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佐渡汽船の寺泊~赤泊航路、通称「両泊航路」が存続の危機にあるとの報道を受けた。この航路はクルマが乗せられず、更には荒波の日本海ゆえに欠航が多い冬季の運休もあって、年間1億円規模の赤字が発生。昨今の船員の人手確保不足もあることから、地元の寺泊と赤泊で佐渡汽船が説明会を開いて航路廃止に理解を求めたという。<br /><br />そこで存続の危機にある両泊航路に乗り、佐渡赤泊に渡る旅を決意することとした。

越後湯沢から佐渡へ

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2017/09/08 - 2017/09/08

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船尾唯智

船尾唯智さん

佐渡汽船の寺泊~赤泊航路、通称「両泊航路」が存続の危機にあるとの報道を受けた。この航路はクルマが乗せられず、更には荒波の日本海ゆえに欠航が多い冬季の運休もあって、年間1億円規模の赤字が発生。昨今の船員の人手確保不足もあることから、地元の寺泊と赤泊で佐渡汽船が説明会を開いて航路廃止に理解を求めたという。

そこで存続の危機にある両泊航路に乗り、佐渡赤泊に渡る旅を決意することとした。

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  • リゾートやまどり使用の「やまどりもぐら」に乗り、越後湯沢に到着した。この日の越後湯沢はジョイフルトレインが百花繚乱の体であった。<br />まずはNODOKA。高崎側から団体客を連れてやってきた。隣はshukuraである。

    リゾートやまどり使用の「やまどりもぐら」に乗り、越後湯沢に到着した。この日の越後湯沢はジョイフルトレインが百花繚乱の体であった。
    まずはNODOKA。高崎側から団体客を連れてやってきた。隣はshukuraである。

  • NODOKAからは、かなり多くの団体客が越後湯沢に下車した。<br />旅先でのこういうジョイフルトレインとの偶然の遭遇は鉄道マニアとしては非常に楽しいのだが、近年はジョイフルトレインの数が減り、特に団体輸送による稼働が全国的に少なくなってきているのが寂しい。関東近辺はまだ比較的旺盛ではあるが。

    NODOKAからは、かなり多くの団体客が越後湯沢に下車した。
    旅先でのこういうジョイフルトレインとの偶然の遭遇は鉄道マニアとしては非常に楽しいのだが、近年はジョイフルトレインの数が減り、特に団体輸送による稼働が全国的に少なくなってきているのが寂しい。関東近辺はまだ比較的旺盛ではあるが。

  • こちらはshu*kura。この日は長岡経由上越妙高行の全車指定席列車「越乃shu*kura」として運転。<br />ホントはこれに乗って長岡行きたかったが、この日は小千谷で片貝の花火大会があることもあってか、予約受付開始の1ヶ月前から見事に満席であった。<br />どうしても乗りたいというのであれば、JR東日本の旅行ツアー「びゅう」商品から取り寄せる方法もあったが、列車が大幅遅延となって乗り遅れた時はめんどくさい事態になりかねないと思い、泣く泣くパスした。

    こちらはshu*kura。この日は長岡経由上越妙高行の全車指定席列車「越乃shu*kura」として運転。
    ホントはこれに乗って長岡行きたかったが、この日は小千谷で片貝の花火大会があることもあってか、予約受付開始の1ヶ月前から見事に満席であった。
    どうしても乗りたいというのであれば、JR東日本の旅行ツアー「びゅう」商品から取り寄せる方法もあったが、列車が大幅遅延となって乗り遅れた時はめんどくさい事態になりかねないと思い、泣く泣くパスした。

  • ということで、越後湯沢から長岡へは青春18きっぷ片手に普通列車で向かう。その前に越後湯沢で駅蕎麦を食して腹ごしらえ。<br /><br />越後湯沢は北陸新幹線が金沢まで延伸する前は、上越新幹線と金沢方面特急「はくたか」への乗換駅として盛況を呈していたが、今は客の数が少ない。それでも、駅構内に駅蕎麦屋が残ってくれているのはありがたいこと。<br /><br />普通列車が来るまでの間、駅構内をちょろっと散策したが、観光地ゆえだけにお土産屋の数だけは大都市の駅に負けずと劣らずに多い。<br /><br />長岡行普通列車に乗ると、水上から直通だったので大勢の客でごった返していた。今日は小千谷で片貝の花火大会。車内では「何でこんなに今日は客が多いの?」と愚痴るおばさん客。<br />やはり片貝の花火大会のため、多くの客は小千谷、または宮内で降りていった。花火大会会場の片貝は、信越本線来迎寺からも比較的近いため、小千谷から行くルートのみならず、宮内で信越本線に乗り換えて来迎寺に行くルートもある。<br />今日はこの片貝の花火大会か、それとも佐渡汽船の両泊航路か?そんな二者一択の選択を迫られた今回の旅。結局、「片貝の花火大会はまだ来年以降もあるが、両泊航路はもう来年以降はないかも」という判断から、佐渡に渡ることを決意した。<br />この年の佐渡汽船の両泊航路は10月2日から冬季運休になったので、実質残り1ヶ月の命というのが頭にあった。

