2016/10/20 - 2016/10/20
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kojikojiさん
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春先から楽しみにしていた「ルーカス・クラーナハ展」がいよいよ始まったので妻と連れ立って上野周辺に出掛けました。この5~6年ヨーロッパの美術館を再訪する旅の中で深く興味を持つようになったクラーナハの日本で初めての展覧会です。かなり規模も大きいのですが、この手の展覧会に多く見られる半分くらいは版画や周辺の画家だろうと覚悟もしていました。実際版画も多かったのですが、比較されるものがクラーナハ以上に好きなデューラーだったりするので気持ちは昂揚します。10時前に美術館前に着き、並ぶことも覚悟していたのですが、あっけないほど人がいません。表のロダンの彫刻を写真に収めていると時間になったので入館します。これがまた空いていること。ストレス無く見学することが出来ました。1時間30分くらいで特別展のエリアを出て、常設展のエリアの入ると後から後からバスツアーの団体がやってきます。3号車なんて言葉が飛び交っていた上に大手3社のバッチを付けていたので大型バス10台くらい、400人以上がいっぺんに入ってくるのでバーゲン会場のようでした。何度も来ていればよいですが、初めてじっくり観るのならこの時間帯は外した方が良さそうです。入れ替わっている作品と、何度も撮りたくなってしまう作品をカメラに収めて午前中は終了。国立博物館をぐるりと回って鶯谷に向かいます。博物館を時計回りに歩いてしまい結果遠回りしてしまいましたが、初めて歩く寛永寺辺りでは新しい発見もありました。鶯谷のガードを越えて向かったのは根岸の「笹乃雪」という料理屋さん。昔の写真で弟が生まれた際に京都から来た祖母と一緒に上野公園とこの店に来たことは知っていました。それ以来来る機会も無く、53年振りの再訪となりました。写真の感じが違ったので、店の方に尋ねると、「昭和40年代に店の場所が変わったので、当時はこの店の近くの路地の店でしょう。」ということでした。いただいたのは「朝顔御膳」でしたが、ボリュームがあるのでお腹いっぱいになりました。10月の下旬なのにこの日は28度と暑かったので最初はビール、冷酒から最後はぬる燗とほろ酔い気分。お土産に豆腐と胡麻豆腐まで買って「子規庵」にも立ち寄りました。以前放送されたNHKの「坂の上の雲」が好きで、松山へ行ったり大連から旅順と舞台になった場所巡りまでしたことがありました。横須賀の戦艦三笠で止まっていたのですが、偶然子規庵に来ることになりました。テレビのセットと同じ間取りなのは当たり前なのですが、文机に座って硝子戸越しにヘチマを眺めていると感無量の心持です。ただ、周囲がラブホテル街なので表に出ると夢はすぐに冷めます。上野公園に戻りがてら黒田記念館に立ち寄って早めに家に戻りました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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デューラーは有名ですがクラーナハ展とはずいぶんマニアックな展示会をするものだと思っていましたが、好きな画家なので楽しみにしてきました。10時の開館に合わせて来ましたが、並ぶことも覚悟していました。
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ほとんど人がいない。混雑を予想してチケット屋さんで事前に入場券を買ってきたのに…。割引券も持っているのに…。
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並ぶ列も無いのでロダンの彫刻をカメラに収めます。
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写真を撮るにはもってこいの青空です。パリのロダン美術館に行ったときは曇天で小雨も降っていたので暗い印象でしたが、暗い題材のこの作品も少し明るく見えます。
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パリのお屋敷のロダン美術館も良いですが、コルビジェの建築の前に立つカレーの市民も良いです。
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パリのロダン美術館の旅行記
http://4travel.jp/travelogue/10624624 -
エミール・アントワーヌ・ブールデル
ギリシャ神話の英雄へラクレスの「十二の功業」の一つに主題にした作品です。へラクレスが怪鳥ステュムファリデスを射るために渾身の力で弓をひき、まさに矢を放とうとする瞬間です。 -
