル & キシニョフ市内観光
3日目（9/17）キシニョフ ⇒ キエフ市内観光 ⇒ オデッサ
4日目（9/18）オデッサ市内観光 ⇒ ミンスク
5日目（9/19）ミンスク市内観光 ⇒ ワルシャワ ⇒ クラクフ
6日目（9/20）スピシュ城 & ヴィエリチカ岩塩坑観光?
7日目（9/21）アウシュヴィッツ観光? & クラクフ市内観光
8日目（9/22）クラクフ市内観光 ⇒ ワルシャワ
9日目（9/23）ワルシャワ市内観光
10日目（9/24）ワルシャワ市内観光 ⇒ モスクワ ⇒ 成田
11日目（9/25）帰国到着日

今回は９日目③です。

エリア ワルシャワ(ポーランド)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

ワジェンキ公園を出て少し歩き、トラム乗場に来ました。
（ﾜｼﾞｪﾝｷ公園至近電停14:53 ⇒ 15:09文化科学宮殿前電停）

運良く待たずにトラムに乗車できました。乗換は無く、あとは文化科学宮殿前で下車すれば大丈夫です。

車内はこんな感じ。新型車らしく綺麗で立ち客もいますが混んでいるわけではなくちょうどいい感じです。

目的地の文化科学宮殿は目立つ建物なので乗り過ごしはありません。トラムを下車し、広い敷地を歩いて近づきます。
共産主義時代に旧ソ連から贈られたワルシャワのランドマークです。
（文化科学宮殿前電停15:00 ⇒ 15:09文化科学宮殿）

それにしてもこの建築様式はモスクワのスターリンクラシック建築そのものです。ゆえにワルシャワ市民の間では不人気な建物だそうです。
（文化科学宮殿15:09～16:02）

入館前直前建物を見上げると文化宮殿のロゴが見えます。
建物内に入ったものの、チケット売場は混雑しており約20分ほど並びました。さらにエレベーターも乗るのも行列で暫く待たされました。

しかし昇ってしまえば上からの景色は素晴らしく、暫く並んで時間をかけてきた甲斐はありました。景色は平原の国ポーランドらしく、遠くまで山はありません。ゆえに侵略されやすいのでしょうが、大戦後の復興もあってか整然とした街区になっています。

下を行く人や車がとても小さく見えます。

別方向からの眺め。こちらも平原が広がっています。

こんな現代的なビルもあり、ワルシャワの繁栄が伺えます。

展望台はこんな感じでゆったりとしています。上からの景色も堪能したのでそろそろ降りようかと思います。

下りエレベーターも少し待たされました。やむをえませんが展望施設はどうしても待ち時間が長くなってしまいます。

人込みから解放され外へ。昇って俯瞰するのもいいですが、この見事なビルを見上げるのもなかなかです。
（文化科学宮殿16:02 ⇒ 16:29ﾜﾙｼｬﾜ蜂起博物館）

陽の光を背景にいい感じです。

メトロ2号線で次なる目的地へ移動します。

2駅乗り終点で下車します。

地上に出るとこんな現代的なビルが建っています。青空に映えていっそう綺麗です。

駅からすぐのところにワルシャワ蜂起博物館があります。荷物は外のロッカーに預けさせられます。

こちらが開館日時です。火曜日はお休み、平日は８時からと早起きな博物館です。
（ﾜﾙｼｬﾜ蜂起博物館16:29～17:00）

コンセプトとしてはナチスドイツに抵抗し、市民が戦い抜いたことへの顕彰といったところでしょうか。

入館しましたがそれにしても中は大混雑です。
土曜日とはいえ、見て楽しいという場所ではないのですが．．．何かイベントでもあったのでしょうか。

館内は意外に広く、当時の航空機も展示してあります。

対ドイツといえばやはりこの三人、チャーチル、ルーズベルト、スターリン。世界分割の立役者です。

当時のポスターなどの展示もあります。

プロパガンダ的なものでしょうか。

赤い鎌トンカチ。まさに共産ソ連です。ナチスドイツはもっての外ですが、ポーランドにとって、これはこれで嫌だったのでしょう。

当時のポーランドの国土を表したプレートです。各地がナチスとソ連に分割されています。

興味深く見学できました。これで大体市内の見どころは回ったので、土産のスーベニア類を探すため、ショップの多かった旧市街広場と旧王宮広場へ戻ります。