年末年始・台湾逃避行記　その④ 迪化街ほか台北の街を名残惜しくぶらぶら

2017/12/31 - 2018/01/05

年末に思い立って台湾に飛び、6日間、ゆるりと台北に滞在しました。台湾は二度目で、前年の初訪台は アメリカ映画を日本より早く見るための二泊三日旅だったため、今回が実質初めての「おのぼりさん旅」なので、なるべく事前に予定を詰めず、朝起きて気の向くままに、見たいところを見たいだけ見て歩く、脱力旅でした。旅日記最終章は、迪化街を中心にぶらぶら歩いてお土産買って美味しいもの食べてだらだら過ごした5日目と、移動日（帰国）の記録です。特にすごく台湾好きだったわけでもない自分ですが、今回の旅で、ちょっと台湾に恋したかもしれません。いろいろ興味が湧いてきて、次回は南の方に行ってみたいです。

エリア 台北(台湾)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 3.5
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 4.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス タクシー 徒歩
• 航空会社: チャイナエアライン
• 旅行の手配内容: 個別手配

台北旅5日目、前日と前々日に列車に乗ってプチ遠出して疲れたのと、翌日帰国なのでお土産も買わねばならないのとで、この日は1日迪化街あたりを散策するつもりで、台北駅からぷらぷら歩いていきます。これは、台北駅の外の樹木の根元のクローバー。このとき、歩きながら、「うわ、台湾のクローバーは四葉ばっかりやん。さすが幸せの国」と思って写真撮ったのですが、帰国して冷静に写真を見ると、普通の三つ葉でした。疲れていたのでしょうか。

方向感覚が今ひとつなので、地図を見ながら歩いていても、思わぬ方向に進んでいることが多く、このときも、台北駅の地下街から北門駅に出ようと思って地下街をぐるぐる歩き回り、そろそろかなと地上に出てみたら、全然台北駅の近くだったのでした。これは、台北駅の、ほんの１ブロックほど北を歩いているところ。北じゃなくて西に行きたかったのですが。

西に進みたいのに、北上していたらしき証拠写真、重慶北路一段にて、レトロ素敵な郵便受けと赤い扉。

道に迷いながらも余裕かまして、写真家気取りでぱしゃぱしゃ写真ばっか撮ってます。

香港でもそうだけど、台湾でも、ほんの少し古いアパートっぽいビルが、昔、日本でもあちこちに団地とかあった自分世代には、どことなく懐かしいのです。

かなり無駄にぐるぐる歩き回った後、ようやく迪化街のあたりにやってまいりました。早くもお茶飲んで休憩したい気持ちでいっぱいです。

迪化街 散歩・街歩き

迪化街散策の楽しみのひとつ、古い建物をとてもいい感じに活かして、嫌味じゃなくおしゃれにリノベーションしているお店を見て歩くこと。なんでこんなに皆センスいいのか…

迪化街 散歩・街歩き

どこのお店も素敵すぎて、写真撮ったり見とれたりして、なかなか前に進みません。

迪化街 散歩・街歩き

迪化街の観光案内所。何とかわいいのでしょうか。用がなくても入りたくなります。

迪化街 散歩・街歩き

観光案内所の中の壁面に描かれていた、おしゃれ地図。

迪化街 散歩・街歩き

観光案内所の外にいた、遠目にはただのかわいいクマかと思いきや、接近してみると、左手にカエルの死骸？を持ってるという衝撃のクマさん。

迪化街 散歩・街歩き

迪化街は南北の通りで、どこも賑わっているお店ばかりが並ぶのですが、横の通りにちょこっと入ると、人通りが減って、ちょっとひなびた懐かしい雰囲気になります（でも、横の通りにも素敵なお店がそこかしこに点在している）。

停まっている車も、何だかレトロ。時が止まったみたいな感覚に。

こんな感じでレトロビルに延々おもしろ店舗が続いています。どこまででも楽しく歩けてしまう、迪化街。

迪化街 散歩・街歩き

迪化街は、お土産用のドライフルーツや中国茶や雑貨店、カフェのほか、布や服などの問屋や漢方薬のお店などがずらーっと並んでいて、買わなくても見るのが楽しいお店ばっかりです。これは布屋さんの店頭に並んでいた、カラフルなプリント布たち。

迪化街 散歩・街歩き

ワトソンズビル。1階が1920という本屋さん、2階にASW TEA HOUSE。ワトソンズは香港の（たぶん）ドラッグストアで、昔はそこの事務所ビルだったのでしょう。

