2010/11/08 - 2010/11/21
33位(同エリア195件中)
motogenさん
- motogenさんTOP
- 旅行記391冊
- クチコミ1件
- Q&A回答3件
- 437,789アクセス
- フォロワー44人
ココンからシアヌークビルに移動する日です。
バスで4時間だという。
どんな道なのかな、どんな町なのかな、どんな人がいるのかな・・
楽しみです。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩 バイク
-
5時に目覚めてしまった。
寝たのが9時だから、8時間眠ったことになる。
早寝早起き、これがカンボジアスタイル。
明るくなるのを待って散歩に出ると、町はもう動き始めていた。
バイクの兄ちゃんが野菜袋を持って走り、犬も食い物を探して散歩している。 -
食べ物屋台も出動して火を起こし、匂いで客を呼び込もうとしている。
道はでこぼこだらけだけど、すがすがしい空気。 -
パン屋もオープンしていた。
イースト菌で膨らませていない胡麻パンが美味い。
朝食代わりにたっぷりと買い込む。
これと熱い豆乳の組み合わせが抜群にグー。 -
市場にもぞくぞくと野菜が運び込まれている。
市場はみんな忙しそう。 -
我がゲストハウスの前は静まりかえっているが、バスの出発は8時と聞き、バイタク(20バーツ)に乗ってターミナルに急いだ。
-
ターミナルは町の北にある。
赤土の広場で、水たまりがあちこちにできていた。
次々にミニバンやバイクがやって来る。
大型バスが5〜6台停まっている。
そのどれかがシアヌーク行きに違いない。 -
この会社のバスは、プノンペン・シュムリアップ行きが一日3本、バッタンバン行きが2本、そしてシアヌーク行きが1本となっていた。
シアヌークに行く客は少ないことが分かる。
シアヌークは人気がないのかも・・・ -
シアヌーク行きのバスを見ると2階建てのバスだった。
私のチケットのシート番号は「?1」。
「ラッキー!」
見晴らしの良い2階席の最前列だ。 -
出発時間近くになると、どこから現れたのか乗客が集まってきて、バスの席は埋められていった。
プノンペン行きのバスが客を満載して先に出発していく。
客のほとんどが欧米人だった。
こんなにたくさんの欧米人は、どこに潜んでいたんだろう。
ココンの町を歩いても、市場に行っても、彼らの姿は見えなかったのに。
私の知らない秘密基地があるんだろうか?
まさか、あの高級ホテルが?
そんなはずはあり得ない。
バスに乗っているのは、みんな貧乏ったらしいバックパッカーだもの。 -
8:30
バスは30分遅れで出発した。
数年前のシアヌークまでの道路は、舗装もされず橋もなく、雨でぬかるんだ山道ではバスは自力では登れなく、重機の助けを借りたと言う。
立ちふさがる4本の河川では、バスをいかだに乗って川越をしたのだそうだ。
すごい話だ。
そのためココンからシアヌークまでは、ボートで海路を行くのが一般的だったようだ。 -
しかし今は道路も舗装され、川には橋が渡されて、高速バスが走るようになると、ボートは廃れてしまったと聞いている。
その道を今走っていく。
どんな道なのか、わくわくするではないか。 -
町から出ると、すぐに山越えが始まった。
そんなに高い山ではないが、登り下りの繰り返しが数えきれないほど続く。
峠の頂きに来ると、緑の山々が雲海のように広がっていた。
カンボジアは山国だと気づいた。
情報どおり道路は舗装はされているが、それは粗末なもので、早くもはげかけていた。
センターラインがないところが多い。
交通量が少ないから、これでいいんだろう。 -
峠を降りた場所で、前方に大きな橋が見えてきた。
これが噂の橋なのか。
橋はアーチをえがいている。 -
河川は、山あいにあるとは思えないほど広々としていて、満々と水をたたえていた。
橋の両側に小さな集落がある。
数年前までは、渡し船が行き交いしていたことが想像された。 -
1時間半ほど走るとやっと平野に出た。
2本目の橋は立派だった。
この橋もアーチをえがいている。 -
これだけの川幅があり、これだけの水があれば、川越えはフェリーだったと納得。
どんないかだで、どんな風にバスが乗ったのか。
当時の様子を見たいと思った。 -
道路工事をしている場所があった。
まだ全てが完成したわけではなさそうだ。
工事監督の指示を待って、重機の脇をゆっくり通過していった。 -
3本目の橋。
-
そして最後の4本目の橋。
-
橋を渡ったところで食事休憩となった。
ココンの町ではタイバーツ表示が多かったのに、ここではもうタイバーツでなく、表示はドルとリエルのみだった。 -
観光客向けの店で、ここでは鶏の足ではなく、マクド風チキンやフランスパンのサンドイッチが主力商品だった。
欧米人たちはもりもり食べていた。 -
外で食べる方が美味そうだ。
川を見ながら、サンドイッチをほうばった。
川は広く、海のように見えた。 -
南北に走る幹線道路にぶつかった。
右に曲がればシアヌークビル、左に曲がればプノンペンだ。
これまで進んで来た道ではめったに対向車と出会わなかったが、ここからの幹線道路はある程度の交通量があった。
