2017/11/01 - 2017/11/01
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ハイペリオンさん
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栃木県宇都宮市にある大谷石採掘現場跡の大谷石資料館
がすごいらしいということを聞きつけたので、行ってみ
ることにした。
大谷石については幼いころ、採掘現場が大きく陥没した
ニュースを見た記憶がある。このときの陥没現場がもの
すごく大きく、スタジアム1個分くらいあったのではな
いかと思う。空撮で見た陥没現場はまるでクレーターの
ようだった。
宇都宮は、北関東の地方競馬場巡りをしていたころ、一
度だけ来たことがある。
確か宇都宮線で行ったと記憶しているが、えらく時間が
かかったことだけは覚えている。2時間半くらいはかか
ったのではないだろうか。
宇都宮競馬が施行されていたころだから、20年以上前で
はないかと思う。それ以来の2度目の宇都宮である。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- JRローカル
PR
-
大谷石は軽石の一種で、ブロック塀などによく
使われている。 -
これは、放置されてけっこうな年月が経ったよう
な感じだが、ご覧のように浸食が激しい。
加工しやすい石なので、装飾のある壁などにも使
われている。
古墳時代は石棺に使用されていたという。 -
新宿から湘南新宿ラインに乗ってたっぷり2時間。
宇都宮駅に到着。
やっぱり栃木は遠いなという感じ。 -
駅周辺は大きな道路がまっすぐ伸び、よく整備
された街である。
駅前の駐輪場で自転車を借りた。引き取り手の
ない放置自転車をレンタルサイクルとして使っ
ているという。
ママチャリは100円だが、電動アシスト付きの
ものしかないというので、300円払って借りた。
大谷方面はダラダラの上りになるので、結果的
に電動アシスト付き自転車で正解だった。 -
大谷まで6キロか。30分もあれば着くだろう。
楽勝だな。 -
車道も歩道も広く作られていて、とても走りや
すかった。
このあたりは少し下りだが、これからずっとダ
ラダラの上りとなる。 -
ここにも聖書の一節から取った標語が。
田舎へ行くと必ずと言っていいほど見かけるキリ
スト教の看板。いったい誰が設置しているのか。
使用料は払っているのだろうか。
この後もこの「神の国は近づいた」系の看板がい
くつも見られた。 -
おお、野球で有名な作新学院ではないか。新しく
立派な造りだ。
元キャスターで政治家に転身した畑恵と元祖政界
失楽園を演じた船田センセイが今も理事長を務め
ているのだろうか。
このあと、駒生(こまお)というところから急に
道路がみすぼらしくなり、一車線で歩道のない田
舎道へと変貌する。
それにしても、もう30分以上自転車をこいでるぞ。
いつになったら着くんだ? -
大谷が近づくにつれ、家屋に大谷石が使われてい
るのを見るようになった。
これは大谷石で造られた土蔵。 -
やっと大谷に到着。もう11時じゃないか。自転車
で6キロを走るのに1時間もかかるか? なんな
んだあの道路標識は。16キロの間違いじゃないのか。 -
大谷は何から何まで、大谷石である。当然石材屋が
多く、会社の建物も大谷石で造られている。 -
株式会社屏風岩(笑)。
会社の建物もこのようなゴシック建築風の建物にな
っている。
周囲の大谷石の塀も装飾が施されていて、金持ちが
好みそうな立派な造りのものが多い。加工しやすい
からだろう。 -
近くにはこのような大好物の廃墟があったりする。
もっと近くまで行きたかったが、天理教の宗教施
設の奥にあったので、怖くなって行くのをはやめた。 -
大谷資料館の駐車場に到着。
エアーズロックのような巨大な岩がナタのような
ものでスパッと切られたようになっている。どう
やらここも石の切り出し場だったようだ。
観光バスが何台か止まっていて、北関東なまりの
じいさんばあさんが降りて来た。 -
奥にあるのが大谷資料館。
建物自体は小さいが、坑道を降りるとものすごく広い
のだ。
受付で800円を支払い、採掘跡へ降りて行く。 -
階段状になったところを降りて行く。
全体が大きな石の塊で、その中をくり抜いたよう
な感じだ。 -
ひょっとして、ピラミッドの内部もこんな感じだ
ったのだろうかと、ふと妄想してみたりする。
気温は10度前後だろうか。かなりひんやりする。
ただ、地下は年間を通じて気温が変化しないはず
だから、真冬は逆に外よりも暖かく感じるかもし
れない。 -
上から見ると、どんどん奥へ掘り進めて行ったの
がわかる。 -
地下にこんな広々とした空間があることに圧倒さ
れる。 -
こういう青い照明を当てているところもある。
-
巨大な商業施設の1フロアー以上の広さだ。
太平洋戦争の頃は陸軍が糧秣廠や被服廠の秘密倉庫
として使用されており、敗戦直前には中島飛行機の
軍需工場として使用されていたという。 -
照明が当たっている側は手掘りによる採掘跡。
昭和30年代半ばまでは手掘りだったそうだ。
つるはしを1日中振るって掘るわけだから、相
当な重労働だっただろう。粉塵を吸い込んで肺
を悪くした労働者も多かったのではないだろうか。 -
降りてきたところを下から見上げてみる。
-
