2015/12/15 - 2015/12/18
3029位(同エリア6083件中)
まりも母さん
北九州レトロをめぐる旅5 関門海峡徒歩で渡って、唐戸レトロ探し後半
http://4travel.jp/travelogue/11091645
続きです。
門司港に戻った私たちは ホテルに荷物を引き取りに行き
門司港駅から博多へ移動しました。
博多に着いたら とりあえず本日の宿にチェックイン。
荷物を置き 即 お目当てのレトロ建物へ向かいます。
今日 博多で目当てにしていた建物は2つ。
どちらもすばらしい建物でした。
すばらしすぎて画像も沢山。博多の旅行記も前後半での掲載とします。
まずは、前半 福岡市赤煉瓦文化館を中心にした旅行記です。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 高速・路線バス スカイマーク JR特急 JRローカル 徒歩
-
門司港駅から博多駅まで戻るのに 行きに買った 激安ディスカウント切符を帰りの分まで買ってなかった事を後悔・・・。
でもね 帰りも同じルートとは限らず
下関から乗る・・・とかの 可能性もありましたからねぇ~。
で、帰りも小倉まで行ってから特急で博多まで乗る事にしましたが
ICカードで電車に乗って 特急車内で特急券だけ買えばいいのか?と普段 電車の乗らない私たちにはあまり良く判らないのでした。
そこで 駅員さんに聞くと「2枚切符」と言うのを薦められました。
往復券の事かと思って「あの~片道なんですけど~」とか答えると
片道2枚がセットの割引切符があると。(特急自由席券)
え?そんなのあるのか??券売機で見たら2枚で3080円!1枚あたり1540円。
昨日買ったディスカウント切符と さほど変わらない値段。
JR東日本にはこんな割引率の高い切符は無いと思うのですが~。
こういうお得な切符は ヤフー路線とかの乗り換え案内のサイトでは出てこないので全然知らなかった。
駅員さんに聞いてよかったです。
ちなみに乗車してから電車のシートの上に切符を乗せて写真を撮りましたが
なんつー派手なシート柄・・・。 -
小倉まで乗る電車は赤と黒の目立つカラーリングです。
始発なので、楽に座れるどころか昼間なのでガラガラ。 -
白に青いラインの電車が停まっていますね。
ダンナが 常磐線のお古だと言ってききません。
たしかに 私が茨城に嫁に来た時乗ってきたのは この色の電車だったと思う~。
上野から1時間位だから鈍行電車で嫁に来たのよ(爆)
電車には詳しくないから どう違うのかも判りませんけど~。
今度 親戚の鉄ちゃんの義弟に聞いてみよう~。 -
門司港駅の隣の小森江駅の前には 煉瓦倉庫がズラ~~っと。
行きに車窓から見えた時も 行ってみたいなぁと思ったのでした。
調べてみたら ニッカウヰスキー門司工場倉庫(旧大里製粉所倉庫)大正5年頃(1916)らしいですね。
手前のコンテナが邪魔で良く見えない~。
今回 行きそびれましたが 門司駅前には やはり 門司赤煉瓦プレイスというビール工場跡があるし まだまだ産業遺産の貴重な建物沢山ありそうです。
門司近辺 掘り下げる余地はまだまだあります。 -
乗り換えもスムーズに博多駅に着きました。
JR博多駅前 イルミネーションのイベントも行われているそうです。暗くなったらきてみたいな。 -
博多は都会で 駅前はにぎやかです。
東京駅周辺とも新宿や渋谷とも雰囲気は異なりますが 道路も広く ホテルも沢山あって便利そうです。
今日は風が強くて 街路樹のイチョウの葉が一気に吹き飛んでいました。
北九州は東京より暖かいのか 紅葉もイチョウの落葉も少し遅いみたいです。でも それはやけに暖かい12月だった今年ならではの事なのかな?? -
ホテル法華クラブ福岡。名前が変わってるよね~
宗教団体が経営しているのかと思った・・・。
割と新しい感じのビジネスホテルです。 -
ロビーにはクリスマスツリー。
フロントは若い女の子ばかりが何人も居て 新卒で沢山就職するようなホテルチェーンなのだろうなと思いました。 -
今日は 寝るだけの1泊だろうから・・・と ビジネスホテルにしましたが
こんな12月の平日でも結構混んでいて ツインルームが取れなかったのです。
仕方なくダブルの部屋にしましたが、ベッド狭いし~。
お風呂は 大浴場があるので 狭いユニットバスは使わなくて済みます。
これが救いかな。
最近、どこも混んでいるのは 中国とか 海外からのお客さんが増えたからなのでしょうかね?
