2017/05/05 - 2017/05/05
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amadeoさん
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伊寧到着5日目
早いもので本日が伊寧の最終日。
烏魯木斉行きの列車は23:46発で、日没も22:00過ぎなので、観光時間はたっぷりとある。だけど伊寧みたいな小さな街だと、もう行く場所が思いつかないない。
そこでリベンジではないが、もう一度、チャプチャルへ行くことを思い付く。何の期待もしていないが、時間潰しに、1日目に行ったウイグルレストランの、あのラグメンを食べるだけで十分。
安く、早く行けるノウハウも身についているので、もう一度行ってみることにした。
※現在中国において、チャプチャルで錫伯族の方が話されている言葉は「満州語」ではなく「錫伯語」と区分されていますが、「錫伯語」は元満州語の一方言、支語であり、ここでは便宜上、「満州語」と同じ扱いで表記しています。
【今回の旅程(2017年)】
4/29(土)関空→上海浦東 9C8590 上海泊
4/30(日)上海虹橋→烏魯木斉 9C8845
烏魯木斉→伊寧 K9789 車中泊
5/1(月)察布査尓錫伯自治県訪問 伊寧泊
5/2(火)伊寧市内観光 伊寧泊
★5/3(水)カザフスタン国境、賽里木湖観光 伊寧泊
5/4(木)恵遠古城、61団訪問 伊寧泊
5/5(金)察布査尓錫伯自治県訪問
伊寧→烏魯木斉 K9790 車中泊
5/6(土)新彊博物館
烏魯木斉→上海虹橋 9C8866 上海泊
5/7(日)上海浦東→関空 9C8589
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
朝8:00頃に起床。
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朝食を食べに、「馬三元牛肉麺」へ。
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今回は再び伊寧初日に食べた干麺を注文。
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何度食べても美味しい。
(**拍手**) -
「上海城」から「工会大厦」までバスで移動(1元)。
バス停目の前に「世界購物中心」の建物がある。 -
向かって左側に「物源家電商場」の看板があるので、くぐって突き進む。
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突き当たりまで進むと、
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相乗りタクシー乗り場の入口がある。
ここからチャプチャル・シボ自治県(察布査尓錫伯自治県)まで相乗りで10元。
入場には身分証明書の提示が必要。 -
昨日行った恵遠行きの直行便もあった!
知っていたらここから乗っていたのに!!
でも人が集っていない。 -
この車で移動。10分しないうちに4人集り、出発した。
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自分が一番初めに乗車したので、助手席を確保。
10:30頃、出発! -
ちなみにこちらは出口。
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出口の目の前には隆金大酒店がある。
※金の字は金3つ -
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途中、橋の手前で事故に遭遇。
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今回は4トラでも紹介されている「伊犁大橋」経由だ。
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助手席からは河の景色がよく見えない。
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窓から手を伸ばして撮影したが、ズレた。
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前回とは違う道を行く。
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検問。
やはり自分だけやや時間が掛かる。 -
伊寧からチャプチャル・シボ自治県(察布査尓錫伯自治県)までの地図。
伊寧市内からチャプチャル中心地までは約20km、伊犁大橋からチャプチャル中心地までは約10km。 -
-
再びチャブチャル・シボ自治県(察布査尓錫伯自治県)へ入城。
伊寧から約30分、11:00過ぎに着いた。
看板に「都拉塔口岸 54km」とある。
カザフスタンとの国境イミグレだ。 -
チャプチャル市内の地図。
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前回も来た中心地らしい「殷登南路東三巷」で下車。
-
着いて早々であるが、豆乳とか乳製品、果物を売っている売店があり、豆乳を買おうとして覗いてみた。豆乳を買う前に、店のお姉さんに「自分は錫伯族に興味があり、日本から来ました。失礼ですが、何族ですか?」と質問すると、「錫伯族です」と返事が返ってきた。
そこでいくつか質問してみた。
・普段は何語で話ているのか?
→錫伯族同士であれば、錫伯語で会話し、お店では、普通語で会話している。
客が錫伯族であれば、錫伯語で話す。
・錫伯語を読めるか?
→読もうと思えば読めるが、普段使わないので疲れる。あれはピンインと同じ発音記号なので、特別難しくは無い。
・ここの自治区の学校では、小学生までは錫伯語で授業を行い、中学生から普通語で授業を行うのか?
→そんなことは無い。基本は普通語で授業を行うが、今は錫伯語にも重点を置いている。自分の世代は、錫伯語は副科目で、読み書きは余り勉強しなかった。
今の子供達の方が、錫伯語を上手く使いこなせていると思う。
・東北に住む満州族の人と錫伯語で会話出来るか?
→会ったことないので、分からない。でも元々同じ言語なので、多分通じるのでは?
・現状、今の東北で満州語を話せる人は殆どいないらしいが、知っているか?
