2017/12/23 - 2017/12/31
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worldspanさん
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この旅行記のスケジュール
2017/12/23
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ニアメ国際空港
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アスカイ航空
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ワガドゥグゥー国際空港
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飛行機での移動
アスカイ航空
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ロメ国際空港
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飛行機での移動
アスカイ航空
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セヌー国際空港
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飛行機での移動
アスカイ航空
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トランスファー
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Zambezi inn hotel
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この旅行記スケジュールを元に
世の中には長年の旅の経験から、この国に行っても絶対に楽しくない、または嫌な思いをするだろうことを見立てながらも敢えて果敢に挑み、案の定、旅先で悶絶したり修行僧のような苦行、荒行を体感する自虐的な、ドMなトラベラーが存在する。私は彼らの事を「変態トラベラー」といっている。
「変態トラベラー」の定義には上記以外にも私の中には条件がある。それは日常生活においては真面目に仕事をしていること。学生でいくらでも時間があるとか、仕事を退職して時間がある人は該当しない。
何故か?仕事をしている人にとって、まとまった休暇は、非常に貴重な時間であり、さらに高額なお金をはたいてまで、過酷だと知りながら行くからこそが、「変態」であり、「変態トラベラー」なのだ。また他人から見れば「コイツ、ドエムやろ」とおもわれてても、本人はそれをエンジョイしながら、第3国に特化し貴重な時間を費やす人たちもこれに該当する。
普通のサラリーマンは10日の休暇をとるのも大変なのに、賄賂や飛行機のディレイとかで苦悶や苦闘を味わうかもしれないにも関わらず、そこに時間とお金をつぎ込んで行かないでしょ?
自分も学生時代や退職の合間に2ヶ月、3ヶ月旅したことはあるが、別に時間は何とでもなるし、時間よりも如何にお金を節約しながら旅するかが重要だった。そこに社会的な責任や束縛は殆ど存在しない。
しかし仕事していたり、家庭を持っている場合は、お金も重要だし、時間を取ることはもっと大変なのだ。しかも社会的な責任も負っている。決められた時間内に帰ってこなければ、会社で何を言われるかわかんないし、新聞沙汰にこそなれば、社会的地位を捨てることにもなるかもしれない。そこははっきりいって学生や退職して放浪し、アフリカを縦断するのとは訳が違う。
だからこそ、私は「変態トラベラー」達をリスペクトしている。
その先決して楽しそうでないことを予見しながらも、ひょっとして何事もなく行けるのではないか?と幻想を抱きながら旅する「変態トラベラー」、何がそこまで彼らを旅にかきたてるのか?ホンマにドエムな人もいるかもしれないし、それは千差万別。
結局のところ、自分はどうなのか?
条件から言えば「変態トラベラー」に該当する。ギニアに行ってもいろんな場所で賄賂を要求されて、つまんないことになりそうな予見しつつ、実際プチ悶絶した。じゃなんでこんなとこ行くの?と問われると、自分の場合は、「そこに国があるから。どんな人たちがいて、どんな町があって歴史を歩んでいるのか?気になってしまい、好奇心に掻き立てられるから。」
今回ギニアの滞在は当初予約していたフライトがキャンセルになってしまい、滞在時間も限られた残念な旅になってしまったが、「変態トラベラー」が「変態トラベラー」にオススメする、賄賂天国、ギニア共和国。
++++++++++++++++++++++++
12/23 KIX 23:35 EK315ー
12/24 DXB5:45
DXB 7:15 EK798 ー DSS14:20
Hotel La Villa Serere
12/25 DSS 7:30 KP3003 ー OUA10:20
Hotel de la Liberte
12/26 OUA 15:25KP46 ー NIM17:30
Grand Hotel
12/27 NIM 9:15 KP47 ー LFW11:35
LFW 12:45 KP16 ー CKY17:25