舗装状態も格段に良くなり、バスの振動は大幅に減った。
話によれば、このプノンペンとシアヌークビルを結ぶ道路が、カンボジアでは最高の道路なのだそうだ。
対向2車線なのだが。
(左上の赤印がココン、下の赤印がシアヌーク)
西にはこれまで超えてきた山々が見え、東にも低い山が横たわっている。
その間にあるこの平野が、穀倉地帯となっている。
バスは100?以上のスピードを出して走った。
鋭い警笛を鳴らし続けて、バイクや自転車を追い抜いていく。 -
突然フロントガラスに雨粒が舞い散ったかと思うと、前がほとんど見えなくなった。
滝のような雨だ。
フロントガラスが割れそうなほど、大粒の水がバチバチとぶつかってくる。
困った。
こんな雨の中で到着してしまったら、降りると同時にずぶ濡れだ。
しかし10分もたたないいうちに雨はやんで日差しが戻ってくると、雨のことなど忘れてしまった。
ゲートを通過した。
この道路は有料? そんなばかな。 -
遠く地平線に海が見えた。
シアヌークビルが近づいたのだ。
その頃になって再び雨が降り始めてしまった。
ぽつりぽつりだった雨が、大降りの雨に変わっていく。
今回の旅、なぜこんなに心配ごとばかり重なってくるのか。
こんな雨の中に降ろされてはかなわない。
ここからしばらく画像はありません。
シアヌークに近づき、気持ちが昂ぶっていたことと、ゲストハウスに到着するまでは、シッチャカメッチャカ焦っていて、カメラを取り出す余裕がなかったからです。 -
しばらく走ると、遠く真正面に、海がキラキラ光って見えた。
感動ものだった。
雨は止み、青空が見え始めている。
町に入ると、バスはあっちこっちと曲がり、方向感覚が狂ってしまった。
停止したのは広い道路の端だった。
(止まった場所は、地図の赤印のところのようだ)
12:40。
バスが止まるやいなや、乗降口にどっと人が集まって騒いでいる。
私たち乗客はぎょっとなって顔を見合せ、しばらく降りることができなかった。
待ち構えていたバイタクの運転手たちだった。
幸いなことに悪質なバイタクたちではなかった。
簡単に1ドルと値段交渉が成立し、ビクトリーヒルにある『GREEN GECKO』ゲストハウス(緑印)に向かった。
広々とした道路が西に向かってまっすぐ伸びていて、その道路をトコトコと走っていく。
カンボジアのバイタクは乱暴な走り方しない。
バスの停車した場所からは、距離にするとかなりのものだ。
1ドルは正当なのだと思った。 -
ゆるやかな二つの丘を超えた場所に、ゲストハウスや飲食店が並んでいる、これぞバックパッカーの聖地と言ってよい路地があった。
路地は舗装もなく、大小の石がごろごろと転がっている。
青空が私を歓迎してくれていた。 -
『GREEN GECKO』はネットで知ったゲストハウスだった。
温水シャワーにエアコン、そして無線ランが可能ということが気にいって、真っ先にやってきたのだった。
きれいな二階建ての建物で、窓からは海が見え、対応してくれた女性も親切で良かったが、空き部屋はファンしかなく、水シャワーの部屋のみだった。 -
1泊5ドルという安さではこんなもんか。
西日が当たって部屋は暑かったがか、ひとまず今夜はここに泊まろう。
この辺りは、町の西のはずれのちょっとした高台で、ビクトリーヒルと呼ばれている。
高台を西に下りればビクトリービーチだ。
数年前までは賑わっていたが、今はさびれつつあり、人気は町の南にあるオーテュティルビーチ周辺に移っているとのこと。
ここは場末の香りが漂っていて、私の好みだ。 -
PCの電源を入れてみると、無線ランで利用できるネットワークが5〜6種表示された。
みな他のゲストハウスのもので、一番強い電波には『メリーチェンダ』の名前がついていた。
北側の窓を開けると、すぐ隣が有名な『メリーチェンダ』だった。
このゲストハウスの電波は弱々しい。
なぜだ? -
お湯が出て5ドルとは満足すべきものかも知れない。
しかし、部屋の中が暑すぎる。
『メリーチェンダ』をチェックしてみよう。 -
目の前の路地には洋食系レストラン、ビアバーが並び、欧米人がうろうろしている。
レンタルバイク(4ドル)もあった。
『メリーチェンダ』に行くと、1泊13ドルだと言う。
この付近はほとんどドル表示だった。
バイクを借りて、人気のオーテュティルビーチに行ってみることにした。 -
バイタクに乗せられてやって来た広い道路を東に走った。
ゆるやかなアップダウンがあり、前方、後方、右、左、全て見晴らしが良い。
道路は広いのに車は少なく、わが道を行くという気分だ。
ガソリンを入れ、マーライオン像の脇を通り、人気のビーチに到した。
綺麗なパラソルの群れが現れた。 -
派手派手しいパラソル、ビーチチェア、それらを眺めながら立ちすくんでいた。
何をして良いのか分からなかった。
ボーっと欧米人を眺めていた。
海と砂浜、パラソル、リクライニングチェア・・・
たくさん並んでるなぁ・・・
そう思うだけで、自分とは関係ない世界に立っているような気がしていた。
海での遊び方がわからない田舎者が、ここに一人にいる。 -
大きなシャコが売られていた。
寿司に乗っているシャコは知っているが、頭から尻尾まであるシャコは初めて見る。
どっちが頭?
