2017年GW　四国ほぼ一周の旅(11)　西予町大洲市など

2017/05/04 - 2017/05/04

2017年のGW．かつてないほどガッツリの9連休．
数年前から計画を練っていた四国の旅を実行．
2002年以来の四国である．
正規手順ではないものの順打ちで88か所も巡った．
6日目宇和島をスタートし松山市を目指す．
卯之町の町並み，明石寺，大洲城，臥龍山荘，長浜大橋など．

エリア 大洲(愛媛)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• 交通: 4.0

• 交通手段: 自家用車 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

夜が明けてホテルからの宇和島城天守．

ホテルＣＯＲＡＬ宇和島 宿・ホテル

宇和島市街から約20km北上，西予市宇和町卯之町に到着．
戦国時代は城下町であったが，藩政期は宇和島藩内の在郷町，43番札所の明石寺の門前町として栄えた．国の重伝建地区である．
町内無料駐車場あり．

卯之町の町並み 名所・史跡

しばし徒歩で散策．卯之町の建物．

卯之町の町並み 名所・史跡

卯之町にある高野長英隠遁地．
蛮社の獄の際の入牢脱獄後の隠れ家とのこと．

卯之町の町並み．立派な門．
1834年建造の庄屋を務める家の門である．西予市指定文化財．

卯之町の町並み 名所・史跡

卯之町の町並み．
左は喫茶ギャラリーの建物，白壁に虫籠窓，出格子が見られる．

卯之町の町並み 名所・史跡

卯之町の町並み．造り酒屋の蔵もある．
主力銘柄なのか”開明”の看板が見える．

卯之町の町並み 名所・史跡

卯之町の町並み．こちらは江戸時代から続く旅館．

松屋旅館 宿・ホテル

卯之町の町並み．白壁の土蔵．

卯之町の町並み 名所・史跡

卯之町の町並み．宇和民具館．
文字通り昔の民具を収蔵展示している．
開館前なので外観のみ．で，懐かしいポスト．

宇和民具館 美術館・博物館

卯之町北側山裾に位置する光教寺．
1265年創建の臨済宗寺院．
写真は山門．

光教寺本堂．
入母屋造，正面軒唐破風向拝付，桟瓦葺．
本堂裏には枯山水庭園があるようだ．

光教寺門前にあるのが旧開明学校．
1872年開校の四国最古の小学校跡である．
写真の校舎は1882(M15)年建造，木造2階建，正面外廊下及び玄関附属，寄棟造，桟瓦葺，国重要文化財．
こちらも内部公開しているが，開館時間前のため外観のみ．

開明学校 名所・史跡

旧開明学校敷地内に建つ私塾・申義堂．
開明学校の前身である．開校時は申義堂の校舎を使ったそうだ．
現存の建物は復元建造物で西予市の指定文化財のようだ．

開明学校 名所・史跡

旧開明学校から北へ1㎞ほどの宇和米博物館．
文字通りに稲の標本や農耕具が展示されている．
こちらも開館時間前．
建物は1928(S3)年建造の旧宇和町小学校の校舎である．

宇和米博物館 美術館・博物館

こちらも宇和米博物館の建物．
1つ前の建物の北側，1段高い場所に建っている．
1915(T4)年建造の小学校の講堂である．イベント時に利用されている．

宇和米博物館 美術館・博物館

宇和米博物館から東へ1㎞ほど，山裾を周回するので3kmほど移動．
明石寺へ．四国88箇所霊場43番札所．
創建は6世紀と伝わる．山号は源光山．本尊は千手観音．
所在地西予市宇和町明石．境内拝観自由，駐車場あり．
写真は仁王門．
1901(M34)年頃の建造，三間一戸八脚門，入母屋造，桟瓦葺，国登録有形文化財．

明石寺 寺・神社・教会

明石寺山門の天井絵．

明石寺 寺・神社・教会

明石寺本堂．
1890(M23)年頃の建造，木造一重，入母屋造，正面軒唐破風向拝付，桟瓦葺，国登録有形文化財．向拝蟇股等の彫刻が見事．

明石寺 寺・神社・教会

明石寺大師堂．
1880(M13)年建造，木造一重，宝形造，正面向拝付，桟瓦葺，国登録有形文化財．

明石寺 寺・神社・教会

明石寺鐘楼堂．本堂と大師堂の中間前方に建つ．
幕末の建造，入母屋造，桟瓦葺，国登録有形文化財．

明石寺 寺・神社・教会

明石寺地蔵堂．
1909(M42)年建造，木造一重，入母屋造，正面向拝一間付，桟瓦葺，国登録有形文化財．
奥の石垣は打込矧ぎの乱積で本堂，大師堂が建つ境内最上段を形成する国登録有形文化財．この他に仁王門前の石段，塀，手水舎，客殿が国の有形文化財に登録されている．

