伏見 ごくふつうの住宅地の日常に、春が訪れたとき

2016/03/12 - 2016/03/12

京都伏見区に河津桜が咲いているという話を耳にしました。
ほうを切る風がまだ冷たい３月はじめ、さっそく京阪電車に乗り込みました。
「ここに河津桜がさいてるんだろうか？」
降り立ったのは、伏見のとある駅。
春には似ても似つかぬ名称が「淀駅」、おまけに駅前は京都競馬場がドカーン。
まだ、行政当局も及び腰なのか、さくらまでの道順表示が全くありません。ただピンクのノボリがあるだけなのです。
不安に苛まれつつ、恐るおそる歩き出したのでした。

エリア 伏見(京都)

• 旅行の満足度: 5.0

• 交通手段: 私鉄 徒歩

大阪市内。
朝の天神橋を見ながら、京阪電車の「天満橋駅」へ向かいます。

天神橋 名所・史跡

天満橋駅に向かう道すがら、レンガ作りの建物に当たる朝日が綺麗だったので、思わず1シーンを記録しました。

天満橋駅の近くでは朝からパドルサーフィン。
おだやかな水面。
日差しも、日々暖かくなりつつあります。

雲1つない青空、気持ちいい朝。
さあ、天満橋駅から京阪電車で出発です。
目指すは、京都市伏見区の「淀（よど）」です。
京阪電車は京都に向けて、淀川に沿って上がっていきます。

天満橋駅 駅

天満橋駅から京阪電車で「淀（よど）駅」へ。
特急に乗って枚方（ひらかた）で普通に乗り換え。

淀駅 駅

淀は、京都競馬場のある駅。
駅前には巨大な競馬場。
そして、何故だか城跡があって、以前から京阪電車に乗りながら気にはなっていた駅。

京都競馬場 名所・史跡

京都競馬場が広がります。

淀駅の改札口。
とても河津桜の兆しがありません。
さあ、ここからどうやって行ったらよいのでしょうか。
立ち止まると、周りはスポーツ新聞を手に急ぎ足のおじさんたち。

京都競馬場へのルート。
おじさんたちにとっては、いつもの日常風景なのでしょう。

河津桜を見るのであれば、競馬場側に降りて行くのが良いようです。
少し長いトンネルを抜けると....そこは京都競馬場であった...

一面、河津桜のノボリが。
ほっとしました。よかったと、春を先取りしたような気分です。

気分が高まってきます。
これは序の口、淀水路を探さねば。

淀駅の京都競馬場側。
河津桜の表示など一切ありません。
競馬場は左、淀水路の河津桜は右側に向かって歩いたところと手元のパンフレットには書いてあります。
心許ない地図なので心配です。
目指すは、競馬場の方向と逆に歩き出して、宇治川方面と考えてください。

地図がありました。
この地図の上方にある緑地に桜が植えられています。

目安は小学校。

次に中学校を通り過ぎます。

ここが入り口...のはず。
小学校、中学校を通り過ごした住宅地の外れでした。この先に河津桜の並木があるというのですが。その気配がここまできてもないのが不安です。

後ろを振り返ると京都競馬場。
梅は満開。

こっちも競馬場....これが河津桜かも。
いやぁ、葉桜気味だなあ。一抹の不安がよぎります。

宇治川の土手沿いを歩いていくと。

このあたりから桜並木が始まりました。
巡り会えて、ほっと安堵。

おーあったじゃないか。
満開です。すべての蕾が開花しています。

伊豆とは異なり、生活感が漂います。

周りは住宅地で、ごく日常がすぐそこにあります。河津桜のノボリが妙に浮いて見えます。

ここは2002年から河津桜が植えられたようです。
かなり見事に花を咲かせていました。

花見日和。
でも、人も少ないので、ゆっくりと花を愛でることができます。

ぐるりと歩いてから、最後に與杼（よど）神社へ。
淀城跡地の隣です。

與杼神社 寺・神社・教会

ひっそりしている境内。
河津桜も1本だけが植えられています。

駅前にある淀城の跡地。
以前から何があるのだろうと気になっていた現場。
見ての通りの水だらけの土地です。
ここに城を作って敵から身を守ったのですね。

急に曇って来ました。
日差しがなくなると、冷えてきます。
城跡をのんびりと思っていたのですが、早めに退散することにしました。

石垣が残っています。

ここにも桜が植えられ始めていました。

淀駅に戻ってきました。やはり何となく雲が出てきました。
日が陰ると寒く感じます。
一瞬で季節は冬に戻ってしまいます。

最後にもう１枚（ひとひら）...