2017/07/07 - 2017/07/07
22位(同エリア105件中)
ロク69さん
7月7日は今夏初めてのスイスハイキングだ。ケーレナルプ谷奥のケーレナルプ小屋(Chelenalp h ü t t e、2350m)を目指す。天気は晴れ、ロングコースでもあり、最初のハイキングなのでゆっくりと歩こうと思う。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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本日のルート地図。距離が長く、アップダウンの場所が偏っているのが特徴的だ。
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この日、パートナーは旅行前から症状のあった膝痛のためアパートで留守番となり、単独でのハイキングとなった。天気は晴れ、バスを降りてダム湖の左岸(1782m)を歩き始める(9:38)。ダム湖の向こうに高く聳えるのは、左にミッタークシュトック(Mittagstock、2989m)、右はヒンター・フェルトジエン(Hinter Feldschijen、3021m)だろう。
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すぐに小さな池が現れて、ダンマシュトック連峰の雄大な眺めが出現する。雲もほとんどない絶好の天候だ。
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少し高度が上がると湖面が下部になり、衝立のような連峰が大きく迫ってくる。右から、ピークが白く一番高そうに見えるのがシュニーシュトック(Schneestock、3608m)、ついで左に主峰のダンマシュトック(Dammastock、3630m)、中央やや左の大きな三角ピークはティーフェンシュトック(Tiefenstock、3515m)、左端がグレッチホルン(Gletschhorn、304m)だ。
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左部分の拡大。大きな懐の氷河はダンマグレッチャー(Dammagletscher)だ。
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ダム湖の湖尻に近づくと、ケーレナルプタール(Chelenalptal)の奥が見えてくる。このあたりは下り道なので帰りは登りとなるのでやや心配する。
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谷に入っていくとダンマシュトック連峰は左横になってくるので、山々の形が大きく変わってくる。中央の鋭いピークがシュニーシュトック、その右の中央のピークはエッグシュトック(Eggstock、3554m)だ。いずれも快晴の青空の下にくっきりと見えている。
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谷奥の様子、赤茶けた岩肌が特徴的だ。右から、大きな丸い山はグヴェヒテンホルン(G w ä c h t e n h o r n、3420m)、その左の白い鞍部はケーレンリュッケ(Chelen l ü c k e、3202m)、すぐ左のピークはヒンター・ティアベルグ北峰(Hinter Tieberg Nordgipfel、3418m)、ついで中央の四角いピークはヒンター・ティアベルグ(Hinter Tieberg、3445m)、さらに左の長い稜線を経て立ち上がっているのはマースプラングシュトック(Maasplanggstock、3401m)、左端はエッグシュトックに続く山並みだろう。
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谷の遡行は川沿いに緩やかなコースが続く。右手に廃屋らしい建物が見える。
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コースの登りが緩やかなため高度が上がらず、また見えている景観も大きな変化がない。
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振り返ってダム湖の右岸側野山を見る。ロッホベルグ(Rochberg、3074m)などの連なりだろうか。
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小屋まであと30分の案内板。
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この案内板からがきつい登りになる。これまでが緩い歩行だったのでとても疲れる。小屋直前の地点から振り返る。最後は300mの高度差を稼ぐように急登が続く。
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やっとの思いで小屋に到着(12:45)する。所要時間は、3時間07分だった。小屋のスタッフらしい人たちが昼食の最中だ。小屋は小さいが、趣のある素敵な雰囲気がよい。
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ヒュッテ横にある案内板。帰りのバス停までは3時間の表示がある。
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小屋前からダンマシュトック連峰の方面を見る。左の一番高いのがシュニーシュトック、ついでエッグシュトックと続く山並みは荒々しい山肌と抱かれた氷河の厳しさが大きな魅力だ。うすい雲が現れてきている。
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小屋の左奥の眺め。庇のすぐ左がマースプラングシュトックだ。
