桃源郷、ありました ～2016年花のフンザ旅行記(7)～ (4日目後半：カリマバード⇔上部フンザ)

2016/03/26 - 2016/04/03

「谷一面を埋め尽くす杏やアーモンドの花」
「こここそがリアルな桃源郷」

そんな情報を耳にして10年以上来たいと思い続けていたものの、一方で「本当にそんなに凄いのか？」という気持ちも沸いていた、パキスタン北部の秘境「フンザ」。

仕事を無理やり休みにし、念願の花が見ごろの時期のツアーに参加してきましたが...
現地の色彩や澄んだ空気、人々の素朴な姿など、予想を遙かに上回る「こんな場所が地球上にあってよいのか」という旅になりました。
フンザへの旅を検討されている方、行ってみたいけど「パキスタンって大丈夫なの？」と考えている方に、現地の情報なども含めて魅力をたっぷりとお伝えしていきます。


写真多めで、各日程を2～3回に分けつつ投稿予定。

1日目　3月26日(土)　成田⇒バンコク⇒イスラマバード
2日目　3月27日(日)　イスラマバード⇒タキシラ⇒アボッターバード⇒ベシャム
3日目　3月28日(月)　ベシャム⇒チラス⇒フンザ(カリマバード)
4日目　3月29日(火)　カリマバード⇔上部フンザ(グルミット・パスー氷河)
5日目　3月30日(水)　カリマバード周辺(ナガール、アルチット村)
6日目　3月31日(木)　カリマバード⇒ギルギット
7日目　4月1日(金) 　ギルギット⇒チラス⇒ベシャム
8日目　4月2日(土) 　ベシャム⇒イスラマバード⇒(機中泊)
9日目　4月3日(日) 　⇒バンコク⇒成田

エリア フンザ(パキスタン)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 4.5
• 交通: 3.0

• 同行者: 社員・団体旅行
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 観光バス 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

時計はちょうど12時をさしています。

この後は、フンザからさらに北東方向へカラコルムハイウェイを進んだゴジャール地区、いわゆる「上部フンザ」地区へと向かいます。

バスに乗り込み、カリマバードからさらに谷を降りた、フンザの谷で一番古いというガネーシュ村(名前でピンと来た人もいるかと思いますが、かつてヒンズー教徒が移り住んだ場所だそうです)から、再びKKHへと入ります。
※この写真の真ん中、道がカーブしているあたりがガネーシュの村



事前の情報では、ピークを過ぎたフンザに比べ、上部フンザが一番の見ごろになっているだろうとのことでした。
このフンザより見ごろっていったいどれだけ凄いの？？と全く想像がつかない状態ではありますが、とりあえず期待感をMAXにしてバスに揺られます。

KKHに入ったら、すぐに検問を一つ通ります。

そしてそこから少し進んだところに、こちらの岩がありました。
バスを降り、モモさんに説明を受けます。

フンザの聖なる岩、と呼ばれるこの岩。
近づいて岩の表面を見ると、おびただしい数の動物の絵が岩に直接彫りこまれているのがわかります。

角が軽くカーブしたものはアイベックス、さらにくるくると巻き込んでいるものはマルコポーロシープなど、この地域に住み我々も道中で目にしてきたような動物たちがその対象です。


モモさんの説明では、おそらく狩りで獲物を得た結果としてここに記しているんだとか。
まあ「魚拓」ないしは「役満札」的なものだと考えれば理解できます(笑)。

絵の中には、狩猟の方法も記されています。
真ん中に見えている丸いものは手裏剣的な武器で、これを投げつけて倒したそう。

これ以外にもブーメランのようなものも見え、この絵がある程度の説明の意図をもって描かれていることがよく理解できました。


あまり細かいところまでは見渡せませんでしたが、それ以外にもカロシティー文字で書かれた文言などもあったらしい。

カロシティー文字といえば、シルクロードの私が一番好きなエリアであるタクラマカン周辺で出土する文書などでおなじみの、古代インドの文字。
文字を見なくても、説明を聞くだけでここから旅が出来てしまいます。

