2017/04/10 - 2017/04/12
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miharashiさん
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新疆ウイグルとカザフスタンの国境近くの新源というところで、自生の杏子の群生林が咲く写真をネットで目にしてから、ぜひ行って見てみたいと思い今回の旅を思い立ちました。花の咲く時期が4月初めから末までの間ということしかわからず、天気予報をチェックし、4月10日前後と予想。一週間前に航空券を購入し、慌ただしい出発となりました。ところが、出発直前に予想外の寒波が到来。杏の花に関しては、開花時期が遅れ、残念な結果となりましたが、要所要所では好天に恵まれ、すばらしい風景に出会うことができた旅となりました。
第三部は、新源杏花溝を訪れたあと、飛行機と高速鉄道を乗り継いで、伊寧からウルムチを経て甘粛省の張掖まで移動したときの旅行記です。(表紙写真は、ウルムチからの帰りの飛行機の中から見えた天山山脈のボゴダ峰(5445m))
今回の旅の全日程は以下の通り。
4月6日 羽田-(上海航空)->上海-(中国東方航空)->ウルムチ(泊)
4月7日 天地1日観光 (ウルムチ泊)
4月8日 ウルムチー(鉄道)->伊寧ー(バス)ー>新源(泊)
4月9日 新源滞在 (新源泊)
4月10日 吐弥根郷杏花溝へ。新源ー(バス)ー>伊寧(泊)
4月11日 伊寧ー(中国南方航空)->ウルムチ(泊)
4月12日 ウルムチー(中国南方航空)->西寧
西寧ー(高速鉄道)ー>張掖(泊)
4月13日 丹霞地貌1日観光 (張掖泊)
4月14日 張掖ー(高速鉄道)->西寧
西寧ー(深セン航空)->西安(泊)
4月15日 兵馬俑および西安市内観光 (西安泊)
4月16日 西安ー(中国東方航空)->上海ー(中国東方航空)->成田
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 飛行機
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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4月10日、ようやく訪れた新源杏花溝は、天気は良かったものの、肝心の杏の花はほとんど咲いておらず、辛うじて1本だけが花を付けていた。つぼみはまだ固く、明日になって急に開花するとは思えなかったので、杏花溝見学はこの日だけにして、お昼過ぎにはホテルに帰り、この日のうちにバスで伊寧まで戻ることにした。ホテルに帰ってすぐに今夜の伊寧のホテルを予約。チェックアウト時間(2時)より少し前にホテルを出て、すぐにバスターミナルに向かい、伊寧までのバスチケットを購入。バス代は来るときより安く、一人35元。バスの発車時刻は2時で、5分もなかったので、切符を買うとすぐにゲートを入り、伊寧行のバスに乗車。なんともあわただしい帰路となった。(写真は、新源杏花溝から望む天山山脈)
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14時発のバスは最初ガラガラだったのに、伊寧方面とナラティ方面に分かれる分岐点のところにある別のバスターミナルからは多くの客が乗りこみほぼ満席になった。このバスは前の座席が高くなっているので、私達の席からは前が見えず、道路の様子がわからず不便だった。
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伊寧に向かう途中の町で、ナラティでも見かけたバザールに遭遇。
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私達の座席から見える風景は南側なのであいにく逆光。反対側のほうが北側で順光なので景色がきれいに見えた。
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雄大な風景が続いた。
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同上。
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途中一カ所町に立ち寄った。休憩所のトイレは本格的なしきりのないみぞがあるだけのニーハウトイレ。我慢できる状態だったので、入らずにバスにもどった。
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途中何度もおびただしい数の家畜の放牧が見られた。
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砂漠地帯が終わると畑地と雪をいただく山脈が現れた。
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きれいな色の川。
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ポプラ並木越しに見える美しい山並みが伊寧の町まで続いた。
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伊寧の町はずれでは公安のセキュリティチェック。出るときはバスから下りなかったが、入るときは荷物を持ってバスを下車。建物内でパスポートのチェックを受けた。外国人は別のカウンターへ移動されられ、なにやら中国語で話しかけられたがまったくわからず。時間ばかりが過ぎていき、バスが行ってしまわないか不安になった。見かねてそばにいた男の人が英語に通訳してくれ、再びノートに書かれた杏花溝を見せて納得してもらい、パスポートを返してもらえた。急いで先回りしていたバスにもどった。何度も同じことの繰り返しで、本当に煩わしい。このために付近の交通は大渋滞。
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そんなこんなで行きは3時間で済んだのに、帰りは5時間近くかかって伊寧のバスターミナルに着いた。その間一度もトイレに行かなかった。暑かったので大丈夫だったが、セキュリティチェックに時間がかかるので、これから行かれる人は注意が必要だ。予約したホテル(Jiangsu Hotel)は、ターミナルからはタクシーで5分くらいのところにあった。町の真ん中にあるホテルで、老舗のホテルらしく、りっぱな作りだった。もちろんホテルの入り口にもセキュリティチェックがあった。
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夕食はこの地方名物ラグ麺。大通りをへだてたホテルの向かい側の路地を入ったところにある家族経営の大衆食堂だったが、おいしかった。一人分を二人で分けて食べた。日本人の舌にあった味。トマト味で辛くはなかった。
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4月11日、ホテルの朝食。ちまきと肉まんがおいしかった。ここのビュッフェはケーキやクッキーもおいてあり、よかった。今日は、ウルムチまで飛行機で移動する。当初、ウルムチからは高速鉄道でシルクロードを西から東に移動することを考えていたが、新源から出る前日に列車の予約サイトを調べると、ほとんど全部の列車の席が売り切れで、ギブアップ。その代わりにウルムチを朝8時45分に出る西寧までの航空便を予約することができた。ウルムチから空路で移動することになったので、乗り継ぎの利便性を考えて、伊寧からウルムチまでも空路で移動することにしたのだった。航空会社は、両方の便ともに中国南方航空だった。
