2017/04/29 - 2017/05/03
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Kodamariさん
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ソフィア滞在2日めは、朝からリラの僧院を訪れます。
公共交通機関を使って行く方法もありますが、本数が少ない上に予約ができないこと、週末のメーデーということを考慮して、現地のリラの僧院とボヤナ教会をセットにした「少人数ツアー」に参加することにしました。この日を避ければ良い話なのですが、この日以外に充てられる日がなく、混雑は覚悟の上でした…が…。
結果的には、ガイドツアーを選んで良かったと思います。
某ガイドブックには「リラの僧院に行くツアーは殆ど車を1台チャーターするプライベートツアー」とありますが、そんな事はありません。値段もそれほど高くないし、現地滞在時間や効率や、ガイドさんから得られる情報などを考えると、1日1往復しかない公共交通を敢えて選択するメリットはあまりないように感じました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 3.5
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空 ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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2日めの朝。リラの僧院に向かうツアーの集合場所に向かいます。
これはリラの花。
街中のあちこちに咲いています。 -
集合場所の、アレクサンドル・ネフスキー教会裏。
出発時間が近づいても、目指す「少人数」ツアーのものと思われる車は来ませんが、「リラ修道院」と行き先を書いた大型バスが受付をしています。スタッフの名札を見ると、目指すツアー会社の名前が!
「少人数」どころか、50人もの大ツアーでした。この日は特別のようで、自社のミニバンではなく借りた大型バスでの催行になったそうです。アレクサンダル ネフスキー寺院 寺院・教会
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イチオシ
ガイドのMartin の、この人数と祝日の渋滞を考えると、先にこちらに行った方が良いとの判断でやって来たボヤナ教会。
広い林のような敷地の中にひっそりとある旧教会です。ボヤナ教会 寺院・教会
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11,13,19世紀に増築が行われ、フレスコ画が塗り重ねられています。
13世紀のパートには、パトロンの肖像画が比較的鮮明に残されているのですが、表情といい色使いといい、現代の絵本にあってもおかしくないようなもの。ルネッサンスの遥か前に、こんな絵があったなんて。
建物内は狭く、一度に入れる人数が8人までと限られていますが、Martin は全グループに同じように丁寧に説明をしていきます。全員が見終わるまでこの敷地の中をうろうろ。ボヤナ教会 寺院・教会
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しっとりとした教会の敷地内に咲いていたスズラン。
奇しくもこの日は、フランスではスズランを贈りあって春の訪れを寿ぐ日。
この後は一路、リラに向かいます。 -
リラの僧院の駐車場。正面にあるのは要塞のような居住区で、教会をぐるっと囲んでいます。
思った以上に沢山の車が停まっています。リラ修道院 寺院・教会
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壁の内側に入ると、タイムスリップしたかのような別世界が。
聖母誕生教会が、木製の回廊のある僧房に囲まれています。
写真の左奥に雪山が輝いているのが、この空間を更に神々しく感じさせます。リラ修道院 寺院・教会
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教会の前半分の外壁は鮮やかなフレスコ画で埋め尽くされています。
リラ修道院 寺院・教会
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教会は1833年の火災の後に、民族復興様式で再建されました。(この様式の建物は、次の旅行記に沢山登場する予定)ファサードの上階に最も特徴が出ているのですが、裏手にあるこの窓も素敵。
ちょっと東南アジアっぽいテイストも感じます。リラ修道院 寺院・教会
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回廊はほんのりイスラム風味に見えるのですが、実際はブルガリア正教は長い間イスラムからの迫害を受けていました。
辺境の地にあるこの僧院は、信仰が黙認されていたため、当時はブルガリア全土から僧が集っていたそうです。リラ修道院 寺院・教会
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僧房の柱の絵は、どちらかというとイタリアっぽく、僧院のフレスコ画とはちょっと違う感じ。
Martinの案内で、希望者だけが歴史博物館に入館しました。
聖具や家具など、解説がなければ半分も分からなかったと思います。
白眉は1本の木から切り出したラファエロの十字架。十字架の裏表とその周りに、びっしりと聖書の場面が掘り出されています。
どちらかというと故宮博物院にありそうな細密さで、製作したラファエロの視力は、完成時には失われていたそうです。
撮影禁止ですが、"Rafail's Cross" で画像検索すると、見られます。
ロシアを布教して回った際に贈られた白くて虹色にキラキラした聖具を見せて、素材は何だ?とクイズが出されました。どう見ても真珠貝なんだけど、「貝」と言ったら不正解。
ちなみに正解は「マザー・オブ・パール」だそうで…ってそれ貝だよ!
