【列車で紡ぐヨーロッパ周遊】(09)列車で国境を越えてイタリアへ…ジェノヴァ半日観光

2018/02/13 - 2018/03/07

4月からようやく社会人デビューとなる春休み、働き出したら出来ないような体験…ヨーロッパを長期間ぐるぐる回ることを計画しました。物価の安い中東欧も考えたのですが、いかんせんこの時期だと極寒なので中止、「暖かい」場所を中心に周るよう日程を組みました。全て個人手配です。下記におおまかな日程を示しますので、今後旅をされる方の参考になれば幸いです。


☆本記事の旅程
2018/2/21
午前 ニースから列車で国境越え、イタリアへ
午後 ジェノヴァ半日観光

☆ジェノヴァでの宿泊
2018/2/21~22(1泊)
Hotel Nuovo Nord：シングルルーム朝食つき
54ユーロ/泊

ニースから列車で国境を越えイタリアへ入ります。人生初のイタリア訪問、最初の街はジェノヴァになりました。イタリア語は習った経験も無く、「スリとひったくりとぼったくりが国技」なんて口コミもあるイタリア。それでも、ヨーロッパの旅行先人気No.1になるだけのことはあるはず、緊張とワクワクが混ざりながら入国です。


☆今回の旅程
2018/2/13 羽田空港発 HND~CDG
2018/2/14 CDG乗継でLHRへ、ロンドン観光
2018/2/15 ロンドン→パリ(ユーロスター)、パリ観光
2018/2/16 パリ→トゥールーズ(TGV)、トゥールーズ観光
2018/2/17 トゥールーズ→ニーム→アヴィニョン(Intercités, TER)
2018/2/18 アヴィニョン観光
2018/2/19 アヴィニョン→マルセイユ→ニース マルセイユ観光
2018/2/20 ニースとモナコ、ニースのカーニバル
2018/2/21 ニース→ジェノヴァ(TER, Intercity)
2018/2/22 ジェノヴァ→ミラノ→ヴェネチア(Intercity, FrecciaRossa) ミラノ観光
2018/2/23 ヴェネチア観光、ヴェネチア→ミラノ→パレルモ(FrecciaRossa, IntercityNotte)
2018/2/24 パレルモ到着
2018/2/25 パレルモ観光、パレルモ→カターニア(Regionale)
2018/2/26 カターニア観光
2018/2/27 カターニア観光、カターニア→シラクーサ
2018/2/28 シラクーサ観光、シラクーサ→ローマ(IntercityNotte)
2018/3/01 ローマ到着、観光
2018/3/02 ローマ観光(バチカン美術館とシスティーナ礼拝堂)
2018/3/03 ローマからナポリへ日帰り
2018/3/04 ローマ観光、ローマ→ミュンヘン(EuroNight)
2018/3/05 ミュンヘン観光
2018/3/06 ミュンヘン観光、MUC~CDG~HND
2018/3/07 羽田空港着

エリア ジェノバ(イタリア)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

TER86023：Nice Ville 09:36→Vintimille 10:39
クラス：Classe 2
運賃：8ユーロ

駅でこの旅最後の(おそらく)プチデジュネを買い、ホームへ。国境駅までは普通列車で1時間ほど。

ニース ヴィル駅 駅

車内の様子。右側の膨らみはトイレ。

国境線から少しイタリア側へ進んだところが終点です。緑色のラインの入った車両が見えますよ。

ヴェンティミーリア駅 駅

フランスとイタリアの列車が並びます。国境駅ですが静かな駅です。

ヴェンティミーリア駅 駅

Stazione Ventimiglia

Ventimiglia ヴェンティミーリアはイタリア語
Vintimille ヴェンティミールはフランス語

ヴェンティミーリア駅 駅

発車標もここからイタリア仕様。トイレに行ったら、清掃のおじさんに「ボンジョルノ！」と言われて、言葉が変わったことも実感。イタリア語わからないけど大丈夫か！？

ヴェンティミーリア駅 駅

Intercity745：Ventimiglia 11:05→Genova P.P. 13:08
クラス：2 Classe
運賃クラス：Economy
運賃：9.9ユーロ


