2016/05/01 - 2016/05/02
6位(同エリア43件中)
chekimanさん
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「あなたは角田光代さんに影響を受けたのね。」
昨日、そう言われた。
5年振りに彼女の本を読み返してみた。
そこには旅先で出会った人たちとの物語が綴られていた。
6年前の2010年6月、久しぶりの海外旅行はインドだった。
人との関わりが怖かった。
その年の12月、エジプトへ行った。
遺跡と砂漠を見たことで満足していた。
彼女の本を読んだ後に行ったスリランカには、初めてチェキを持っていった。
そこから、少しずつ興味が観光から人との出会いに変わっていった。
まだ、静かに感情を揺さぶられるような旅はできていない。
いつか、彼女のような旅をしたい。
高校生の時に聞いていたRCサクセションの曲とともに.......
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 2.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
チェンライからチェンセーン行きのバスに乗り、メーチャンでソンテオに乗り換えた。
目的地はメーサローンだった。 -
メーサローンは70年ぐらい前、中国共産党と戦った国民党の人たちが中国から逃れてきて作った街だ。
麻薬王クゥンサーと手を組み、ビルマ軍と戦い、タイ国籍取得の条件としてラオス共産ゲリラと戦ってきた人たちだ。 -
チェンライのバスステーションで車掌は僕のバックを屋根の荷台に載せた。
バスでの移動は何度も経験していたので慣れているつもりだったが、これは初めてだった。 -
バスが発車するまでは、バックが盗まれないか気掛かりだった。
屋根に上る人がいないか目を光らせた。 -
バスが発車してからは、メーチャンでバックを降ろし忘れることを心配した。
-
旅をしていると不安になることがある。
今もバスの屋根に載っているバックを心配しないで済む方法を知らない。
次に同じことが起こったら、また、不安になるだろう。 -
僕の周りにいる人は、屋根の荷物をどうすべきなんか知らない。
だけど、フォートラで知り合った人たちは、その答えを知っている。
僕にとって大切な人たちだ。 -
メーサローンの街の中心部から、ひと気の無い通りを15分程歩いた所に今夜の宿があった。
午後2時過ぎ、併設のレストランは閑散としていた。
宿泊施設も静かだった。 -
町外れのひと気の無い宿、フロントには無愛想な女将。
この宿を予約したことを後悔した。 -
メーサローンリゾートで昼食にしようと思っていたが、日曜日は休みらしい。
仕方ないので、宿のレストランで雲南料理を食べることにした。 -
宿でバイクタクシーを手配して貰い、段将軍のお墓、秦北義民文史館、プラ.プロマタート.チューディーの観光に出発した。
-
バイクの後ろに乗って目的地に運んで貰う。
ひとりで観光地を回って、バイクに戻る。
観光していた時の気持ちを想い出そうとしたが、何も思い出せない。 -
建物や造形物を見ても心に何も残らない。
観光する力がかなり弱まっている。 -
戦いで亡くなった兵士の位牌が並んでいた。
故郷を遠く離れた地で亡くなった人たち。
誰もいない霊廟には読経が流れていた。 -
淡々とこなす観光地巡りは予定より早く終わりそうだった。
このまま、あの淋しい宿に戻っても時間を持て余すだけだ。 -
どうしようかと考えていた。
-
宿に戻る途中にあったお土産屋さんに寄ることにした。
-
道路の向かい側の店ではお茶を売っていた。
それを見て、去年の12月にゴールデントライアングルで美味しい烏龍茶をご馳走になったことを想い出した。 -
商売っ気が無いのか、出がらしのお茶は緩くて不味かった。
いい考えが閃いた!
宿でお茶を飲もう。
山並みを見ながら飲むお茶は格別なはずだ。 -
宿に戻って、明日の移動の相談をした。
フロントには女将さんと女将さんの甥っ子がいた。
20代の彼はハンサムで親切だった。
女将さんは、相変わらず笑顔を見せることは無かったがチェンマイへの行き方を丁寧に教えてくれた。 -
部屋は広々していた。
正面に写っている窓がこの部屋の出入り口だった。 -
バルコニーに座って山並みを眺めると気持ちがゆったりした。
この建物も、女将さんも第一印象とは違ってきた。
メーサローン.ヴィラは居心地の宿だとようやく気が付いた。 -
夕方になると女将さんの親戚と思われる人たちが集まってきた。
若い女性は、小さな子どもの相手をしていた。 -
ポットのお湯は沸騰してグズグズしていた。
そのお湯を急須と湯のみに何度もかけて温める。
急須には、たっぷりの茶葉。
茶葉に何度もお茶を通して濃くしていく。 -
出来上がったお茶に湯のみを被せる。
その湯のみに香りを溜めて匂いを味わう。
その後、お茶に口を付けた。 -
甥っ子と一緒に30分程かけて、3種類のお茶を頂いた。
-
食事を始めた頃は、遠くの山並みに雷が落ちていた。
食事の途中から雨が降り出し、風が急に強くなった。
室内に移動した途端、雨は本降りになった。
土砂降りの雨は夜遅くまで続いた。 -
ソンテオ乗り場まで宿のスタッフに送って貰った。
メーサローンの想い出は、メーサローン.ヴィラの温かい人たちと美味しいお茶だった。
観光地巡りのことは忘れかけているが、彼らと飲んだお茶の味は忘れることは無いだろう。 -
ソンテオには日本人男性がいた。
角田光代さんの言う “日本人旅行者同士が交わすであろう基本的な会話” をしている内にお別れの時間が来た。
いつの日かその先の世界に行ってみたいと思う。 -
高校生の頃に聴いていたRCサクセションの世界へ。
♪気の合う友達って たくさんいるのさ 今は気付か
ないだけ♪
♪街ですれちがっただけで わかるようになるよ♪
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この旅行記へのコメント (9)
-
- ラムロールちゃんさん 2016/07/02 22:58:28
- こんばんは(^o^)丿
- あれっ?えっ?
