2016/10/22 - 2016/10/30
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ノーーウォリーズさん
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インドネシアのジャワ島で1週間に3つの山に登頂するトレッキングの旅に出かけました。インドネシアの山と言えばよく噴火のニュースを聞き危険なイメージはありますが、すべての山がいつも噴火しているのではなく時期と山を選べばリスクはかなり低減できます。実際に登る前に情報をよく収集して最後には現地で確認した上で登りました。最初はトレッキングをメインに考えていなかったのですが、勢いで3つの山(ブロモ山・ラウ山・ムラピ山)を登頂してきました。どれも深夜に登り始めて頂上で日の出を見て昼には麓に戻れるのでお手軽です。高さも3000m程度です。インドネシアの登山情報はあまりないのですが、以下のサイトの情報は詳しくて役に立ちました。 http://www.gunungbagging.com/
- 旅行の満足度
- 4.0
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1日目、スラバヤからインドネシアに入国して、最初にブロモ山 Gunung Brumoを目指します。バスで2時間かけてプロボリッゴ Proboliggoという街まで行き、そこから午後4時発のミニバスで更に2時間かけてセモロラウン Cemoro Lawangという村に向かいます。山に入るとご覧の様に雨が強くなってきます。10月は雨季の初めで午後は毎日こんな感じの様。朝は大体天気が良いとの事でそうなる様祈ります。
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セモロラウンの村に到着、ジャワ島での有数な観光地のブロモ山の側にあるのでもっと観光地化しているのかと思いましたが意外に素朴で観光客も殆ど見かけません。明日は朝3時に起きて4WDで右上の山に登って日の出を見に行きます。最近ブロモ山の入場料は値上がりが続き2016年現在で外国人350000ルピア。しかし現地人向けのツアーに紛れて入れればその半額位で済みます。ミニバスで一緒なったインドネシア人のグループに入れてもらいました。
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翌朝5時(2日目)、山頂の様子。1000人以上集まっています。昨日の静かな村からは想像がつかない混雑ぶり、皆どこに泊まっていたのでしょうか?
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幻想的な日の出。右側に頂上だけ見えるのがセマル山で3676m、その左下で煙を上げているのがブロモ山2392mです。最初雲かと思っていましたが煙でした。かなり盛大に煙をだしています。この時はすごいなとしか思っていませんでしたが。。
ブロモ山 山・渓谷
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4WDで山を降りて火口跡の砂漠を走ります。正面に見えるのはブロモ山ではありません。私は最初これがブロモ山と思っていました。
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これが4WD、70年代のトヨタのランクルですが、ここではまだ現役です。同じモデルの車が何百台と連なって移動します。皆行く場所は同じなので。。
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近くでみたブロモ山、目の前で煙を上げている山にこれから登るとなると、とたんに恐怖を感じました。この煙の量、有毒ガスが出てきても何の不思議もない感じです。ただ怖がっているのは自分だけの様で、他の人たちは平気の様です。
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途中にあったヒンズー寺院で無事を祈ります。
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ブロモ山自体は30分程度で簡単に登れます。1000人が一斉に登るので山頂は渋滞しています。周りの光景は荒涼とした大地という感じで良い感じですね。
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山頂から火口を覗いたところ、狭い場所に低い塀しかなく混雑しているので落ちない様に気をつけなければいけません。もしこの瞬間に岩が降ってきたら即死だろうな。まあ無事に登れました。ツアーは朝9時には終了。
ブロモ山の評価は難易度1,恐怖度4でしょうか。恐怖度は時期にもよると思います。2016年の前半にブロモ山は小噴火が頻発しクローズしていた事もありましたが、半年経ってもまだまだ活発な状態の様です。後で聞いたところによると前日まで数日間ブロモ山火口はクローズされていたとの事。完全に調査不足でした。 -
その日にスラバヤに戻ってきました。スラバヤは噂どおり、観光には何もない町。また町全体が禁酒で何も楽しみがありません。唯一印象に残ったのが市街北部にあるアラブ人街。モスク Mesjid Ampelの周りのスークはイスラム色が強く中東を思い起こさせる雰囲気です。
