2015/09/17 - 2015/09/25
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chikiroomさん
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もともとネイティブアメリカンの世界観に興味のある私。サンタフェから112キロのところに、世界遺産でもある「タオス・プエブロ」があるのを知り、行ってみることにしました。
不思議なことに、サンタフェは一級観光地のはずなのに、タオス行きのツアーがほとんどないのです。日本語ツアーは2名からだし、お高い。英語のツアーを探しましたが、行っているのは2社。そのうち1社のHPがあまりにヘタレだったのでもう1社にコンタクトを取ったところ、すぐに返事が来ました。
「20日は大きなグループが入っているので19日ではどうですか?」
私はどちらでもよかったので「参加したいけど、キャンセルポリシーと旅行の詳細を聞いてから」と返事をしたら、なんだか小うるさい客だと思われたのか、相手の態度が一変。
「4人以上集まらないと催行しない」
「では集まるまで待ちます」
「4人集めるのは大変なんだよ。$350でプライベートツアーはどう?」だって。$350払うなら、日本語のツアーに参加するわよ。
これは遠回しのお断りと判断し、別の手段を考えました。と言ってもタオス行きのバスはない。
「自分でレンタカーを借りていく」しか方法はない。
では行きましょう。久しぶりの海外レンタカーぢゃ。
※ちなみに2週間後、ツアー会社からとても丁寧に「19日にホテルに迎えに行くから、泊まっているホテルを教えてください」のメールが来ました。どうやら人が集まったので、「そういえば行きたいって言ってた日本人がいたな。もうひとり乗せるか」とでも思ったのか。だってレンタカー借りちゃったもん。遅いわよ、今更。
こちらも「予約したかったけど、予約させてもらえなかった。残念だった」とお返事しました。その後のメールはとても丁寧なものでした。あの 「We will work very hard to find other people to go to Taos with you on September 19」はいったい何だったんでしょう。
そしてこれがさらなる運命の分かれ道になるとは、このとき神以外、誰も知らなかったのです。
Santa Fe motel6 downtown泊
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 3.0
- ショッピング
- 3.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- ユナイテッド航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
朝、フロントにいた男性にカメラが届いていないか、カテドラルに電話をして欲しいと言ったら、「今日は日曜でメサがある。誰も出ないよ。明日にしたら?」と言われたのでそうすることに。
9時に予約しているバジェットレンタカーまで行くと言ったら「タクシー呼ぼうか?」
「歩いていくから大丈夫」と言ったらちょっと引かれてしまいました。3キロは私にとってはお散歩にちょうどいい距離なのよん。
ホテルからバジェットレンタカーまでは、迷いようのない1本道。そしてタオスへも2回曲がるだけの広い道。だからナビも借りなかった。GPSを積んだIpadがあれば大丈夫と思ったのがこの後大事に。 -
歩いている途中で国際免許証を持ってくるのを忘れたのに気づき、バジェットの人に「忘れたので取ってくるからタクシーを呼んで」と言ったら「いいよ、日本のライセンスがあれば」とちゃっちゃと手続きしてしまいました。時間と手間とお金をかけて国際免許証を取った、あれはいったい何だったんだろう。
空港使用料やらもう一人運転手やら、搭乗者保険やら、ガソリン代やら税金やらが全部コミコミの「ゴーバジェット」だと1日$70でしたが、私ひとりの運転で、空港にも行かず、同乗者もおらず、往復250キロ程度の走行だったらそれほどガソリン代もかからないだろうと、$38のベーシックコースにし、追加の保険だけつけようとしたら「税金、追加保険、ワンタンクのガソリン代込みで70$どう?」。
「ガソリン代込み?」「そうそう、ここ」と、彼が指さす先には「Including the fuel」と書いてある。それじゃ、そうするかと契約しました(う〜ん、最初からゴーバジェットにすればよかった)。
契約書にサインし、車に案内してもらいます。このとき契約書の控えを私に渡さなかったのは故意なのか、ただ忘れただけなのか。帰国してからトラブル勃発。以前カナダで「すべてコミコミコース」で予約したのに、「税金は別だ!」と相手側が言い張り、強引に税金を取られ、日本に帰ってきてクレームを入れたら取られたお金が戻ってきたことがありました。
一番安いエコノミー車でこれです。日本ではマーチクラスしか借りないから、ビックリ!かっけー! -
運転席です。
今気づいたのですが、もしかしたらこれ、ナビじゃありません?