岩絵はKKHのすぐそばにあって、特に手厚い保護も受けていないので風化に任せるまま。
敷地には入り放題なので、夜中に入って自己流アイベックスを1体書き足してもバレなさそうな感じです(笑)。

15分ほど軽く岩絵を見学して、かなり古い時代からの生活の息吹を感じ、再び北を目指します。

フンザ川は、上流に近づくにつれてずっと細くなっていきますが、削られたその周囲の川岸の幅はその細さがかりそめの姿であることを示しています。

もう、後ろから指一本でちょっと押すだけで落ちていきそうな岩。
こんなのが落っこって来たらひとたまりもないですね。

見えてないだけで、自分が走っているところの上のほうにもこんなのがいくらでもあるんだろうなあ...
とりあえず、以降は想像しないことにしておきます(笑)。

カリマバードからほんの10キロも走ると、もはや人が住む環境ではないなという、KKHの下流側でもよく見たような岩肌へと変化。

フンザも十分に地の果てですが(笑)、これを見ると最果てのさらに先の余白部分まで来ている感じがします。

と、KKHが大きくカーブした後に、トンネルの入口が見えてきました。
厳しい検問が行なわれているので、ここでも警官に対しての説明のためモモさんが降りていきます。


この場所ですが、順を追って説明する必要がありますね。


もともとこの場所では、もっと低い川に近いところをKKHが通っていました。

しかし、2010年1月、この地域で大規模な土砂崩れが発生し、その土砂がフンザ川をふさいでしまいました。
その結果、せき止められた部分に新たな湖が発生し、KKHはもちろんのこと周辺にあった村を水の底へと沈めてしまったんです。

この湖はいつしかここに定着してしまい、この地域にあった村の名前にちなんで「アッターバード湖」と呼ばれる天然のダム湖に。


KKHが完全に水没してしまったため、それ以降はここから先へ車で行くことはできず、人や荷物の往来はアッターバード湖を渡る船に頼る結果となります。

物流の大動脈だっただけに、この不通は様々な方面に多大なる影響を与え続けていました。

去年までのこのフンザのツアーも、上部フンザへは船を使って移動していたそうです。

しかし昨年秋、アッターバード湖をぐるりとう回する形で、新たなKKHとなる大規模なトンネルが完成し、カラコルムの血流が復活しました。

非常に立派な道とトンネル。
カラコルムハイウェイの物流の復活。

勘のよい方は、もうおわかりですね...

このトンネル、中国が大半を出資して作られました。

何としてもアラビア海へ出るルートを早く確保したい中国と、大規模な工事にあたっての資金が不足していたパキスタン。
両者の利害が見事に一致したのが、このトンネルです。


※ちなみにこのトンネルも、私が帰国後の水害にて複数個所で崖崩れと雪崩が発生し、↓こんな風に大変なことになっていました。
http://pamirtimes.net/2016/04/05/pak-china-friendship-tunnel-complex-blocked-by-landslide-floods/

滞在中でなくて本当によかった...

こちらが、トンネルが切れたポイントから見たアッターバード湖。

まるで「昔からそこにあったように」何事もなく水をたたえた堂々とした姿です。

これでも、水量はだいぶ減ったのだとか。

こちらが、アッターバード湖を作り出した大規模な土砂崩れの跡。

結果、この土砂崩れにより、近隣の6つの村に住む人々が住み慣れた場所を手放さざるを得なかったそうです。
日本なら、水を抜くなどして速攻で現状復旧をはかるところなんでしょうけども。

トンネルをぐるりと回った先、一番眺めの良いところにカフェができていました。
世界中、誰しも考えることは同じですw

チャイをいただけるとのことで、喜び勇んで降ります。
湖面に写りこむ峰が、澄み渡った空と穏やかな湖面も手伝って、本当に美しいですね。

最近になって水位は少しずつ下がってきたそうで、かつて完全に水没していた村のうちいくつかは徐々に姿を現しているようです。

かといって、じゃあ住もうかという気にはなれない条件ですが...

