2013/03/14 - 2013/03/25
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kunyuさん
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2013年の春にスペインを旅してきました。
情熱の国スペイン。アラブとヨーロッパが混ざり合った不思議な歴史を持つ国スペイン。
広いスペインを11日間フルに使って走り回りました。
中央部はマドリッドやコルドバ、トレドなどを観光。レアルマドリードの試合も観戦しました。
北はビルバオなどのバスク地方。スペイン狭軌鉄道でのんびりローカル線の旅です。
南はセビーリャやグラナダやバルセロナ。夜行列車にも乗りました。
とても盛りだくさんの、すばらしい旅行になったと思います。
今回もブログ『マリンブルーの風』に掲載した旅行記を若干省略の上再編集して掲載しています。
ブログには最新の旅行記も掲載していますので、ぜひご覧下さい。。
『マリンブルーの風』
http://blog.livedoor.jp/buschiba/
2013年スペイン旅行記目次
http://blog.livedoor.jp/buschiba/archives/52344924.html
■ 日程
3/14 成田→マドリッド
3/15 マドリッド
3/16 コルドバ レアルマドリード観戦
3/17 トレド
3/18 マドリッド→サンティアゴ・デ・コンポステーラ→フェロール
3/19 フェロール→オビエド→サンタンデール
3/20 サンタンデール→ビルバオ→レオン
3/21 レオン→セビーリャ→グラナダ
3/22 グラナダ→バルセロナ
3/23 バルセロナ
3/24 バルセロナ→成田
3/25 成田着
スペイン旅行記の第29回です。
9日目はグラナダ観光。朝起きてホテルからアルハンブラ宮殿に向かいます。
- 旅行の満足度
- 5.0
-
■ 9日目 3月22日 金曜日
朝7時に起床。今日はスペインを代表する世界遺産のひとつ、アルハンブラ宮殿を見学する日です。私がスペインにやってきた理由のひとつもこのアルハンブラ宮殿なので、とても楽しみです。
今日はまず朝からじっくりとアルハンブラ宮殿を見学し、午後はアルバイシン地区や大聖堂などを巡る予定です。
そして夜21:30発の夜行列車に乗って最後の目的地バルセロナに向かいます。
アルハンブラ宮殿はスペイン国内における代表的なイスラム建築です。13世紀中ごろからグラナダ王国ナスル朝の初代王アル・アフマールの手によって建設が始まりました。この時期はイスラム勢力の主要拠点であるコルドバやセビーリャがキリスト教勢力によって陥落し、レコンキスタが終わりつつあるころです。つまり、グラナダはイスラム勢力の最後の砦だったのです。
アルハンブラ宮殿は初代王の死後も建設が続けられ、14世紀中ごろになってようやく完成。そのすばらしい装飾はイスラム芸術の最高峰といわれました。
しかし、栄華を誇ったグラナダ王国も1492年に滅亡。最後の王ボアブディルはカトリック女王イザベルにアルハンブラ宮殿を明け渡し、イベリア半島におけるイスラム支配は終わりを告げたのでした。
その後幾多の戦争を経てアルハンブラ宮殿は無残に荒れ果ててしまいましたが、19世紀になって再び世界中の旅行者から注目を浴びることになります。
アメリカの外交官にして作家のワシントン・アービングがアルハンブラ宮殿での滞在中に起こった出来事や当時残っていた宮殿にまつわる伝承をまとめた「アルハンブラ物語」が世界中で大ヒットしたのです。
現在はアルハンブラ宮殿は美しく修復され、スペインを代表する観光地のひとつとして世界中から旅行者が押し寄せています。 -
出発前にホテルで朝ごはんを食べました。どこのホテルでもクロワッサンがおいしいです。またハムの種類も豊富で、満足できました。私が泊まっている「ナヴァス ホテル」はグラナダ中心部にある手ごろな価格のホテルとあって、日本人の姿を結構見かけました。
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8:45にホテルをチェックアウトし、スーツケースを預かってもらいました。
さあ、アルハンブラ宮殿に向かいましょう。 -
ホテルの外観。夜は飲食店が並び賑わいを見せる道ですが、朝は人通りも少なく静かです。
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ホテルから狭い道を歩き、メインストリートであるレイジェス・カトリコス通りに面した広場に出ました。広場には市庁舎の建っています。
ここからアルハンブラ宮殿へは歩いても行けますが、山の上にあるので大変です。そこでグラナダ市街と宮殿の入口を結ぶアルハンブラバスの30番系統に乗るのがもっともポピュラーな行き方です。 -
バス乗り場はレイジェス・カトリコス通りとグラナダ駅方面に向かうグラン・ビア・デ・コロンという大通りが交わる場所にあるイザベル・ラ・カトリカ広場の近くにあります。ホテルからは徒歩5分程度。ノンビリと歩きました。
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朝のレイジェス・カトリコス通り。美しい建物が並んでいます。
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イザベル・ラ・カトリカ広場。グラナダを陥落させたカトリック女王イザベルの像があります。
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8:50にアルハンブラ宮殿に向かう30番系統のアルハンブラバス乗り場に着きました。すでに10人ほどの観光客がバスを待っています。時刻表を見るとだいたい15分おきに走っているようです。
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アルハンブラ宮殿に向かうバスは8:57にやってきました。それほど待たずに来たのでラッキーと思いきや、なんとバス停を通過して行ってしまいました。なんということでしょう。満員だから無視されたのでしょうか。これは予想していませんでした。
実は、あまりノンビリしていられないのです。アルハンブラ宮殿は基本的に自由に見学できますが、一番の見所であるナスル朝宮殿だけは見学開始時間が決められており、事前に予約していかないと長蛇の列に並ばされるか、もしくは売り切れで入場不可の憂き目に会います。
そのようなことが無いように私は日本で10時から見学できるチケットをインターネットで購入しているのですが、問題は時間。ナスル朝宮殿はアルハンブラ宮殿の入口から歩いて20分以上かかるため、あと30分以内にアルハンブラ宮殿の入場口にたどり着かないとまずいことになります。次の15分後のバスに乗れれば間に合いますが、また満員で通過されたらアウトです。 -
では、どうするか。アルハンブラ宮殿までは歩いて25分程度。上り坂で大変ですが、今から歩けば確実に間に合います。バスに乗れないリスクを考えれば、がんばって歩いたほうがいいでしょう。
そこでアルハンブラ宮殿への上り坂を探しつつ歩いたのですが、どうも様子がおかしいです。目の前に見える建物はグラナダの大聖堂ではないでしょうか。
不審に思って地図を眺めると、あろうことか道を間違え、グラン・ビアの大通りをグラナダ駅に向かって歩いていたのです。なんたる不覚!
