2014/09/12 - 2014/09/21
9462位(同エリア16385件中)
加野山さん
今日もあるくぞ。
アパルトマン周辺参歩
↓
ニシムド・カモンド・ミュージアム
↓
サン・トギュスタン教会
↓
ギュスターヴ・モローのアトリエ
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
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-
9月14日、日曜日朝8時頃のガンベッタです。
ちょっと近所を散歩してみましょう。 -
お店は全部閉まってるかな?と思ったのですが、おおっ、総菜屋さんが開店準備してる。
-
何とパン屋さんも果物屋さんもチーズ屋さんも開いてるではないですか。
「日曜日は閉まってる店が多い」というのは、もっとパリ中心地にあるブランドショップの事なのでしょうか。 -
PAULはさすがに閉まってました。ブランド品だからか(笑)。
-
アパルトマンは、大通りを一本入った道にあり、とても静かです。
-
真ん中の青い所が玄関。
この一本先はすぐ大通りで、目の前にパン屋さん、コインランドリーがあり、大変暮らしやすい(おそらく物価も他の地区より安い)です。 -
日本でいう所の「まいばすけっと」的な店がそこらじゅうにあります。
写真はフランプリ、という日曜日も営業しているスーパーです。
夜遅くまで開いてるので「ちょっと牛乳」とか「ちょっとスナック」とか、コンビニ感覚で利用しました。 -
駅前に「センチュリー21」を発見!!
ガンベッタ近辺の物件を紹介してるのでしょうね。
この周辺ですが、思っていた以上に治安が安定しています。通りを歩くのはほぼ白人です。アパルトマン斡旋会社の女性曰く、
「20区の中でもガンベッタ駅周辺はとても治安が良いです。深夜近くまでカフェなど営業しています。ただ、20区全部がそういう訳ではないので、メトロの改札口を出で、何となく雰囲気が変、と感じたら、即引き返して下さい。」
だそうです。 パリ市内は地下鉄がそこらじゅう網羅されているのでタクシーよりメトロの移動をお勧めします。 -
では「危ないの定義は?」となると、人種差別で申し訳ないが、駅前にアフリカ系黒人がたむろっている所だと思います。
加野山の体験談ですが、ハワイのホテルで1人、エレベーターに乗った際、黒人の男性が乗り込んできました。
加野山はとっさに「あ、忘れ物((+_+))」という顔してエレベーターを降りました。
何故ならハワイで黒人の男が、女性が降りた階に一緒に降りてきて、部屋に入ろうとした途端、一緒に入り込んできて強盗する、という事件がネットで上がっていたからです。
防御が最大の攻撃なり。皆さんも気をつけましょう。
参考に、フランスで襲われた女性のブログを載せておきます。
「夜帰りに襲われた話。。。」
http://fumitea.exblog.jp/17631071/ -
朝ご飯は昨日買っておいたヨーグルトとアイスコーヒー、夕食の残りの野菜に
バケットを小さく切ってバターで焼いたのをトッピングしたサラダにしました。
食べたら出掛けます。 -
サン=ラザール駅到着。ガンペッタ駅から3号線で15分?20分くらいかな。
3号線は乗り換えなしでオベラやサンラザールに出られるので結構便利です。 -
まずは「ニシムド・カモンド・ミュージアム」へ。
-
GPSを利用して到着。GPSは地味に便利。
加野山は羽田で、フランスで使えるWifiを借りて持って行きました。
ミュージアム・パスで入場出来ます。
https://www.google.co.jp/maps/place/Paris+Saint-Lazare/@48.8787435,2.3128348,3a,75y,335.5h,92.43t/data=!3m7!1e1!3m5!1sfy6eoNVU1D3c0NzhvVgHbg!2e0!6s%2F%2Fgeo2.ggpht.com%2Fcbk%3Fpanoid%3Dfy6eoNVU1D3c0NzhvVgHbg%26output%3Dthumbnail%26cb_client%3Dmaps_sv.tactile.gps%26thumb%3D2%26w%3D203%26h%3D100%26yaw%3D114.55764%26pitch%3D0!7i13312!8i6656!4m5!3m4!1s0x47e66e359d9d0083:0x5b6b5970603d3000!8m2!3d48.8771131!4d2.3267826!6m1!1e1?hl=ja -