明石寺 寺・神社・教会

明石寺から北へ約21km移動，大洲市に入り如法寺に．
1669年大洲藩主により創建，以後大洲藩主家の菩提寺である．
山号は冨士山．本尊は釈迦如来の臨済宗寺院．
境内拝観自由，駐車場あり．
所在地大洲市柚木．

如法寺の庭園 寺・神社・教会

如法寺仏殿．
1670年建造，木造一重，入母屋造，正面向拝一間付，本瓦葺、背面突出部(中央唐破風造，桟瓦葺)付，国重要文化財．
だいぶ傷みが激しかったそうだが，近年修復されている．

如法寺の庭園 寺・神社・教会

如法寺の客殿．
重文建造物を有する寺院だが，観光客が多い様子は無い．

如法寺の庭園 寺・神社・教会

如法寺から西へ2kmほど，大洲の市街地に入る．
しばし徒歩で散策．
街のあちこちから大洲城が見える．まず城を目指す．

大洲城下台所．二の丸に建つ．
木造一部2階建，切妻造，本瓦葺，愛媛県指定文化財．

大洲城 名所・史跡

大洲城にて．見事．

大洲城 名所・史跡

大洲城天守．
大洲城は鎌倉時代に宇都宮氏により築城された．
江戸時代に入ると築城の名手藤堂高虎が改修，その後は加藤氏の居城となった．
天守は2004(H16)年往時の姿で復元されている．

大洲城 名所・史跡

大洲城高欄櫓．天守南側に連結する．
1861年建造，二重二階櫓，本瓦葺，国重要文化財．

大洲城 名所・史跡

大洲城台所櫓．天守東側に連結する．
1859年建造，二重二階櫓，本瓦葺，国重要文化財．

大洲城 名所・史跡

天守へ入る．
開城時間9:00～16:30，入城料\500(臥龍山荘との共通券\800)，無休．
写真は梁の繋ぎ目．
これはなかなか見られない．

大洲城 名所・史跡

大洲城天守小屋組みの様子．

大洲城 名所・史跡

大洲城天守からの眺め．
南側の市街地．

大洲城 名所・史跡

大洲城天守からの眺め．
北側の肱川．

大洲城 名所・史跡

大洲城天守に飾ってあった松本零士の絵(レプリカ)．
松本零士の親が大洲出身で自身も戦時中疎開していた縁で小学校に贈った絵の複製なのだそうだ．

大洲城 名所・史跡

大洲城高欄櫓内の城の模型．

大洲城 名所・史跡

天守を後にして二の丸へ．東端に建つのが苧綿櫓．
1843年建造，二重二階櫓，本瓦葺，国重要文化財．

大洲城 名所・史跡

大洲城から離れ市街を散策．
こちらは炉端焼き屋．かつては旅館だったそうだ．

大洲炉端 油屋 グルメ・レストラン

おおず赤煉瓦館．前出炉端焼き屋の向かい．
1901(M34)年建造，当時は大洲商業銀行本店であった．
観光物産館として利用中．

おおず赤煉瓦館 名所・史跡

おおず赤煉瓦館の窓部．
レンガはイギリス積．

おおず赤煉瓦館 名所・史跡

煉瓦館の敷地を奥に抜けると昭和30年代にタイムスリップした一角に．
ポコペン横丁．朝早くとあって人はまばら．

ポコペン横丁 名所・史跡

大洲城から東へ約1㎞，臥龍山荘に到着．
河内寅次郎が1907(M40)年に完成させた山荘．
開館時間9:00～16:30，入館料\500(大洲城との共通券\800)，無休．