「地獄の門」の写真を撮っていると美術館の門が開きました。
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ウィーン美術史美術館で魅了された「ホロフェルネスの首を持つユディト」と再会です。
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今回の展覧会の目玉でもあります。この作品以外の写真は過去に旅してきた美術館の作品で、この展覧会とは関係ありません。
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恍惚の表情にも似たホロフェルネスの首。クラーナハの描く女性はあまりに美しく、そして残酷です。今回の展示ではアクリルのカバーに覆われた姿になって、残酷さがあまり感じられませんでした。
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同じ題材のブダペスト西洋美術館の収蔵作品。(今回の展示作品ではありません。)
ブダペスト西洋美術館
http://4travel.jp/travelogue/10563179 -
こちらの作品のユディトの方がかわいらしさを感じさせます。
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ホロフェルネスの表情も微妙に違います。
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ウィーン美術史美術館の「ザクセン選帝侯フリードリッヒ3世の三王女」
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澁澤龍彦は「裸婦の中の裸婦」でクラナッハの裸婦を絶賛していますが、洋服を着ていても妖艶な感じがします。
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ルーカス・クラーナハ(子)「愛徳」(カリタス)はブリュッセルの王立美術館の収蔵品です。
ブリュッセル王立美術館
http://4travel.jp/travelogue/11024838 -
ルーカス・クラナハ
「ビーナスとキューピッド」(ブリュッセル王立美術館)
赤い大きな帽子を被り薄衣だけの姿はビーナスで、横の子供は息子のキューピッドです。キューピッドは食いしん坊で森の中の蜂の巣から蜂蜜を盗み、蜂に刺されてしまいます。 -
右上のラテン語はテオクリトスの詩の一部で「我々の憧れる官能美は長続きせず、痛みを伴って我々を苦しめる・・・。」と書いてあるそうです。
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ルーカス・クラナハ「ビーナスとキューピッド」(ロンドン・ナショナル・ギャラリー)
大きな帽子を被り薄衣だけの姿はビーナスで、横の子供は息子のキューピッドです。キューピッドは食いしん坊で森の中の蜂の巣から蜂蜜を盗み、蜂に刺されてしまいます。
ロンドン・ナショナル・ギャラリー
http://4travel.jp/travelogue/11048482 -
母であるビーナスは「蜂は小さいけれど痛みを与えるように、あなたも金の矢で人間を恋に陥れて苦しめるでしょう。」と言っているようです。
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ブリュッセルの王立博物館にほとんど同じ構図の絵が収蔵されています。違うのは右上にラテン語でテオクリトスの詩の一部「我々の憧れる官能美は長続きせず、痛みを伴って我々を苦しめる・・・。」と書いてありました。
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ルーカス・クラナッハ「若い女性の肖像」(ロンドン・ナショナル・ギャラリー)
クラナッハにしては珍しく衣服を着た女性の肖像です。ドレスの胸の辺りにMの文字をあしらった刺繍があります。衣服や首飾りがウィーン美術史美術館のユディットに似ています。 -
ルーカス・クラナッハ「聖クリスティーナとオッティリア」(ロンドン・ナショナル・ギャラリー)
ボルセーナの聖クリスティーナは湖に放り込まれたずぶ濡れの姿で石臼の上に立っています。キリスト教が禁止されていた時代に啓示をうけたクリスティーナはキリスト教に帰依します。反対された父王によって幽閉され、拷問され、ボルセーナ湖に沈められ、最後は矢で射られ殉教します。 -
ルーカス・クラナッハ「聖ジェヌビエーブと聖アポロニア」8ロンドン・ナショナル・ギャラリー)
パリの守護聖人である聖ジェヌビエーブはロウソクを手に持ちます。彼女の首のブローチにはアルファとオメガの文字があります。 -
ルーカス・クラナッハ「銀の時代の終わり」(ロンドン・ナショナル・ギャラリー)