「ニシムド・カモンド・ミュージアム」ですが、
イスタンブールからパリに移住した、トルコ系のユダヤ人銀行家カモンド家のコレクションが、20世紀初頭に建てられた大邸宅に展示されています。
フランス人で、ファーストネームとファミリーネームの間に「ド」が入っているのはその人が貴族であるという事。ウルトラブルジョワです。 -
20世紀なのに調度品は18世紀のもの。こよなく美術品を愛していたのでしょうね。
-
この周辺は当時、ロスチャイルド家やペレール家といった、名だたる銀行家たちが暮らしていました。
この邸宅は、ヴェルサイユ宮殿のプチ・トリアノン宮を模しています。 -
彼にはニッシムとベアトリスという2人の子どもたちがいました。
ところが、第一次世界大戦中、空中戦により息子ニッシムが戦死するという大きな不幸が伯爵を襲います。
あまりの衝撃に、以降、伯爵は世間とは距離を置くようになったそうです。 -
1935年に彼が亡くなると、そのすべてのコレクションと邸宅が、装飾美術協会(2004年に装飾美術館になります。)とフランス国家に遺贈されました。
そして、1936年12月21日、愛息ニッシムへの追悼の想いを託した、ニシムド・カモンド美術館が開館したのです。 -
娘のベアトリスは1945年に亡くなっていますが、ユダヤ人狩りで第二次大戦中にアウシュビッツに送られ、ベアトリスとその子供達(つまり孫)もそこで獄死したそうです。
-
このベアトリス嬢は馬術に長け、その映像が残っており、コーナーで見ることが出来ます。
ふと「フランスでユダヤ人狩り?」と思いましたが、歴史を見るとフランスはドイツの占領下にあったのですね。 -
検索すると、
「ドイツ占領下のフランスでユダヤ人はユダヤ人であることを示す、黄色いダビデの星を衣服につけることが義務付けられていた」そうです。
・・・・(;一_一)。 -
カモンド美術館ですが、トヨタが協賛してるそうで、日本語のオーディオがあります。
受付の女性が加野山達の顔を見て「ジャポン?」と聞いてきたので「ウィ」とうなずいたらホイっ、とオーディオを貸りられました。
内容がとても充実しているので、ぜひ借りて聞く事をお勧めします。 -
これは「使用人の食堂」です。
伯爵のダイニングは3階あって、めっちゃくちゃ豪華でした。 -
ただね、独特のにおいがするんです(´・ω・`)。
そうだなぁ、人が住んでいなくて、埃がたまった匂い・・って感じ。
内装も家具も素敵だし、当時は本当に賑やかだったんだろうなぁ・・・と思いますが、ツーンとくる何ともいえない匂いがダメでした。
酢と埃が混じりあったような感じです。(ダニの匂いかも知れない) -
カモンドミュージアムを出て、大通りにあった教会に入ってみました。外は修復中。
Saint-Augustin(サン・トギュスタン)教会という名前です。 -
この教会に祭られているのはフランス語でサン・トギュスタンこと神学者およびその守護聖人、アウグスティヌス(354~430)。
西洋思想史にも大きな影響を与えた、「元祖インテリ」だそう。 -
ちょうど日曜礼拝の時間でした。
-
この教会の前に、ジャンヌダルクの像があります。
ランスにある大聖堂のレプリカだそう。
https://www.google.com/maps/place/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8C%E3%83%80%E3%83%AB%E3%82%AF%E5%83%8F/@48.875218,2.319735,19z/data=!4m5!3m4!1s0x0:0x5ecb5f6af80c4c09!8m2!3d48.8754546!4d2.3194463?hl=ja -
サンラザール駅に戻り、今度は逆方向に歩きます。
トリニテ教会を横目で見ながら、ある意味、加野山的にルーブル美術館よりメイン・イベントの「ギュスターヴ・モローのアトリエ」に向かいました。 -
旗が目印の美術館。
ごく普通の住宅街の中にあります。
https://www.google.co.jp/maps/@48.8779443,2.3343467,3a,75y,120.54h,97.32t/data=!3m6!1e1!3m4!1sIgHwJaCWVYqoj1WkJ53HCw!2e0!7i13312!8i6656!6m1!1e1?hl=ja
この美術館は、モローが晩年までを過ごした住居兼アトリエだった建物です。ミュージアム・パスを受付で見せて入場します。 -
展示室に入った途端、群れなして飛び込んでくる作品群!