Zambezi Inn Hotel
12/28 CKY 7:00 KP1069 ー BKO8:50
BKO 15:10 ET909 ー DSS17:10
Hotel Warang
12/29 DSS 15:50 EK795 ー
12/30 ーDXB7:35
Dubai International Hotel
12/31 DXB 3:05 EK316 ー KIX16:55
- 旅行の満足度
- 1.0
- 観光
- 1.0
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 1.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- エミレーツ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
- 利用旅行会社
- ブッキングドットコム
PR
-
ニアメ国際空港に到着し、グランドホテルで知り合ったアメリカ人と合流した。彼はニジェール軍の兵士四人を傭兵し軍用車両と他1台の車でニジェール国内3000キロを旅した。
100万円以上の大金をはたき込みニジェールを旅した。しかもカメラは持たずスマホのみ。「テロリストたちに襲われるとも限らない、アガデスまで兵士雇ってきて、カメラも持ってきていないのか!!」、とガイドや兵士たちに呆れられていたと、いっていた。
彼もまた、変態トラベラーだ。ディオリ・ハマニ空港 (NIM) 空港
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ニアメには一日数本しか飛んでいないため免税店はこの程度しかない。
ディオリ・ハマニ空港 (NIM) 空港
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フライトはブルキナファソのワガドゥグー経由のトーゴのロメ行きのアスカイ航空。ワガドゥグーまでは約50分のフライトで飲み物だけのサービス。ワインもある。ただしおつまみは何もない。
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ワインはスペイン産。朝っぱらにおつまみもなくワインを飲むのは結構きつかった。
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飲み物のサービスが終わり間もなくしてワガドゥグー市内が見えてきた。
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昨日まで滞在していたワガドゥグーにランディング態勢。
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飛行機のすぐ下に町が広がっている。
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ワガドゥグー国際空港にランディング。
ワガドゥグー空港 (OUA) 空港
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到着後直ぐにバスが一部の乗客が入れ替わり。
ワガドゥグー空港 (OUA) 空港
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一時間も経たない内に再び空に飛び立ち、一路トーゴの首都、ロメを目指す。
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ワガドゥグーからロメ迄のフライトで配膳された機内食はツナサンド。
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ロメが見えてきた。ロメまで来ると緑も豊かになってくる。1年ぶりのロメだ。
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ロメ国際空港は、ロメ市内から非常に近いため、着陸する時に市内がよく見える。
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遅延することなくロメ国際空港に到着。アスカイはアフリカの中ではフライトがディレイすることもフライトキャンセルも少なくとても助かる。西アフリカでは貴重な信頼できる航空会社だ。
ロメ空港 (LFW) 空港
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アスカイの機材が並ぶロメ国際空港。トーゴと言えば世界最貧国の一つと言われているが、空港はとても最貧国レベルの国の玄関とは思えないほど立派だ。乗り継ぎも円滑に行われる。
ロメ空港 (LFW) 空港
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飛行機が駐機され、バスでターミナルへ。ターミナルも西アフリカで最もショップが充実している。空港ではアメリカ人の教授とコーヒーを飲みながら時間潰しをした。
ロメ空港 (LFW) 空港
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ロメでは40分ほど談笑した後にお互い今後の旅の無事を祈りながら次のフライト。自分は再びQ400のプロペラ機だ。しかも先程ニアメから搭乗した機体。マリのバマコを経由してギニアのコナクリに向かう。
