2015/11/12 - 2015/11/12
28位(同エリア980件中)
Kちゃんさん
シカゴからの帰路、アメリカン航空の国際線新型機材B787-800に乗る機会がありました。 一部の旅行関連サイトなどでも紹介されていますが、この機材のビジネスクラスは新型シートを備えたものであり、普段北米線は日系キャリアーばかりで海外キャリアーに乗る機会の少ない私には興味津々です。 ラウンジ、シート、食事、などご紹介します。 日本航空の同型機材の場合には、ビジネスクラスエリアはAコンパートメントとBコンパートメントのほぼ半分(翼の中程まで)を占めて、2−2−2配列で38席(総席数161)。 このアメリカン機材ではAコンパートメントとBコンパートメントの前部分2列だけをビジネスとして、1−2−1配列の計28席(総席数226)となっています。 サービスの一環として日本人CAの搭乗、日本語を話すCAの搭乗、が謳われていますが、少なくとも今回のビジネス席では純日本人CAの姿は見ず仕舞い。 「日本語を話す」というもののCA機内アナウンスの日本語部分は、たぶんローマ字的に落とした原稿を棒読みしているかのようなもので、残念ながら内容は伴いません。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 50万円 - 100万円
- 航空会社
- アメリカン航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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シカゴからのアメリカン航空153便、成田行きに搭乗です。 アメリカン航空はシカゴ(オヘア/ORD)空港では第3ターミナルを使用しています。 まずはチェックインカウンターです。 オヘア空港第3ターミナルは決して新しい空港建物ではありませんがスペースは広く比較的清潔に保たれているようです。 チェックインのあとカウンター横にあるセキュリティーチェックに向かいます。 アメリカ出発の常でありますが出国時にはイミグレーション手続きはありません。
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セキュリティーチェックを抜け空港内に入ります。 搭乗エリアは国内線/国際線共用でエリアの区分もありません。 搭乗ゲートはこの第3ターミナルだけでもL,K,H,G、など各コンコースに別れ、それぞれ左右に搭乗ゲートが有りますので幾つあるか判りません。
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Kコンコースの様子です。 雰囲気はアメリカンですね。
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出発搭乗案内ですが、表示は出発時間順でなく目的地毎のアルファベット順になっています。 私の乗るAA153便は東京成田行きですから「TOKYO」を探します。
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大半のコンコースのゲートは国内線用のもので、大型ジェットが飛び交う日本の国内線と違いアメリカの国内線では結構な大都市間路線でもエンブラレルなどのいわゆるリージョナルジェットで運行されます。 767など中型機材でさえ大陸横断路線くらいでしか用いられません。 写真はアメリカン航空の短距離国内線を担う「アメリカンイーグル」。 手前の2機が新塗装、その向こうは少なくなってきた旧塗装機です。
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各コンコースとも、ゲートに至る両側にはショップやレストラン、フードコートが多数有り、暇つぶしには困りません。 ただ、よく見ると各フードコートとも出店している店は大概同じ店で、どこのフードコートへ行っても結局同じということでしょうか? マガジンショップも同じように同じ業者がアチコチに出しており扱う内容は同じようなものです。 ただしセキュリティー直後のメインビルディング辺りでは特徴あるレストランやブランドショップも並んでいます。
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フードコートの様子です。 グループで出掛けた時でもそれぞれの人が好きな店で買ってきて一緒に食べられますので、独立したレストランよりもこのような形式もカジュアルで良いですね。
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出発までだいぶ時間がありますのでラウンジで過ごします。 アメリカン航空のラウンジは一般には「アドミラルクラブ」ですが、拠点空港には上級会員向けの「フラッグシップ」ラウンジがあります。 シカゴ空港のフラッグシップラウンジは、Kコンコースの一番先、日本航空の成田行きJL9便が通常使うK19ゲート横にあります。 一軒するとラウンジ入り口に見えませんが大丈夫。
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ドアを開けると受付カウンターがあり、気さくなオバちゃん(失礼!)がフレンドリーに対応してくれます。 なお、日本航空便に乗る場合もファーストクラス乗客やダイアモンドなど上級会員もこのラウンジを使えます。
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ということで室内ですが、まだ日本航空9便の搭乗開始前であったため、ただでさえ広くないラウンジ内は混雑しており、見受ける限り大半は日本航空搭乗の方と察します。
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室内別角度から
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これが、日本航空9便の搭乗開始とともに皆さん出て行ってしまい、後はこのように空いた空間が残ります。