私のミスで10分以上損してしまいました。今から歩いて間に合うかどうか。
若干焦りつつ引き返そうとしたら、道路の反対側に見覚えのあるバスが止まっていました。
なんとアルハンブラ宮殿へ向かうアルハンブラバスです!
そう。アルハンブラ宮殿行のバスはグラナダ大聖堂の前が始発だったのです。これはラッキー。始発なら乗れるでしょう。道を間違えたはずが、実は一番良い方に向かっていたのです。まさに災い転じて福と為す。 -
無事に乗り込み座れなかったものの一番前をゲットしました。
バスは9:10に発車。運賃は1.2ユーロです。かなりの混雑で、最初私が待っていた停留所はこのバスも通過しました。移動せず同じ場所で待っていたらアウトでしたね。
もし今後アルハンブラバスで宮殿に行く方は気をつけたほうがいいです。途中の停留所ではバスが止まらないこともありますから・・・。 -
グラナダの中心を抜けたバスは住宅地の坂をぐんぐん上っていきます。一方通行でかなり狭く、バスが良く揺れました。観光客だけでなく地元民の利用もあるようで、バス停2,3個分乗っては降りていく人も結構いました。
そして満員の乗客を乗せて9:20にアルハンブラ宮殿の入口に到着。混んでいるし揺れるしで結構疲れました。時間があれば歩いたほうが気分的に楽かもしれません。 -
私のチケットはインターネット経由で予約済みですが、入場前に窓口に寄って本物のチケットと引き換える必要があります。バス停から最も近いのは団体ツアーのツアーコンダクター専用窓口。最初間違えてそこに並んでしまいましたが、英語表記を見て間違いに気づき、正規の窓口に並びました。それほど待つことなく順番が来て、ネットで購入した証明を見せてあっさりチケットをゲット。チケットの値段は12ユーロ。特にトラブルはありませんでした。
アルハンブラ宮殿の入口には飲み物などの自販機やトイレ、スーツケースも預けられるロッカーもあります。 -
チケットチェックを受けて9:30にアルハンブラ宮殿の敷地に入りました。まずは庭園内をひたすら北西へ。
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10時からの見学予約となっているナスル朝宮殿は入口から歩いて20分以上かかります。遅刻すると入れてもらえないらしいので、急ぎ足で歩きました。
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きれいに手入れされた植え込みです。
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緑の壁が続いています。
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アルハンブラ宮殿の城壁。
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城壁からはグラナダ市街を見下ろすことができます。
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道の途中で再びチケットチェックがありました。
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かつての建物の遺構でしょうか。
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チケットチェックを通り抜けると道路になります。この道路は下界とつながっており、車も通れます。
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そしてここにはスペインの国営ホテルであるパラドールも建っています。宮殿内に宿泊できるなんてロマンチックですね。ただ、ホテル代が高すぎるため、泣く泣くあきらめました。
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イスラム朝の宮殿内にあって異彩を放つのはカルロス5世宮殿。グラナダ王国が陥落し、キリスト教支配になってから建てられた宮殿です。
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カルロス5世宮殿を過ぎればナスル朝宮殿まではすぐです。
ナスル朝宮殿の手前には軍事要塞であるアルカサバの入口に当たるぶどう酒の門があり、売店やロッカー、トイレ、サンドイッチや飲み物を売る自販機のある建物があります。
ちなみにここの建物のトイレはきれいでした。
私は門に併設された土産物屋でアルハンブラ宮殿の日本語版ガイドブックを買いました。じっくり見て回るにはこの本を見るのが一番です。 -
ぶどう酒の門。アルカサバはナスル朝宮殿見学後に行ってみましょう。
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ぶどう酒の門を入らずに、右に曲がるとカルロス5世宮殿とアルカサバに挟まれた広場に出ます。広場の左手には要塞たるアルカサバが見えます。
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正面にはグラナダの町。白い壁とオレンジの屋根。ヨーロッパの町並みとは雰囲気がだいぶ違います。
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この町並みこそが、イスラム時代の面影が残るアルバイシン地区です。
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ナスル朝宮殿の入口にたどり着きました。
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すでに行列ができています。私は最後尾に並び、列が進むのを待ちました。
次回はアルハンブラ宮殿のナスル朝宮殿を見学します。
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