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トーゴの首都ロメで乗継ぎ、次に向かった先はギニア共和国。悪徳役人が多いことでも悪名高い国のひとつだ。ロメからはアスカイ航空でマリの首都バマコを経由しギニアの首都コナクリに向かう。
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眼下のロメ市内。
今回のフライトではマリのバマコを経由するわけだが、翌日にはバマコで乗り継ぎ時間を利用してバマコを観光するつもりにしている。 -
バマコはニアメと同様にレベル2に区分されており、欧米においてもニアメと同レベルとされている。
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因みにギニアのコナクリは日本はレベル2だが、欧米ではレベル1、治安レベルにおいては殆ど気にしていなかった。ギニアは「賄賂天国」の国で、「権限のある公務員にとても優しい」国、気になるのは賄賂の要求をどう切り抜けていくのか、それだけだった。
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バマコまで約二時間のフライトで昼食が配膳された。二種類から選択できて。自分は魚を選択した。一瞬鶏肉か豚肉に見えて、ムムッと思ったが、意外と美味しい魚料理。
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ニジェール川が見えてきた。間もなくマリの首都、バマコだ。
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バマコでは2017年に外国人が多く宿泊するホテルがテロで襲われ多くの人が亡くなっている。情報も少ないため、バマコの滞在には少し躊躇していた。
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バマコには翌日訪れるので、今回バマコを経由するときに空から眺めた町の様子や空港の様子を見て、市内に出るか否かを決めることにしていた。
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バマコ郊外の様子はブルキナファソとかわりないようにみえる。
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バマコは人口約180万人の都市。人口で言えばワガドゥグゥーのほうが約220万人と多いが、街の規模で言えばバマコの方がはるかに大きく近代的に感じる。
空から眺める限り、戦争している町のように荒廃している感じはしなかった。 -
バマコ国際空港に到着した。遠目で見た感じ近代的な空港のようだ。
バマコ セヌー国際空港 (BKO) 空港
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マリでもニジェール同様にテロが深刻な問題になっており、国の5分の4が危険度がマックスのレベル4だ。空港には多くの国連機が駐機している。
バマコ セヌー国際空港 (BKO) 空港
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マリではフランス軍も展開し、治安回復につとめている。
バマコ セヌー国際空港 (BKO) 空港
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経由地のバマコに到着。一部の乗客が入れ替わる。ブリッジが接続されている飛行機はエールコートジボワール。ターミナルの外観からすると、近代的なターミナルで非常に驚かされた。ターミナルや空から見る町の様子で、明日のバマコ乗継では入国して市内中心部を散策することを決めた。
バマコ セヌー国際空港 (BKO) 空港
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バマコでは一部の乗客が入れ替わり、ギニアに向かってテイクオフ。
バマコ セヌー国際空港 (BKO) 空港
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バマコからギニアのコナクリまでは約1時間半のフライト。機内食のサービスはないが、ドリンクサービスはある。
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コナクリに近づき高度を下げていくと、今まで見て来た砂漠に覆われた大地とうってかわり、熱帯雨林のように木々が多い茂っていることに驚かされた。
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ギニアは治安がどうのとかではなく、出入国や道路の検問で、警察などの国家権力を持つ輩が、賄賂を要求してくることが非常に有名だ。
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特にギニアとシエラレオネを結ぶ幹線道路は別名「賄賂街道」とも呼ばれており、アフリカントラベラーから恐れられ、多くのトラベラーを陰鬱にさせている。