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ただし、新源にもう1泊してもいいように、伊寧を夜の8時50分に出る航空便を予約してあったので、今日は時間が余ってしまった。そのため、ホテルでチェックアウト時間(2時)ぎりぎりまで粘り、その後タクシーで空港へ向かう。もっとも伊寧の空港は市内から近いので10分ほどで到着。タクシー代も20元。
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便を変更することも考えたが、伊寧空港には変更の窓口もなく、変更できたとしても航空運賃が高くなってしまうので、空港でチェックイン時間(1時間半前の7時20分)まで待つことに。約4時間も読書などで時間をつぶすことになった。
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ようやくチェックイン。土産物屋にきれいな民族衣装の帽子が売られていた。
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伊寧空港は新しく、出発ゲートの近くにはゲーム室もあり、卓球台が置かれていた。
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飛行機は定刻に離陸。9時近かったが外はまだ明るく、マンションが林立する市内がよく見えた。
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やがて日没をむかえるころには真っ白な雪を頂く峰の上空を飛行。
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ウルムチ空港には1時間後の10時ごろに到着。空港のシャトルバスは到着ロビーを出たところで、通りを渡ったところに停車していた。他の空港ホテルと共同運行。最初に予約したエアポートホテルに停車してくれたので、助かった。ホテルは第一ターミナルのすぐ近くにあった。明日のウルムチ発が8時45分なので、朝6時のシャトルバスを予約。
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4月12日、飛行機はウルムチ空港を定刻通りに出発。ウルムチ市内の上空はスモッグで霞んでいたのに、市内を出るとすぐに窓からは美しいボゴタ峰(5445m)が見えた。
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その美しさに何枚も写真を撮ってしまった。
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拡大して。
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ボゴダ峰に続く天山山脈の山々もくっきり。
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下の砂漠地帯もかすかに見える。
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雪をかぶった山脈の連なりが長時間続いたが、後で調べると、この山脈は天山山脈ではなく、甘粛省と青海省の境に連なる祁連(キレン)山脈のようだった。
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やがて飛行機は祁連山脈を横断。
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真上へ。
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真上に来た。
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縦長にして。まさに横断の最中。
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下の砂漠地帯には風力発電も見えた。敦煌の上を飛んでいたのかもしれない。旅程に余裕があったら、陸路で移動して途中敦煌に立ち寄ることも考えたのだが、結局それはかなわなかった。
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機内食(昼食)が配られた。パンがやわらかくほんのり甘くおいしかった。
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祁連山脈らしき山脈を横切るが山は幾重にも重なり、一段と白い雪で覆われていた。
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かなり高そうな山だ。雲があったが、峰のほうが高く、雲間から突き出ていた。
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山は二重三重になっていた。
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祁連山脈だとすると数条の平行する山脈よりなり、平均海抜4000m以上あり長さ2000km、幅200~500kmで、 6500m級の山が連なるという。主峰は祁連山。
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奥のほうにも二重に並んだ山々の連なり。見ているのはチベット高原の方角なので、あの山の先にヒマラヤ山脈のエベレストがあるのかもしれない。
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少し拡大して。
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これだけ山が続くと迫力満点だ。
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四重にも並ぶ山並み。
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西寧の手前の青海湖? 凍っているようにも見える。
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山から少し離れて飛行。下の雲が切れ、砂漠地帯が見えてきた。
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どんどん離れていく。
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飛行機は比較的低い山の上を飛行。棚田が見えてきた。
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雪の後の棚田も美しい。
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カラフルな山も見えてきた。まもなく西寧だ。
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西寧の空港に到着。
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空港からはエアポートバスで西寧の鉄道駅へ。今日の目的地の張掖までは、西寧から高速鉄道を利用する。西寧と張掖の間の往復切符は、あらかじめネットで予約してあるが、列車に乗るには、駅の窓口で予約番号を見せて切符を受け取る必要がある。
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西寧の町もマンションが林立。写真はまだ誰も入っていない状態。
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西寧の鉄道駅に到着。下車したところから駅まではそうとう距離があり、かなり歩かされた。
