2017/05/07 - 2017/05/07
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モボ101さん
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ハンガリーの首都ブダペスト。ドナウ川の西にあるブダ地区の近郊、標高500m余りのヤーノシュ山の山麓に、全長11.7kmの子供鉄道が走っています。第二次世界大戦後の社会主義政権時代に、社会教育施設として発足し、東欧の民主化を経た現在も、大人の指導のもとで10歳から14歳の少年少女が本物の鉄道を運行しています。
2017年のゴールデンウイークにブダペストに行ったとき、前回の2002年以来15年ぶりに子供鉄道に再訪問してきました。
前回2002年の子供鉄道は、
https://tabinosyasoukara.yu-nagi.com/hungary2.html
にあります。
初訪問時に出迎えてくれた子供鉄道のスタッフは、今では立派な大人になっていることでしょう。鉄道員になった子もいるかも。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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子供鉄道に向かう出発点は、東西に走りブダとペストを結ぶ地下鉄2号線のセール・カルマン広場駅。かつてモスクワ広場と呼ばれたこの場所は、東欧の民主化から四半世紀以上が過ぎ、ロシア離れか地名が変わっていました。
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セール・カルマン広場から56、56A、59Bまたは61番のヒューヴェシュヴェルジュ行きのトラムに乗って2停留所目。ヴァーロシュマヨルで降りると、門の向こうに前回と同じ赤と白に塗り分けた登山電車の姿が見えます。
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トラムと続きの系統番号60番のステッカーをおでこに貼った登山電車は、電動車と制御車の2両編成。線路の間には全線にわたってラックレールが敷かれ、電動車の車輪に装備したギヤを噛み合わせて急勾配を登ります。
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登山電車の車内は、こんな感じのボックスシート。
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登山電車の沿線は、ブダ郊外の住宅地。駅の数は全部で10。早朝から深夜まで、地元住民の足として活躍しています。切符は地下鉄やトラム、バス等と共通で、24時間券や72時間券も使えます。踏切にもラックレールが埋め込まれています。
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途中駅で下りの電車と交換し、山を登ること15分程で終点のセーチェニ山駅に到着。
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登山電車のセーチェニ山駅から子供鉄道の駅へは、一本道を歩いて5分程。子供鉄道の運行は、2017年の時刻表によると、平日は2列車の運用で概ね1時間間隔の1日8往復。土日祝日は3列車の運用で概ね45分間間隔の1日11往復で、この他に季節列車5往復が運行できるダイヤが組まれています。
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子供鉄道のスタッフは10歳から14歳の少年少女。セーチェニ山駅の窓口では、中学生の男の子が切符を販売。大人の運賃は700フリント(約350円)。お釣りを間違えないよう、慣れない手つきで繰り返しお札を数えて手渡してくれます。
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子供鉄道は、軌間760mmのナローゲージ。駅のホームには、センターキャブのディーゼル機関車が2両の客車を牽く列車が到着したところ。客車のうち1両は、窓ガラスがなく腰部も柵があるだけで素通しのオープンタイプ。この時はあがっているものの朝は雨が降っていたので、上から下までロールカーテンをおろしています。
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ホームには、子供鉄道の車掌さんが6人。英語で“写真を撮らせてくれる?”と彼らに声をかけたら、列車をバックに整列してくれました。
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ホームにはもう1両、車体にリベットが目立つクラシックなディーゼルカーが停車しています。正面の窓上に乗っているのは、エンジンのラジエターのよう。子供鉄道のホームページによると、この車両はブダペストから東北東へ180kmほどの所にある町、ミシュコルツの近くを走るリラフレド森鉄道が1929年に導入した、御年90歳近い歴史ある車両だとか。
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前回の訪問時には客車列車に乗ったので、今回は増発ダイヤによる運行で先発するこのディーゼルカーに乗ってみることに。
両端にドアがあり、それぞれ“1”と“2”の標記。7つある窓のうち2つ分がもと1等室で、クッションのある4人と2人のボックス席が2個所ずつあり定員12名。現在の子供鉄道はモノクラスのため、追加料金なしで座れます。 -
残りの窓7つ分が2等室で、板張りの座席にクッションなし。中央には窓を向いて背中合わせになった、8人掛けロングシートの変わった座席配置。この下にエンジンがあり、室内にはみ出す部分をカバーしていると見受けます。
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中央のロングシートの一端から天井に向かう太い柱。この中をエンジンの排気管が通っているのでしょう。
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この列車には、女の子2人と男の子が1人の3人の車掌が乗務。先ほどホームには6人いたので、残りの3人の男の子は次の客車列車の担当でしょう。
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前方の腕木式出発信号機がガチャンと上がり、安全を確認した車掌が窓から大きく腕を伸ばして発車の合図。クラシックなディーゼルカーが車体を揺らして動きだすと、車掌さんが検札にまわります。
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続いて、籠に入れた子供鉄道グッズを持って回っての販売。この日の夜便で帰国のため、もうハンガリーフリントの持ち合わせがほとんどなく、見るだけに終わり残念。
一通りの作業を終えると、車掌さんは車両の最後部でちょっと休憩。 -
車内の乗客の多くは、小さな子供連れ。数年後には、彼らの中から子供鉄道のスタッフになる子も出てくるかも。
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子供鉄道の駅は、両端を含め9個所。定期列車は全駅に停まり、季節により土日祝日に増発する列車は、このうち2~3駅を通過するダイヤ。各駅には子供の駅員が勤務し、列車の到着に合わせ大人のスタッフと一緒にホームへ。
Csillebérc駅の駅舎の側面上部には、子供鉄道の絵。 -
Virágvölgy駅で駅員が札を使って列車に合図。
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敬礼で列車を見送る。
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Jánoshegy(ヤーノシュ山)駅で、ディーゼル機関車の牽く客車列車と交換。ここからエルジェーベト展望台に向かう家族連れが下車して、車内は空いてきます。
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ヤーノシュ山駅は島式ホーム。駅員さんがやってきた。