なんでフォローボタンがまだついてるの??
フォローしてなかった??
それで判明しました。
私がみなさんの旅行記を見に行くのは、マイページで見るタイムラインからなんですが、chekimanさんの旅行記は見かけなかったはず…
と思っていたんです。
どうりで…
未だにポカばっかりやってます(-_-;)
chekimanさんの旅行記の良さは、詩的な感じはもちろん、正直さもポイントですね、きっと。
良いように取り繕ったりしない感じが、なんだか心の中にストンと落ちます。
さあ、これからは見逃すことないぞ〜)^o^(
ラムロール
- chekimanさん からの返信 2016/07/03 11:00:08
- ありがとうございます
- ラムロールちゃん、こんにちは
フォローありがとうございます。
嬉しいです。(^_^)v
旅行をしていると一日の内に何回も印象に残る出来事や出会いがあります。
そんなことを旅行記に書きたいと思っています。
これからもよろしくお願いします。
chekiman
-
- まむーとさん 2016/06/28 18:14:19
- 恋をしょう。夢をみよう。旅にでよう。
- chekimanさん、こんにちは!
chekimanさんの旅行記を初めて読んでたぶんちょうど一年ぐらいになります。
私はそれまで海外ドラマにどっぷりとはまっていましたが、そう言えばすっかり借りていません。
chekimanさんをはじめ、素敵な旅行記をたくさん見せてもらっているからだと思います。
chekimanさんの旅行記はこの一年で、才能が出まくっています!
私が書いた紹介文は紹介になっていないので、また書き替えます!
上記の角田さんの本を買ってきました。
(BOOK・OFFに小説以外はそれだけあったので選べず)
恋は危険ですが、以下はいつも心にと思います♪
- chekimanさん からの返信 2016/06/28 19:42:52
- 楽しみにしています (^o^)/
- まむーとさん、こんばんは
スカパーの海外ドラマにはまっていた時があります。
古いですが、「シカゴホープ」や「プラクティス」は、ほぼ全話見ています。
途中で断念したのが「LOST」、「HEROS」、「ザ.シールド」です。
「glee」は第3シーズンの途中で中断していますが録画済みのDVDがあるので、再開するのを諦めていません。
これは「シカゴホープ」のエリート医師のお父さんが勉強嫌いの息子に言ったセリフです。
「一日は24時間しかない。その中で何をすべきかを常に選択しながら生きているんだ。」
ドラマを見るのも、旅行記を読むのも、本を読むのも、限られた自分の時間の中での選択です。
沢山ある選択の中から、角田さんの本を選択してくれたのは嬉しいです。
僕はまむーとさんに褒められると心地よくなるので、旅行記の続きを選択することにします。
chekiman
- まむーとさん からの返信 2016/06/28 20:05:01
- 楽しみにしています。
- 泊まられたホテルは、素敵ですね!
続きを楽しみにしています。
またパンクな奥さまの事もどこかで登場してほしいと思います♪
- chekimanさん からの返信 2016/06/28 21:35:01
- よろこんで!
- まむーとさんのリクエストならば、よろこんで!
- まむーとさん からの返信 2016/06/28 21:41:50
- RE: よろこんで!
- \(^o^)/
-
- fuzzさん 2016/06/27 13:28:43
- 笑顔
- chekimanさん、こんにちは。
タイは「微笑の国」と言いますが、笑顔のない宿の女将。
タイでは珍しいタイプなのでしょうか?
タイは本当にみんな笑顔なのでしょうか?
そう言えば、バンコクはみんな笑顔だったと記憶しています。
私は母に「人前で笑って(笑顔)はダメだ」と教育されて育ちました。
男(輩)が寄って来るからと言うのが理由だった様ですが(笑)
私の親友は初対面から笑顔はちきれんばかりの女性で、誰からも好かれてました。
その親友はお父様に「いつも笑顔を絶やさない様に。笑顔の人間は
人に好かれるから」と言われて育ったそうです。
友人の影響で私も「心がけて」人に笑顔で接するようになりました。
宿の女将も商売柄、悪い輩に目を付けられない様に笑顔をしないように
「心がけて」いるのかもしれないな・・・って勝手に感じました。
人が笑顔を見せない理由ってありますよね。
fuzz(^ω^)
- chekimanさん からの返信 2016/06/27 19:40:50
- 改めて考えてみると.......
- fuzzさん、こんばんは
すっかり忘れていました。
タイは、「微笑みの国」でしたね。
いつも笑顔だったのは、チェンライのホテルのスタッフとこれから行くチェンマイのゲストハウスのスタッフぐらいでした。
後は楽しければ笑顔を見せる程度。
皆んなが皆んな、微笑んでいた印象はありません。
メーサローンの人たちには悲しい歴史があります。
中国を追われて辺境の地に逃れ、圧倒的な軍備を持つビルマ軍と戦い、生きる為にアヘンビジネスに手を出し、タイへの忠誠を示す為にラオス共産ゲリラと戦う。
今の平和な生活を得るまでには沢山の人たちが犠牲になっています。
中国系の人だから愛想が無いのかと思っていたのですが、こういうことも関係しているのかも知れません。
夕方になると親戚一同が集まってきて、宿の雰囲気は明るくなりました。
そして、大きな円卓に沢山の料理が並んで彼らの夕食が始まりました。
そこには日本人が忘れかけている幸せがありました。
chekiman
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