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ギニアの評判で良い話なんて殆ど聞かない。賄賂を要求されて良い思いをするトラベラーなんているはずもない。でも何故嫌な思いをしてまでこの国を目指すのだろう?しかもこれといって見所もないこの国に行くお金があるなら、ヨーロッパやアジアンリゾートに行った方がよっぽど楽しい。
ふと、そんなことを飛行機で考えてしまった。 -
ついにギニアについてしまった。空港にはエミレーツとエチオピア航空が駐機しているのが見えるコナクリ国際空港 (CKY) 空港
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飛行機を降りて自分自身に言い聞かせた、「ギニア旅行を楽しもう!」
ジキルな自分は+志向、しかし心に潜むハイドは「そんなんできるわけないやん!賄賂をタンマリ取られてお前はきっとギニアに来たことを後悔するで!」叫び声をあげる。コナクリ国際空港 (CKY) 空港
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ギニアの日本の外務省が作成したハザードマップはマリやコートジボワール、リベリアの国境付近はレベル3、その他のエリアはレベル2に指定されている。エボラ出血熱が猛威を振るっていた頃は感染症の危険エリアとして渡航自粛が発令されていたことがあったが、今は解除されている。エボラ出血熱の終息宣言されたとはいえ、その後もエボラ出血熱は発生していると聞いている。
因みに欧米でのギニアの評価はレベル1。 -
ギニアの首都、コナクリは人口約170万人。大西洋に突き出る細長い半島に位置する。コナクリの中心部は赤く○で囲った先端部分だ。そのため、空港からコナクリに向かう道路は日中は渋滞している。
当初コナクリには日中に到着する予定にしていたので、中心部のホテルを予約していたが、フライトキャンセルで予定を大きく変更してしまったため、夕方に到着することになった。そのため、ホテルを変更し、空港付近の町に滞在することにした。 -
今までそれなりに旅をしているが旅の道中、楽しいこともたくさんあったが、不快に感じることや危険な目には、楽しいと感じた以上に何度もあったかもしれない。
例えで言うなら、チェチェンで列車がテロリストにハイジャックされその時自動小銃を向けられ誘拐されかけたり、ポーランドでは列車強盗で首からぶら下げていたパスポートホルダーをナイフで切りおとされたり、
不法入国の疑いでモルドバの国境で一時拘束されあわや強制送還になりかけたり、ロシアではお金を盗まれてチェック以外のお金はほぼ文無し状態に陥った。
はたまたロシアでゲイにトイレに引きずりこまれかけたり、トイレで襲われスリスリされたり・・・。そんなことを挙げつつ、キルギスでは車の盗難車の犯人と14時間も旅してとんでもない目に遭ったことを思い出すなど、数え挙げてもきりがない。 -
こうした不快な思いを感じるものの中には賄賂の強要というものがある。特に賄賂の要求が頻発したのは1990年代~2003年にかけての旧ソ連諸国。
警察が旅行者をしょっ引き、難癖をつけては逮捕をちらつかせつつ賄賂を要求したり、イミグレでは賄賂を渡さなければ入国させない、出国させないといわれた。
税関でも荷物の中を見ては「これをくれたら、通してやる」といわれるなど、税関やイミグレ、警察にわいろを渡さなかったばかりに自分のパスポートを地面にたたきつけられたり、ほっぽりなげたり、お腹に投げつけられたこともある。
彼らは公務員の権限を最大限に活用して、賄賂を強要するので、本当にタチが悪い。 -
私は基本的には賄賂に応じないスタンスで旅をしているが、国家権力を持つ彼らと交渉するのは本当にストレスがたまった。特に1999年のグルジアからアゼルバイジャンへの列車での移動ルートは、当時旧ソ連の中でも最も悪名高いルートだった。
旅程上このルートを通らざるをえず果敢にチャレンジした結果、出国するまでに5回も強請とたかりにあった。当時のグルジアは町を歩けば警察が賄賂を強要し、出入国ではイミグレと税関が旅行者にたかり、グルジアの権限を持つ公務員はハイエナのように感じた。 -
2004年以後の旅では賄賂の要求される国へ足を向けなかった事もさることながら、ウズベキスタンやカザフスタンなど旧ソ連では、旅行者からの賄賂の取り立ててはならないというお触れを、わざわざ大統領が発令し、旅行者に対する賄賂の強要の予防がようやく実施された。こうした国家権力を持つ輩から脅しをかけられることは少なくなくなった。
それ以後の賄賂の強要と言えば、前職で中国の税関が中国の工場からの出荷や材料の搬入の照合に難癖をつけては、会社に対し高額な賄賂の要求を受け、あれやこれやしたことがあるが、旅行においては暫くこうした賄賂の要求を受けたことがなかった。 -
しかし昨年カメルーンの第二の都市、ドゥアラでの出入国で役人から賄賂の要求があり、大変ストレスがたまった。その時の賄賂の要求は空港のターミナル内での出来事、入国時の難癖や、出国時の難癖、ターミナルを歩いていると数十メートル間隔で三人も無駄に役人が立ち、最初の一人と賄賂の交渉をしたかと思うと、また新手の輩から賄賂の要求。挙句の果てには財布の中を見せろと、わけのわからぬことを言う者まで現れた。このときの賄賂の交渉が昔体験した賄賂の交渉を思い出させてくれ、今回の旅行で活かされた。