特別展は写真撮れないですからね。クラーナハがどんな作家か持っている写真の一部を載せてみました。 -
1時間30分ほどで常設展に移りました。世界遺産に登録されてからは初めての見学です。最初はロダンの彫刻群がお出迎えです。
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ロダンの「説教する洗礼者ヨハネ」同じ作品はパリのロダン美術館とロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館でも観ていますが、個人的には屋外に置かれた大原美術館の入口左に置かれたものが好きです。
ヴィクトリア&アルバート博物館
http://4travel.jp/travelogue/11049004
大原美術館
http://4travel.jp/travelogue/11073672 -
いつもは作品だけの写真を撮りますが、コルビジェに敬意を籠めて。
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「十字架のキリスト」
ここでエル・グレコを観るだけで得した気分になります。東京都美術館で開かれたエル・グレコ展では写真が撮れませんでしたが、常設展なら大丈夫。
東京都美術館2013年エル・グレコ展
http://4travel.jp/travelogue/10748052 -
カルロ・ドルチ 「悲しみの聖母」
ラピスラズリを使った青いマントが印象に残ります。必ずここで待ってくれているような安心感のある作品です。 -
ペーテル・パウル・ルーベンス「豊穣」
昨年ベルギーとオランダの美術館を3週間かけて周ったのでルーベンスにも愛着が湧きます。
アントワープのルーベンスの家
http://4travel.jp/travelogue/11025220 -
ペーテル・パウル・ルーベンス「眠る二人の子供」
ルーベンスの兄の子のクララとフィリップとさせる作品です。5歳の頃の長女クララ・セレーナを描いた作品が有名ですが、12歳で亡くしてしまう運命を考えると絵を観ていても胸につかえるものがあります。 -
エドワールト・コリール「ヴァニタス-書物と髑髏のある静物」
この絵も大好きな作品の一つです。静物画は多くさなりますが、ここに来ると必ず観たくなります。 -
ジョルジュ・ド・ラ・トゥール「聖トマス」
「キリストと十二使徒」を表わす連作のうちの1点で、キリスト復活の際にトマスはそれを疑い、脇腹の槍傷を触ってようやく納得したという聖書中の記述で知られるロンギヌスの槍を手にしています。不信のトマスと呼ばれた猜疑心までもが描かれているようです。 -
ヤン・ステーン「村の結婚 」
ベルギーとオランダを旅する前ではほとんど興味の無かった作家です。
ブリューゲルの絵に見られるような花嫁の姿が微笑ましいです。 -
ジャン・マルク・ナティエ「マリー・アンリエット・ベルトロ・ド・プレヌフ夫人の肖像 」
パリのプティ・パレにでも飾られていそうな雰囲気です。 -
マリー・ガブリエル・カペ「自画像」
本当にこんな美人だったのか…。先の聖トマスのような猜疑心で絵を観てしまいます。女性画家なので尚更です。誰かほかの作家が描いたカペの絵と言うのは無いのでしょうか。 -
ジョヴァンニ・ドメニコ・ティエポロ「聖母子と三聖人」
前景に跪く黒衣の聖者はパオラのフランチェスコ、その右側に立つのがビセンテ・フェレール、聖母子の後方がティエネのガエターノだそうです。高い位置に坐る聖母子を斜め下方から捉え、周囲に聖人や寄進者を配する構成は、ヴェネツィア派の伝統的な描き方です。 -
ユベール・ロベール「マルクス・アウレリウス騎馬像、トラヤヌス記念柱、神殿の見える空想のローマ景観 」
右側のトラヤヌスの記念柱を全て型取ってレプリカを造ったイギリス人て凄いなと思います。そんな精巧なコピー作品を並べたヴィクトリア&アルバート博物館はすごかったです。
http://4travel.jp/travelogue/11049004 -
ジャン・フランソワ・ミレー「春(ダフニスとクロエ)」
ロンゴスの作と伝えられる有名な古代ギリシャの田園小説「ダフニスとクロエ」を題材にした作品です。 -
ギリシャのレスボス島の牧歌的な情景を舞台に、少年と少女に芽生えた純真な恋とその成就が、恋敵との諍いや海賊の襲撃、都市国家間の戦争などの逸話を交えながら描かれています。全く記憶にない作品でしたが可愛らしい。
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ギュスターヴ・ドレ「ラ・シエスタ、スペインの思い出 」
ドレと言うとダンテの「神曲」やミルトンの「失楽園」や「旧約聖書」と「新約聖書」の挿絵画家のイメージが強いのですが、なぜか心惹かれる作品です。 -
ギュスターヴ・クールベ「波」