今は、こうして水がたまったことを逆手にとり、湖での漁業が発達したり、下流域での発電が本格化したりなど、住んでいた人の意図とは若干異なる発展が遂げられているそうです。

水から姿を表すポプラと、その間を進む船。
後付けでできた湖ならではの、なかなかお目にかかれない美しい光景です。

昔ツアーでここを船で進んでいた時には相当時間がかかったそうですが、我々はせいぜいトンネルの入り口から10分でここまで到達。
中国人が高笑いしてそうであまり気分はよくありませんが(笑)。

これを見ていたら、お店の人が人数分の椅子を湖面に向けて出してくれました。
「草原の椅子」ならぬ「高原の椅子」。

気持ちよい風に吹かれ、温かいチャイを飲みながら最高の景色に浸ります。
この、ずらっと一列に並んだ家族ゲーム的な配置、はたから見るとなんか面白い(笑)。

極上の一杯を味わい、再び北へ。

アッターバード湖を途中で渡り、フンザ川の西岸へ移動します。
まるで荒野に放置された遺跡のように見えますが、ここにも普通に人が住んでいるのが信じられません。

向かいには、もう名前なんかわからないカラコルムの6,000〜7,000メートル級の山々と、そこから流れ出した川(あるいは氷河？)が作り出す、地理の授業のサンプルに出てきそうな扇状地の形状が。

ここをこのまま数日トレッキングすると、K2へと至ります。
いつか、登れなくてもその姿だけは目にしてみたいなあ。

さっきフンザ川が先細っていた理由がアッターバード湖であることが、この辺の川床の広さを見るとよくわかりますね。

ちなみにKKHはアッターバード湖のかなり上流側のほうまで水没していて、昔の地図とは全く異なる場所を走っています。

この見事な川の切り通しは、個人的には中国・嘉峪関の「万里長城第一とん」で見た光景を思い出します。

アッターバード湖からさらに遡ること20キロほど。

パスーという集落の手前にあるこちらのパスー氷河が、今回の旅の北限にあたります。
奥に見えている標高7,478メートルのパスー峰から降りてきています。

本格的な氷河は、卒業旅行で一瞬スイスを通った時に見て以来20年ぶりくらい。
これでも、以前は目の前まで来ていたそうで、温暖化の影響で相当小さくなってしまったようですが...

パスーの集落の手前1キロくらいのところにあるこの氷河のビューポイント。

ここから120キロほど北上すると、そこはクンジュラブ峠そして中国。
いつか向こうから来た時には、ここが私の旅の中のコネクティングポイントになるはずですね。
しっかりと目に焼き付けておきます。

パスーまで北上した後は来た道を引き返し、アッターバード湖との中間あたりにある「グルミット」村まで戻ります。

思ったほど花いっぱいという感じではないですが...

まずは、グルミットの村の中にあるこちらのホテルで昼食。
一見すると全く観光地に見えない村の風貌ですが、これだけ大きなホテルがあるという事はやっぱり来る人は多いんですね。

だいぶ田舎まで来たので、お料理もだいぶワイルドになってきました。
水牛を煮込んだスープみたいなのを食べましたが、チベットで味わって以来久々の「獣の匂い」を感じたり...