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まだまだアプローチが続く。
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もう少しだ。それにしても巨大な駅だ。この駅も新しくできた駅のようで、高速鉄道と在来線が一緒になっていた。チベットのラサに向かう青藏鉄道も、この駅が起点になっている。
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駅に向かって左側の入り口からセキュリティチェックを通り、チケット売り場へ。ここで主人だけ二人分のパスポートと行きと帰りの列車の予約番号と列車時刻を記入したメモ用紙を持って並んだ。割り込み防止の鉄柵があるので、二人大きなカバンを引いて並べないからだ。しばらくして主人が納得いかない様子で戻ってきた。手にはチケットが2枚。1枚で二人分なのかと中国語で確かめようがなく、しぶしぶ窓口を離れたらしい。私もチェックしたが、どこにも2人の指定席を表わす表示が見当たらない。今度は私が並び直して、中国語で2(アール)だよとアピール。最初は受け付けてくれなかったが、しつこく大声で2(アール)だよといいメモをもう一度見せたらしぶしぶチェックし直してくれ、もう5元を払ってようやく予約済みの2人分のチケットを手にすることができた(主人も5元払っているので2人分で10元払ったことになる)。どうやら新人で外国人の予約チケット販売には慣れていない様子。帰りの切符の受け取りが面倒なので、往復の切符を一度に交換しようとしたのがまずかったのかもしれない。時間に余裕があったので、抗議ができたのだが。中国ではチケット購入にもとにかく時間がかかる。
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上記の切符売場右横にある中国人向けの自動券売機。中国人の身分証明書は機械で読み取れるので、ここで予約したチケットを受け取ることができる。
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チケットを手に入れたらいったん外に出て駅舎中央の入り口でチケットと荷物のセキュリティチェックを受けなければならない。ここも列ができていた。
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駅の中は巨大な空間。手前の電光掲示板に出発番線が表示されている。
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駅構内の中2階には、レストラン街もあり、昼食に米麺を食べた。なかなかの味。麺はまちがいない。
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20分前にアナウンスがあり、チケットに書かれた号車によって左右の2カ所の改札口のどちらかでチケットを通して、係り員の誘導のもとホームに出ることができる。私達は8号車だったのでこのゲートから入った。
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ホームに入ってきた高速鉄道。蘭州から走ってきた列車だった。
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高速鉄道では飛行機のキャビンアテンダントのような係り員がお世話をしてくれる。
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列車は西寧のビル群のそばを通過。
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中国の大都市にはどこにでも見られる煙を吐き出している大きな煙突。大気汚染の元か?
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やがて上空からも見れた真っ白な山脈が見えてきた。
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西寧から張掖までは祁連山脈が延々と続く景勝路線で有名だ。
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峠付近は雪景色。外気温は1度(列車の電光掲示板には常時速度と外気温が表示される)。
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おびただしい数の家畜。まわりの雪景色を目にして、果たして目的の丹霞地貌は見れるのかと主人が不安を口にし始めた。毎度のことで、物事を悲観的にとらえがちだ。一方私は楽観的。
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寒い土地のせいか毛が長い。
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やがて外気温が10度に上昇。車窓の雪景色も消えていた。
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西寧から約2時間かかって張掖西駅に到着。この駅は町の西はずれにあり、高速鉄道専用の新駅だ。外に出るとあの雪景色がうそのように初夏の陽気。暑いくらいだ。
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駅を背にして広場にそって右に歩いて行くと、青いバスが2台止まっていた。このバスが駅と市内を結んでいる。予約したホテルは有名な木塔のある万寿寺の近くだったので、ノートに、「万寿寺の近くで降りたい。着いたら知らせてください」と中国語で書いたノートを運転手に見せたら、先に乗りこんでいた客に教えてくれと頼んでくれた。
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実際には万寿寺ではなく大仏寺のそばで男の人と一緒に下車。その男の人は大仏寺の塔を指さしてあそこだよといって立ち去った。万寿寺の木塔はその先にあるのだが、近いことは近い。大仏寺前の広場にはピンクの花がきれいに咲いていた。
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拡大して。花びらがかわいい。杏花溝でも、もう少し経てばこのように杏子の花がきれいに咲いていたのにと悔やまれた。
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大仏寺の前を通り過ぎると、まもなく万寿寺木塔が姿を現した。思ったより規模は小さかった。ここ張掖は、シルクロード交易の中枢都市として栄えた町で、マルコポーロが1年近く滞在した町として知られている。もっとも、私たちがこの町にきた目的は、町を見ることではなく、この町の郊外にある丹霞地貌を見ることだった。
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予約したホテル(張掖丹霞大酒店)。木塔の近くに大きな看板があり、すぐにわかった。かなり大きなホテルだったが、ホテルの入り口ではセキュリティチェックは行われていなかった。やはりウイグルは中国でも特異な地域のようだ。
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部屋の中はきれいだが、安い窓がない部屋を予約したため、暖房が効きすぎて暑すぎたのが難点だった。明日は、今回の旅のもう一つの目的である丹霞地貌を観光する予定。(その4に続く)
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