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対向列車も、両端デッキの客車と中央に扉が2個所で窓ガラスのないオープンタイプの客車の2両を牽引。デッキに立つのは車掌さん。
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列車交換を終えて発車。
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子供鉄道でも、運転士は大人が担当。スピードメーターは80km/hまであるものの、最高速度は20km/hと少々。
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Szépjuhászné駅。ヤーノシュ山駅以外の途中駅での乗降はほとんどない。
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沿線は大半が林の中だけど、一部に視界が開けるところも。
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ヤーノシュ山で途中下車して展望台まで登らなくても、車窓だけでもいいか。
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線路は単線のため、各駅の両端には列車交換のためのポイントが設けられています。中間駅は手動で切り替えを行っているようで、ここは少女が担当。
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Hárshegy駅を通過。駅員がホームに出て敬礼で見送る。
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こうして、セーチェニ山から11.7kmを40分ほどかけて、終点のヒューヴェシュヴェルジュに到着。
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降りてからディーゼルカーの床下を覗いてみると、こんな板バネの古風なボギー台車にエンジンの推進軸がつながっています。
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そのエンジンがあまり見えないことから、やっぱり室内に張りだしてロングシートの中に納まっているのでしょう。
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ヒューヴェシュヴェルジュ駅は、この鉄道の運行の中心となる駅。主要な施設はホーム上の建屋の中。
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切符売り場もこの中にあります。
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同じ建屋の中には子供鉄道の博物館があるものの、扉に鍵がかかっています。売店で聞いてみると、今日はクローズだとか。やむなく入口のガラス戸越しに1枚。
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ホーム上の事務室では、子供鉄道のスタッフが休憩中。
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駅構内のポイントの制御盤も彼らが操作するようです。
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次の定期列車が後追いで、ディーゼル機関車の牽引で入線。
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先ほどセーチェニ山駅のホームで見かけた車掌さんが勤務に就いていました。まだ小学生かな。
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入れ替わりに、向かいのホームからディーゼルカーが発車。大人の指導のもと、赤い帽子の駅員の少年が丸い札を掲げると、後部扉の窓から車掌の少女達が腕を大きく伸ばして発車の合図。
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敬礼による駅員の見送りを受けて発車。
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クラシックなディーゼルカーは白煙を残してセーチェニ山に向かいます。
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到着した客車列車では、機関車の切り離し作業中。これは、危険を伴うからか大人の仕事。車掌の少年は、最後部となる客車に標識をさし込む作業を担当。
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ディーゼルカーが発車した後の空いた線路を使って、ディーゼル機関車が機回り中。
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バックしてきて先頭になる客車に連結。
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これで折り返すための作業が完了。スタッフは、一旦事務室に引き揚げます。
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2両の客車の車内を見てみましょう。後部の客車は両端デッキだったものを、片方のデッキを埋めて、側面に新規に扉を設ける改造を行ったようです。
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もとデッキだった部分と窓1つ分の車内は、シートを跳ね上げると自転車を3台ずつ、計9台セットできるようにしています。
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客室は木製ベンチの4人がけボックスシート。網棚は各座席の上に設置。
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片隅には、1ボックスのスペースを使用して、ストーブを設置しています。
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もう1両は、車体の中央に2個所ずつの扉のある、窓ガラスのないオープンタイプの客車。この日の朝は雨だったので、ボックス席には濡れないようにロールカーテンを降ろしています。
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ホームの階段を下りて駅舎の外へ。
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駅舎にはカフェを併設。その窓上には煙突が太いのと細いのと、2両の蒸気機関車の写真がありました。この日は日曜だったけど、残念ながらSL列車の出番はなかったようで。
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駅舎の隣に、壁にディーゼル機関車の正面が埋め込まれた建物が。子供鉄道の研修施設でしょうか。私服に着替えた車掌さんか、Gパンに赤い服の少年が出てきてキックスケーターで帰路につきます。
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坂道を下ると、セール・カルマン広場から来るトラムの終点、ヒューヴェシュヴェルジュの停留所。ここで何系統かのバスに接続していて、切符売り場のある駅舎もあり、小さなターミナルになっています。
2両編成のタトラカーに乗って、セール・カルマン広場に戻ります。
子供鉄道の時刻表や運賃等は、公式ホームページ
http://www.gyermekvasut.hu/
へどうぞ。
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