英仏海峡の風景ですが、この絵を観ると25年ほど前にスイスで出会った日本人の女性を思い出します。ハワイで結婚されて当時オランダに住んでいた方でしたが、「日本人のイメージのオランダは青い空と風車とチューリップだけど、冬の海の色と鉛色の空は何年経っても好きになれない。」と仰っていました。オランダを旅した後ではスヘフェーニンゲンのメスタグの絵も思い出させます。 -
ロダンのバルザック像。ロダン美術館にも習作が何点かありましたが、印象に残っているのはラスパイユ大通りのラ・ロトンダの脇にあるバルザック像ですね。夜明け前の通りを歩いていて暗闇に浮かんだ姿が不気味でした。
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エドゥアール・マネ「花の中の子供 (ジャック・オシュデ) 」
印象派の画家たちの庇護者であった実業家エルネスト・オシュデの長男のジャック。オシュデの死後未亡人のアリスはモネと結婚します。 -
エドゥアール・マネ「ブラン氏の肖像 」
肖像はブラン氏の手には渡らず、マネの歿後にドガが手に入れ、その後は初期の印象派コレクターとして名高いデンマークのハンセン・コレクションに収められたそうです。その後他の作品と共に松方幸次郎氏によって購入されます。 -
オーギュスト・ルノワール「アルジェリア風のパリの女たち(ハーレム) 」
ルーヴル美術館所蔵のドラクロワの名品「アルジェの女たち」からインスピレーションを得て描かれた初期の傑作です。 -
オーギュスト・ルノワール「ルーベンス作(神々の会議)の模写 」
ルーブル美術館所蔵の「マリー・ド・メディシスの生涯第12図」という巨大な
24枚の連作絵画の模写です。 -
クロード・モネ 「黄色いアイリス」
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クロード・モネ「陽を浴びるポプラ並木 」
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クロード・モネ「舟遊び」
ロンドンのナショナル・ギャラリーの「水遊びする人びと」を連想させます。
パリの西方ブージヴァルのセーヌ河岸のボート乗り場の風景でしょうか?
二人の女性は後添えのアリス・オシュデの四人の娘たちの内の二人、シュザンヌとブランシュです。先のマネの描いたジャック・オシュデのお姉さんたちです。 -
クロ-ド・モネ「睡蓮」
2011年に3週間ほどかけてパリとロワール渓谷とモン・サン・ミッシェルを旅したことがあります。行こうと思えばジヴェルニーへ足を伸ばせたのですが、結局行かず仕舞いでした。その後に池袋西武の屋上に睡蓮の池を造ることになって、行かなかったことを後悔しました。 -
クロード・モネ「しゃくやくの花園 」
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クロード・モネ「ウォータールー橋、ロンドン」
モネは生涯に3度ロンドンを訪れたそうです。テームズ河畔のサヴォイ・ホテルのバルコニーに画架を据えて、国会議事堂とウォータールー橋とチャーリング・クロス橋という三つのモティーフを描いたそうです。昨年ロンドンを旅した際はサヴォイの前のストランド・ホテルに滞在しました。シンプソン・イン・ザ・ストランドでローストビーフを食べた後にバーに立ち寄っただけのご縁でした。 -
モーリス・ドニ「雌鶏と少女」
縦長の画面や署名などにみられる日本美術の影響やモザイクのような装飾的手法で、象徴主義時代のドニの神秘的な雰囲気が感じられます。 -
ダンテ・ガブリエル・ロセッティ「愛の杯 」
金貼りの額に「甘き夜、楽しき日/美しき愛の騎士へ」と記され、モデルはアレクサ・ワイルディングで、彼女は1865年の春以来ロセッティの作品に登場しています。以前は全く興味の無かったラファエル前派の絵画ですが、ロンドンの旅行以来見方が変わってきました。一番面白いのは画家やモデルたちの相関図かもしれませんが。 -
ギュスターヴ・モロー「牢獄のサロメ」
モローにも傾倒していて、パリのモロー美術館では至福の時間が過ごせました。
パリに行ってどこか美術館を一か所と言ったらモロー美術館を選ぶと思います。 -
言葉では言い尽くせないほどの作品とその題材に圧倒されました。
モロー美術館
http://4travel.jp/travelogue/10624901 -
ギュスターヴ・モロー「ピエタ」
非常に小さい作品ですが迫力があります。モローの絵は大きくても小さくても同じ力強さを感じます。イエスにとってもマリアはファム・ファタールだったのでしょうか? -
ジョン・エヴァリット・ミレイ「あひるの子 」
ウィリアム・ホルマン・ハントやダンテ・ガブリエル・ロセッティとともに、ラファエル前派兄弟団を結成したミレイの作品。アンデルセンの「醜いあひるの子」
と重ね合わせてあまり裕福でない恰好の少女の将来を暗示しているのでしょうか? -
櫛も通らないような髪の毛と汚れた顔ですが、意志の強さと美しさを感じさせます。