どっちが尻尾?
2人に笑われた。 -
5匹2ドルのシャコを食べてみた。
見た目の大きさのわりに、食べるところは少なかった。
味は?
それほどのものじゃない。
手がべたべたになった。 -
一転バイクの方向を変え、ゲストハウス西側のビクトリービーチに行くことにした。
ここにはパラソルもビーチチェアもなく、人の姿も少なかった。
長〜い長〜い桟橋が海に向の中に突き出ていて、その向こうでは巨大な橋の建設が進められていた。
本土と島を結ぶつもりのようだ。 -
欧米人がシートに座り、じっと海を見つめていた。
この人も一人旅?
少し離れて男女4人が寝転び、本を読んでいる。
みんなそれぞれ楽しみ方を知っている旅人だ。 -
海と砂浜、空と樹木。
テレビもゲーム機もインターネットもショッピングセンターも映画館もないビーチ。
家族もいない、友だちもいない、何にもない・・・
急にさびしさを感じてしまった。
誰にも邪魔をされない一人きりが好きなのに。
でもその孤独を楽しめる人間にならなくては・・・
欧米人のように。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
新境地を求めてカンボジア
-
前の旅行記
新境地を求めてカンボジア その4 ココン・一夜明けて
2010/11/08~
その他の都市
-
次の旅行記
新境地を求めてカンボジア その6 シアヌークビルを脱出
2010/11/08~
シアヌークビル
-
新境地を求めてカンボジア その1 お先真っ暗
2010/11/08~
バンコク
-
新境地を求めてカンボジア その2 ハートレックのボーダー
2010/11/08~
その他の都市
-
新境地を求めてカンボジア その3 入り江の町ココン
2010/11/08~
その他の都市
-
新境地を求めてカンボジア その4 ココン・一夜明けて
2010/11/08~
その他の都市
-
新境地を求めてカンボジア その5 シアヌークビルにやって来た
2010/11/08~
シアヌークビル
-
新境地を求めてカンボジア その6 シアヌークビルを脱出
2010/11/08~
シアヌークビル
旅行記グループをもっと見る
この旅行記へのコメント (3)
-
- ume19710804さん 2016/12/24 19:11:46
- はじめまして。
- 2000年にシアヌークに滞在しました。乾季だったので気持ちいい天気でしたよ。
ココン〜シアヌーク間のボートは無くなったんですね、、、懐かしい。
- motogenさん からの返信 2016/12/25 08:58:17
- RE: はじめまして。
- フォローしていただき、ありがとうございます。
ココン、シアヌークは始めてのカンボジアで、カンボジアは治安の悪く、地雷があっちこっちに埋まっている危険な場所だとの噂があって、半分オドオドしながらの旅でした。
今思うと、そんな噂に気をとられずに、もっとゆっくり過ごせば良かったです。
新年になった早々、またカンボジアのシュムリアップ、コンポンチャム、クラチェに行きます。
シュムアップの目的は遺跡ですが、都会から離れたクラチェなどの田舎に興味があります。
ボートでココンからシアヌークに渡ったようですが、そんな良き時代からアジアを旅している、旅のベテランさんなんですね。
よろしくお願いします。
-
- trat baldさん 2015/12/26 07:57:15
- カンボジアにおける唯一&最高の海。
- motogenさんチョー達人(神様級)なんだけど水シャワーとファンは苦手かな?ネット環境の最大利用で予めゲストハウスを予約して最初の一泊を確保してる様だけど元の情報がいい加減だから、、、、
日中に到着なら一番にレンタルバイクの確保、二番に宿の探索も有りかな。
ただし観光地(マイナーでも)もしくは非常に備えてバスターミナルが有る地域に限られるけど、、、、、
総じて市場内の食堂なんかに潜り込むと欲得無しの現地情報が手に入るし地元民のアシストが有るよね。
値段については時折に?が有るけど異邦人だし自分が納得できれば適正価格でしょう、$払いの場合は若干高めだけど通過点なら両替は無用だね。
欧米の連中は狙いを決めて一ヶ所に長期滞在が多いけど流れるように旅するなら一人遊びは必要なし!僕は前者ですが、、、、
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
シアヌークビル(カンボジア) の人気ホテル
カンボジアで使うWi-Fiはレンタルしましたか?
フォートラベル GLOBAL WiFiなら
カンボジア最安
112円/日~
- 空港で受取・返却可能
- お得なポイントがたまる
旅行記グループ 新境地を求めてカンボジア
3
39