そして今回のギニア・・・、「賄賂天国」として悪名高いことで旅行者に「知名度」が高い。ギニアのからシエラレオネに通じる幹線道路は別名「賄賂街道」との異名を持つほど、ギニアの旅行は「賄賂」と切っても切り離せないイメージが強い。 -
実際にどうだったかといえば・・・、うん、「賄賂」を冠しているのはダテじゃなかった、
賄賂の要求は入国後まもなくして体感する。西アフリカには西アフリカ共通通貨、セーファーフランCFA(XOF)があるが、ギニアは独自通貨を採用している。ホテルのトランスファーに合流したら両替することを目論んでいたが、トランスファーと合流が上手くいかず(結局合流はできたが)、自分でアライバルホール付近で両替所や銀行を探したが、見逃していたのか、見つけることができなかった。 -
ターミナル前の警察に仕方なく訪ねると、「こっちにこい。」と言ってターミナルから少し離れた場所に連れていこうとした。これはちとやばい??と、不安になりながらも、あまりにもターミナルから離れたらついていくのを止めようと決めていたが、直ぐに一人の男性に会わせてくれた。彼は闇両替商だ。
すごいでしょ?警察がイリガルな両替を黙認、いや慫慂してるだなんて。
やられたなーー。警察に10$くらい取られるかも。。。。 -
警察は自分と彼が話をしている間は後ろを向いて一応は見て見ぬふり。それでもドキドキだ。「いくら両替?」と闇両替商に訪ねなれたので「30ドル。」、と答えたのち自分は携帯電話の為替レートアプリを見せて、「このレートじゃないと、両替はしない。」というと、彼はあっさり承諾。お札を数えると、ごまかされてもいなかったおらず、こちらの要求額で換金ができた。少額の換金にも関わらず、あまりに簡単に要求が受け入れられたので拍子抜けをしてしまった。
さてここからどうやって切り抜けようか、何食わぬ顔でこの場を立ち去ってみようと思い、警察に「メルシー!」と言って挨拶がわりに手をあげて警察の横を素通りしようとした。
ここは「賄賂天国」のギニア、お金の上納なしに事が上手くいくはずがない。
「おいシノワ!!待てよ!」と怒鳴られてしまった。 -
ですよねーー。賄賂なしに通してくれるわけないですよねーーー。でもわし、中国人じゃなくて日本人なんじゃけど。。。
と心の呟きはさておき、警察は怒った顔で「10$よこせ」と一言。
言われると思った、しかも予想通りの10ドル。でもただ払うだけではこっちとしても面白くない。昔グルジアを旅したとき、たまりかねて値切ったことがあるので、ここは値切り交渉をしてみよう、と考えた。 -
「5ドルでお願いします。」と持ち掛けると、警察は憤慨して鼻息荒く、よくわからない言葉を話始めた。
「そりゃ怒るわな。。」と思いつつも、困った顔をしたり、胸に手を当てながら何度も謝り倒し(自分でもなんで謝っているのかわからないが)、結局5ドルから引かなかった。すると警察から凄い文句を言われたが、渋々OKしてくれたように見えた。そのため、ポケットから1ドル紙幣を取り出し5ドル分を渡すと、彼は無言で紙幣を受け取ってその場を立ち去った。しかしその10秒後、彼は血相を変えて歩く自分を追いかけてきた。アフリカでアフリカの人がこんな走っているのを初めて見た、と悠長なことを思う間もなく
「おい!5$しかないぞ!!」と怒鳴った。
ええーっ!さっき合意したやん!何ボケたことをコイツいっとんじゃ??、次は覚書を交わすぞ(そんなんできるわけないが)!と思いつつ、「さっき5$でOKって言ったでしょ?」というと、
「俺は10$といった」と、剣幕に怒りはじめた。 -
「頼むよー。さっきいったじゃん、これでお願い」と何度も頼み込んだ。相手が警察なので、逮捕されるのも嫌なので、ごり押しはできない。こちらから行けそうかどうか見極めが重要になってくるが、結局これ以上ヒートアップすることもなかったので、お願いの繰り返し。結局彼は自分に何かよく分からぬ捨て台詞をはいて、その場を立ち去った。
ホッ、とりあえず交渉成立。もう少し長引いてたら10$払うところだった。。。彼は警察、逮捕権を持っているので、たかだか5$で逮捕されるのはたまったもんじゃない。
ギニアの初日の賄賂の支払い額は5$で終了した。 -
昨年のカメルーンでの賄賂の要求により、「輩とのコミミュニケーション」の取り方を思い出した。そのおかげで今回はとても「スムーズ」に輩とコミュニケーションをとることが出来た。翌日、空港での賄賂の要求は凄かった。もう賄賂三昧、賄賂パーティー、いや賄賂祭りだ。とりわけ空港のターミナルに入るまでの道のりは衝撃だった。
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ギニアを出発する際、フライト2時間前の早朝5:30には空港に到着した。コナクリ国際空港は、駐車場から空港のデパーチャーホールまでの間、細長い通路を歩いていく必要がある。その通路の途上、4人のオフィサー(警察??)がそれぞれ通路の要所に個別に座っている。この通路は道路を渡る歩道橋のようになっており、通路に行くまでに何人も配備されているのが見えるのだ。
エエーーーッ!この通路を通らないといけないの!?まさか一人ずつと賄賂の交渉!?自分が見える場所にドシリと椅子に座り待ち構えているハイエナたち。肉食獣が直ぐそこに見えるのに、目の前を通る草食獣がいるだろうか?