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ジョヴァンニ・セガンティーニ「風笛を吹くブリアンツァの男たち」
子供の頃父に連れられて観に行っていらい好きな作家です。もちろんサン・モリッツのセガンティーニ美術館にも行きました。今から思えば父が元気なうちにスイスに連れて行ってあげればよかったと思います。 -
ジョヴァンニ・セガンティーニ「羊の剪毛 」
2点ある作品のうちこちらの方がセガンティーニっぽいですね。大原美術館の「アルプスの真昼」みたいな鮮やかな色彩はありませんが、羊をよく見ると紛れも無くセガンティーニを感じさせます。 -
ポール・ランソン「ジキタリス」
大きく描かれた赤紫色の釣鐘状の花をもつゴマノハグサ科の植物ジギタリスが印象に残るアール・ヌーヴォー様式の作品です。商業ポスターのようなデザイン性も感じさせますね。 -
ピエール・ボナール「坐る娘と兎」
「日本趣味(ジャポニスム)」がブームを呼び、浮世絵を主体とする日本の美術品はヨーロッパの先進的な画家たちに強い影響を与え、ボナールも仲間たちからボナール+ジャポンをかけて「ナビ・ジャポナール(日本かぶれのナビ)」という渾名で呼ばれるほど日本美術に傾倒していたそうです。 -
モーリス・ドニ「シエナの聖カテリーナ」
坂と丘が印象に残るシエナの街を良く表している絵だと思います。夏の夕焼けが大聖堂の白い大理石に当たっている情景が思い出されます。 -
ジョルジュ・デヴァリエール「聖母の訪問」
聖書のルカ伝第一章の「訪問」の場面を描いています。モローに師事した画家でもあります。 -
オーギュスト・ルノワール「風景の中の三人」
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オーギュスト・ロダン「うずくまる女」
一度中庭の見える廊下に出ます。ここはほとんど人が通らないので
休憩できます。手ごろなベンチも置かれてあります。 -
オーギュスト・ロダン「私は美しい」
「地獄の門」右柱最上部に見られる群像です。 -
何となくロダンとカミーユ・クローデルを思い出してしまいます。
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オーギュスト・ロダン「オルフェウス」
オルフェウスはギリシャ神話に出てくるアポロンとニンフの子といわれ、竪琴の調べで動物や木や岩までも魅了したといわれます。妻エウリュディケーの死の悲しみから黄泉の国に降りて行き、冥府の神々に愛妻の復活を訴える姿です。 -
アンドレ・ボーシャン「アルクマールの運河、オランダ」
20世紀前半フランスの素朴派の画家で、園芸業を営んでいたが独学で絵画の制作を始めた人です。オランダの風景とこのような素朴なタッチはマッチするのだなと感心します。クリスマスのザグレブに行くのですがナイブアート美術館に行けるだろうかとまったく違う事を思い出しました。 -
ジョルジュ・ルオー「道化師」
、エコール・デ・ボザール(国立美術学校)に入学した際にマティスらと知り合い、同校で指導にあたっていたのはギュスターヴ・モローでした。 -
西洋美術館を後にして上野公園を歩いていると見慣れない銅像がありました。というか何十年前に見たきり忘れていた野口英世像でした。
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国立博物館。ここはみずほ銀行のカードで無料で入館できますが今日はスルー。ここにも入るなんて言ったら妻に怒られるのは必至です。
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そのまま時計回りに国立博物館の敷地を廻ります。旧博物館前の地下鉄駅を曲がります。
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黒田記念館。ここには入ったことが無いので食事の後に戻ってくる予定です。
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ここから先は歩いたことが無かったので新鮮な気持ちで散歩します。が、暑い!10月下旬だというのに30度近くある日でした。大きな洋館があってビックリ。スマホで検索してみると国際子ども図書館でした。使用されている旧帝国図書館はルネサンス様式を取り入れた明治期洋風建築の代表作のひとつだそうです。知らなかった…。手前は小泉八雲の記念碑。
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このまままっすぐ進んだところで寛永寺の墓地を抜けられず往生しました。結局博物館の北東の角まで周って鶯谷駅を通過。生まれて初めて鶯谷駅の表に立ちました。小さいロータリーがあってタクシーが止まっています。今どき余程田舎の駅に行ってもこんな風情は感じられないと思います。それが山手線にあったとは!