あと、地元の杏で作ったオイルで揚げたというそば粉のクレープがなかなか珍味でした。

標高は2,400メートル。
今回の行程の中では一番高い場所がこの辺です。

確かに高所ですが、まだ3,000メートルを超えないうちは、そして急な坂を登ったりしない限りは特に息が切れることもなく、普通に活動できます。
(むしろ、カリマバードまで降りた後のバザールの坂が一番堪えましたw)

とりあえず腹を膨らまし、グルミットの村を散策します。

高台にある街の中心のこの広場は「ポログラウンド」。
さすがはイギリス文化圏ですね。

観戦用のスタンドなんかも残っていますが、現在ではポロ用として使われることはほとんどなく、子どもたちがクリケットやサッカーをやるために主に使われています。

モモさんに連れられて、その奥の方に並んでいる民家のひとつへと入ります。

一人で来ていたら絶対に入れない雰囲気(笑)。

入った建物の中には、中央のリビング的な場所を囲んで4つほどの小さな部屋(というより、扉などで区切られていない奥の間という感じ)が連なる場所があり、そこに女性数名が固まっていました。

ここでは、労働の産出を目的として伝統的な名産品である毛織物を地元の女性を集めて取り組んでいるんだそう。
暗い屋内ですが、ここで働けている女性たちは幸せな方なのかもしれませんね。


彼女たちが数週間かけて織ったという作品をたくさん広げてもらったのですが、誰も毛織物に興味がなく、見せてもらうだけ見せてもらって退散(笑)。

ここからはグルミットの村の花を愛でるツアーへ。

携帯電話のショップっぽい感じですが、本当に売ってるんかいなこれw
そして電波は果たして通じるのやら。

ポログラウンドから裏路地へと入ると、ちらほらと花が見えてきます。

このピンク色が強いのは桃の花。

家々の間を流れるこんな水路に沿ってお散歩。

アーモンドの花が視界を埋め尽くします。

こんな風に覆いかぶさるように咲き誇っている場所もたくさんあるのですが...

一通りぐるっと巡って感じたのは、まだまだつぼみがたくさん残っていたという事。

事前情報ではこの上部フンザが見ごろと聞いていましたが...

その情報が入ったのが、我々と同じ行程で1週間前にフンザに入ったグループから。
そのグループが滞在しているうちは暖かかったのですが、ちょうど彼らがフンザを後にしてから我々がここに来るまでの間に雨が降って気温が下がったそうです。

なので、フンザでは花が咲いたまま保たれ、逆に上部フンザではつぼみのままだった、というのがその真相のようです。


一見してちょっと早いかなー、とは思っていましたが、その状況を聞いて納得。
まあ、フンザがあれだけ咲いているのが救いですね。

とはいえ、フンザよりも標高が上がって青さを増したと思われる空とのコントラストは強烈です。

フンザを見てなければ、これだけでも十分満足できたかも(笑)。

ご覧のとおり、もうちょいな感じですよねー

これは翌週来る同一行程のツアーの人が、上部フンザを楽しめそうだな、とその当時は思いました。
(ただ、その後の豪雨でその方々のツアーは正しく催行されていないはずなので、この花たちのその後がどうなったかはわかりませんが...)

歩いていた少年たちを添乗員Kさんが無理やり捕まえてきて、撮影会(笑)。
これから何か勉強にいくところのようでした。

彼らも同じように大人になって働くはずですが、この大地の中でどんな成長をして、どんな経路をたどって大人になるんだろう？


この辺に住むのは「ワヒ族」と呼ばれる人々。
このパキスタン北部から、パキスタン北部〜中国最西部に盲腸のように伸びたアフガニスタンの「ワハーン回廊」にかけて住む人々だそうです。
(ワヒ族が住むからワハーン回廊なのか...初めて知った)

ワヒ族の伝統的な衣装に身を包んだ、貫禄あるお婆様と孫？
そして近くを歩いていたら無理やり連れて来られ、照れまくっている女学生さん(笑)。

お婆様はポーズを求められて、身軽に塀の上に飛び乗るなど、年齢を感じさせない身体能力の高さを見せつけていました。


ワヒ族が住むワハーン回廊といえば、かつては列強のグレートゲームの中心地となり、長らく領有権争いに巻き込まれ、そして現代ではアフガンのテロリストたちの温床となっている場所。