迪化街 散歩・街歩き

ワトソンビル1階の、有名な、古い時代を扱った本を売っている（と思われる）おしゃれ本屋さん。

迪化街 散歩・街歩き

さて、まだ朝だというのに、道に迷って結構歩いたのでおばさんは疲れてしまい、ワトソンビル2階のおしゃれカフェに飛び込みました。もう、アプローチからしてこのおしゃれ度合い…

迪化街 散歩・街歩き

朝だったので（若干お高いカフェだし？）、お客は私一人でした。ワトソンズビル２階にある「ASW TEA HOUSE」。

誰もいないし、店員のおしゃれな女性たちは若干スカしていて唯一の客の私を無視気味だし、このこじゃれたインテリアだしで、緊張が高まります。

迪化街 散歩・街歩き

限定ものに弱い、典型的な調子乗りなので、冬季限定のホットワインをうっかり頼んでしまいました。冬季といっても、この日はかなり暖かく、私は半袖で歩いていたのに、何がホットワインやねん。（でも台湾の人にとっては寒いのか、ダウンとか着ている人が多かったです。）

迪化街 散歩・街歩き

まだ朝なのに、ベリーの入ったスパイスの効いたホットワインを飲む人。お店、貸切だし。

迪化街 散歩・街歩き

窓から見える迪化街の庶民ぽさと、店内のスカした感じのギャップ…（そういう自分も朝っぱらからスカしてホットワインとか飲んでるわけですが…）

迪化街 散歩・街歩き

ひと休みして元気を取り戻し、お土産買いに精を出します。ここ「台湾物産」というお店で、まず爆買い。台湾製の、気の利いたかわいらしいお土産いろいろ（台湾アロマの効いたミニソープや入浴剤とか足浴剤、ミニパッケージの中国茶、かわいい小物など）揃っていて、かなり長時間かけて店内を見ましたが、楽しい～。

迪化街 散歩・街歩き

迪化街のど真ん中にある霞海城隍廟。縁結びの神様だそうですが、けっこう老若男女が参拝していました。

台北霞海城隍廟 寺院・教会

つづいて、こちらのお店でもお土産（と自分のもの）爆買い。ここはドライフルーツが鬼のように種類揃っていて、めっちゃ試食させてくれて、食べたらどれも美味しいし、値段はそこそこするので同じシイタケでもどれがベストか…とかセコく悩みだすと時間がかかって大変でした。絶品ドライシイタケと、ドライ金柑と、ドライ梅（梅干し好きの家族に絶賛されました）など、多数購入。中国茶や、ベタなお土産用箱入りパイナップルケーキとか、色んなものが揃っていて、ここ1軒でもお土産買い出し完了しそうです（日本人のスタッフの人がいました）。

迪化街 散歩・街歩き

ドライフルーツだけでなく、干しエビとか干し貝柱とか売ってるお店もたくさんあります。こういうのって日本では高いから、お料理する人は、買って帰るんでしょうねー。

迪化街 散歩・街歩き

おしゃれなリノベ店の多い迪化街でも、とびきりクールなお店。奥にずーっと細長い店で、中国茶とかの作家ものの陶器を置いているギャラリーと、中国茶を売るコーナーと、カフェがあります。店員さん、クールすぎて私のような小汚い観光客には目もくれず。

迪化街 散歩・街歩き

陶器を売るギャラリーみたいな奥に中庭があり（ここがまた嫌味なほどおしゃれ）、その奥にさらにカフェとかあります。店員にガン無視されたから、こっちも勝手に あちこちで写真撮ってやりました。

迪化街 散歩・街歩き

店内に貼ってあった「菊元百貨店」のポスター。日本統治時代に日本人が作った百貨店みたいで、歴史的建築物として保護されるかもしれないとか、たぶんそんなことが書いてある様子。今回、二度目の台湾旅行で、こういう日本統治時代の古い建物や文化が残っているものに、かなり興味が湧いてきました。次回、台湾に行くときは、そういうのを少し追っかけてみようかなあ。