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山手線の外側は上野の山の下になるので高低差を感じます。そのまま進んで横断歩道の上から目的地の「笹乃雪」到着。
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笹乃雪に来るのは53年振りです。昭和38年の4月に弟が生まれ、京都から祖母がやって来た時です。
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あとでお店の方に伺うと昭和40年代に店の場所が移ったそうです。「53年前ではこの脇奥の路地にあった頃の一階屋だった頃でしょう。」ということでした。同じ場所で写真と思っていたのですがちょっと残念。
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お昼なのですが朝顔御膳をお願いしました。
最初にお膳と一緒に料理が運ばれます。その前に瓶ビールを1本開けて喉を潤します。笹乃雪冷奴は昔懐かしい舌触りの木綿豆富。 -
生盛膾(いけもりなます)は白酢和えです。食べ方は全部混ぜてしまいます。白和えですから。この時点で冷酒を注文。
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お膳の緑に膾のお皿の赤が映えます。
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一日暑い中を歩いた後はビールが美味しい。
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あんかけ豆富と胡麻豆富が続きます。あんかけ豆富が二碗あるのには由来があります。上野の宮様が来店した際に美味しかったので「今後二碗ずつ持って来るように。」と仰られ習わしになったそうです。
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笹乃雪では豆腐のことを「豆富」と書いて「とうふ」と読み、その由来は今からさかのぼること80年ほど前の9代目当主が料理店に「腐る」という字はふさわしくない、という理由で「豆富」と記すようになったそうです。
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胡麻豆腐は濃厚で美味しかったです。帰りにお土産にしました。このサイズ4個分で1,000円です。
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雲水(湯葉巻き 豆乳蒸し)
豆乳鍋のような感じで鳥のつみれも入っていてボリュームたっぷりです。豆乳も優しいお味。 -
絹揚
絹豆富を揚げた揚げ出し。
熱いので注意が必要です。 -
この辺りに差し掛かるとぬる燗になりました。徳利に「根岸 笹乃雪」の染付の文字。
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部屋には有栖川宮の扁額や七福神の絵が何点か架かっていました。そして柳原白蓮の色紙。白蓮さんが駆け落ちした相手である宮崎龍介と暮らした家が西武池袋線の今は無き上がり屋敷駅近くにあるのでそこから来られたのでしょうか。
「なつかしや 江戸のむかしの 笹の雪 つれられし日の 母のおもかげ」白蓮
自分も祖母と父に連れられて来たことがあるので感慨深く読ませていただきました。 -
宴会の座興で寄せ書きした物でしょうか?額になっていました。
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うずみ豆富(お茶漬け)
ご飯の上に水を切った長めの賽の目切りの堅豆富が乗っています。
お出汁の濃さもちょうどよくサラサラいただけます。 -
最後は青梅のソースの掛かった豆富アイスクリーム。
-
今度は母を連れてこようと思います。
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水無月や 根岸涼しき 笹の雪 明治二十六年 正岡子規
(みなづきや ねぎしすずしき ささのゆき)
蕣に 朝商ひす 笹の雪 明治三十年 正岡子規
(あさがおに あさあきなひす ささのゆき)
