2018/03/03 - 2018/03/03
1位(同エリア183件中)
てくてくさん
大房岬自然公園は南房総国定公園の一角にあり、運動広場やビジターセンター、ホテル、キャンプ場、遊歩道、展望台などが整備された美しい公園です。
休日にお弁当を持参して、ゆったりと過ごせるお勧めの場所です。
対岸には横須賀があって東京湾に突き出すようにちょんと出た岬ですから、やはり明治時代から陸海軍に注目され、要塞として利用されていたそうです。
何度も足を運んでいる自然溢れる公園ですが、要塞跡に視点を絞り園内を周ってみました。
要塞としてより強化された大戦中は、内房線の列車がこの近くを通過する際には、海側の窓を閉めることを強要されていたそうです。
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車を公園の駐車場に停めて目の前に立地するビジターセンターに行って見ます。要塞の資料があればほしいのですが・・・
大房岬自然公園 公園・植物園
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そこにいたスタッフに要塞に関する資料があるかと尋ねましたら、ありがたいことに白黒コピーのこの資料を頂きました。
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ポケットに入れたらしわくちゃになってすみません。それにしてもこの資料は大変参考になりました。
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さて、さっそく歩いて運動緑地に向かいます。
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この公園は本格的なキャンプができる公園で、炊事場があちこちにあります。
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公園として整備された展望塔があります。
戦前の要塞とは関係ありませんから。 -
展望台を登ってみましょうか。
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螺旋階段を登りきると
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東京湾が目の前に広がります。
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対岸の三浦半島の先っぽが見えます。
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そのすぐ脇にある弾薬庫跡。
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中にはないもなく、雨水が溜まっていました。
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運動園地を挟んだ反対側にも弾薬庫跡があるらしい。
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ジャングルっぽい林に入ると
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弾薬庫跡がありました。
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中を覗くと何もありません。弾薬とか残っていたら怖いですけど。
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砲弾を格納する弾薬庫だけあってコンクリートの厚みが凄い。
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展望塔、弾薬庫、その先にはこの煉瓦造りの第二砲台跡。
ワシントン海軍軍縮条約で破棄された巡洋艦「鞍馬」と「伊吹」の20センチカノン砲を後に出てくる第一砲台跡とそれぞれ2門づつ設置。
今では花壇として利用されていました。 -
運動園地では大声を張り上げ走り回る大学生の応援団。公園の写真を撮っていたら独り男が来てこっちを写すなと高圧的な態度。こっちは公園の風景写真を撮りたいだけなのに、走り回ってお前らの方が邪魔だろ。それにしても物にはいいようがあるだろう。どこの大学かと横目で見たらH大でした。H大は個人的に関係性はなかったけど嫌いになった。
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傍若無人の振る舞いのH大応援団の奴らのせいで、遠回りしてたどり着いた展望台。
ここは第一砲台跡。砲台の形で展望台が造られたそうです。 -
応援団がずっと大声を出し続けているため、野鳥のさえずりも堪能できずやむなく西芝生緑地へ移動。
地図を見たら脇に観測所があったようで、林に入ってその痕跡を探す。 -
そうしたら幕末の砲台跡の案内板がありました。帝国陸海軍も江戸幕府も目の付け所は一緒のようです。
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敗戦後に占領軍が駆けつけて爆破してしまったらしく、観測所の痕跡は見つけることが出来ず。
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パンフレットにはコンクリート片が散らばっていると書かれているので、このことかもしれませんけど。
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とりあえず先に進む。
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第一探照灯燈照座があったという第二展望台。その痕跡はよくわかりませんでした。
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それでも視界が開けている場所で、ここにあってもおかしくはないですね。
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階段があるので降りてみる。
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弁財天の洞窟。
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ずっと奥まで続いているとの伝説があるそうですが、真っ暗でよくわかりません。
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下まで降り切りました。岩場の美しい海岸です。
2時間のサスペンスドラマでは、ここでそこそこな美人が殺されて倒れているような場所ですね。
そしてぜいぜいいいながら再び上に戻ります。 -
第二探照灯掩灯所跡。
経年によって鬱蒼と木々が茂っている訳でなく、敵機から見えなくするために要塞全体に意図的に木々を植えたそうです。 -