乗る列車はIntercityです。イタリアなので世紀末のようにボロい車両を覚悟していましたが、更新工事がされていて綺麗、快適でした。早割で運賃は約1300円。安い！

ヴェンティミーリア駅 駅

列車はMilano Centrale行。

旅程を組む際、Nice→Milano→その先へ、とした方が上手くつながったのですが、ミラノのホテルがどこも法外な(苦笑)値段で(宿泊3~4か月前の検索)、ミラノに宿泊しないことを決めました。その代替地がジェノヴァなのでした。

最低でも1泊200ユーロっておかしくないですか？(苦笑)何か展示会でもあったんですかね。

ヴェンティミーリア駅 駅

さて、そろそろ出発です。

ヴェンティミーリア駅 駅

車内の様子。英語の自動放送もついていてビックリ。イタリア初心者にも優しい。

ヴェンティミーリア駅 駅

地中海を見ながら走ります。

trenitaliaのサイトで座席指定する際、3列席があって困惑したのですが、3席まとまっている場合と2-1の配置の場合の2パターンあるようです。今回は3席まとまっていました。

USB端子もついているのでスマホの充電も可能です。

Genova Piazza Principe

到着です！初めてのイタリアにどきどき。

ジェノバ プリンチペ駅 駅

連結するとイタリア国旗の色になるんですね。センスある～

ジェノバ プリンチペ駅 駅

駅前の様子。フランスに比べて急にバスがボロくなる。笑

ジェノバ プリンチペ駅 駅

現在のイタリアが「イタリア」としてまとまったのは1861年のこと。統一したのはVittorio Emanuele II di Savoia(ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世)で、わずか150年ほど前の出来事です。

私達がよく聞くイタリアの有名な街は、元は都市国家として繁栄したものです。その中で、交易によって発展し一時は広大な領土を持っていたのがRepubblica di Genova(ジェノヴァ共和国)。イタリアの都市(国家)を巡る旅の、はじまりはじまり～

ジェノバ プリンチペ駅 駅

Hotel Nuovo Nord

ホテルの紹介。Genovaと名前の付く駅はいくつかありますが、優等列車の停まるPiazza Principe(プリンチペ)駅から徒歩5分ほどのこちらに宿泊しました。駅に近いので鉄道利用の場合はとても便利。

Hotel Nuovo Nord ホテル

お部屋の様子。

スーツケースが十分広げられるほどの広さ。Palazzo(お屋敷)を改装してあるホテルで、伝統的な造りでなんとなく盛り上がります。金庫、冷蔵庫、石鹸系のアメニティー、バスタオルあり。床は石で冷たいですがまぁそれくらいです。

Hotel Nuovo Nord ホテル

Ai Due Truogoli

まずはお昼…近くにあったお店に入ってみます。

店員さんには英語が通じました。おすすめを聞くと、イタリアのこの地域に特徴的なのはこれとこれ！ということで、出てきたのはジェノベーゼソースのパスタ！

正確にはジェノベーゼソースというソースは存在せず、各家庭でハーブの調合が違ったりするんだとか。インドとカレールーの関係と似ていますね。

まずフニコラーレに乗ろうと思ったのですが、運転が40分間隔で断念。幸先の悪いスタートです。

駅の全景。

ジェノバ プリンチペ駅 駅

ふらふらと観光…ですが、結論から言うとマトモな観光になっていません(笑) "地球の迷い方"では結構はしょられていましたが、旧市街は意外と大きく、ちゃんと見て周ろうとすると時間かかるのではないでしょうか。

まず王宮に来ましたが「technical problemsで臨時休業だ、すまんな」と言われてしまいました。

ジェノバ王宮 城・宮殿

中庭だけ見て帰宅です。これがイタリアの洗礼か！！

ジェノバ王宮 城・宮殿

Musei di Strada Nuova(ストラーダ・ヌオヴァ美術館)
Palazzo Rosso(赤の宮殿)
入館料：9ユーロ

さすがに美術館はあいてました。Musei di Strada Nuova(ストラーダ・ヌオヴァ美術館)は赤の宮殿+白の宮殿+トゥルシ宮の3部構成になっていて、チケットも共通です。