絶対とおるわけないよね??
こんなことなら送迎車の運転者にチップを渡して空港前まで一緒にきてもらえばよかった。。。 -
通路の入口で正直通路を歩くのを躊躇してしまったが、見回してもここを通らなければ空港に入ることができない。賄賂交渉を楽しむように心がけて、思いきってハイエナたちの前を通ることにした。
先ずは一人目、まっすく延びる通路の曲がり角に座っている。嫌だなー、と思いながらも何食わぬ顔で彼の前を「ボンジュール!」といって素通りしようとすると、「シノワ!待て!」と呼び止められてしまった。
ですよねーー。簡単には通してくれないよね。「ここを通りたければ、オレを倒さねば通れぬぞ!」と言わんばかりの圧をかけて、「パスポートを見せろ」とドスの聞いた声で一言。 自分はパスポートを渡すと、表紙を見て「ジャポン・・・」と呟いた。そして次の一言がこれ。
「オレはコーヒーが飲みたい。」 -
あぁ賄賂かよ。。。前回のカメルーン旅行でも同じようなことを言われ、自分はすっとぼけて飲みくさしのミネラルウォーターを渡して、ブチキレられので、今回はおちょくることなく、「ゴメンね、払えないわー。そんなにお金持ってないし、VISAカードだし。」と訳の分からぬことを彼に言った。
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次の曲がり角に座る次の野獣が、自分のやり取りをじっと見ている。正直、一人だけなら邪魔くさいので金で解決していたが、初っぱなのコイツに賄賂を渡すと、次の野獣にも賄賂を渡さなければならなくなる。
-
とはいえ、パスポートをとられているので、究極まで行けば賄賂を払わざるを得ない。
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しかし自分が簡単に払えば日本人はチョロいと思われてしまうので、後世この場を通過する他の日本人にも申し訳ない。ここはちょっと頑張ってみようと、「自分は払うことができない、ごめんね。」と胸に手を当てながらの繰り返し。
~~~~~
宿泊するホテルは空港から近いエリアで予約した。 -
Zambezi Inn Hotel で部屋をアップグレードしてもらった。。。。うーん、ただ広いだけで何もない部屋だ。ベッドの寝心地は悪くなかったが。。。この部屋で困ったのは蚊帳がないこと。仕方ないので、エアコンで室内気温を少し下げて厚着をして寝ることにした。もちろん肌が出ているところは虫除けを塗って。
因みにアフリカの航空旅行ではスーツケースを利用している。ダカール郊外のホテルではバックパッカーをしていたアメリカ人の老婆に「バックパッカーなのに、スーツケースだなんて風上におけないわね!」ともいわれた。しかし空港からホテルまでは送迎がある、ドアツードアの移動。どう考えてもスーツケースが楽だ。
現地でホテルを探したり荷物をもって道路を歩く必要がある場合はアスファルトが悪く、道路が未舗装な場所も多いので、圧倒的にバックパックの方が便利だ。Zambezi Inn Hotel ホテル
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すると、何と彼は自分を睨みながらもパスポートを返してくれた。
「ありがとう!」いって胸に手を当てた後、何を思ったのか、彼に敬礼!そして自分達のやり取りをじっと見ていた新たな敵に向かった。Zambezi Inn Hotel ホテル
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ホテルにはレストランがあるので、そこで夕食をとることにした。辺鄙なところに行くわりにお腹が弱い自分。過去には中国出張中に屋台で食べたイカにあたり、丸一日救急病院のベッドで点滴を打っていたり、ロシアでも生水のんで水当たりし、帰国する船の中の医務室に担ぎ込まれたこともあった。
だから、食事の衛生面だけは気を使っている。Zambezi Inn Hotel ホテル
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次の輩にも悪くもない自分が謝り、執拗な輩には手を合わせて謝り、通せてもらったらお辞儀と敬礼。こっちが下手に出てお金をむしりとられなくてすむなら、そのぐらいいくらでも頭下げてやるよ、と思いつつも、ちゃんとお辞儀、懇願をする。
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瓶ビールも頼んだが、やっぱ瓶ビールの方がおいしかった。Zambezi Inn Hotel ホテル
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一人を倒してもまた新たな敵が出てくる、まるでリアルロールプレイングゲームだ。
Zambezi Inn Hotel ホテル
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最後のターミナル入口前では輩の男女二人が中国人3名が止めていたので、その隙に通りすぎようと思ったが、「シノワ!!待て!」と呼び止められてしまった。