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ケーレナルプ谷の奥を眺める。右の氷河はケーレングレッチャー、左はマースプラング・フィルンだ。ティアベルグの連山、左へと続くマースプラングシュトック、エッグシュトックへと続く稜線が大きな壁となって谷を囲んでいる。
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谷の最深部の拡大。中央の大きなヒンター・ティアベルグの山塊の大きさが素晴らしい。
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エッグシュトック方面の拡大。岩と雪の殿堂という言葉が当てはまる迫力だ。
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小屋の入り口にある銘板。地図上の表記(Chelenalp h ü t t e) とは違う「K E H L E N A L P-H ü T T E」という表記だった。この違いを小屋のスタッフに聞くのを忘れた。
注:この記録をアップ後、スイス・アルプスのベテランRolleiguyさんからこの読み方の詳しいご教示をいただきました。「Che」は伊語由来の表記だそうで、「ケ」と発音するのが正しいようです。ありがとうございました。
Rolleiguyさんのトラベラーページ
http://4travel.jp/traveler/rolleiguy -
やっと落ち着いてビールを堪能する。往路に思いのほか時間が掛かったので昼食(おにぎり)・休憩もそこそこに下山開始とする(13:05)。
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遠ざかるヒュッテをもう一度眺めておこう。
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谷奥ももう一度眺めておく。うすい雲もいつの間にかなくなって青空が戻っている。
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谷をダム湖近くまで戻ると、左右の谷の様子がよく見えてくる。右側のグヴェヒテンホルンが大きい。
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湖尻の分岐点(Vorder R ö t i、1807m)まで戻ってきた。小屋から1時間25分だ。
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ケーレナルプタールも遠くなってきた。ハイカーを見送るようにいつまでもその姿を見せてくれている。
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湖尻からは、往路で心配したとおり150mほど登り返さなくてはならない。これが堪える、ロングコースでの消耗に加えての復路の上りはつらかった。それでも朝眺めた小さな池まで戻ってきた。朝とは大きく違う雰囲気が印象的だ。バス停には15:50に帰着、小屋からは2時間45分だった。予定していたバスより1時間遅れの便で戻ることになった。
最初のハイキング・単独行などの要因かもしれないが、今日のハイキングはとても疲れた。もともと長いコースとアップダウンの配置がリズムに合わなかった気がする。
本日の全行動時間6時間12分、うち休憩25分、実動5時間47分
登り940m、降り940mだった。
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この旅行記へのコメント (2)
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- Rolleiguyさん 2017/08/28 20:26:42
- 美しい山々
- ロク69さん
素晴らしい天気の下、美しい山々を見ながらの山歩きでしたね。
写真を拝見して、昔私が行ったときと殆ど同じ場所で撮ったと思われるのがあり、
ダンマシュトックの氷河が随分後退しているのに驚きました。氷河の後退はアルプス全域
で見られますが、実際にその状況を目にするととても残念ですね。
山小屋はケーレンアルプヒュッテと発音されていたように思います。
Cheはイタリア語由来の表記で、ケと発音されていると思います。
4トラでは数少ない山主体の旅行記を楽しく拝見しています。
(ダンマシュトックの私の写真は「フルカ峠と悪魔の橋へ」の終わりの方にありますので、
よろしかったらご覧ください)
Rolleiguy
- ロク69さん からの返信 2017/08/29 09:24:16
- RE: 美しい山々
- Rolleiguyさん
こんにちは、ご無沙汰しております。
掲示板でのご連絡ありがとうございました。
今夏もスイスで17泊のハイキングに行って参りました。
記録は順次アップの予定です。
パートナーの膝の調子が良くなくて、半分は単独、同行時は穏やかなルートにしました。
約40年弱前ダンマシュトックの写真を拝見しました。
毎年眺めていると余り気が付きませんが、時間を隔てた画像ではその実態を実感します。
またChelenalpの読み方のご教示ありがとうございました。
なるほどイタリア由来だと「ケ」となりますね。また小屋にあった看板「KEHLENALP」との整合もわかるようです。
Rolleiguyさんの知見の豊富さは素晴らしいですね。また、2000kmをレンタカーで走り回られるとは驚きです。海外に慣れてないととてもできることではありませんね。訪れる場所も興味深いところが多いと感じました。これからも楽しみに拝見したいと思います。
取り急ぎお礼のご連絡まで。
ロク69
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