世界遺産「リガ歴史地区」No.2

2016/04/29 - 2016/05/06

ラトヴィアの首都リガの続きです。

リガは13世紀末にハンザ同盟に加盟して急速に発展しました。
旧市街で見られる教会等の建物は、この頃に建てられたものが多いです。
帝政ロシア期にはヨーロッパの窓口としてロシア第三の大都市になりました。
「バルトのパリ」と呼ばれた町並みですが、ソ連時代には手荒く扱われたそうです。
しかし独立後の復興は目覚ましく、今では中世からの旧市街を見て楽しむことができます。

エリア リガ(ラトビア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 交通手段: 徒歩

聖ヨハネ教会と聖ペテロ教会の間にあるスカールニュ通りを歩いて行くとドゥァマ広場に着きます。

ドゥァマ広場に面してリガ大聖堂が建っています。
1211年に僧正アルベルトが建設を始め18世紀に現在のような姿になりました。

バルト三国最古の歴史を持つ現存する教会でロマネスクからバロックに至る様々なスタイルを見ることができます。

内部で目を引くのは重厚なパイプオルガンと美しいステンドグラスです。

残念ながらパイプオルガンは修理中でしたが、木彫りの彫像で装飾されたパイプオルガンです。
この教会ではオルガンコンサートが行われるみたいです。

そしてステンドグラスはリガの歴史を映したものです。

ここから少し歩くとリガ城に着きます。

1330年に建てられた城でリヴォニア騎士団長が住み、その後ポーランド、スウェーデン、帝政ロシアとそれぞれの支配者が住みました。
現在はラトヴィア大統領官邸ですが、2013年の火災のため官邸は移転しています。

ダウガヴァ川超しの眺めも良かったです。

次に別の通りで戻る方向に歩くと、三人兄弟と呼ばれる住宅があります。
兄弟のように肩を寄せ合って建っている中世の住宅です。
兄貴格の建物は15世紀に建てられたもので一般住宅としてはリガで最も古い建物です。

この近くには聖ヤコブ教会があります。
1255年の記録に登場する古い教会です。

特徴は塔の中ほどに突起物があり、ここには鐘が吊るされています。
市庁舎広場で罪人の処刑が行われる際に、それを市民に知らせる役を担っていたそうです。

この教会の隣にはラトヴィア国会があります。

ここから少し歩くとスウェーデン門に着きます。
リガに唯一残るかつての城門です。
向かい側の兵舎に住んでいたスウェーデン兵がよく利用したので、この名前が付けられたそうです。

ここからは城壁に沿って歩くことができます。

リガ旧市街もかつては城壁に囲まれていました。

現在は広いトゥァルニャ通りと狭いトゥルァクシュニュ通りに挟まれています。

トゥルァクシュニュ通りは閑静で趣があります。

城壁から少し歩くと火薬塔に着きます。

14世紀に建てられた火薬の保管に使われた塔です。

そして少し歩くとリーヴ広場に着きます。

広場の前には猫の家と呼ばれる建物があります。

屋根の上に猫がいて観光名所になっています。

旧市街の見所はこれぐらいだと思います。
前回の日記で紹介した場所も含めて見所はたくさんありますが、そんなに広くないので歩いて見て回ることができます。

新市街にはユーゲントシュティール建築群があり必見です。
19世紀後半の新芸術様式で、特徴は過度に装飾的なデザインです。
最も装飾的傾向の強い建築家がミハイル・エイゼンシュテインで新市街のアルベルタ通り周辺に彼の手掛けた建築が集中しています。

ストレールニエク通り4番地の建築は美しい女性像が多い建物です。

隣のアルベルタ通り13番地の建築は動物、植物、人面等無数の彫刻を見ることができる建物です。

アルベルタ通り8番地の建築は青レンガが特徴的な建物です。

隣のアルベルタ通り6番地の建築は赤レンガが美しい建物です。

その隣のアルベルタ通り4番地の建築は最も完成度が高いユーゲントシュティール建築のひとつと言われている建物です。

アルベルタ通り2ａ番地の建築は赤タイルと女性やスフィンクス、人面等の彫刻で装飾されている建物です。

エリザベテス通り33番地の建築はエイゼンシュテイン最初期のユーゲントシュティール建築です。

エリザベテス通り10ｂ番地の建築は最上部のデフォルメされた人面が特徴的な建物です。

有名な建築を紹介しましたがアルベルタ通りを中心として多くのユーゲントシュティール建築を見ることができます。

リガはこのように見所の多い町です。
歴史ある建造物がたくさんあるので楽しく見て歩くことができる町です。