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フード類のご紹介です。 アドミラルクラブではアルコールや食事は有料ですが(国際線搭乗客にはドリンククーポンを配ることもある)、このフラッグシップでは結構なホットミールが提供されます。 といってもBA,CXのダイニングルームのようなサービスはありませんが。 まだ10時過ぎですので並んでいるのは朝食メニューのようです。
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ベーコンですね。 隣はカップケーキなど。
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フルーツと「巻き寿司」です。
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「巻き寿司」はいわゆるカルフォルニアロール的なものですが、我々日本人にはホッとすると同時にけっこうチャンとしたお味ですよ。
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飲み物はセルフサービスです。
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ここはトイレの入り口ですが、竜巻など発生の際の避難場所に指定されていますね。 同じようにパソコンコーナーにも表示がありましたが、チャンとした壁に囲われていてガラス戸などから離れている場所をこのように指定しているようです。
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搭乗時間が近づいて来ましたが、11時近くなってフード類が一斉に切り替わり始めました。 どうやらお昼メニューになるようです。
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サンドイッチや温野菜も出てきました
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サラダも種類が増えます。 巻き寿司も再び大量に出てきました。
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私も食欲をそそられますが搭乗後直ぐに食事が出る(であろう)事を考えミネストローネスープだけ頂きました。 温かくて美味しかったです。
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本日のAA153便はフラッグシップラウンジ裏のK16ゲートから搭乗です。 出発時間の12時10分に対して搭乗券の搭乗時間は11時25分となっています。 大概どこの航空会社/空港でも搭乗時間は出発時間の30分前くらいですので、「いくらなんでも早すぎるだろ」と半信半疑ながらも(ラウンジでの時間潰しに飽きてきた)少し早めにゲートへやってきます。
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ところが機体の撮影をするも慌ただしく、搭乗券表示時間より更に早い11時20分頃には搭乗が始まってしまいました。 狐につままれたように乗り込みます。
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搭乗する機材です。 シカゴオヘア空港第3ターミナルは飛行機を撮影しづらい空港ですね。 今回も真正面から逆光気味の撮れたこのアングルのみです。
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早速乗り込みます。 これまでシカゴ−成田線に使われていた777−200機材に対して今度の787−800機材ではファーストクラスが無くなり(無くなったそうです)、ビジネスクラスシートが「ビジネススイート」と呼ばれる新型のものになっています。 一見、キャセイ航空などの新型シートと同じ斜め配列レイアウトのように見えますが、1列毎に前向き/後ろ向きシートが互い違いに配置されています。 これまでBAのビジネスシートは互い違いに前/後ろ向きと聞いた事がありますが、これは初めてのレイアウトではないでしょうか。 なお、シート番号属性は左の窓からA,D,H,Lとなっており、AとKを窓側席にアサインする日系航空会社とは異なった属性です。 また窓側席の奇数番号が前向き席、偶数番号が後ろ向き席です。 真ん中2列については、奇数番号が後ろ向き席、偶数番号が前向き席となります。
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参考までに、こちらは日本航空SS7機材のビジネス席風景です。
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これは窓側の後ろ向きシート
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こちらは通路側の後ろ向きシート。 窓側が前後それぞれに組み合わせて1列。 通路側も同じように前後組み合わせて2列。 計4列の配置で確かに全席通離側です。 しかもJALのSS7のように通路へ出られるといっても両脇を高い壁に囲まれたド真ん中席などありません。 ただこれは窓側の私の席から撮したものですが、このように通常の動作の中ででもお互いに視界に入ってしまうもので、最後まで気まずさを感じていました。
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私の座る窓側前向きの席です。 キャセイ機などと同じように前向きシートは3点式ベルトが備えられ、離着陸時には肩ベルトも締めるように指示されます。 なぜか後ろ向きシートは通常の2点式ベルトで腰部分だけのベルトになっていました。 座席はシックなグレーで落ち着きを感じます。
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窓側前向席の足下です。 このあたりのスペースはキャセイなどのシートに似ています。
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ノイズキャンセリング式ヘッドホン、アメニティーキット、スリッパが置かれています。 日本航空のSS機材窓側席に比べて横方向の圧迫感は少なく、また小物を置くスペースや物入れは豊富です。
