2016/03/17 - 2016/03/18
208位(同エリア581件中)
naoさん
春の「青春18きっぷ」の利用開始を待ち兼ねるように、3月17日から18日にかけて石川と富山を訪れました。
旅の行程
3月17日 金沢 : 長町武家屋敷跡、にし茶屋街、ひがし茶屋街
3月18日 高岡 : 山町筋、金屋町
慶長14年(1609年)、加賀藩2代藩主前田利長によって開かれた高岡は、金屋町の鋳物、木町の木材・薪炭、桧物屋町の指物・塗り物など、町人の業態に応じて居住地を指定し、租税の免除や諸々の特権を与える政策を講じて保護育成を図りました。
前田利長により手厚く保護育成された金屋町の鋳物産業は、江戸時代の高岡の重要な産業の一つで、鍋、釜などの日用品や、鋤、鍬などの農機具といった鉄器の製造に始まり、明和年間(1764年〜)頃からは銅器の鋳造も盛んに行われるようになります。
主に日用品を造っていた金屋町の鋳物産業が美術工芸品製造への転換を図ったのは明治に入ってからのことで、幕藩体制の崩壊により職を失った金沢の金工や象牙師を高岡に招き、高級銅器の制作にあたらせたのが始まりで、現在、国際的にも高く評価されています。
町並みに面した主屋と庭を挟んで土蔵を配し、さらにその裏手に常時火を取り扱う作業場を置いた建物配置は、主屋への延焼を防ぐため土蔵を防火壁代わりに活かした鋳物工場ならではのもので、火災に対する配慮の行き届いた配置となっています。
電柱が取り払われ、御影石を敷き詰めた石畳が続く現在の金屋町は、切妻屋根に中二階建の平入り町家に代表される風情ある町家が軒を連ね、江戸時代の面影を彷彿とさせる町並みが続いています。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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この旅最後の目的地、富山県高岡市金屋町へやってきました。
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山町筋の西側の町並みから北上してきたので・・・
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金屋町は西側から東へ向かって歩きます。
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公園を抜けて、金屋町の町並みに入って早々に・・・
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面白い町家を見つけてしまいました。
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この扉のデザイン、なかなか面白いでしょう!
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井戸の手押しポンプは現役で頑張っています。
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敷地の奥まで下見板張りの広大な妻壁が続いています。
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1階下屋の屋根が豪快な板葺になっています。
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この様式の下屋は飛騨路や木曽路の町家でもよく見かけます。
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大きな出窓をしつらえた町家があります。
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出窓の中には、山町筋の町家のように漆喰を塗籠めた開き戸が見えています。
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こちらの町家の1階下屋の屋根は、繊細な桧皮葺が使われています。
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振り返って見た西側の町並みの光景です。
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伝統様式を完璧に踏襲して新築された町家です。
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木材などが新しいので、細かい部分もよく観察出来ます。
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正面外壁に銅板を貼った町家です。
外壁全体が緑青に覆われるのが待ち遠しいですね。 -
格子の内部が見えているのはギフトショップを営むお店です。
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屋根の上に明り取りの天窓が設けられています。
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赤い郵便ポストがこの町並みによく似合っています。
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正統派の町家と路地を隔てて建っているのは・・・
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とても個性的な町家です。
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金屋町の御影石を敷き詰めた石畳に埋め込まれた銅片や・・・
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工房の軒下に飾られた銅像達が、この町が銅の町であることを教えています。
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この辺りの工房では、鋳物体験が出来るようです。
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ちょっと今風に改装された町家。
1階の下屋も金属板葺になっています。 -
ここまでの西側の町並みです。
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小じんまりした中にも伝統様式を身にまとった町家。
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こちらは高岡市鋳物資料館です。
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高岡鋳物にまつわる資料が展示されています。
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こちらは、400年前の技法で再現された、加賀藩2代藩主、前田利長が愛用した兜。
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こちらは、鋳物製作には欠かすことのできない鞴(ふいご)です。
箱から出ている柄を押したり引いたりして炉に風を送り、金属を溶かす炉内の温度を高温に保つ機能を持っています。 -
鋳物資料館のお向かいの工房の前に置かれた銅像達。
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こちらは大黒様です。
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この町並みのアクセントになっている雪吊り。
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金屋町の町並みを東西に二分する、県道64号線が見えてきました。
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1階の下屋が銅板の晒し葺になっている町家と、外壁に銅板を貼った町家が並んでいます。
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どちらの町家も緑青が良い風情を醸し出しています。
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雪吊りのある町家を、東側から見た外観です。
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こちらは茶の湯で使う釜を造っている工房です。
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看板に書かれているように「釜師」を名乗っておられます。
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西側の町並みを見た光景です。
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県道64号線との交差点に掲げられている金屋町の案内標識。
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県道64号線の東側に延びる町並みの光景です。
では、横断歩道を渡って東側の町並みへ向かいます。 -
県道64号線に面して建つ、下見板張りの外壁が見事な倉庫群。
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東側の町並みです。
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かわいい暖簾が掛かっているこちらのお店はカフェです。
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この辺りの町家の屋根にも・・・
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明り取りの天窓が見えます。
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東側の町並みにも御影石を敷き詰めた石畳が続いています。
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お隣の町家との境には・・・
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お互いに袖壁を設けて、防火に努めておられます。
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袖壁で分かれているとはいえ、まるで兄弟のようによく似た町屋だこと・・・。
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1、2階とも大きなガラス戸が入っている町家は、この町並みの中では珍しいですね。
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緑青の吹いた銅板の箱樋が、屋根の線をキリッと引き締めています。
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県道64号線の方を振り返って見た光景です。
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新しく建てられた町家ですが、屋根の「むくり」が目を引きます。
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こちらの町家は、2階の格子がモダンなデザインになっています。
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こちらの町家の天窓は、他に見られない変わったデザインでしつらえられています。
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さて、風情ある金屋町の町並みもこの辺りで終わります。
では、ここで引き返します。 -
高岡市鋳物資料館の裏手に併設されている金屋緑地へやって来ました。
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この像は、地域の歴史的文化遺産である高岡鋳物の伝統を後世伝えようと、高岡市立西条小学校の子供たちが心を込めて製作した作品だそうです。
これを通じて、高岡鋳物の伝統を担う後継者が育つと良いですね。
では、金屋町の町並を後にして、昼食を採りに駅の方へ向かいます。 -
歩道に埋め込まれた、笹をモチーフにした銅製のパネル。
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昼食に訪れたのは、「地元の方々が通う、美味しいラーメン店は?」と聞いて駅の観光案内所の方に教えていただいたこちらのお店です。
もちろん、富山ブラックを戴きました。 -
昼食を終えて高岡駅に向かって歩いていると、高岡市と射水市を結ぶ路面電車、万葉線の「ドラえもんトラム」が走って来ました。
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「ドラえもんトラム」は、高岡市に生まれたドラえもんの作者、藤子・F・不二雄さんにちなんで運行されているもので、おなじみのキャラクターが内外装に描かれています。
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子供達に夢を与えながら走っている「ドラえもんトラム」は、2018年8月末までの期間限定で運行されているようです。
では、この旅はこれで終えて、6時間余り電車に揺られて大阪へ帰ります。
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