日本人にとって装飾品に使う貝は基本真珠貝とか鮑とか割と馴染みがあるけれど、ほぼ湖のようなカスピ海しかないブルガリアだと、貝っていうイメージがないのかな?修道院博物館 (リラ モラステリー) 博物館・美術館・ギャラリー
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ブルガリア正教のイコンで、長い白鬚のお爺さんが出て来たら、それが聖イオニア(イヴァン)。ブルガリアで最も重要な聖人です。
彼がリラを隠遁の地としたところから、ここの歴史が始まりました。
そのため、フレスコ画のいくつかは彼の奇跡の場面です。リラ修道院 寺院・教会
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教会の回廊の天井にはヴォールドが並んでいて、聖人を中心としたフレスコ画で埋められています。
それにしても、この形…曼荼羅じゃないか?と思い始めたら、仏教絵画とのシンクロニシティが気になって来ました。リラ修道院 寺院・教会
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振る舞いを教えるための絵は漫画っぽい。
これは食べ物を施していると考えるのが普通かも知れませんが、どちらかというと、無理やり食べさせているように見えます。リラ修道院 寺院・教会
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こちらも漫画っぽいけれど、よく見ると絵面は殆ど一緒です。
リラ修道院 寺院・教会
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前述の長い白髭の聖イオニアの昇天は、まるで涅槃図です。
リラ修道院 寺院・教会
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そしてやっぱり曼荼羅にしか見えない聖人の図。
この色の鮮やかさは中国や日光東照宮などの装飾に通じるものもある。
ブルガリアは歴史的にも地理的にもヨーロッパだと思うけれど、窓枠や宝物、宗教画の様式など、そこここにアジアの文化とのシンクロニシティを感じます。リラ修道院 寺院・教会
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多くの部分が1833年の火災で失われた中、14世紀の姿を残しているフレリョの塔。
ちなみに14世紀の姿は後ろの石積みの塔の部分だけ。
張り出した鐘楼のある部分はオスマン支配終了後付け足されたものです。
とはいえ貴重な歴史的建造物の地上階をお土産やさんにしているのはどうなんだろう(笑)。フレリョの塔 建造物
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フレリョの塔のフレスコ画は明るく軽快…というか素人っぽ…いや、素朴。
某ガイドブックにはこのフレスコ画も14世紀からのものとありますが、前述のように、この張り出した鐘楼のある部分は1844年に付け足されたもの。このファサードの中央にあるプレートにそれが書かれています。フレリョの塔 建造物
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僧院の反対側の門。こちら側は石畳の坂道で、ちょっとした参道の商店街のようになっています。
Martin曰く、この近くに名物のマスを出すレストランはあるけれど、サービスがとてものんびりしているため、見学時間を削る覚悟があればどうぞ、とのことでしたのでパス。
もうひとつのおすすめを選ぶことにしました。リラ修道院 寺院・教会
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僧院の真正面にある立派なパン屋さん。
チケット売り場のようなカウンターひとつで営業しているので、ちょっと並びます。
窓口にパンのメニューと飲み物やスナックの見本が置かれているので、指差しで買い求めます。
パンのメニューは2つだけ。片方が50円、もう片方が150円位。せっかくなので一つずつ買ってみました。リラの僧院のパン屋さん パン屋
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50円の方はドーナツのような揚げパン、150円の方はお面のような巨大な、プレーンなパンでした。
揚げパンは味がついていないので、外のテーブルに置かれている粉砂糖をつけていただきます。結構どっしりしていて、さっぱりしたアイリャンと一緒でギリギリ胃もたれしないバランス。
お面パンの方は、酵母と小麦の良い香り。でも炭水化物ばかり食べても仕方がないので、このままお持ち帰りにしました。リラの僧院のパン屋さん パン屋