臥龍山荘庭園 名所・史跡

臥龍山荘臥龍院．
1905(M38)年建造，木造平屋建，茅葺，北面炊事場・浴室及び便所附属，国重要文化財．
玄関付近に接続する土蔵造の文庫も国重文．

臥龍山荘庭園 名所・史跡

臥龍山荘庭園．

臥龍山荘庭園 名所・史跡

臥龍山荘不老庵．敷地南端の肱川の崖部に建つ．
1901(M34)年建造，木造平屋建，茅及び桟瓦葺，国重要文化財．

臥龍山荘庭園 名所・史跡

臥龍山荘不老庵からの眺め．肱川の流れ．

臥龍山荘庭園 名所・史跡

臥龍山荘不老庵．
肱川対岸より．懸造であることがわかる．

臥龍山荘庭園 名所・史跡

眼龍山荘に西側に鎮座する大洲神社．
参道脇には大きな灯篭．
1928(S3)年建造，鉄筋コンクリート造．
石段がきつそうなので参拝はせず．

大洲神社 寺・神社・教会

ここはNHKの朝ドラの撮影に使われた通り．
おはなはん通りと呼ばれていた．
年齢以上にオッサンな自分でも知らない．

おはなはん通り 名所・史跡

再度大洲城付近へ．
天守へ向かう前に訪ねるも入れなかったもう一つの重文三の丸南隅櫓へ．

大洲城三の丸南隅櫓公園 公園・植物園

大洲城三の丸南隅櫓．
1766年建造，二重二階櫓，本瓦葺，国重要文化財．

大洲城三の丸南隅櫓公園 公園・植物園

大洲城三の丸南隅櫓の内部の様子，小屋組み．

大洲城三の丸南隅櫓公園 公園・植物園

三の丸南隅櫓の北側には旧加藤家住宅．
旧藩主家の住宅である．
1925(T14)年建造，木造2階建，寄棟造，南面玄関(切妻造)附属，瓦葺，国登録有形文化財．

大洲城三の丸南隅櫓公園 公園・植物園

大洲市街から西へ20kmほど走り八幡浜市へ．
市街を抜けて八幡浜市日土町二番耕地の日土小学校へ．
校舎が重要文化財となっている．
設計は大洲市出身の松村正恒．八幡浜市建築課勤務時代のもの．
役所で直営でバリバリやっていた最後の世代かな？
モダニズム建築を木造により実現した極めて稀な例だそうだ．
現役の小学校ということで年3回の見学会がある程度で原則見学はできない．

日土小学校東校舎．
1958(S33)年建造，木造2階建，切妻造，スレート葺一部鉄板葺，南面鉄骨階段及びテラス附属，国重要文化財．
上野の西洋美術館の次に国重文の中では新しい建物と思われる．

日土小学校中校舎．
1956(S31)年建造，木造2階建，切妻造，スレート葺一部鉄板葺，南面鉄骨階段附属，国重要文化財．
3階建のようにも見えるが，明り取りか？

日土小学校重文の説明板．

小学校を後にし伊予長浜を目指す．
途中国道197号と378号の分岐点．
引き続き197号を走ると四国最西端の佐多岬へ．
かなり興味はあるが，日程の都合上断念．

日土小学校から北へ約23km，大洲市長浜町の長浜大橋へ．
架かるのは大洲城下を流れていた肱川．
1935(S10)年建造，鋼製跳開橋，橋長232.2ｍ，幅員6.6ｍ，鋼製高欄付，親柱・袖高欄及び袖柱附属，鋼製鈑桁2基(鋼製塔柱及び平衡桁を含む)，鋼製ワーレントラス5基，鉄筋コンクリート造橋脚6基，鉄筋コンクリート造橋台2基、跳開装置一式(木造上屋を含む)よりなる，国重要文化財．

長浜大橋(開閉橋) 名所・史跡

長浜大橋説明板．
国内で現存する最古の道路開閉橋．
毎週日曜の13時より開閉してい模様．

長浜大橋(開閉橋) 名所・史跡

長浜大橋開閉部の操作所(上屋)．

長浜大橋(開閉橋) 名所・史跡

長浜大橋開閉箇所の繋ぎ目．

長浜大橋(開閉橋) 名所・史跡

長浜大橋から河口側の新長浜大橋．

長浜大橋(開閉橋) 名所・史跡

長浜大橋のトラスを構成する鋼材，結構傷みが目立つ．

長浜大橋(開閉橋) 名所・史跡

長浜大橋全景．

長浜大橋(開閉橋) 名所・史跡

長浜大橋跳開装置をアップで．

長浜大橋(開閉橋) 名所・史跡

長浜大橋から北へ500mほど長浜町庁舎．
1936(S11)年建造，木造2階建，入母屋造，正面切妻破風付，桟瓦葺で，国登録有形文化財．
大洲市との合併後は大洲市役所長浜支所となっている．
この後は内子へ向かう．