真田家の里・九度山を歩く旅

2018/02/24 - 2018/02/24

南海電車・JR和歌山線で真田家の里である九度山を歩き、高野山の登山口にある寺社をめぐりました。

エリア 高野山周辺(和歌山)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 3.5
• 交通: 3.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配

新今宮から南海高野線・急行電車に乗って橋本まで行き、高野下行きの電車に乗り換えて九度山へ。このときは、高野下～極楽橋間は台風21号による線路故障の影響で運休中でした。

まずは、高野山への参詣道の入口である慈尊院を訪ねました。慈尊院は弘法大師の母公が住み、没後は廟所となったことから、女人高野と呼ばれて信仰を集めてきました。

慈尊院 寺・神社・教会

門の前に建っている下乗石は、平安時代に建立されたものです。もとは紀ノ川の渡し場に建っていたもので、根元が折れた際に移されたそうです。

慈尊院 寺・神社・教会

山内に入ってすぐのところにあるのが弘法大師を祀る、大師堂です。高野山へ向かう人が最初にお詣りするのがこのお堂になるのでしょう。

慈尊院 寺・神社・教会

多宝塔は慈尊院を代表する建造物の1つで、大日如来を祀る塔です。世界遺産に指定された後、平成24年に解体修理が行われています。学生の際にも訪れましたが、そのときは歴史を感じる素晴らしい塔だったのを覚えており、少し残念？

慈尊院 寺・神社・教会

大師の母公が入滅した際、お墓としてご廟を建て、弥勒菩薩を安置しました。弥勒堂は宝形造の屋根が低い建物で、平安時代末期の重文建築です。

慈尊院 寺・神社・教会

女人の高野参りはここまでしか許されていなかったということもあり、子宝・安産を願って乳房型の絵馬を奉納して祈願するのが有名です。

慈尊院 寺・神社・教会

境内には丹生官省符神社へと続く石段があり、途中には石鳥居が建っています。さらに、鳥居の横には高野町石が建てられています。

丹生官省符神社 寺・神社・教会

高野町石は弘法大師が高野山にお詣りする人のために、山上の根本大塔まで一町ごとに設けられたもので、高野山への道標となりました。

丹生官省符神社 寺・神社・教会

丹生官省符神社の草創は816年、空海によって創建された由緒ある社です。空海は高野山金剛峰寺を開山した後、政所として慈尊院を開き、諸天善神への祈願地として、この地に丹生高野明神社を創建しました。拝殿はどこかお寺のように見えるのはこの影響もあるのでしょうか。

丹生官省符神社 寺・神社・教会

1541年に再建された、色鮮やかな本殿は重要文化財・世界遺産に登録されています。

丹生官省符神社 寺・神社・教会

勝利寺は弘法大師の厄除観音を祀る古刹で、高野山よりも歴史があるといいます。昔は貴族、武士、庶民の宿泊者でにぎわったそうです。

勝利寺 寺・神社・教会

本堂です。現在では住職が居ない寺となり、住民の方で維持されているようです。

勝利寺 寺・神社・教会

紙遊苑では弘法大師が伝えた高野紙の紙すき体験ができる他、座敷からは史跡に指定されている庭園を眺めることもできます。ここから九度山駅まで、真田家ゆかりの地をめぐりながら戻ります。

勝利寺 寺・神社・教会

真田昌幸・幸村が閑居した屋敷の跡に建てられたお寺があり、現在は真田庵という名前で親しまれています。

善名称院(真田庵) 寺・神社・教会

春にはぼたんの花で彩られ、境内が華やかになるそうです。本堂は他では見られない、城郭のような形をしているのが面白いですね。

善名称院(真田庵) 寺・神社・教会

関ヶ原の戦いに敗れた真田幸村が父とともに隠れ住んだのが九度山で、境内には真田昌幸の墓や与謝蕪村の句碑もあります。

善名称院(真田庵) 寺・神社・教会

真田庵の近くには真田庵まで続くと伝えられる抜け穴、真田古墳も残ります。

真田古墳 名所・史跡

旧萱野家は江戸時代中期に高野山眞蔵院の里坊として建立され、明治時代まで続いた由緒ある民家で、現在は町が保存・保護しています。

旧萱野家(大石順教尼の記念館) 美術館・博物館

九度山駅まで戻ると、電車で橋本へ行き、JR和歌山線で笠田まで向かいます。笠田駅からは、かつらぎ町コミュニティバスを利用して、丹生都比売神社へ。丹生都比売神社は天野盆地の標高450mの場所に1700年以上前に創建されました。

丹生都比売神社 寺・神社・教会

外鳥居をくぐった先には輪橋という、美しい橋が架かっています。橋を渡り（冬季は雪のため不可）、その先に立派な楼門が目に入ります。

丹生都比売神社 寺・神社・教会

境内は高野山への参詣道の途中ということもあり、どこか違う雰囲気がしました。丹生都比売大神の御子、高野御子大神は密教の根本道場を求めていた弘法大師の前に黒・白の犬を連れて現れ、高野山へ導いたという説があります。

丹生都比売神社 寺・神社・教会

本殿は室町時代に復興された朱塗りに彫刻・彩色を施したもので、楼門と合わせて重要文化財の指定を受けています。

丹生都比売神社 寺・神社・教会

本殿の東側には歴史を感じさせる石塔群が残っている。これらの歴史的な遺構が文化的景観をつくり、境内は世界遺産になっています。

丹生都比売神社 寺・神社・教会

帰りのバスまで滞在時間が30分だったので心配でしたが、問題ありませんでした。このコミュニティバス、20分ほど乗るのですが運賃は150円と格安です。本数は少ないので、かつらぎ町のホームページで事前に確認しておきましょう。笠田から橋本までJR、新今宮まで南海電車を利用して帰ることにしました。