-
赤を基調とした壁紙にめっちゃ映えます。
うはーっ! -
このらせん階段が素晴らしいアクセント。
-
ギュスターヴ・モロー、という名前を知ったのは、ほんの偶然でした。
2013年、パナソニック 汐留ミュージアムで「モローとルオー 聖なるものの継承と変容」という展示会を見たのがきっかけです。 -
フランス象徴主義の巨匠ギュスターヴ・モローと、愛弟子ジョルジュ・ルオーの、「親愛なる我が子」「偉大なる父」と彼らの往復書簡の中で呼び合う二人には、師弟を超えた特別な何か・・・┌(┌^o^)┐ホモぉ~な感じが加野山の厨二心をくすぐったのです。
(注: 彼らにはそんな事実はございません。) -
モローは遺言によりルオーをモロー美術館初代館長に任命し、自分亡き後も愛弟子を導き続けます。
そもそも「象徴主義」とは何か。
「主観を強調し,外界の写実的描写よりも内面世界を象徴によって表現する芸術上の思潮」 との事。
その中でも象徴主義の先駆け的な存在として知られるのがギュスターヴ・モロー。 -
「これは一度、本物見た方がいい。」
展示会でアトリエの紹介にて流れる絵画があまりにも鮮烈で、ずっと心に温めておいた美術館でした。 来れて良かった(*'ω'*)! -
「プロメテウス」
人が寒さに震えるのを見て、1人の男神がこっそり火を分けてくれました。
それに怒ったゼウスは、プロメテウスをカウカーソスの山頂に縛り付け、肝臓をハゲタカについばませました。プロメテウスは不死であり、また、肝臓は再生するので、彼は永遠に苦痛に苛まれることになりました。
苦痛なはずなのに、凛とした横顔から、本作は予てから『キリストの顔を持つプロメテウス』とも呼ばれているそうです。 -
「出現」
ユダヤ王ヘロデの姪っ子であるサロメ。
王の前でうまく踊れたら褒美を取らす、という言葉に「ヨハネの首」と答えたのは有名な話です。
本作では斬首された洗礼者聖ヨハネの首がサロメの目前に出現するという画家独自の解釈で描かれています。
ヨハネはカッと目を見開いてサロメを見ていますし、サロメはサロメで「ガンつけてんじゃねーよ!」と強気の視線を送っています。 -
ヨハネの首部分を拡大。
後ろの背景もめっちゃ細かく描かれています。
そもそもヨハネを欲していたのはサロメじゃなくて、ヘロデ王の妻であり、サロメのかーちゃんであるヘロディア妃。
元々ヘロディアはヘロデ王の弟と結婚していましたが、不倫してヘロデ王の妃になります。
それをヨハネが「そういうの、よくないと思う」と言っちゃったので頭に来たヘロディア妃が彼を投獄しました。
なので首を欲しがった(殺したがった)のはサロメじゃなくてお母さんの方なんですね。サロメはお母さんに従っただけなのでした。 -
この絵はアーマンド・ハマー美術館 (アメリカ)にある「ヘロデ王の前で踊るサロメ」です。
サロメの衣装、上の画像と全然違います。あっちは殆ど裸体です。
聖書の中でサロメは裸体で踊ったとか、そんな記述はありません。けれど19世紀中頃からサロメは裸体で描かれる事が流行しました。当時エジブトで行われていた舞姫(娼婦)の踊りが、サロメのイメージにピッタリやん、と採り入れられたからだそうです。
・・・まぁ、この絵見せられて「これは聖書の話ですよ」と言われても「これどこのインド?」とか加野山は思っちゃいます。聖書のオリエント化ですね。 -
「ユピテルとセメレ」
ユピテル(ジュピター)は女大好き。
人間の娘であるセレメを愛しますが、神の姿だと人間には刺激が強いのでいつも人間の姿で彼女と会っていました。
ところがセメレはユピテルの真の姿を見たいと望み、本来の神の姿となって現れたユピテルの威光に耐えられず彼の放つ雷光に焼き尽くされ死んでしまうのでした。 -
これも同じ「ユピテルとセメレ」。
この作品はモローが晩年に描いたもののせいか、モローが理想とした装飾的・幻想的で異国的な雰囲気が最も強く感じられる作品。
実はモローはこの作品に情熱を傾けすぎるあまり描いている途中でキャンバスを何度か拡張させているのだとか。 -
ただね、ふと気が付きました。「この作風、どこかでみた事があるぞ」と。
特に、赤い翼の天使(?)が槍もって馬にまたがっているとか・・・ -
あうっ・・・なるほど(*'ω'*)
こ、、、これはアレですかね。
「インスパイアした作品」って事でいいんですかね。
※本来は「触発する」という意味ですが、昨今は字義通りでなく「・・・を元にしているのは認めるけれど、まねをしたんじゃなくて、私のオリジナリティがある別物なんだよ。」という言い訳用の言葉として「インスパイアされた」の形で使われていることが多いように思われ ・・ゲフンゲフン。 -
理由は知りませんが、書きかけのまま、、、という作品多数。
最後まで筆を入れないで、背景をペンで書き足しただけみたいな。
とにかく小さいアトリエなのに、作品数は半端じゃありません。 -
この人が現代に生きていたら、すげーいいSF挿絵の人になったと思う。
生まれる時代が早かったのかも知れない。(だからこそ先駆けなんでしょうけど) -
モローの自画像。
このアトリエはゆっくりゆったり時間をかけて、のんびりと見ていただきたいです。
(ルーブル美術館の前にこのアトリエ行っといて本当~に良かった(-_-;))
情報で頭がパンパンになります。 -
ランチの時間となりました。アトリエを出て、食事に行きましょう。
3日目その2 https://4travel.jp/travelogue/11165039
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