2016/12/30 - 2016/12/30
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あおしさん
今年の年末年始はパリで年越ししました。
12月29日 金融機関でもある私の勤務先は30日まで営業。
でも、私は1日早く仕事納めして、退社後、そのまま羽田空港へ。
羽田発12月30日 午前0時50分発のエール・フランス パリ行直行便で出発。
12時間後、12月30日 朝6時前にパリに到着。
それにしても、さすがは直行便、早いものです。
ソ連が崩壊して、ヨーロッパはホント近くなりました(そのために、かつての北回りの中継点だったアラスカのアンカレッジはすっかりローカル空港になってしまったらしいですが)。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 3.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- エールフランス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
まずは空港からホテルへ直行。
パリ市内はまだ真っ暗ですごい霧。あととても寒い。氷点下4℃だそうです。
札幌の気候に似ているけど、雪はほとんどないのが不思議ですが。
今回泊まるのはパリ・モンパルナスのホテルです。
モンパルナスは空港からバスは直行するし、下町のような雰囲気も悪くありません。
ホテルは★★★だけど、お風呂はあったし、ホテルから見渡せば、コンビニ、レストラン、さらには警察署まであるので便利&治安もよさそう。
ただ、ネットはWi-fiなのですが、環境最悪。
弱いらしく、なかなかつながらないし、つながっても、メールやネットを見るのが精いっぱいで写真をアップロードなんてとてもとても。
今まで旅行した国や都市の中で一番最悪で、世界一の観光都市・パリともあろうものが! -
荷物をホテルに預けて、まずは今回のパリの目的の1つ、ルーブル美術館へ。
前回は大学3年生、21歳のとき以来なので、30年ぶりです。
30年、いろんなことがあったなあ。
長い時間と言えば長いが、短いと言えば短いような30年。
ちょっとこの30年間のことを思い出して、感傷にふけってしまいました。
ルーブル美術館の入り口はピラミッドの建物。
前回30年前に来たときは建設中で、エッフェル塔と同じく、当時はパリには似合わない、と非難轟々でしたが、今ではすっかりパリになじんだようです。
ただ、テロ対策なのか、空港並みの入場検査があって、すごい行列。
寒い中30分近く待たされるのがきつい。
今回はどこでも検査があって、時間的ロスは大変&誤算でした。 -
今回は気合を入れてきたけど、とにかくとてつもなく広い美術館なので、結局ある程度しぼらないと、体力が持ちません。
まずは、メソポタミアや古代エジプトコーナーはパスして、古代ギリシア、ローマの展示コーナーへ。 -
入口を入ったところの中央階段にさっそくルーブルの至宝の1つ、「サモトラケのニケ」があるのは今も昔も変わりません。
-
「ミロのヴィーナス」に30年ぶりに再会。
さすがに人気で、周りには人がたくさん。 -
次に大きなフランス絵画の並ぶコーナーへ。
私がルーブルで一番好きな場所です。
歴史的事件をモチーフにした、巨大な大作がすらりと並び、迫力満点。 -
このコーナーで一番の主役はダヴィッドの「ナポレオンの戴冠式」。
とても巨大な絵で迫力がすばらしい。
ナポレオンはこの絵を見たときは、あの夜郎自大男がずっとこの絵の前に立ち、やがてダヴィッドに深々と頭を下げたとか。
30年前にルーブルに来たとき、「モナ・リザ」など有名な絵も「ふーん」だった私も、この絵には感動したものです。 -
他にここには教科書でよく見る「民衆を率いる自由の女神」など有名な絵がありますが、私が気に入っているのは、ジェリコーの「メデューズ号のいかだ」。
実際に難破したメデュ―ズ号から飛び乗ったいかだを描いたものだが、そのリアルさ、迫力ともすばらしい。
30年前も今もこのコーナーの大作のパワーには圧倒されます。
日本人はフランス絵画と言えば「印象派」が好きな人が多いと思いますが、私は「印象派」の時代より前の絵画が好きなのはこのコーナーに魅せられたからでしょう。 -
ルーブルの至宝であり、世界で一番有名な絵「ジョコンダ」、通称「モナ・リザ」は特別コーナーに防弾ガラスに守られて展示されています。
周りには人が何重にも囲み、なかなか見るのは大変です。 -
もっとも30分ほどかかって一番前にたどりついても、10m以上近寄れず、ガラス越しでは、やはり「ふーん」でしかありませんが。
-
4時間ほど回っていましたが、ルーブルではペットボトルを持ち込めないので、のどもかわいてきたし、タバコも吸うこともできないし、外は晴れてきたので、いったんここで途中出場しました。
青空の下のルーブル美術館はとても美しいです。 -
ルーブルの対岸にあるシテ島に渡り、「コンシエルジュリー」というところへ。
ここはフランス革命のとき、牢獄として使われていたところです。
ルイ16世、マリー・アントワネット、ダントン、ロべスピエールなど3000人近くの人がここに拘置され、ギロチン台へ連れていかれて行った場所です。 -
マリー・アントワネットが最後を過ごした部屋が復元されていると聞いていたのですが、行ってみたら無くなってしまったのは残念。
ちなみに今はこの建物はフランス最高裁判所として使われています。
なかなかきついジョークです(笑
ちなみに私は最初入口を間違えて最高裁判所の警官に囲まれてしまいました。 -
次に隣にあるサント・シャペルへ。
ここはローマカトリック教会から理想的な王として、聖人とされている「聖王ルイ(ルイ9世)」(1214~1270 日本でいえば鎌倉時代)が作った教会です。
「太陽王」ルイ14世やルイ16世など、フランスの王に「ルイ」を名乗る人が多いのも、ルイ・ヴィトンなどにもブランドものに使われているのも、「聖王ルイ」にあやかってです。 -
ここのパリ最古のステンドグラスが素晴らしい。
まさに天国!