モロッコ南部でトゥアレグ族(いつぞやのアルジェリアの日本人作業員人質事件を起こした)の人に会った時にも同じことを感じましたが、自分が会っている人は実に普通の人なのに、同じ民族で過激な思想や行動を持つ人がいるというのを、彼らはどのようにとらえているのでしょうか。

「上部フンザはまだ見ごろ前でしたね」とモモさんも認めるほどだったので、グルミットの村散策を早めに切り上げ、再びアッターバード湖のトンネルを通ってカリマバードへと戻ってきました。

せっかく時間があるのでバザールめぐりしましょう、という提案に乗り、入口までバスで連れて行ってもらいます。


今朝も通った場所ですが、時間帯で光線の具合が変わるとまた表情が移ろいます。

こちらは、対岸のナガールの村の様子。

明日も溢れるほどの花を楽しめそうで、今から気持ち先走り気味(笑)。

フンザの「バザール」といっても、よく思い浮かぶような「一定の広い空間に店がひしめき合っている」というものではなく、目抜き通りに店がいくつか並んでいる程度です。

とりあえず、一番上まで登って店の数を確かめてから、少しずつ下って品定め。

商売をやっているエリアの子どもはおしなべてすれていることが多いですが(笑)、この辺の子どもはまだまだ純粋。
こちらがいろいろ見回していたら飛び出してきて、写真に興味を示します。

モモさんからその良さを聞いていた手絞りのアプリコットオイルを探し(でも結局見当たらなかったので機械絞りのを買ったんですが)、そしてドライフルーツなどのいかにもフンザらしいお土産を少しずつ買いながら下りてきましたが、その中で私の目が釘付けになったのがこのデコトラ。

でかいけど...欲しいけど...確実に持って帰ったら邪魔になる(笑)。

※この時は諦めたのですが、最後に空港で絶好のチャンスが訪れました！

ドライフルーツをたくさん扱っているお店が説明も丁寧で金額もリーズナブルだったので、ここで大量購入。
我々の集団だけでこの店に特需を発生させました(笑)。

お店のご主人は英語もきれいで非常にフレンドリー。
オイルは手絞り？と聞いたら「残念ながら違う」とニヤリとしながら言われましたw

躊躇なく売り物の封をあけて試食させてくれるなどの気前の良さ。
そうして食べさせてもらったクルミなどが本当に美味しかったので、予定以上に買いだめ。

商売人の鑑です。

このほかにもフンザTシャツとか絵葉書とかをいろいろ買っていたら、さっきまでその辺にいたツアーメンバーが一人もいなくなってしまいました。

だいたい買うものも買ったし帰るかな、と思ってとぼとぼと一人坂を下りていたら、モモさんがツアーメンバーの一人と何やら待ち合わせて店へ入ろうとしています。

そのまま通り過ぎるつもりで何をしているか聞くと、入ろうとしているのがカリマバードで一番の喫茶店「カフェ・ド・フンザ」で、ここのくるみケーキが美味しいんだと。


10秒後には店の中にいました(笑)。


名物のくるみケーキを少しだけ試食してもらったのですが、日本で食べたことがあるくるみケーキとは逆で、くるみ成分が真ん中の8割くらいを占めている贅沢なつくり。

一口ほおばってみて、即座に「これ何日もつ？」と質問し、30秒後にはひと箱注文完了しておりました(笑)。

それくらい美味しかったという事です！
これからフンザに行く方にとってはマストアイテム！

(あと、地元の牧場で獲れたという茶葉を使ったこのお茶も何気にやみつきになる風味)

こちらがカフェのオーナー。
ケーキを買ったら、お茶をサービスで出してくれました。
さっきのドライフルーツ屋さんといい、気前が良くて商売が上手い(笑)。


あと、このお店には探していた「手絞りのアプリコットオイル」、そしてフンザのお土産の定番であるアプリコット石鹸が置いてありました。

アプリコット石鹸は、以前はどこでも買えたそうですが、ちょうど我々が行く直前にこの石鹸を作っていた日本人が亡くなり、どの土産物屋からも姿を消していました。
この店に在庫があるのを発見しなければ、買えずじまいだったところです。