→行ったことがないので、よく分からない。でもここでは最近、かなり民族教育に力を入れ、錫伯語は主要科目になっている。錫伯語が廃れることは無い。
・トン・リーヤーと言う女優がいますが、彼女は錫伯族ですよね?
→知っている。彼女はここから少し離れた三郷というところ出身。彼女は我々錫伯族の誇り。
お喋りしていると、客が来た。 -
錫伯族の母娘。
リアルにツングース系女真族の末裔でもある。
相手が錫伯族なので、錫伯語でのやり取りが始まった。
聞き取れないが、聞いていて感動した。
また売店のお姉さんお取り計らいで、写真を撮らせてもらった。
どうも有難うございます。
売店のお姉さんも、長々と話しかけ、お仕事の邪魔をしてすみませんでした。
また有難うございました。 -
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殷登南路を5分ほど南下して、烏蘭街へ。
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1日目に来たウイグルレストラン。
話しに夢中になり、北京時間で13:00頃で、遅い昼食となってしまった。
と思ったが、新彊時間では11:00で、店がオープンしたばかりであった。 -
自分以外、まだ客はいなかった。
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何ともお洒落なウイグル様式である。
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前回と同じ席に座る。
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ラグメン(砕肉麺)を注文。Kawasも注文しようとしたが、在庫がないとのことで、ヨーグルトを注文。
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やっぱ美味しい!
やはり今回の旅行で、ここのラグメンが一番美味しかった。 -
羊肉串2本もあとから来た。
これでもう満足!
これだけで、チャプチャルへ来た甲斐があり。 -
食後、乗り合いタクシー乗り場がある国遊飯店の方へ歩いて行くと小規模本屋があったので、立寄る。
無いのを分かっていながら、「新聞はありませんか?」と聞き、没有!と返される。
ついでに何族ですか?と聞くと「錫伯族」と返答された。
そこでここでも錫伯語と錫伯族について、また満州語の違いなどについていろいろ聞いたら、暇なのか、ここに座って!と言い、お茶とお菓子を出してくれて、30分程会話した。
お茶はウイグルの紅茶ではなく、ジャスミン茶であった。 -
最後に記念写真をお願いすると、快く承諾してくれた。
錫伯族のお姉さん、有難う。 -
その後、新華書店に寄る。
1日目にも来て立ち読みしたのだが、「錫伯文化」という雑誌が気になっていた。 -
この時点で第49巻まで発刊されてあり、錫伯族の民族生態(言い方がおかしいか?)について、詳しく纏めてある。
1冊25元で高いので、1日目は買わなかったが、わざわざ2回目来たので、1冊購入した。
この時、レジのおばさん店員にも「何族ですか」と聞き、「錫伯族」と返答される。
本の中身を見せ、この文字を読めるか?と聞いたところ、読もうと思えば読めるが、面倒くさい、と興味なさそうに返答される。
初日にも別の店員に聞き、無いと知っていたが、「錫伯族の新聞は売ってないか?」と聞いたところ、ここにはないけど「報社」にあるのではないか?と言う。
「報社」はどこにあるか聞くと、客運駅の対面にあるという。
そういえば初日にタクシー20分チャーターした時、客運駅の前を通ったのを覚えている。
そんなに遠くは無い。
貴重な情報を得たたので、タクシーを捕まえ「報社」へ行く。
「報社」は新聞社。 -
タクシーで5元。
新聞社(察布査尓報社)に到着。
中へ入ろうとしたら、身分書提示を求められ、目的を聞かれる。
現在北京時間14:30で、新聞社の人たちはお昼休み中で、外に出ている、15:00に来なさいといわれた。
自分は北京時間に合わせてさっさと済ませてしまっていたが、新彊時間では今が正に昼食タイムなのだ。 -
新聞社(察布査尓報社)とバスターミナル(客運駅)がある「査魯蓋路東街」。
-
近くでアイスを食べて待つ。
一昨日、伊寧市内の喀賛其民族旅行区で食べた自称「自家製」アイスと同じだ。
待ち切れず、15:00 10分前に新聞社へ戻ると、ビルの警備員が、ちょうど同じタイミングで入ってきた2名の女性を指し、「この人たちが新聞社の人」と教えてくれた。
「自分は錫伯語の新聞を探しに来たのだが、有りますか?」と聞くと、「有る」と言われ、3階の事務所に通された。 -
部屋に入ると「おぉ~!」と圧巻された。
あるではないか、錫伯語の新聞。
世界でここでしか発行されていない、唯一の満州文字の新聞である。 -
この新聞は火・金の週2回発刊されている。
売店や書店などで販売されているのではなく、全て個人向けの定期購読販売で、全国各地に月単位で郵送配送している。
前の写真の左上の方に封筒の束があり、チラ見したら、確かに北京、瀋陽、烏魯木斉といった個人宅の宛先が見えた。 -
この新聞を定期購読しているのは、中国全土に住む満州族、錫伯族がほとんどらしい。
