2015/11/17 - 2015/11/17
980位(同エリア4322件中)
紅映さん
トーハク(東京国立博物館)の野趣豊かな庭園。今年も秋の庭園開放期間に行ってきました。
因みに2015年の秋の庭園開放は2015年10月27日(火)〜12月6日(日) 10:00〜16:00
東京国立博物館の本館北側(うしろ)の庭園は、春の桜の季節と秋の紅葉の季節に、期間を設けて一般の博物館入場者に開放されています。
博物館入場料:一般620円 大学生410円
*高校生以下および満18歳未満,満70歳以上は
総合文化展(通常の展示)については無料です。
庭園は、池を中心に5棟の茶室を配し、四季折々の花や紅葉に彩られる憩いの空間となっています。
ここは、かつての動植物の研究部門「天産部」の名残だそうで、珍しい樹木や野草が植えられているのが特徴だといいます。
また博物館のある場所自体がもともと寛永寺本坊跡にあたり、庭園も寛永寺の庭であったと考えられているそうです。ただし、何度も改修されているので、残念ながら当時の面影を残しているのはごくわずかなのだそうです。
庭園開放期間によらず、庭園内の5棟の茶室は、茶会・句会等に有料で利用することが出来ます。
- 旅行の満足度
- 5.0
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トーハク(東京国立博物館)本館です。
庭園はこの建物の北側(うしろ)になります。
入口は本館の左右にあります。東京国立博物館 美術館・博物館
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<庭園散策マップ>
以前に庭園へ入る時に頂いたマップです。
今回は見当たらなかったです。 -
本館右手からお庭に入ると、右側の柵の奥に五重塔が見えて来ます。
<五重塔>
高さ570センチメートルの銅製の塔。最上部の相輪には龍が絡み付き、組み物の細部まで入念に作られています。基壇に第五代将軍徳川綱吉(1646〜1709)が法隆寺に奉納した旨の銘文が線刻されているそうです。 -
<第二回内国勧業博覧会の碑>
明治政府は勧業政策の一環として博覧会を開催、その第1回から第3回の会場が上野公園だったそうです。
そしてジョサイア・コンドル設計の博物館旧本館が明治14年の第2回内国勧業博覧会で使用されたということです。 -
五重塔の向かい側に見えるのがお庭側から見た春草廬です。
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<町田久成の碑>
初代博物局長(館長)町田久成(1838〜1897)の顕彰碑です。 -
<春草廬> しゅんそうろ
江戸時代に摂津淀川改修工事の際に建てた休憩所。
その後大阪へ移され、さらに横浜の三渓園に移され、昭和になって埼玉県所沢市の柳瀬荘内に移築されましたが、その後、柳瀬荘から東京国立博物館に寄贈され、昭和34年に現在の位置に移されたのだそうです。 -
千両の実がきれいなオレンジ色の色づいています。
奥に見えるのは転合庵です。 -
<転合庵> てんごうあん
小堀遠州が京都伏見の六地蔵に建てた茶室です。
その後、渡辺清(福岡県令)が譲り受け、東京麻布に移築。その後、三原繁吉(日本郵船の重役。浮世絵コレクター)、塩原又策(三共株式会社 今の第一三共の創業者)を経て、妻の塩原千代から1963年に東京国立博物館に寄贈されたものです。 -
転合庵への路地の入口には赤い実の千両もたくさん実をつけていました。
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オレンジ色の千両と赤い実の千両が路地の左右を飾っていました。
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足もとには藪柑子がかわいい実をつけていました。
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転合庵のお庭側です。
芝生の先は池になっています。 -
池には鴨がたくさんいます。
枯れハスがあります。夏にはハスの花が咲くのでしょうか。 -
六窓庵そばの路地では薮茗荷が青い実をつけていました。
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<六窓庵> ろくそうあん
17世紀中頃に奈良の興福寺慈眼院に建てられた茶室です。
もと興福寺大乗院内にあった八窓庵、東大寺塔頭四聖房の隠岐録とともに、大和の三茶室といわれた茶室です。
明治8年(1875)に東京国立博物館 が購入、解体し船で輸送。明治10年に東京国立博物館に移築しました。水屋、寄付、腰掛などは明治14年に増築されたものです。
その後、第二次大戦中再び解体して疎開する事態になりましたが、昭和22年に現在の位置に再建されたのだそうです。
このことからも、この茶室がいかに大事な建物であるかが分ります。 -
六窓庵の露地・腰掛
このお庭にはほかに小さな建物がふたつありました。 -
茶室側の池の畔からカエデ越しに見えるのは本館です。
カエデがほんの少しだけ色づいていました。 -
池の畔では、ススキも秋の風情を添えていました。
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こちらは大きな建物ですが、ここもお茶会などに使われます。
<応挙館> おうきょかん
尾張国(現在の愛知県大治町)の天台宗明眼院の書院として寛保2年(1742)に建てられ、後に東京品川の益田邸内に移築、昭和8年(1933)東京国立博物館に寄贈され、現在の位置に移されました。
室内に描かれている墨画は、円山応挙の揮亳と伝えられています。 -
こちらも大きな建物です。
<九条館> くじょうかん
もと京都御所内の九条邸にあったものを東京赤坂の九条邸に移した建築で、当主の居室として使われていたものを、昭和9年に東京国立博物館に寄贈され、現在の位置に移築されたものです。 -
九条館奥に咲く皇帝ダリア
いかに背が高いか分りますネ。 -
皇帝ダリア
デジイチの望遠で撮ってみました。
なかなかきれいな花です。 -
小さな枝垂れ桜の紅葉
九条館は風通しをしているようです。 -
大銀杏
この銀杏は飛びぬけて黄色く色づいていて、早くも散り急いでいました。 -
庭師さんは送風機(?)で落ち葉を奥の方へと飛ばしています。
掃いてしまわずに、こうしてお庭の土にするのでしょうか。 -
本館裏へやってきました。
軽食などを売る車が営業していました。
ベンチが幾つか置かれており、そこで飲食をしていいようです。 -
池の畔のベンチから先ほどの転合庵を眺めます。
この日はとても暖かないい日和で、池では鴨がのんびりと泳いでいます。
これで庭園を一周しました。
ゆっくりと眺めたり写真を撮ったりしても、所要50分ほど。
上野公園の中とは思えないほど、とっても静かなひとときでした。 -
表慶館では「アート・オブ・ブルガリ」展が開催されています。
(11月29日まで)
手前の大きな木は「ゆりの木」
きれいな金茶色に色づいた葉が、すでにハラハラと散り初めていました。 -
平成館では特別展「始皇帝と大兵馬俑」が開催されています。
(2016年2月21日(日)まで)
平成館の通常の展示は自由に観ることが出来ます。 -
東洋館
こちらの展示も自由に観ることが出来ます。 -
本館正面から上野公園の噴水広場を眺めました。
本館の通常展示ももちろん入館料のみでで観ることが出来ます。
トーハクはじっくり観たら、とてもとても1日では見切れません。
暖かな日和に誘われて、お庭をゆっくりと散策し、午後は通常展示を幾つか観てまわって、充実した1日を過ごしました。
ご覧くださいましてありがとうございました。
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