の二句が直筆で彫られてあります。
店のパンフレットには
叔父の欧羅巴へ赴かれる?に笹の雪を贈り
春惜しむ宿や日本の豆腐汁
他にも
人はなんだこんなものと
通り過ぎるかもしれず。
僕は笹の雪流な味を愛す。
明治三十年 四月四日
夏目金之助 -
ここまで来たら素通りできない距離なので「子規庵」にも立ち寄りました。
周囲がラブホテル街なのとその谷間にある子規旧宅の塀が昭和30年代っぽいブロック塀なのががっかり。NHKの「坂の上の雲」のセットが印象に残り過ぎているようです。 -
建物の中は撮影禁止ですがまさにテレビのセットと同じ(本来は逆ですが)なのに驚きました。縁側に向かった文机に座り、門弟たちから贈られた硝子戸越しに糸瓜棚を見ると感慨深いものがありました。
香川照之の正岡子規の演技は中国映画「鬼子来了」の花屋小三郎と共に素晴らしいと思います。 -
正岡子規の辞世三句。画板に紙を貼ったその中央にまず、
糸瓜咲て痰のつまりし仏かな
次いで紙の左端に
痰一斗糸瓜の水も間に合わず
さらに右端に
をとヽひのへちまの水も取らざりき
ここまで書いて完全に力が尽き、あとは絶命まで目が覚めなかったそうです。
糸瓜の時期に間に合って良かったです。 -
鶏頭の十四五本もありぬべし
-
縁側にどこからか反射した柔らかい日差し。
-
再び黒田記念館まで戻ってきました。残念ながら特別室は閉まっていました。
つまり代表作である「読書」、「舞妓」、「智・感・情」、「湖畔」は観ることが出来ないのでした。1週間後だったら良かったのですが。でも黒田記念館が修復中だった頃に国立博物館で観てはいるのですが。 -
気を取り直して中に入ります。
-
黒田清輝の像は高村光太郎の作です。
-
「瓶花」
-
「画室の一隅」(がしつのいちぐう)
パリのアトリエを描いたものです。 -
「栗拾い」
何故か児島虎次郎の「酒津風景」を思い出しました。確信は無いけれどこの絵の額は栗の木ではないでしょうか? -
夕方早い時間に帰ることにします。このままアメ横に突入して御徒町の幸寿司へ行くことも考えましたが…。
-
有意義な一日でした。さあ今度はどこへ行きましょう。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- クラウディアさん 2016/10/22 07:57:38
- 懐かしい
- こんにちは。
いつも楽しく拝見しています。
クラーナハについて、ここ数日、同僚と混雑具合や様子など話しておりましたので、団体が到着する時刻など丁寧に記載してくださりありがとうございました。
笹乃雪は前ご当主さまが、父と同じ学校の同級生同じクラブで、当時新築されたお店のお座敷に父の恩師ご家族、お友達ご家族と何度かお伺いしたことがあり、懐かしく思いました。
横須賀の像は友人のひいおじいさまの像。子規庵に立ち寄られたとのこと。
なんとも私の心に刺さる旅行記でした。
どうもありがとうございました(^o^)
- kojikojiさん からの返信 2016/10/24 09:58:25
- RE: 懐かしい
- クラウディア様
いつも私の旅行記にお立ち寄りいただきありがとうございます。
週末は来年のGWの予定を作成しており、今朝の出勤時にスマホ上で画面を見ていて
お便りいただいていたことに気づきました。申し訳ありません。
クラーナハ展は平日と言う事もあり、とても空いていました。鑑賞者の方が絵の前に
二重になるようなことはありませんでした。デューラー展でもそうでしたが、目玉の
作品以外は版画や素描が多かったりするのですが、今回は見応えがありました。
図録も良く出来ていましたので買い求めました。クラーナハを紹介した日本語版の美術書はほとんど無いですから。(2,600円でした。)
笹乃雪さんとのご縁深いのですね。
私は53年振りと言いながら、当時2歳になる前でしたので記憶にはありません。
ただ、父が膨大に写真を残してくれているので写真と合わせると懐かしさを感じます。
今から思えばこの年になるまで何故訪れなかったのだろうと思います。
(もう行けなくなってしまったお店も多かったりします。)
こうしてお便りをいただけますとまた旅行記を作る励みになります。
ありがとうございました。
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