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3日目の朝、電車に乗ってスラバヤからソロへ移動です。途中幾つか登り応えのある山々が見えます。日本の山脈と違ってジャワ島の山は殆どが独立峰で富士山の様な山が幾つか見えました。
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ソロ(スラカルタ) Soloに着くなりバスに乗り換え東30km程の場所にあるスクー寺院 Candi Sukuh、ヒンズー教の寺院でミニピラミッドやエロティックな彫刻があったりとちょっと変わった場所です。
スクー寺院 寺院・教会
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スクー寺院はご覧のラウ山 Gunung Lawu 3265mの麓にあります。明日のトレッキングではこの山の山頂を目指します。ここはヒンズー教の聖地として地元インドネシア人には有名な山です。
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ラウ山の麓の村はセモロセウ Cemoro Sewuという名前です。登山口は2つあり東側なら頂上付近まで石畳の道が整備されているとの事でこちらから登ります。記念撮影している人たちがいました、彼らにはここに来るだけで特別な意味があるそうです。ただ他に登山者などは見かけず天気も悪く寂しい雰囲気です。自称ガイドがいましたが、ガイドブックでの適正価格は150000ルピアなのに500000から下がらなかったので断ります。明日の為にナシゴレンとお菓子を買って早めに寝ます。
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深夜11時に出発です。登頂には普通6時間かかるそうで、朝日を見るために逆算した出発時間です。ヘッドランプ以外何も見えない、誰もいない道は少し寂しくも感じましたが、道は石畳で舗装されていて迷う心配はありません。標高3000m程で視界が開けてきて、東側の眼下には町明かりが綺麗です。
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山頂直下にはHargo Dalemという小さなヒンズー寺院があります。ジャワ島ではかつて栄えていたヒンズー教の王国が衰退して、多くがバリ島に退避するなか最後のヒンズーの王が晩年を過ごしたのがこの場所です。なのでラウ山がジャワ島におけるヒンズー教王国の終焉の地と言われています(ヒンズー教自体は今でもジャワ島の山岳地帯に残っています)。予定より早く着いてしまい夜明けはまだなので、ここで暫く瞑想します。
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ここから15分程でラウ山頂3265mに到着、丁度日の出の時間帯に着きました。幸いにも他に誰もいなく、この景色を独占。下界は雲海の様になっていて幻想的です。写真は東側をみたところ。ブルモ山の隣のセマル山も僅かに見えます。
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ラウ山の山頂にはご覧の様な碑も建てられています。火山ではないので煙は上がっていませんし安全に登れます。ただ昨年2015年の今頃山火事があって死傷者が出たそうですが。
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ラウ山の西側の南側(左)に見えるのはムラピ(メラピ)山です。世界で最も活発な火山のひとつと言われていますが、この時は煙は見えません。この時点ではムラピ山に登ることは考えていなかったのですが。。
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再度ヒンズー寺院に降りてきました。ここは巡礼者の為の簡易宿泊できる小屋があって、カップラーメンやテンピ(てんぷら)、コーヒーなどの軽食をとれます。この夜は10人ほどの巡礼者が泊まっていましたが特別の日には何百人も訪れる様です。
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他にもヒンズーの跡を見ることができます。左側に小さな洞窟があり、右側には水が湧いており聖水なのだとか。
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下山中、このトラックは結構高度感があり崖に注意の看板もあります。登りは真っ暗で何も見えず気がつきませんでした。
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道中、Pos1, 2,, という感じで約1時間ごとに休憩場所も整備されています。Pos2まで降りてきた頃には山頂は雲に覆われていました。やはり10月にジャワ島でトレッキングするには朝に限る様です。朝10時に下山後はソロに戻りました。ラウ山の評価は難易度2, 恐怖度2(夜中に暗い道を歩く恐怖)です。
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5日目、この日の朝はソロ Soloで休養と、急にムラピ山も登ることを思いついたため、ムラピ山の噴火情報などをチェック(自分の調査能力を疑ってはいましたが)。特に危険情報はなく、ジョグジャカルタから1日登山ツアーもあるようで十分行けそうです。写真はソロのマンクヌガラン王宮 Intana Mangkunengaranで毎週水曜10時に開催されるダンス。観光向けではなく、地元の人が王に捧げるために踊っています。夕方にジョグジャカルタ Yogyakartaへ移動します。