迪化街 散歩・街歩き

嫌味なほどクールな中庭。店員が相手にしてくれないから、何も買えずに出てきました。

迪化街 散歩・街歩き

すごく素敵なレトロビル。中は農業の事務所？お店？

迪化街 散歩・街歩き

その隣もこれまた素敵。何でしょ、この宮殿みたいな建築を、こんな小さい規模で作っちゃう感じ。いとおしすぎます。

迪化街 散歩・街歩き

どっかで漢方薬買いたいなあと思っていたら、店先でおばさんが痩せるお茶とか進めてきたこちら、中に入ると日本語のできる先生？がいて、でも診察は予約制なのか、日本語のパンフレットをくれて、自分の体質に一番合うタイプを選びなさいと言われ、黒い苦い丸薬を買ってみました。血圧、血糖値、コレステロールとか改善するらしい…パンフレットをもらっておくと、帰国後もLINEから（！）注文できるそうです。

六安堂参薬行 専門店

今回、台北や他の街を歩いて色々素敵なデザインに出会った中でも、マイベストは、この、迪化街付近のどこかの家のドア！　自分の好みにどんぴしゃはまりまくって、ドアごと買って帰りたいくらい気に入りました。赤い木のドアに、ガラス窓のところに古びてちょっと錆びた鉄枠が、たぶん富士山の形なんですね。雲のかかった。何という素敵なレトロデザイン。LOVE。

これが全体像です。ドアの横の大きな窓ガラスのところ全体にも富士山の鉄枠がかかっていて、そっちはちょっとうるさい感じではありますが、窓の下のブルーのタイルもまた素晴らしい。

これは、迪化街のひとつ西の西寧北路沿いにあった、人形劇の劇場らしい「納豆劇場」というところ。食べる納豆ではないみたいです。

劇場の側面に、沿革が書いてあって、古い写真が貼ってあるので、由緒ある劇場みたいです。

人形劇の劇場みたいなので、指人形のオブジェが劇場の上の方にいました。

迪化街を歩くとき、時間に余裕があれば、横の道にもちょこちょこ寄り道して歩くと、こんな一見何もなさそうな通りに、素敵なお店が点在していて、歩くのめっちゃ楽しかったです。

「車輪餅」！とは…　見た目、回転焼きっぽいけれど。

台湾の街歩きの楽しみのひとつ、少し古いビルがレトロでノスタルジックで、ちゃんと今でも活躍していて、うれしくなります。これなんて、ギリシャ建築みたいな仰々しい柱に南国らしくにょきにょき育った植物がからみついて、ええ感じです。

このビルなんかも、ほんと素敵。

買物しすぎて両手いっぱいになったので、一旦ホテル（善導寺）に戻るため、台北駅方面へとぼとぼ歩いていた途中の眺め。

広大な台北駅の２階には、微風広場という広大なフードコートがあり、台湾の料理から日本食から、何でもあるのですが、ここは牛肉麺のお店ばかり集まったコーナー「牛肉麺競技館」（笑）。前日、宜蘭で食べた牛肉麺が美味しかったので、また牛肉麺食べようと入ってみました。

微風台北車站 (ブリーズ タイペイ ステーション) 地元の料理

元気だったら全部のお店を見てから決めるところですが、両手いっぱいに荷物を抱えて疲れ切っていたので、最初に目が合って声をかけてきたお店で食べました。オーダーして5分かもう少し待ちます。できたら音が鳴る機械みたいなのを渡されて、フードコートに座って待ちます。

微風台北車站 (ブリーズ タイペイ ステーション) 地元の料理

日本語のメニュー。

微風台北車站 (ブリーズ タイペイ ステーション) 地元の料理

かなりポーション大きめの牛肉麺。麺はもっちり太目の刀削麺。美味しかったです。

微風台北車站 (ブリーズ タイペイ ステーション) 地元の料理

一旦ホテルに戻って荷物を置いて、休憩したり、だらだらSNSに写真上げたりしていたら夜になってしまい、台北駅に戻って何か食べようと思いましたが、旅の疲れがたまって外食（笑）するのが面倒になってきて…

台北駅 駅

台北駅から大通りを渡ったところにある香港の有名な飲茶処「添好運」で点心をテイクアウトしてホテルでのんびり食べることにしました。

添好運 (台北店) 中華

お店自体も行列になっていたので、オーダーしてから20分待ちと言われ、近所の中国茶のお店で買物しながら時間をつぶし、コンビニでビール買って、20分後、お持ち帰りしました～。