    ということで、越後湯沢から長岡へは青春18きっぷ片手に普通列車で向かう。その前に越後湯沢で駅蕎麦を食して腹ごしらえ。

    越後湯沢は北陸新幹線が金沢まで延伸する前は、上越新幹線と金沢方面特急「はくたか」への乗換駅として盛況を呈していたが、今は客の数が少ない。それでも、駅構内に駅蕎麦屋が残ってくれているのはありがたいこと。

    普通列車が来るまでの間、駅構内をちょろっと散策したが、観光地ゆえだけにお土産屋の数だけは大都市の駅に負けずと劣らずに多い。

    長岡行普通列車に乗ると、水上から直通だったので大勢の客でごった返していた。今日は小千谷で片貝の花火大会。車内では「何でこんなに今日は客が多いの?」と愚痴るおばさん客。
    やはり片貝の花火大会のため、多くの客は小千谷、または宮内で降りていった。花火大会会場の片貝は、信越本線来迎寺からも比較的近いため、小千谷から行くルートのみならず、宮内で信越本線に乗り換えて来迎寺に行くルートもある。
    今日はこの片貝の花火大会か、それとも佐渡汽船の両泊航路か?そんな二者一択の選択を迫られた今回の旅。結局、「片貝の花火大会はまだ来年以降もあるが、両泊航路はもう来年以降はないかも」という判断から、佐渡に渡ることを決意した。
    この年の佐渡汽船の両泊航路は10月2日から冬季運休になったので、実質残り1ヶ月の命というのが頭にあった。

  • 満員電車の吊革につかまりながら、ようやく終点の長岡に着いた。ここから寺泊港直行の越後交通バスに乗り換える。

    満員電車の吊革につかまりながら、ようやく終点の長岡に着いた。ここから寺泊港直行の越後交通バスに乗り換える。

  • ここで時間があるので、駅入場券を買って新幹線ホームに。ここで越後湯沢から新潟に行く「現美新幹線」車両の「とき」を見に行く。<br />やがて現美新幹線がやって来る。紺色のボディはかっこいいの一言。

    ここで時間があるので、駅入場券を買って新幹線ホームに。ここで越後湯沢から新潟に行く「現美新幹線」車両の「とき」を見に行く。
    やがて現美新幹線がやって来る。紺色のボディはかっこいいの一言。

  • この列車は長岡で五分も停車するから、撮影するにはもってこい。しかしホームの転落防止用の柵が撮影に邪魔くさいのは否めないところ。

    この列車は長岡で五分も停車するから、撮影するにはもってこい。しかしホームの転落防止用の柵が撮影に邪魔くさいのは否めないところ。

  • ホームでは自分の他、小さな子供連れのお母さんも現美新幹線のカッコよさに興奮しながら、撮影に興じていた。<br /><br />自分はここから越後交通バスに乗って寺泊港に行くが、片手に青春18きっぷを持っていたこともあり、実はこの現美新幹線に乗って燕三条に行き、そこから吉田→寺泊と普通列車を乗り継いで、寺泊から寺泊港行バスに乗っても間に合うし、出費する料金も大差がない。<br /><br />これに乗って現代アートの車内を満喫するのも良かったが、せっかくの旅なので乗ったことのないバス路線の乗車を優先した。

    ホームでは自分の他、小さな子供連れのお母さんも現美新幹線のカッコよさに興奮しながら、撮影に興じていた。

    自分はここから越後交通バスに乗って寺泊港に行くが、片手に青春18きっぷを持っていたこともあり、実はこの現美新幹線に乗って燕三条に行き、そこから吉田→寺泊と普通列車を乗り継いで、寺泊から寺泊港行バスに乗っても間に合うし、出費する料金も大差がない。

    これに乗って現代アートの車内を満喫するのも良かったが、せっかくの旅なので乗ったことのないバス路線の乗車を優先した。

  • 駅前に移動し、バスターミナルへ。やがて寺泊行きバスがやってきた。乗客はそこそこ15人くらいはいただろうか?<br />

    駅前に移動し、バスターミナルへ。やがて寺泊行きバスがやってきた。乗客はそこそこ15人くらいはいただろうか?

  • このバスは長岡の北の商店街・新町を通り、そして与板の商店街を通る。どちらの商店街もアーケードがあり、古くて味がある。それ以外は米どころ新潟らしく、水田地帯の光景。なお与板を過ぎると、大河・信濃川と並走する寺泊駅前までの乗客は自分1人だけだった。<br /><br />このバスは軽く1時間以上乗車したが、沿線の与板や寺泊は全て長岡市と合併したため、長時間乗車のバスとは言え、長岡市内オンリーを走る。この合併により、内陸部に中心市街地を持つ長岡市は日本海にも面するようになった。

    このバスは長岡の北の商店街・新町を通り、そして与板の商店街を通る。どちらの商店街もアーケードがあり、古くて味がある。それ以外は米どころ新潟らしく、水田地帯の光景。なお与板を過ぎると、大河・信濃川と並走する寺泊駅前までの乗客は自分1人だけだった。