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こちらがエンターテイメントシステムのコントローラーとなります。 その上の丸いものは、LED手許灯。
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エンタメコントローラーの前にはスマホ風のシートコントローラーがあります。 実際、どこかのスマホ用ケースをそのまま流用しているように見えますが、操作はタッチ式。 この画面は消えて入るときはブラックアウトしていますので、最初に座った時にはどこにシートコントローラが有るのか判りませんでした。 なお、他の航空機材のようにシートバックだけ、とかレッグレストだけ、といった個々の操作は出来ず、4つの基本姿勢と、そこへ至る途中のポジションで停めることが出来るだけです。 なお、今回の飛行中にこのシートコントローラーがフリーズしてしまい、どうにも動かなく(タッチパネルがブラックアウトしたまま)なってしまいました。 CAを呼ぶとシートの座面を剥がし、その下のフレームにあるスイッチでシステムを初期化して対処していました。 シート毎に操作システムは独立しているようです。
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こちらがエンタメ用スクリーン。 右側の壁から引き起こします。 サイズは16インチ〜18インチ?くらい。 日本航空のものよりは小さめです。
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食事用のテーブルはこのように座席横から引き上げて倒すタイプ。
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折り返して、更に広げます。 キャセイ機材のような横に引き出すタイプよりも面積が若干広くとれているように思いましたし、テーブルをセットした時も前後に動かす事も出来ます。
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トイレです。 期待していたのですが、日本航空、全日空のようにウォシュレットの装備は有りませんでした。
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こちらは後方のエコノミー席。 前のほうの何列かは座席間隔の広いエコノミープラス席となりますが、日系やキャセイなどのプレミアムエコノミー席と比べれば見劣りしますね。 なお、巡航飛行時のビジネス席とエコノミー席を仕切るカーテンはメッシュ状のもので随分とスケスケに見えてしまいます。 特にビジネス最後列の後ろ向き席と、エコノミー最前列席とは意識せずとも目が合ってしまうレイアウトですので、お互いにさぞ気まずい事と思います。
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さて、ウェルカムシャンパンを頂きながらまもなく出発です。
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窓からは新旧塗装のAA機材尾翼が見えます。 写っているのは737あたりの小型機材ですが、787や777といった大型機材での新塗装機はやはりド派手に感じます。。
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機内マップシステムはVOYAGERが用いられています。
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エンターテイメントシステムに収録されている映画、オーディオは本当に種類が多いのですが、多過ぎるためか機内誌などに印刷されたリストは無くコントローラーから選ぶだけです。 コントローラーから選ぶにも、新作、ハリウッド、アクション、などジャンル別けされたなかから、この写真のようにスライドして選ぶのですが、本当に何があって何を選ぶのか、ということでは戸惑いを感じます。
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座席のスクリーンもタッチ式となっていますので同じように操作出来ますが、判りにくさは同じようなものでした。 なお、エンターテイメント使用中でも手許コントローラーにはマップ/飛行情報を表示することも出来ましたので、この点は優れていますね。
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食事が始まります。 事前には和食希望の場合には予約が必要と聞いていましたが、和食が選べるようですので和食を試してみることにします。
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まず飲み物のサービス。 ビールとナッツです。 ビールの選択はキリン、AMSTEL LIGHT,HEINEKENの3種類です。 アメリカン航空なのにアメリカのビールは無いのかとも思うのですが、AMSTELはハイネケンのブランドの一つ、キリンもハイネケンの販売提携先ですので、どうやらハイネケンと契約しているようです。ナッツは少なくなるとすぐ追加を入れてくれます。 画像が青っぽくなっているのは787に乗ったことのある方は御承知と思いますが窓の液晶ブラインドのせいです。
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和食、1の膳です。 ずわい蟹のテリーヌ、牛肉しゃぶしゃぶ風、イクラ、など多彩なものが並びます。 お味も悪くないのですが、残念ながら一部はまだ舌にシャリッと感ずるほど完全に解凍出来ていないようでした。 以前に乗った日本航空便でさえそうでしたが、このような和食を上手に食べ頃まで解凍する加減は難しいのでしょうね。