あわててこちらも購入し、さらに在庫も確かめてくれるというのを聞いてお土産用に追加注文。

やっぱり商売が上手い(笑)。

両手にいっぱいのお土産を持って、ホテルまで下りきってきました。

ひとまず、土産物屋で仕入れた絵葉書をしたためようとしましたが、部屋が暗いうえに停電も発生。

ならばということで、同じことを考えていたツアーメンバーとテラスに繰り出し、風に吹かれながらペンを走らせました。

ホテル フンザ エンバシー ホテル

朝方は光線の具合でよく見えませんでしたが、こちらが南東方向にある標高7,027メートルのスパンティーク峰。(別名、ゴールデンピーク)

ツアーの事前説明会で、東京会場で説明してくれた西遊旅行のKさん(今回は別の18日間のツアーの添乗で、現地でも何度か遭遇)がこの山に登頂成功したとのことで、「スパンティークを見たら私のことを思い出してください」と言っておりました。

フンザでは、この山が目に入るたびにKさんの顔が必要以上に思い浮かびましたわ(笑)。

ホテル フンザ エンバシー ホテル

やがて日も落ち、急に底冷えのする風が谷を昇ってくるようになりました。

花の色も一斉に店じまいし、真夜中は別の顔になります(笑)。

ホテル フンザ エンバシー ホテル

お昼が少しだけ口に合わなかったので夜はしっかり食べよう、と思っていたら、添乗員Kさんが持ってきてくれたうどんのサービス。
これは嬉しいですね。こういうのがあるのはユーラシア旅行社だけだと思っていたので驚きました(笑)。

ゆで具合にややばらつきはあったもののw、久々のだしの味に感涙。
お食事が美味しいこととは別に、日本食の安心感が身にしみます。

ホテル フンザ エンバシー ホテル

私自身無類の星好きですが、ツアーメンバーのSさんも星好きだったため、どんな星が見えるか？という話題で相当に盛り上がりました。

昨日は薄曇りでしたが、今日は午前中からの快晴がずっと続き、夕食を終えてテラスに飛び出した時からもう既にかなりの数の星が。
しばらくして目が慣れてくると、ぐんぐん増えてくるその数に驚嘆の声ばかりがあがります。


今回、さすがに三脚は重すぎて持ってきませんでしたが、星の撮影のために一眼レフ用のリモコンを購入していました。

さっそく、ホテルの入口の脇にある斜面に腰かけ、その辺にある石でカメラのアングルを固定して、長時間露光に挑戦します。


...あと2分ほどで完了というところで、目の前を我々が乗っている西遊のバスが(何らかの準備や整備のため？)に通り過ぎて行った結果、こんな幻想的な写真になってしまいました(泣)。

まあ、ちゃんとツアーを予定通り遂行するための準備だから、文句は言えん(笑)。

ということで、車が通らない場所に改めて移動し(笑)、カメラの感度もアップさせて再度チャレンジ。

オリオンとおおいぬ座のシリウスを中心に。
初回にしてはだいぶうまく撮れたかな？
ベテルギウスの赤がちゃんと表現できているのが嬉しいですね。

シリウスと、冬の天の川と、ラカポシ。

ちょうどこの時期は、夜半過ぎから昇る下弦の月の時期でした。
この時間(21時くらい)はまだ暗くて山の姿ははっきり見えませんが、きっとこの分だと月が出てたら素晴らしい景色だろうなあ...

ということで、翌日は朝日鑑賞のため4時モーニングコールのところ、自主的に3時起床での進行になりました。


なのでとっとと寝ます。おやすみなさい?


5日目前半に続く↓
https://4travel.jp/travelogue/11123114