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お代わりを頼んだつもりだったが・・・、願いかなわず。Zambezi Inn Hotel ホテル
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夕食はごはんとイカのにんにく+オイスター炒め。塩も少しきいていて絶品だった。これなら日本でも作ることができるので、イカが安いときに購入してチャレンジしてみたい。
Zambezi Inn Hotel ホテル
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毎度毎度シノワってムカつくやっちゃな!ワシは中国人ちゃうわ、日本人じゃ!と内心で思いながらもニコニコしながら「なんすか?」
ここでもやはり「コーヒーを飲みたい。」と賄賂を要求された。Zambezi Inn Hotel ホテル
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二人のコンビネーションプレイになると厳しい戦いになるなーと思っていたが、幸い私と中国人3名を相手にしなければならないので、私はあっさりと解放された。中国人3名は一体いくら払ってどうなったのか、知る由もない・・・。
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空港に通じる輩が座る細い通路がこれ。奥に二人が座り、立っているように見えるのが中国人だ。これからやからとの交渉前にパシャリ!コナクリ国際空港 (CKY) 空港
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やっとの思いでターミナルたどり着き、最後の二人組みが「ラスボス」だと思っていた自分はターミナルに入りホッとした。しかし彼はラスボスではなかった。出国のイミグレでラスボスの登場だ。
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6時半ごろの空港の様子。バーが営業している。コナクリ国際空港 (CKY) 空港
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イミグレのコントローラーはあからさまに「お金ちょうだい。」と手を差し出してきた。流石ラスボス、「コーヒーが飲みたい。」などと回りくどいことを言わない。しかも手まで差し出してくるし。
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コナクリ国際空港のラウンジは意外にもプライオリティパスにより利用することができるSALON VIP NIMBA (コナクリ ベシア国際空港) 空港ラウンジ
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自分は「お金がない」、「払うことができない」、「ごめんなさい」の三点セットでイミグレの「攻撃」を交わす。結局コントローラーは意外にあっさりとあきらめてくれて、「ラスボス」をクリアできた。
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ラウンジ内の様子。食べ物は大したことがないが、朝食を食べるのにはちょうど良かった。SALON VIP NIMBA (コナクリ ベシア国際空港) 空港ラウンジ
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今回のギニアの旅での賄賂の上納金は5$で済んだ。でもこれはラッキーだったと考えなければならない。
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飲物やヨーグルトがある。SALON VIP NIMBA (コナクリ ベシア国際空港) 空港ラウンジ
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旧ソ連のように、威圧的でパスポートを人質に取られ、お金を払わなければ逮捕する、とかパスポートを返さないと言われるようなことはなかったので、未だよかったが。
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朝からビールを・・・(決してアル中とかではない)SALON VIP NIMBA (コナクリ ベシア国際空港) 空港ラウンジ
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いずれにせよ、空路でギニア入国するときはこんな賄賂の強要があることを頭に入れておいたほうがよい。