マンクヌガラン王宮 城・宮殿
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6日目、この日も朝4時にボロブドゥール Borobudurサンライズツアーに参加、サンライズ時の入場料は特別料金で380000ルピアと高いですが、霧に包まれた寺院は神秘的でした。向こうに見えるのがムラピ山、明日の朝にはあの山頂にいると思うと今から楽しみです。
ボロブドゥール寺院遺跡群 史跡・遺跡
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その後ツアーはプランバナン Prambananにも立ち寄り。何百とあるヒンズー彫刻が印象的でした。
プランバナン寺院遺跡群 史跡・遺跡
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この日の夜10時、ムラピ(メラピ)山 Gunung Merapi 2930mに向かうツアーに出発、ジョグジャカルタに沢山あるツアー会社はどこもムラピ山のツアーを宣伝していますが、実際に訊いてみるとやっていないことが多く、5件ほど廻ってようやくツアーを見つけました。ツアーの参加者は9名、参加費はたった320000ルピア/人。ミニバスで山の北側の麓の村セロSeloまで移動し深夜1時に登り始めます。この日も夜中のトレッキングです。道は複雑で迷い易いのでムラピ山ではガイドはいた方がよさそうです。
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当然真っ暗なトラックで、どれほど進んでいるかは途中のPos 1, 2.. という休憩地点のみで分ります。意外とジャワ島の登山道は整備されている様です。途中から森林地帯を越えて火山帯に入ると視界が開けます。ここでは眼下に町明かりが見えます。
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途中遅い人を待ったり休憩したりと自分にとってはゆっくりのペースで進みます。早く着いても寒い山頂でただ待つだけなのでガイドが時間調整しているようです。ガイドは複数いるので、遅い人でも置いていかれることはないです。朝6時、日の出を拝みます。向こうに見えるのは3日前に登ったラウ山。
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頂上はもうすぐ。天気も良さそうです。
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明るくなり自分たちがどの様な場所にいるのかやっと分りました。ずいぶん高い所まで来ていました。頂上付近はガレ場で落石注意です。そうはいっても難所や危険な箇所は全くありません。
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火口際まで着きました。煙が立ち込めており、硫黄の臭いも少しします。これが世界で最も活発な火山のひとつであるムラピ山の頂上です。ムラピ山は現地の言葉で火の山という意味で、過去に何度も大噴火して麓の村に大きな被害を与えた山です。
ムラピ山 山・渓谷
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ムラピ山2930mの頂上です。本当の最高点はここではなくて先の尖がった場所だけど危険で行けないそう。噴火の度に山頂の高さや形が変わるそうで2010年の噴火以前はこの辺りは全く違う光景だったそう。
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火口の中を覗き込みます。ベントから煙が噴出している様子が分りますが、大した量ではありません。2016年現在は小康状態で落ち着いているようです。
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下りは頂上から一直線に降ります。この最短距離コースは柔らかい灰で覆われていて降りるのは良いですが登りには絶対したくありません。登りでは途中から左側に迂回することで、ここを避けました。
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ムラピ山2500m地点のPasar Bubrah、噴火や火口に落ちて亡くなった人々の碑があります。泊まりがけできた場合、ここでキャンプができます。この日も日の出の時は澄んだ空でしたが、太陽が上がるとすぐに雲に覆われてしまいました。
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11時に麓の村ニューセロ New Seloに無事帰ってきました。ムラピ山の評価は難易度3, 恐怖度3でしょうか。これは雨季・乾季かと噴火状況で大きく違ってくるでしょう。言うまでもなくべストシーズンは乾季(5-10月)です。
1週間で3つの山に登頂を果たしました。噴火の危険さえなければ結構気軽に登れる山が多いのですが、噴火だけは正直誰にも分らないので十分調べて行くのがよいでしょう。そうは言っても英語でも最新の情報を見つけるのは大変ですが。
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