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2の膳、メインは鮭の西京焼きです。 申しわけありませんがこちらも温め具合は決して上手とは言えないものでパサパサになってしまっていました。 逆にキノコの炊き込み御飯は美味しいものでしたが、白飯を再加熱して提供するのは本当に難しいことと思いますので、このようにカヤク飯にしたほうが誤魔化せるとも思います。 みそ汁も日本航空のいかにもインスタント然としたものより数段上でした。
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デザートです。 アイスクリームサンデーですが、トッピングはホットチョコレート、ベリー、ナッツ、クリーム、とお好みで選べます。 さすがにチョコレートは甘過ぎそうでしたのでベリーだけお願いしましたが、このボリュームです。 日系航空会社のデザートの器より2倍くらい大きい器にアイスクリームもたっぷり、トッピングもたっぷりです。
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ギャレー横のスナックコーナーです。 立ち寄った時はこのようにだいぶ減ってしまっていましたが、適時追加されます。
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ポテトチップとビールを貰い、シートをカウチポジションにして映画でも見ましょう。
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見る映画は「HERO」劇場版。 木村拓哉と松たかこの掛け合いの奥から田中要次が「あるよ!」と名物台詞。
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ウトウトと一眠りの後、CAさんが「何かお持ちしましょうか」(英語なんですけれど)というので、何があるのかと尋ねたら「ジャパニーズヌードルがある」とのこと。 フルーツと一緒に持ってきてくれたのがこの盛うどんです。 たいしたものではないですが、麺汁もたっぷりでこのときは本当に美味しく感じました。 今回の飛行中で一番美味しく感じたものだったではないでしょうか?
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一緒に出たお茶のお茶碗もこれです。 番茶はやっぱりこういう風にたっぷりとした茶碗で飲みたいものです。 こんなところは日本航空より日本人の習慣が判っていたりして。
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着陸2時間前辺りに2食目が提供されます。 設定は「朝食」。 メインは洋風のストラータ、または和風の鳥丼、からの選択です。
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一緒にシャンペンを、とも思いましたが成田へ着いてから車を運転するために、ぐっと堪えてオレンジジュースとコーヒーです。
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結構なボリュームのサラダも付きます。
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そしてデザートにチョコレートケーキも。 少し食べてみましたが、たっぷりと甘かったです。
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と言う間に、夕暮れ近い成田空港に接近します。
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マップシステムも成田が近い事を示します。
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窓から見える銚子犬吠埼。 日暮れが近づいています。
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その時のマップシステムの表示はこのようになります。 当たり前と言えば当たり前ですが、そっくりですね。
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成田への着陸態勢に入りました。
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遠くに小さくですが、東京湾挟んで富士山がくっきりと見えます。
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そして着陸です。
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13時間を超える飛行、お疲れ様でした。 太平洋線で10年以上ぶりに乗る海外キャリアー便でしたが、日系の良いところ、改善したほうが良いところ、がそれぞれに判る経験でした。 まあ、アメリカンも頑張ってますね。 後ろ向きシートですが、慣れてしまえば特に何も感じないかもしれません。 それよりもそういう配列をすることにより、座席数を確保しながらシート廻りに余裕が出るのなら、良い工夫だったと思える時が来るでしょう。 単純に比較は出来ませんが日本航空の787−800型機の定員はビジネス席38、プレエコ席35,エコノミー88の計161席。 このアメリカンの機体はビジネス28、エコノミープラス57、エコノミー141の計226席と同型日本航空機材に比べ65席も多く設置されているのですから。
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この旅行記へのコメント (1)
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- ローラン・ペリエさん 2016/01/03 12:27:03
- 参考になりました。
- JALマイラーなのでワンワールドで特にキャセイ以外のビジネスクラスの搭乗記は勉強になります。背面配置はBAのCに乗った時に経験しましたがAAの最新機材でもあるのですね。
たしかに気まずい感じは否めませんが、シートはゆったりしているように感じました。
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