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イチオシ
修道院内に戻り、教会に入ります。
蜜蝋でできた細長いキャンドルを献金がわりに買い求め、捧げました。
観光客も多いのですが、聖地だけあって厳かな雰囲気。窓が小さく捧げられたキャンドルの煤でくすんで薄暗いのも手伝って、自然に足音すら立てないように振る舞ってしまいます。リラ修道院 寺院・教会
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修道院の外を少し歩いてみました。
手入れなど一切されていないだろう山々は、様々な色や形の木々がランダムに詰まっていて、新緑の密度が異常に濃い。
きっとこちらの方が自然なのでしょうが、植林などで整った山を見慣れていると、ちょっと不思議な風景です。
3時間ほどの滞在ののち、バスはソフィアに戻りました。リラ修道院 寺院・教会
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戻ったのは5時を過ぎていたけれど、昨日よりお天気も良く、まだ明るかったので、街歩きをすることにしました。
解放記念像 (アレクサンダル2世像) モニュメント・記念碑
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アレクサンドル・ネフスキー教会のあたりからふと見ると、ヴィトシャ山が見えました。
ソフィアの人々はこの連峰に特別な思いがあるそうですが、山々に街が守られているような感じがします。 -
聖ソフィア教会脇にあるライオンのオブジェ。
猛々しさよりも優しさを感じます。ソフィアの街中には色々なタイプのライオンがいるなぁ。無名戦士の記念碑 モニュメント・記念碑
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アレクサンドル・ネフスキー教会近くのマーケット。
イコンや骨董品が中心です。こことは別に教会のすぐ脇ではお婆ちゃん達がのんびり刺繍を売っています。お土産としてはそちらの方が興味深いのですが、とても早仕舞いです。蚤の市 市場
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横から見ても偉そうな旧共産党本部。
旧共産党本部 建造物
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適当に歩いていたら、聖ゲオルグ教会の脇に来ていました。
聖ゲオルグ教会 (ソフィア) 寺院・教会
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教会の裏にあるのはローマ時代の浴場跡。
窯のような構造が見て取れます。 -
観光客向けのレストランや店が並ぶヴィトシャ通り。
名前の通り、ここからもヴィトシャ山が良く見えます。ヴィトシャ通り 散歩・街歩き
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街の一部を走るトラム。
観光客にはそれほど便利なルートを走ってはいませんので、滞在中1回しか利用しませんでした。 -
国立劇場。
面する市民庭園は、メーデーのためか昨日以上に人が多く集まっていました。
庭園内の屋台のレストランから美味しそうな匂いがしています。
実はこの時点でもう8時近くになっていました。
さすがにお腹が空きましたが、メーデーで人出が多く、一人で入れそうなお店が見つかる気がしません。イヴァン ヴァゾフ国立劇場 劇場・ホール・ショー
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幸い、ホテル近くにテイクアウト可能なスープ屋さんがありました。閉店間際でしたがブロッコリーのスープをゲットしお部屋へ。
ブロッコリーのスープは丁度スーパーカップと同じくらいのサイズです。これだけでお腹いっぱいになりそう。
リラで買った巨大なパンは、どっしりしっとりしていて小麦の風味が豊かな、私好みの天然酵母系。とっても美味しい。スープにもとても合います。
ひとり旅の夕食としてはこれで十分。
…あ、もちろんパンは一度で完食なんて出来ませんでした。スッパ スター その他の料理
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ちなみに、リラの僧院で捧げるキャンドルを買い求めた際に、もうひとつ買ったものがあります。
中東欧名物?ハンドペイントのイースターエッグ。結構お国柄が出るので、見つけるとつい買ってしまいます。
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