博多なんて 韓国からも近いから 船で来るとかもあるだろうなぁ。 -
ホテルから少し歩いたTVQバス停から100円循環バスに乗って
赤煉瓦文化館に一番近い天神四丁目の停留所まで行くことにします。
バスは結構混んでいました。
しかし それより混んでいたのは道路。
キャナルシティーを過ぎてからは超ノロノロ。
多分 手前で降りて歩いた方が早そうだった・・・。
まだ4時位なのに・・・いつもそうなのかな? -
見えました美しい煉瓦の建物。
全体を見るために通りを渡って そちらからじっくり眺めます。
赤煉瓦文化館(旧 日本生命保険株式会社九州支店)
明治42年(1909)辰野金吾・片岡安事務所設計 国指定重要文化財
あ~~美しい~。まさに辰野式。煉瓦と白い花崗岩の帯が、たまりません。
建物萌えとはこういう物を見たときです! -
ドームのある塔屋がこれまたすばらしいですし
やっぱり違う~辰野・片岡最強コンビの芸術品だと思います。 -
どうして昔の建物はこんなに美しいのだろう と 思います。
また 設計者の求めた形を 試行錯誤で作り出す職人の技と誇り。
私が 日本の近代建築が好きでたまらないのはそこなのです。 -
建物の規模からすると 思いがけないくらい小さな入り口。
狭目の二枚扉の入り口だけです。
ひさしがあるとは言えない位なので ガラスのドアの前には鉄扉がありました。
ここは 昔は裏口だったのか??
頂いたパンフの平面図によると 未公開部分なのか 順路外のところにもっと大きな観音開きの扉があるようです。 -
鉄扉の色も好きです。
リベット打ちの形状もレトロ感満載です。
花崗岩の柱のデザインも こんなに複雑にしなければならないのは意匠的な事だけなのでしょうか?何を見てもすごすぎる~。
さあ 外観ばかりではなく中に入ります。
どんな空間が見られるのでしょう。 -
入り口を入ると まず高い天井の部屋 「玄関」
板張りの天井は 天井飾りにあたる中央の所 透かし柄になっています。
四隅にも透かし柄が。
換気口を装飾化しで透かし柄になったものを採用している洋館を見かけることがありますが、これもそうなのでしょうか? -
アイアンワークの曲線と豪華な木部の仕切り壁。
-
事務室のとの境には石のカウンター。
その上は 木製に曲げた金属がデザインされた窓があります。
カウンターも2色の石使いできれいです。 -
応接室の天井です。
この八角形の天井 こちらも板張りの天井ですが 板目の向きをそれぞれ変えた 八角が生きるデザインですね。
照明器具は 玄関の仕切り壁のアイアンワークのようなちょっと代わったシャンデリア。
この建物のシャンデリアは みな、このパターンのデザイン違いです。 -
縦長の上げ下げ窓。
一番上には手間のかかりそうな丸枠もつけられています。
窓のデザインが建物の印象に大きく影響する事をひしひし感じる意匠部分です。 -
平成4年度から5年度にかけて復元・整備工事が行われました。
棟札はその時に展示用に外されたものでしょう。
復元工事では 煉瓦も石部分も補修の必要はなかったそうです。
屋根は 一時 すべて銅版葺きになっていたようですが
建設当初と同じ スレート葺きに戻されています。 -
変わったデザインの暖炉。
館内4箇所にマントルピースがあり それぞれ意匠が異なります。
奥行きがない暖炉ですが、これ ガス式だったそうです。
当時の最新のテクノロジーも採用されていたのでしょうね。 -
ここまで見てきて 天井はすべての部屋で異なっています。
天井なんて 同じ張り方で 形をそれぞれにあわせればいいんじゃね?的な簡素化と言うものは 辰野・片岡両氏には無い発想だったのでしょうか?