    このバスは軽く1時間以上乗車したが、沿線の与板や寺泊は全て長岡市と合併したため、長時間乗車のバスとは言え、長岡市内オンリーを走る。この合併により、内陸部に中心市街地を持つ長岡市は日本海にも面するようになった。

  • 寺泊駅前に到着。ここでJR越後線との普通列車と接続を待つため、5分程度停車した。ここでJRからの乗り換え客が数人乗車した。<br /><br />この日は金曜日の平日。全員が地元客であり、佐渡汽船に乗ろうという客は私1人のみ。両泊航路が危機的状況であるのも分からない訳ではない。<br /><br />勿論ここも長岡市内ではあるが、新幹線の駅で言うと長岡駅よりは燕三条駅の方が近い。長岡市も合併で広くなった。

    寺泊駅前に到着。ここでJR越後線との普通列車と接続を待つため、5分程度停車した。ここでJRからの乗り換え客が数人乗車した。

    この日は金曜日の平日。全員が地元客であり、佐渡汽船に乗ろうという客は私1人のみ。両泊航路が危機的状況であるのも分からない訳ではない。

    勿論ここも長岡市内ではあるが、新幹線の駅で言うと長岡駅よりは燕三条駅の方が近い。長岡市も合併で広くなった。

  • この写真では少々分かりづらいが、このバスは与板から寺泊までは越後交通の旧鉄道跡と並走する。寺泊港付近では、バスが走る県道そのものが廃線跡である。<br /><br />越後交通は、地元長岡周辺の鉄道会社とバス会社が、バス路線の競合で共倒れになることを恐れ、田中角栄のリーダーシップの下で合併してできた会社である。今も娘の田中真紀子などが役員に名を連ねる。

    この写真では少々分かりづらいが、このバスは与板から寺泊までは越後交通の旧鉄道跡と並走する。寺泊港付近では、バスが走る県道そのものが廃線跡である。

    越後交通は、地元長岡周辺の鉄道会社とバス会社が、バス路線の競合で共倒れになることを恐れ、田中角栄のリーダーシップの下で合併してできた会社である。今も娘の田中真紀子などが役員に名を連ねる。

  • 寺泊の佐渡汽船乗り場入口のバス停で下車。<br />もう陽は傾きはじめていた。<br /><br />ここで下車するバス停をちょいと間違える。<br />この後バスはターミナルのロータリーに入り、そこにバス停があった。実はそっちが正解。<br /><br />ちょいと数百メートル、ターミナルまで歩く羽目に。

    寺泊の佐渡汽船乗り場入口のバス停で下車。
    もう陽は傾きはじめていた。

    ここで下車するバス停をちょいと間違える。
    この後バスはターミナルのロータリーに入り、そこにバス停があった。実はそっちが正解。

    ちょいと数百メートル、ターミナルまで歩く羽目に。

  • 寺泊のターミナルの全景。左には黄昏の甘い陽を浴びて、赤泊に渡る「あいびす」が停泊している。

    寺泊のターミナルの全景。左には黄昏の甘い陽を浴びて、赤泊に渡る「あいびす」が停泊している。

  • 徒歩でターミナルへ。

    徒歩でターミナルへ。

  • ここで往復の乗船券を購入。帰りは明日の朝に乗る。<br /><br />両泊航路の「あいびす」ではイス席とジュウタン席が選べる。やはりジュウタン席の方が楽だが、今回は行きがイス席、帰りはジュウタン席をチョイスして乗り心地を確かめてみる。

    ここで往復の乗船券を購入。帰りは明日の朝に乗る。

    両泊航路の「あいびす」ではイス席とジュウタン席が選べる。やはりジュウタン席の方が楽だが、今回は行きがイス席、帰りはジュウタン席をチョイスして乗り心地を確かめてみる。

  • フェリーターミナルの中。やはり平日ということもあり、非常に閑散としている。

    フェリーターミナルの中。やはり平日ということもあり、非常に閑散としている。

  • やがて乗船開始。乗船開始から出航までの時間は約10分と非常に短い。<br /><br />船内に乗ると多数のイスが並んでいた。少なくとも100人は乗れそうだが、この日の乗客数は10人もいない。これでは年間赤字1億円で廃止になるのも仕方がない。

    やがて乗船開始。乗船開始から出航までの時間は約10分と非常に短い。

    船内に乗ると多数のイスが並んでいた。少なくとも100人は乗れそうだが、この日の乗客数は10人もいない。これでは年間赤字1億円で廃止になるのも仕方がない。

  • 座席に座ると、シートのデザインはかなり凝ったものになっている。

    座席に座ると、シートのデザインはかなり凝ったものになっている。

  • やがて出航し、寺泊港を離れる時が来た。<br />いざ佐渡へ。<br /><br />(続く)

    やがて出航し、寺泊港を離れる時が来た。
    いざ佐渡へ。

    (続く)

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