添好運 (台北店) 中華

干し貝柱入り焼きそば、エビ入り揚げ春巻き、蒸しカステラ（マーライコー）の3品です。毎日食べすぎて胃腸がヘタっていたので、少なめにオーダーしたら、これが超～美味しくて、量はそんなに多くなくて、あと一品が二品頼めばよかった～、と、ホテルで悶絶。

添好運 (台北店) 中華

絶品揚げ春巻。ちょっと冷めてても、美味しいったらなかったです。

添好運 (台北店) 中華

焼きそば。つるりと完食。さすがミシュラン星付き飲茶処（台北のお店が星付きかどうかは知りませんが、香港のは確か星付き）。旨いっ！！！

添好運 (台北店) 中華

コンビニで買ってきたビール。コンビニではついでにばらまき土産を色々買いました。

年末年始台湾逃避行（お仕事からの。笑）旅・6日目、朝。ホテルは朝食バイキング付きだったのに、1回しか使っていなかったので、2度目のホテルの朝食バイキング。

タクシーで台北駅へ。善導寺駅前のホテル（コッツィ）から台北駅まで、タクシー400円くらいでした（9ドル）。地下鉄でも一駅ですが、ホテル前の駅の出口が登りのエスカレーターしかないので、帰りはタクシーがラクです。

今回、初めてチャイナエアラインにしてみた理由のひとつ、インタウン・チェックインができること。台北駅で搭乗手続きができて、スーツケースを預けてしまえます。やり方わからなくてうろうろしていても、この場所に行けば、係の人が手取り足取り手伝ってくれました。

身軽になって、エアポートMRTでラクラク空港へ。（インタウン・チェックイン後、別にすぐに空港に行かなくても、台北駅とか街中でうろうろしてても大丈夫です。）

宜蘭や瑞芳に行くときの列車みたいに素敵な眺めではないけれど、名残惜しく車窓の写真魔と化します。

沖縄の宮古島と同じ形のお墓。文化が近いのでしょうか。

台北を離れてしばらくすると、のどかな風景に。

桃園空港に到着～。

台湾桃園国際空港 (TPE) 空港

何やら近未来っぽい通路。

台湾桃園国際空港 (TPE) 空港

桃園空港は台湾紹介コーナーだらけで、台湾の「食」を説明するコーナーや、

台湾桃園国際空港 (TPE) 空港

「書」を紹介するコーナー

台湾桃園国際空港 (TPE) 空港

文化をマンガ風に紹介するコーナー、

台湾桃園国際空港 (TPE) 空港

セイロに入った小龍包型のベンチや、

台湾桃園国際空港 (TPE) 空港

十二支の説明コーナーなど、盛りだくさんでした。

台湾桃園国際空港 (TPE) 空港

往路のチャイナエアライン（エコノミー）の機内食が全然美味しくなかったので、帰路は機内で食べないことにして、空港で食べておきます。

台湾桃園国際空港 (TPE) 空港

台湾料理の定食屋みたいなお店にて、定食メニューです。

台湾桃園国際空港 (TPE) 空港

ルーロー飯と、揚げ出し豆腐と汁ものと枝豆とたくわんとお茶の定食。揚げ出し豆腐がエキゾチックな味で、めっちゃ美味しかったです。

台湾桃園国際空港 (TPE) 空港

というわけで、年末年始・お仕事からの逃避旅、二度目の台湾旅行は、終わりに…この前年に初めて台湾に行ったのは、カンバーバッチの「ドクター・ストレンジ」が日本より2か月早く見たくて行っただけなので、実質的にちゃんと台湾を旅行しようと選んで行ったのは初めてで、暖かくて食べ物が美味しくて、人はやさしく日本人のことが好きみたいでどこに行っても親切にしてもらえて、レトロでノスタルジックな街並みや建物がいとおしくて、また近いうちに来たいと思います。帰国当日、戦前から戦後にかけて日本のプロ野球（阪神と巨人）で活躍した呉征昌選手の台湾野球殿堂入りが発表され、縁を感じたので、次は嘉義農林を見に行ってみたいなあ、とか、古いものを見て回りたいです。

台湾桃園国際空港 (TPE) 空港

今回の旅で一番感動した、行政院の見学。建物自体のツアーも良かったですが、日本語で案内してくれた高齢の台湾人女性の あふれんばかりの日本愛が、申し訳ないくらいに嬉しかったです。

中華民国行政院 建造物

迪化街で買った、昔の台湾地図。旅情をかき立てられます。今度は南部に行くぞ～。楽しかった、台湾！謝謝。