イチオシ
ここがこの公園で要塞っぽい雰囲気が一番でしょうか。
探照灯とは今でいうサーチライト。夜間に東京湾を通過する艦船、海面に強力な光を照射します。 -
横須賀の猿島っぽい雰囲気もありますが、あちらの方が歴史が古くレンガ造りに対して、こちらは昭和になって増強されたためか、コンクリート製で趣きはやや乏しいですね。
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イチオシ
それでも要塞に来たとの雰囲気には十分浸れます。
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中の様子。20人くらい宿泊できそうです。
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それの反対側の鉄筋コンクリート製のトンネル。ここに探照灯を隠したのか。
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先には上が開いていて、当時は探照灯を昇降するエレベーターがあったらしい。
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その下は水溜まりができていました。
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第一探照灯掩灯所跡。ここからレールを引いて先ほどの海岸の第一探照灯燈照座まで探照灯を移動させたらしいです。
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今でも現役の倉庫として利用されていました。
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ビジターセンター
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発電所や火薬庫を探しに降ります。ここでは足腰が鍛えられます。
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発電所跡。探照灯用の50馬力27キロワットの発電機が2台設置されていたそうです。
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中に入れぬよう封鎖されています。
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弾薬庫付近にあった石碑。
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この要塞の最大だと思われる弾薬庫跡。
この岬のほぼ中央の岩盤をくり抜いて造られています。 -
水が溜まって中に入ることはできません。今となっては下水溝のようです。
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次に海岸にある魚雷艇発進所を目指します。
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下に降りますと魚雷艇発進所。
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イチオシ
真ん中に左右に黒っぽい影が見えますでしょうか。
あれが戦争中に造られた魚雷艇用レール。 -
イチオシ
終戦直前に海軍が作った洞穴は人間魚雷回天を隠す場所。
人間魚雷回天とは、人間が魚雷を操縦して敵艦に体当たりする水中の特攻兵器。
戦前の帝国海軍は必死兵器(助かる見込みのない兵器)は作らせない思想でしたが、先の大戦では米国航空部隊の拡充や艦艇の猛烈な対空砲火で、航空機では船舶攻撃の戦果をあげられなくなった。そのため戦争終盤にはその考えが豹変し、神風特攻隊を始め特攻兵器の開発に血眼になっていきました。 -
中はこんな感じ。
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下からだと干潮でないと分かり辛いですが、手前から向こうにかけてレールの残骸。
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海岸から丘に戻ります。
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駐車場下側の兵舎跡地。
要塞跡を見て回るとおおよそ2時間の時間を要しました。
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この旅行記へのコメント (4)
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- telesupa!さん 2019/02/28 14:42:46
- 大房岬
- 僕も先月久しぶりに歩きました
体力のない私にちょうどいいコースで
年に一度くらいは行きます
- てくてくさん からの返信 2019/02/28 15:05:27
- Re: 大房岬
- telesupa!さま
こんにちは。
真冬は勘弁ですが、春以降、晩秋までならとても良いところです。
あちこちで疲れたら座れる場所があるため休めますし。
変化に富んでいて楽しいところです。
てくてく
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- ラムロールちゃんさん 2019/02/25 09:21:04
- そこそこな美人(笑)
- てくてくさま
おはようございます。
房総半島にも、こんなところがあるんですね!
回天と言えば山口県の大津島のイメージで。
戦時中は海側の窓を閉めることを強要されていた、っていうのを伺うと、なんだか急に実感を持って迫ってくる感じです。
それにしても…
前から思っていましたが、私がそこへ行きたくなる旅行記・国内旅行部門ナンバーワンは、てくてくさまで決まりです、やっぱり。
ラムロール
- てくてくさん からの返信 2019/02/25 12:01:07
- RE: そこそこな美人(笑)
- ラムロールさま
こんにちは。
新しい旅行記をアップしているところから、渡印して何事(おいしいネタ、いやそれなりの事件はあったものの重篤な事故の類)もなく、無事帰国されたのですね。
私がそこへ行きたくなる旅行記・国内旅行部門ナンバーワンは、てくてくさまで決まりです⇒旅行記をお褒めいただきありがとうございます(^_^;)
海外旅行部門もご支持いただけるよう頑張ります。
とは言っても年1回のプチブルとして難しい・・・
千葉県も1946年春にに連合軍の日本上陸作戦のコロネット作戦が計画されていたくらいですから、それを察知した陸海軍がいろいろな施設の造っています。驚くような凄いものはないのですけどね。
暇と体力次第で順次確認します。
それにしてもこの旅行記も訪れたのが1年前・・・気力、体力が減退中。
てくてく
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