天気がいい日じゃないとこの美しさは感じられないことでしょう。 -
ステンドグラスには「創世記」からの聖書の場面から聖王ルイの生涯までが1200枚分描かれています。
聖王ルイは当時には珍しく愛人も側室も作らず王妃だけ、信心深く、性格も善良。
ローマ教皇の要請に従い、エルサレム奪還のために第7回、第8回と2回も十字軍遠征を行った人です。
もっとも、軍事能力はなく、第7回十字軍は2万の大軍を率いながらイスラムに惨敗して壊滅、本人も命からがら逃げてきたり、第8回では遠征中病死してしまいました。
これも、「自らを含めて、多くの殉教者を天国に送った」ということで賞賛されたそうです。
ローマ・カトリックの発想は不可思議ですね。 -
また聖王ルイは多くの聖遺物を集めたことで、ローマ・カトリックからは賞賛されました。
聖遺物とは「キリストが磔にされた十字架の木片」とか、「キリストを十字架に打ち付けた釘」とか、キリストが処刑のときにかぶっていた「イバラの冠」とかのことです。
金色の箱の中に、聖王ルイが高い金を支払って(イバラの冠はこの教会の建設費の数倍だったとか)これらの聖遺物が祀られています。
「そんなもの、ニセモノに決まってるじゃん」「なんでイバラの冠があちこちにあるんだよ」なんて思う私のような人間は「信心が足りない」ということになるのでしょう。
左の像はキリストの一番弟子で、初代ローマ教皇ペトロ。
ここでは夜になるとクラシック・コンサートが開かれます。
チケット売り場に聞いたら、6時からの会のチケットがあるとのこと。
さっそく買って、6時まで時間つぶしです。 -
パリで一番有名な寺院ノートルダム寺院。
ノートルダムとは、聖マリアのこと。
例によって、すごい行列で、検査で中に入るまで1時間かかりました。
中ではミサが行われていました。 -
6時にサント・シャペルに戻り、クラシックコンサートを。
7人のミニコンサート。
「美しき青きドナウ」「花のワルツ(くるみ割り人形)」くらいで他の曲名はほとんど知りませんでしたが、全部で8曲はほとんどすべて聞いたことがある有名な曲で、飽きませんでした。
日本のクラシックコンサートは大オーケストラなのはともかく、「ツウ」向けの知らない曲ばかりでなかなか行く気がしないのですが、こういうなじみのある曲でミニでもいいのでコンサートを手軽に楽しめたらいいな、と思います。
教会の中のコンサートなので荘厳な雰囲気も良かったのですが、ただ寒かった。 -
7時半にコンサートが終わった後、今日は夜10時まで開館なので、再度ルーブルへ。
夜の輝くピラミッドもいいものです。 -
大回廊と呼ばれるところ。
この長い回廊には、イタリア絵画がおそらく2000点以上並びます。
ダ・ビンチ、ラファエロ、ミケランジェロ、ガラヴァッジオ…2~3枚でも日本に持って来たら、それだけでもお客が殺到しそうな名画が「ポン」と置いてあります。
さすがは世界のルーブル美術館と感じることのできる場所です。 -
ラファエロの中で一番のお気に入り「聖母子と幼児聖ヨハネ」、通称「美しき女庭師」
-
やはり30年前に衝撃を受けたカラヴァッジオの「聖母マリアの死」
キリストの母・マリアは美しく描くのが当時(今もかも)のお約束だったが、彼は「どざえもん」をモデルにマリアを描いた問題作。
マリアをあくまで普通の人間として描いたわけで、マリアのおなかがふくれているのは妊婦ではなく、どざえもんをモデルにしているからだそうです。
さすがにどこの教会も受け取りを拒否したそうです。
この絵を見てから、私がガラヴァッジオが好きになり、ローマに行ったときは彼の絵を探して教会を歩き回ったものです。
10時の閉館時間までルーブルにいて、ホテルに戻ったのは夜11時。
パリでのんびり過ごすつもりだったのですが、結局初日からフル回転になってしまいました。
パリはのんびり過ごすのはなかなか難しい街です。
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