一部屋、一部屋全部デザインしていく・・・私も建物ヲタですが
設計者の方が よっぽどのヲタクですし 手抜き無しのわがまま野郎というもんでしょう~。
飽くなき美の追求。 -
階段も美しい~。この手すりも やはりアイアンワークで作られているようですね。
-
私もヲタクですからね じっくり見ますよ。
この手すりの丸くなった鉄製の飾り よ~く見るとくるっと丸めたひとつひとつが同じじゃないんだな。
つまり このくるり は ひとつづつ 職人が熱して丸めた ロートアイアンの手法で作ったのではないかと思われます。
輸入物だったら 海外では建材としても歴史のあるロートアイアンですが
これが 日本製だとしたら 明治時代、鉄を加工できるのなんて鍛冶屋位のもの。
鍬だの鎌だの馬具を作っていた鍛冶屋さんに「こんなの作れ」な~んて注文出してたりしなかったんでしょうかね?
建物見ているだけじゃ これらが形になるまでの「プロジェクトX」は 判りかねますが。
色々苦労があったのだろうなぁ と 常々 名前は残らない職人さんたちの事を思ったりしちゃうのですよ。 -
階段部分も鉄製。
珍しいと思います。
後で 地下への階段の途中にある解説で 輸入の床梁が使われている事が判りましたが
その関連で 長い鋼材を使ったこの階段部分も輸入品だったのだろうと思います。 -
2階から続く螺旋階段。こちらも鉄製です。
同じく 輸入品だろうなぁ。
螺旋階段と言うものは 見た目美しいものですね。
塔屋に上がる螺旋階段だと思いますが 今は、こちらに上がる事はできません。 -
階段室の天井です。
吹き抜けなので 1階からも見える天井です。
玄関の天井と似た 換気口が素敵な透かし模様になっています。
シャンデリアもやはり アイアンワークの製品です。 -
2階には、診査室と医員室があります。
この2部屋は顧客の健康状態を診察する為の場所だったそうです。
元々は 日本生命保険の建物だった訳です。
保険に入るには会社指定の医師による健康診断が必要だったのでしょうかね?
天井がすごい豪華です!
この天井・・・東京駅に復元されたドームの内側に似ていませんか?
なぜ、こんな豪華な天井だったかと言うと 医師の格式を示す為の意匠だったそうです。 -
窓もきれいです。
家具類も置いてありますが まぁこれは古いものではないですね。
で 2階の3部屋は有料の貸し出しスペースになっているのです。 -
隣の医員室は使用中で中が見られませんでした。
仕方ないので ドアの上にあるガラス部分から見える所だけを撮ってみました~。 -
階段を下りて下へ戻ります。
階段からみえる3階の床梁の部分にもレリーフがついていました。 -
階段の親柱は木製です。
上に擬宝珠を洋風アレンジしたような飾りになっている所が面白いです。 -
外から窓部分を見ると 窓枠デザインの違い、美しさが良く判ります。
夜室内に明かりが灯ると この窓枠がシルエットになってさぞ美しいでしょう。 -
建物の平面図がありました。
パンフレットにも1.2階の分は掲載されていました。 -
地下へ降りる階段の梁部分に認められる、輸入鋼材の刻印です。
イギリスのドルマンロング社製。
当時国内の官営八幡製鉄所では12インチ(約30cm)を超える鋼材はまだ作れなかった事から輸入されたと考えられるそうです。 -
地下は倉庫や警備員室などだった為でしょう、手すりは簡素なデザインになっています。
-
鉄の部材が思ったより多く使われていると感じました。
しかし それらは強度のある構造体として使っている・・・だけでなく
目立つ階段部分だったり、このように装飾が加えられたりして「見せる鋼材」でもあったように思われました。
江戸時代までは 土、紙、木、草の和の建物 それに 煉瓦、ガラス、石が加わった洋館。
明治時代になって 更に鉄とコンクリートがマテリアルとして加わり
最先端の建物設計として積極的に鋼材を使ったのかもしれませんね。
見どころが多く なぜだろう?を多く感じた建物でもありました。
もっと、もっと詳しく知りたいと思える大変 興味の尽きない建物で
さすが、辰野金吾・片岡安だとつくづくそのすごさを感じました。
この建物の見学は ありがたい事に夜21時まで開いているのです。
使用中の会議室も終われば 見られるそうです。
もっとずっと見ていたい位ですが あと1軒!見るべき建物が残っているのです!
この続き、福岡県公会堂貴賓館を見学した旅行記は
北九州レトロをめぐる旅7 夕暮れのレトロ建物で天井萌え そして博多の夜。
https://4travel.jp/travelogue/11093889
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