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コナクリ国際空港の保安区域。ベンチが多いのでとても助かる。コナクリ国際空港 (CKY) 空港
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日常生活では真面目に仕事し、貴重な年休とお金をわざわざ費やし、賄賂を渡さなければならないことを知りながらギニア旅行に行こうとするトラベラーに一言言いたい。貴方も変態トラベラーの仲間入りだと。
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これからバマコへ向かうAsky(アスカイ)のQ400。いよいよ旅の最大のヤマ場だ。コナクリ国際空港 (CKY) 空港
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この旅行記へのコメント (6)
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- フォートラベル次郎さん 2018/02/22 00:58:21
- 変態トラベラーとして
- ギニア旅行記拝見させていただきました。私も限られた短い期間の中で時間とお金とたまに賄賂と格闘する、言わば変態トラベラーなのかも知れないと自覚させられました。これからも変態トラベル道を貫こうと思います。
- worldspanさん からの返信 2018/02/22 16:56:51
- RE: 変態トラベラーとして
- コメント有難うございます。
貴重な年休を旅行に使っているのに全然楽しくないことがあるとふと思ったりしますよね。でもその中にも楽しさを見つけた時の喜びは何も変えられません。
サントメに行かれたのですね!自分は赤道ギニアと絡ませていきたいと考えているのですが、如何せん年休を取りながら海外の在外公館でビザを取得するのは時間的にもったいなくまだ未踏の地となっています。
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- こぼちゃさん 2018/01/27 09:54:10
- なかなか行かない土地へ
- タイトルの「恐喝天国」から笑ってしまったのですが、冒頭にビサウのことがほとんど書かれておらず「変態トラベラー」について熱く書き綴られていることに爆笑させていただきました。まるでwikpedia の変態トラベラーのカテゴリーの説明分を読んでいるかのような錯覚に陥りそうなくらい的を得た記述ですね(笑)
それにしてもworldspanさんの旧ソ連諸国旅行のドMっぷりは尊敬に値します。
私は腐食警官の恐喝で過去に2回やられたことが有りますが、何れも旧ソ連でカザフスタンと沿ドニエストルでした。
ビサウはもともと行く気ありませんでしたが、これを読ませて頂き、行かないという判断に間違いは無かったんだと確信しました。ビサウで賄賂が一回だけで済んだのは変態修行の成果だと思います!
とても貴重な情報ありがとうございました!
- worldspanさん からの返信 2018/01/28 13:15:49
- RE: なかなか行かない土地へ
- こぼちゃさん
私が訪れたのはギニアビサウではなくてギニアのほうなんですよー。同じような名前の国が何故か沢山ありますよね!
ギニアは変態トラベラーおすすめの国です!旧ソ連ってなんだかんだ言ってもそれなりに見どころはあるのですが、ここギニアは自分にとって見どころを見つけられず、何やらとても高くついたような気がしました。とは言え、これからの旅の経験値としては非常に高められたといったところでしょうか(笑)。
worldspan
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- たぬき2号さん 2018/01/27 09:11:15
- 変態トラベラー
- worldspanさん、おはようございます。
ギニア編大変楽しく拝見しました。
文章もパワーアップされて、その時の状況も手に取るようにわかりました。
賄賂攻撃に辟易していた身からすれば、
ギニアなんか絶対行きたくないっていうのが本音です(笑)
国潰しを引退し、変態トラベラーからも引退したつもりの私ですが
数年後ギニアをはじめシオラレオネ、ギニアビサウ、リベリアあたりを
歩いている気がしなくもないですが、それは避けたい(爆)
続編も楽しみにしております。
たぬき2号
- worldspanさん からの返信 2018/01/28 12:13:36
- RE: 変態トラベラー
- たぬき2号さん
こんにちは
西アフリカに行って思ったのは、お金の交渉がうまくいかないこと。賄賂もしかりですが、タクシーもぼったくりが多いし。。。これと比べて中米は治安は悪いですが、タクシーは割とお金の最初の交渉を守ってくれるし。何かにつけてお金の話が出てくるのが興ざめですよね。
worldspan
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