トスカーナ北部で夏休み　フィレンツェ　４（後半）　天使の修道士が描く天使に会いに！～サン・マルコ美術館～

2014/07/12 - 2014/07/21

今日は夕方（ボローニャへ移動）まで、フィレンツェ観光後半

一番のお目当てはサン・マルコ美術館
そこを飾る、天使のような修道士（フラ・アンジェリコ）のフレスコ画

お気に入りの本『天使と美術の物語』の表紙はここの「受胎告知」
天使の絵は星の数ほどあるけど、天使といって真っ先に浮かぶのはやっぱり、これ

あるのは信仰だけ、という筆からは、神への賛美、恐れ、服従が紡ぎだされる。色彩鮮やかだけど、どこか地上の色ではないような、天界の美しさに想いを馳せてちゃう


～フィレンツェ～
★サン・マルコ美術館
★サンティッシマ・アンヌンティアータ教会
　ドゥオモ（サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂）周辺

～ボローニャへ～

エリア フィレンツェ(イタリア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 交通手段: 徒歩

予報では晴れ、最高気温34

朝からいい天気！

ホテル アトランティック パレス ホテル

Museo di San Markoサン・マルコ美術館

マルコの福音書を奉っていた祈祷所があったこの場所に、1299年、サン・マルコ教会と修道院が建てられた
15世紀にドミニコ派の拠点となり、コジモ・デ・メディチ（老コジモ）によってお抱え建築家 Michelozzo di Bartolommeoミケロッツィの手でルネッサンス様式に改修
現在は美術館に

サン マルコ美術館 (修道院) 博物館・美術館・ギャラリー

聖マルコの象徴、有翼の獅子

平日は午前中だけ（8：15～13：50）なので、まずはここから

9時頃着くと、5～6人並んでるだけですぐ入れた。よかった！
入場料（4 eur）

聖アントニーノの回廊

入ると、まず、穏やかで美しい中庭が

「磔刑のキリストを礼拝する聖ドメニコ」

回廊を真っ直ぐいった突当りに、最初のフラ・アンジェリコのフレスコ画
アンジェリコ・ワールドのはじまりまじまり

シレンシオ、ね

階段を一段一段上がって見上げると、今まさに、大天使ガブリエルが降り立ち、マリアに受胎を告げていた

「受胎告知」（2階修道士寄宿舎）

フラ・アンジェリコが何作か描いているこの物語の中でも、装飾が簡素なこの絵は強く胸を打つ
いろいろなものをそぎ落とし、そこにあるのは美しさだけ、って感じ
心に真っ直ぐ届く美しさだね

2階は修道士の僧房そのままの様子を残しつつ、図書館、聖アントニーノの僧房、老コジモ専用の僧房、怪僧サヴォナローラの僧房などなど

～第1廊下～

左右に並ぶ20室の僧房内には、キリストの生涯をテーマとしたフレスコ画が描かれている

（左側1～11室はフラ・アンジェリコが、右側は構想と下絵はフラ・アンジェリコ、制作は協力者に任された）

「影の聖母」（廊下の壁）

第1僧房
「ノリ・メ・タンゲレ　我に触れるな」

第3僧房
「受胎告知」

第7僧房
「嘲弄されるキリストと聖母と聖ドメニコ」

手（平手打ち、棒で打とうとする）、つばを吐きかける顔がキリストを囲んで宙に浮いている
嘲弄のシンボルらしいけど、シュール過ぎ！

第8僧房
「墓場の3人のマリア」

美しい写本

～修練士の廊下～

奥の3室（12～14室）が、サヴォナローラの礼拝室、書斎、僧房

「聖母子」
フラ・バルトロメオ

サヴォナローラが宗教行列のたびに掲げていた、といわれる「キリスト磔刑」の旗

サヴォナローラのマント（羊毛）

「シニョリーア広場でのサヴォナローラの火刑」
1498年頃、フィレンツェの画家

中央で炎がうごめいている
こないだ見てきた記念碑があったのは、あそこなんだね

サヴォナローラは1482年にこの修道院にやってきて、後に修道院長を務めた

メディチ家が関わる修道院にいながら、独裁体制や贅沢な生活を批判し信仰心を持つよう呼びかけた

時代的に早過ぎ、かつ過激過ぎたんだね

壁にはフラ・バルトロメオが描いた肖像画が

愛用していた、という椅子

～第3廊下～

老コジモ専用の僧房

壁には「冥府のキリスト」

成すすべもない悪魔たちが怪獣チック
岩の上にもいるね

通廊

まだまだあるけど、そろそろ行かなくちゃ・・・
またいつかきっと！

次は、回廊好き姉リクエストの教会へ

Basilica della SS. Annunziata サンティッシマ・アンヌンティアータ教会
13世紀、聖母マリアの受胎告知（Annunciazione)に捧げる教会として創建、15世紀にミケロッツォによって再建

フィレンツェ一美しいといわれる、教会と同じ名前の広場に建つ教会で、小礼拝堂には天使が書いた絵があるらしい

入ると、まず、天井がガラス張りの回廊（誓いの柱廊）

サンティッシマ アンヌンツィアータ教会 寺院・教会

「聖母被昇天」（回廊、壁）
Rosso Fiorentino ロッソ・フィオレンティーノ作、フレスコ画

中へ

すっご！
金銀キラキラなバロック

天使の絵はどこだろう・・・
と間もなく、ミサが始まったのでさらっと見て、外へ
この教会は、地元の人たちの厚い信仰を集める教会なんだそう

眩いばかりの天井画

回廊

軽快なアーチが美しい

広場には、もう１つ、ブルネレスキによるルネサンスの美しい建物が

Galleria dello Spedale degli Innoenti捨て子養育院美術館
15世紀初頭

残念ながら、美しいと謳われるアーケードから柱まで改装中でカバーがかかってる・・・
親切にそこにあるべき装飾（赤ちゃんの包帯ぐるぐる巻き赤ちゃんのメダイヨン）の絵がカバーに刷られているから、「あ～、こんな感じね・・・」と、わかるはわかるんだけど、微妙

（改装のため長期休館中、再開は2015年末予定）

赤ちゃんがぐるぐる巻きなのは、当時、脚などまっすぐ成長するようにと布で手も含めてぐるぐる巻きにしていたそう

メダイヨンでは手が出てるね

Cacciucco の噴水

広場の噴水に、近づいて見ると・・・人魚？

エイリアンっぽい背びれ、尻尾は二股！
器も凝ってる。内側に腹筋してる大魚みたいな
面白～い

さ、次はいよいよドゥオモへ

サンティッシマ アンヌンツィアータ広場 広場・公園