メルボルン　ビーチワースの不思議な時間その２

2017/10/02 - 2017/10/12

歩いて楽しめる範囲が広くないのがビーチワースの良いところだ。
散歩するにはちょうど良いし、なにかを見逃した感じがしない。
この時期旅行者の数はあまり多くはないけど、それでも街の中をキョロキョロしながら歩いているのは、みな私たちと同じ旅行客なのだろう。

1850年代にこの街はゴールドラッシュで沸き立ったこともあり、それにまつわる当時の建造物がたくさん残されている。
当時は一獲千金を目指した者たちが財産を投げうって、ビーチワースに金を掘り当てる夢を託したようだ。
その中には中国人もたくさんいて、最初は60人程度だったのが2年後には4000人を超える数に増えていた、と記録に残されている。さすが。

そんな歴史的な建物をぶーらぶーら見ているとあっという間に夕方になった。
いったんホテルに戻ってシャワーを浴びて準備をしたら、ディナーの予約を入れてあるレストランに行く。
このレストランがとっても良かった。

「PROVENANCE（プロビナンス）」は“日本大好き”なオーナーシェフによる、「和と仏のマリアージュ」スタイルディッシュを楽しむことができるレストラン。
味噌やぬかなどを使ったり、カリカリに焼いた魚の骨や一夜干しのイカといった居酒屋的料理もある。
料理名の下に、使用している食材として「キューピーマヨネーズ」なんてのもあった。なんだか嬉し恥ずかし日本通、と言ったところだ。
日本食を意識した料理ばかりではない。とろけるほどじっくり煮込んだ豚肉やジューシーな鴨肉料理など、どれも本当に美味しかった。
相談すると料理に合うワインを選んでくれる。出されたワインはどれも美味しかった。本当に美味しかったので、翌日酒屋で同じものを2本買ったほどだ。
オーストラリアの食文化は悪くないと思っているが、時に上っ滑りなハイクラスレストランなどもあったりする。田舎の絶景地なんかでははよく遭遇する。そんな中、プロビナンスは頑張っていると思う。おススメです。

美味しい食事のあとはホテルに戻ってすぐに熟睡してしまった。
明日はホテルをチェックアウトした後に行ってみたい場所がある。
ちょっと疑問に思っている場所だ。
その時はそれが“どんな場所なのか”まだわかっていなかった...

エリア メルボルン(オーストラリア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: レンタカー

散策しに外へ出ました。
オーストラリアらしい大きな花の木。
とてもきれいなピンク色で、思わず立ち止まって眺めました。

昔はこんな風にしてお酒を運んでいたんだろうな、と思わせる台車の展示はパブの入り口に。

これは秤ですね。レトロな感じがなんだかステキです。

気になっていたレストラン。外のテーブルが並んでいるけど、この時間は閉まっています。外から眺めるだけ...

セール中のクライスラー。
すごく高そうな車なのに、こんな風に外に置きっぱなし。
寛容なのか大雑把なのか．．．

1800年代後半の出来事を知らせる黒板。
大犯罪人ネッド・ケリーに関する出来事が時系列で分かりやすく綴られています。
書いたのは最近でしょうけど、なかなか面白い演出ですね。
一番下の「ミートパイの値段が23セントに値上がり」というのが特に面白かったりします。

ゴールドラッシュの頃に建てられた建物。
これはテレグラフステーション。

そして各建物の前には、その説明が書かれています。

これは確か中国人による、金鉱採掘労働者を守るための労働基準所みたいなところかな。

当時の中国人人口が劇的に増加したことなど、ここに書かれています。

それにしても当時の建物が今でもこんなにきれいに保存されています。
壊れたりもしていません。
オーストラリアで古い家の価値が下がらないのは、建物の丈夫さが大きな理由なんだろうなぁ。

すぐ近くには緑がたっぷり繁る公園がありました。
まだ時間があるからここも散策してみましょう。

この両側の碑には、かつての戦争で亡くなった戦没者の名前が彫られていました。この街の出身者なのでしょう。

桜の花が咲いていましたよ。

なんとなく場違いな感じの噴水もありました。

そして不思議な形のでっかい木。
オーストラリアの自然は、やたらとデカいものが多い気がします。

さて、やっと夜になりました。
お待ちかねの「プロビナンス」でのディナーです。
カジュアルだけど落ち着いた雰囲気は入った瞬間からリラックスさせてくれました。
これはお手製のスモークバターとパン。ややスモーキーなフレーバーのバターがめっちゃ美味しかった。

お魚の骨をカリカリに焼いたおつまみのような一品。
普通に美味しかったです。

一夜干しのイカとマヨネーズ。
本当に美味しかったです。
ただ、日本人の私にとっては和風と言うよりは居酒屋風。酒のアテですよね。
こういう料理もオージーには珍しいのでしょうね。
実はオーナーシェフがサービスで出してくださって、おススメの一品です。

ハマチだったかな。お刺身です。
確かソースはコチュジャン風味で、上に載っているのは春菊です。

ウズラです。オーストラリアではとてもよく食べられている鶏肉で「クワイル」と発音します。私も大好き。美味しかった。

厚みの豚肉をトロトロになるまで煮込んで料理。
美味しいですぅぅぅぅ
豚角よりもさらにトロトロです。

頼んだ相方が美味しかったと絶賛していた鴨料理。
オーストラリアでは鴨肉もとてもよく食べます。

デザート。私は食後のスイーツが苦手なので眺めるだけ。

でもこれは食べました。手作りの生キャラメル。
きっとシェフ、これを日本で食べて美味しかったんでしょうね。

ここは前室。ここを通って奥のダイニングに入っていきます。
落ち着いたたたずまいのとても素敵なお店です。

日本酒、飾っちゃってますね笑

美味しい料理とワイン、そしてもちろんステキな時間。
プロビナンスは本当に素敵なレストランでした。
オーストラリアで発行されているグルメガイドで高評価得ているので、週末は相当混むそうなので、予約した方が無難ですね
まぁビーチワースに行く日本人なんてそうそういないでしょうが笑　でもおススメです！