石切り用のカッターで切った跡。
-
こちらもカッターで切った跡。
-
地上の建物でいうと、ビルの3階か4階の高さが
ありそうだ。 -
こういうところだから、PVやCMの撮影にも
たびたび使用されている。
元AKB48の板野友美もソロになってから、ここ
でPVの撮影を行っている。
それがこの曲(板野友美 「little」)
↓ ↓ ↓
https://youtu.be/XNWn7FASHzQ
もうちょっと歌がうまかったらよかったんだけどなあ。
ま、エロいからいいけど。 -
階段も石を切削して作られていて、まるで地下宮殿
のよう。 -
おそらく採掘した大谷石を車などで運んだのだろう。
真ん中の通りから左右に掘り進めて行ったのではな
いかと思われる。
大型ダンプ一台が通れるような広さだ。
これだけの空間になるまで掘り進めるのに何年かか
ったのだろうか。 -
さて、階段を上って、地上へ戻ることにする。
-
出口付近には採掘された大谷石が放置されていた。
-
1階は昔の採掘工具などが置かれていた。
これはどうやら石屋の看板のようだ。 -
酒を飲みながら掘っていたのだろうか。それとも
水を入れていたのだろうか。 -
年表を見ると奈良時代から採掘されていたとされている。
-
資料館の近くには平和観音という巨大な観音像がある。
高さ26.9メートルである。 -
仏像彫刻家の飛田朝次郎と地元の有志と6年かけて
そう手彫りで作られた。 -
横の階段を上って顔の近くまで行くことかできる。
-
牛久の大仏などに比べるととても及ばないが、
これも中々の威容だ。 -
すぐそばには戦没者慰霊の塔があった。
-
大谷観音の近くには天台宗の大谷寺がある。
平安時代には我が国最古の摩崖仏(岩肌に彫られ
た仏像)、千手観音があり、これが本尊となって
いる。
もともと、縄文人が使っていた跡に観音像を彫った
ようだ。
弘法大師が彫ったというが、これはまあ伝説だろう。 -
下っ腹がぽっこり出た仁王様がお出迎え。
-
門のところに和歌が奉納されていた。
「名をきくも めぐみ大谷の観世音
みちびきたまへ しるもしらぬも」 -
拝観料300円で内部の写真撮影は禁止。
案内人という名の監視人のおばちゃんがついて来る
というので、中に入るのはやめた。 -
しかし、4トラの旅行記を見ると、
↓ ↓
https://4travel.jp/travelogue/11231972
ほかにも石仏がたくさんあって、なかなか神聖な空気
が流れるいいところのようだ。 -
近くには「天狗の投石」という史跡(?)もある。
大谷石が浸食されて不安定なまま残ったものだが、
天狗が投げた石がここに着地してそのまま残った
ということになっている。 -
台座に固定されていますけどね。
-
来た道を再び宇都宮駅に向かって自転車をこいだ。
帰りは下りになるので、結構楽だった。行きは1
時間以上かかったが、帰りは45分で着いた。
大谷資料館の周囲は古い史跡が多く、なかなか見ご
たえがある。宇都宮駅からバスも出ているから行き
やすいと思う。 -
宇都宮に来たから餃子でも食って帰ろうかと思った
が、餃子みたいなもんどこで食っても一緒だしと思
案しているうちに、上野行きの電車の到着が間近に
迫ったので、そのまま帰ることにした。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- someさん 2017/11/25 20:47:33
- 仁王様がちょっと餓鬼っぽく見えました。。。
- こんばんは someです。
ロードレースのジャパンカップ観戦で何回か宇都宮を訪問しながらも
なかなか行けなかった大谷石採掘現場跡
ご紹介ありがとうございました。
大谷石で作られた石造りの蔵とかジャパンカップに行く途中で
よく見かけてまして 気になってたんです。
やはり無理にでも時間を作って行くべきだったかと 思ってます。
石の採掘場って異世界みたいで興味深いです。
妄想に拍車がかかりそう~
大谷寺の仁王様が餓鬼に見えちゃった!仏罰が当たるかも?
いずれゆっくり北関東など巡ってみたいです。
いろんな穴場がありそうで楽しみです。
- ハイペリオンさん からの返信 2017/11/27 16:57:40
- RE: 仁王様がちょっと餓鬼っぽく見えました。。。
- こんにちは。
> ロードレースのジャパンカップ観戦で何回か宇都宮を訪問しながらも
> なかなか行けなかった大谷石採掘現場跡
ひょっとして、ロードレーサーに乗られるんですか?
スリムな体形も自転車で鍛えたものなのでしょうか。
なかなか体重を落とせず、医者から「このままだと
血管が破裂するよ」と脅されている身としてはうらや
ましい限りです。
> 大谷石で作られた石造りの蔵とかジャパンカップに行く途中で
> よく見かけてまして 気になってたんです。
石造りの土蔵、ご覧になったんですね。あれはつい気に
なってしまいますよね。あの辺りは何でもかんでも大谷
石って感じです。
採掘現場跡は、地下の広大な空間に圧倒されました。
ただ、平安時代の摩崖仏を見なかったのを少し悔やんでいます。
機会があれば一度訪れてみてください。駅前で自転車を
借りれるので、ロードレーサーに乗られるのなら、30分
あまりで着いてしまうでしょう。
では。
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