海外への発送は今までした事がないが、送料負担してくれれば、日本へも郵送してくれるという。 -
定期販売なので、バラ売りはしていないらしい。
ダメもと1部下さい!とお願いしてみたら、「可以、可以」と簡単にOKしてくれた。なのでついでに2部頂戴した。 -
察布査尓報社の従業員。
左側の赤いズボンの女性は漢族。彼女は錫伯語を話せないが、事務全般の仕事をしていると言う。
右側のジーパンの女性は錫伯族。
錫伯語の記事の編集は殆ど彼女がこなしているという。
記念に写真を撮らせてほしいというと、快く承諾してくれた。事務所内は散らかっているので、廊下のお花のある場所を指定された。
錫伯族の彼女が言うには、ここチャプチャルには錫伯語を教える学校があるという。文字はピンインと同じ表音文字で発音記号と同じようなもの、覚えるのは簡単、1年あればマスター出来るとのこと。会話については、どれだけ多く喋って慣れるかによるので、何とも言えない。ただ錫伯語を勉強しても、喋る訓練をしないと、何年経っても喋れないし、積極的に喋れば、早くマスターできるはず、と言っていた。
最もな意見である。
また満州語との違いについて聞いたところ、「八」の字を書くような仕草をし、あっちの方が跳ねる部分が少し多いと言っていた。
通じるかについては、直接会って喋ったことが無いので分からないが、通じるはず、とのこと。
最後に定期購読する気があったら連絡してね!と連絡先を教えてもらう。
でも定期購読をすることは無いだろう。
お姉さん方、いろいろ有難うざいました。
またお昼休みを少し潰してしまい、申し訳ありませんでした。 -
何の期待もしていなかったものの、思わずも錫伯族の方の写真も撮れ、新聞も入手出来たので、引き上げることに。
対面にバスターミナルがあるので、そこから伊寧へ戻ることにした。 -
察布査尓錫伯自治区の地図。
左側にはカザフスタンと国境を接している。 -
伊寧行きのバスはちょうど出て行ったばかりで、次は2時間後らしいので、
公共バスで国遊飯店前へ(1元)。 -
来たバスに適当に乗ったが、国遊飯店方面へ行くかは分からなかった。
でも予想通り、国遊飯店前に来たので下車。 -
対面へ渡る。
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乗り合いタクシー乗り場。
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ここもすぐに4人集り、伊寧へ向け出発。
伊寧⇔チャブチャル間は乗客がすぐに集る。 -
これで本当にチャプチャルともお別れ。
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今回の旅行の最大の目的であるチャプチャル・シボ自治県の訪問は無事に終わった。想像とは異なっていたが、現代錫伯族の様子を少し垣間見ることが出来た。
もっと欲を言えば、トン・リーヤー出身地の「三郷」みたいな錫伯族部落や、市街地から54km離れているカザフスタン国境へも行って見ればよかった。
(その前に検問で追い返される可能性もあるが・・)
また世界で唯一の錫伯語(満州文字)の新聞も入手できて大変満足した。
(読めもせず、何に使うと言うわけでもないが・・)
〔今回のチャプチャル・シボ自治県を訪ねて分かったこと〕
・チャプチャル・シボ自治県と言う名前ではあるが、錫伯族主体で行政管理、直接自治をしているわけではない。
・錫伯族だけしかいないと思っていたが、漢族、ウイグル族の割合が多い。
・上述の理由で街中、満州語(錫伯語)の会話が飛び交っていることは無い。しかし錫伯族同士では、錫伯語が現役で話されている。
・地元の小、中学校では錫伯語教育に力を入れているらしい。
・中国全土13万人いる錫伯族の中で、ここ察布査尓に住む2万人の錫伯族によって、錫伯語は保持されている。
・本土の満州語が廃れても、満州語は錫伯語として、この新彊の地で継承され続けて行くと思う。 -
今回、察布査尓の新華書店で購入した雑誌「錫伯文化」第47編。
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まだあんま読んでいないが、錫伯族の現状について、いろいろとレポートがある。
写真は漢語編。 -
半分は満州語(錫伯語)記載になっている。
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今回入手した満州文字(錫伯文字)の新聞。
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中身の一部を紹介。
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ちんぷんかんぷんであるが、ずっと見ていると、同じ文字が何回か出てきたり、何かパターンがあることに気が付く。
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もらった時はかなり興奮したが、冷静に且つ客観的に眺めてみると、内容がかなりしょぼいように思える。
以前、こどもが定期購読していた「朝日こども新聞」の方が100倍近く内容が充実していると思う。
でも自分にとっては大切な記念品だ。
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