赤の宮殿 城・宮殿

細い通りからの撮影はきつい。

赤の宮殿 城・宮殿

例によってイタリア美術史はさっぱりですが、たまにダビンチとか置いてあるのは反則だと思います。そこかよ！！って。笑

赤の宮殿 城・宮殿

「クレオパトラの死」

宗教画では有名な題材だそうです。今回は「宗教画のテーマ」について少し勉強になる旅になりました。

赤の宮殿 城・宮殿

Palazzo Bianco(白の宮殿)

続いて白の宮殿も。RossoとBianco、パスタの名前で日本人にはお馴染みのイタリア語です。

白の宮殿 城・宮殿

ふむふむ(←わかってない)

白の宮殿 城・宮殿

Palazzo Doria Tursi(トゥルシ宮)

白の宮殿のつながっていて、ルートはこっちだよ～とスタッフの方々が誘導してくれます。その先には、この街出身の著名なバイオリニスト、Paganini(パガニーニ)に関する展示があります。

わたくし、クラシック音楽はさっぱりなのですが、パガニーニ知らないと言ったら母に呆れられました…

トゥルシ宮 城・宮殿

愛用のバイオリンがずらりと並びます。

トゥルシ宮 城・宮殿

Cannone

パガニーニが使用したバイオリン"Cannone"だそうです。熱心なファンと思しき方々が展示に見入っていました。

トゥルシ宮 城・宮殿

Basilica di San Siro(サンシーロ教会)

教会にふっと吸い込まれてしまった経験は、ありますか。

サン シーロ教会 寺院・教会

3週間とはいえ多くの街を周遊する日程のため割り切ってはいるのですが、やっぱり消化不良になってしまいましたね～。旧市街はストラーダ・ヌオヴァ美術館より奥へ行っていないわけですし、見ていない美術館や博物館もたくさんあるでしょう。

そういう観光ってどうなの？と思われる方もいらっしゃるでしょうし、賛否両論あると思いますが、私は、これはこれで良いと思っています。自分の知らない街の存在を知ることができて、あそこ行けなかったからまた来たいな、って思えるからです。観光スポットを全部コンプリートすることだけが目的ではありませんからね。

1つ失敗だなと思ったのは、夕食をマックで済ませてしまったこと。フランスに比べて食事代は低価格ですし、1人でイタリアンを"愉しんでいる(この漢字が適切だと思う)"人もそれなりに居るんですよ。ここから先、なるべくイタリアンを食べる！と誓った瞬間でもありました。翌日はミラノへ向けて移動です。

この旅行記へのコメント （2）

• Kana さん 2018/03/30 17:50:22

  イタリアの車両が綺麗になってる⁉︎

  m205-88さま
  
  はじめまして。新社会人、おめでとうございます！
  素敵な写真と詳細な旅行記をワクワクしながら拝読しています。
  フランス側から同じルート、ヴェンティミリア経由でGenovaに入る旅を2004年にしました。当時の車両は、本当に20世紀から更新されてないだろうなあという年季が入って薄暗いものだったのが記憶に残っていたので、車内の写真を拝見してめっちゃ綺麗になってる！と驚いてしまいました。これなら列車でイタリアも快適そうですね。
  
  いつか、ヨーロッパを鉄道旅行してみたいです。
  
  Kana

  m205-88さん からの返信 2018/03/31 01:18:42

  RE: イタリアの車両が綺麗になってる⁉?

  Kanaさま
  
  コメントありがとうございます。今回、世紀末のような汚さの車両にあたったのは、ナポリ近郊のFS線だけでした(鉄道ファン的にはそういうのが良い…というのはさておき)。高速列車はもちろん、普通列車でも英語の自動放送が付いているなど、イタリアのイメージにそぐわない(失礼)状況まで改善していると思います。国鉄が民営化され、私設企業も列車の運行に参入し、一生懸命努力したのでしょう。
  
  マルセイユ〜ニース〜ジェノヴァの鉄道旅行は、地中海を臨む車窓が美しく、とても楽しかったです。次回があるならば、EC thelloにも乗ってみたいところです。