なんだかメマイがしてきた。 -
84号線と285号線が一緒になった道をひたすらまっすぐ進むだけ。
こんな道とか -
こんな道が延々と続くだけ。
途中、リオグランデ川でラフティングをしている人たちがいました。 -
途中アイスでも食べるかと寄ってみたお店。
調理しているのに誰もおらず。 -
タオスに着きました。結構賑やかな街ですが、私の目的地はプエブロなので通り過ぎます。
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タオス・プエブロに着いたのは12時40分頃。観光客がいます。
-
駐車場に車を止めます。村の入り口にいた人に「どこか食べるところはないですか?」と聞いたら、「そこだよ」と教えてくれました。
村の中にあるレストランです。
ちなみに教えてくれたのはガイドさんでした。 -
メニュー板。一番上にあった「Taos Pueblo Taco」を頼んでみました。
-
台になる生地をフライにします。
-
で、豆や野菜をトッピング。$10です。
うまいかと言われたら「まずくはない」としか答えようがないと言うか。
アメリカの料理はだいたいが何の味かわからない、ぼやっとしたものが多くて。 -
1時になったのでガイドの方が案内してくれます。
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かまどが村の中にあって料理の方法とか、教会の中も案内してもらいました。
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今も実際に住まわれています。
-
お店の中です。お土産やアクセサリーが売られています。
ピアスを買おうと「税込みでいくらですか?」と聞いたら「税金はない」と言われました。
保護区は税金は免除なのかもしれません。 -
空気が澄んでいて、気持ちがいい。
-
小川のせせらぎが気持ちいいな〜と涼んでいたら、8歳くらいの女の子が3人で目配せし、私に寄ってきました。手に乳鉢のようなものを持ち、小さなわらで作った人形がその中に入れられています。
「これは病気になって、薬を作る時に使うのよ」
「お母さんやおばあさんはおまじないするの?」
「する、する」ウンウンと3人とも頷きます。
手にはドル札がにぎられていました。おそらく観光客に品物を見せて説明し、お小遣い稼ぎをしているのでしょう。
「子どもがそんなことしちゃいかんだろう」とそのとき思い、お金ではなく抹茶のお菓子を箱ごと渡しました。大いに喜んでくれたので、そこまでスレている子たちではないようです。
でも、今考えると、その地にはその地の生活様式があり、子どもが大人を真似てガイドをしてチップをもらうというのもありなのかもしれないと、今思います。この村は観光客が落とすお金が重要な収入源なので、これもこの村では普通のことなのかもしれません。この子たちにガイド料を払って、もっと案内してもらえばよかったなとちょっと後悔。
「どこから来たの?」「日本よ」「スシ食べる?」「うん、食べるよ」「私も食べたことあるよ。エビ食べる?」「うん食べるよ」「海草食べる?」「うん、食べるよ」「Wao!」
Ipadにあった六本木ヒルズのクリスマスツリーやいろんな動画を見せたら歓声があがり。この子たちの会話と一緒に撮った写真が、この旅の一番の思い出となりました。 -
リオグランデ峡谷を見るために車を走らせました。途中、カジノがあり、そこの方に道を聞きました。
リオグランデ川をまたぐ鉄橋には広い駐車場があり、観光バスや車が結構止まっています。
そこにはテーブルに並べた隕石を売る人も。「私が拾ったのよ、ホントよ」と言われても、どうやって見分けるのやら。
後から息子その1に話したら「欲しかった!」と言われましたが。
ニューメキシコはUFOの発見が多いのだそうです。 -
渓谷というか、地球の割れ目の中に水が流れていると言った方が当たっているかも。
-
カメラがないので、もはやこのIpadのみが画像を撮れる。落としそうで怖い。
さて帰りましょうと進んだ道が、実はまったくの逆方向。 -
そうとも知らず、お店があったので、寄ってみました。ハロウィン用のお菓子の詰め合わせが大袋で$5、小袋で$3。毎日水を$1で買うのもバカバカしいので、6本入りを$1で買いました。6本入りが1ドルって!
アメリカの物価がわからん。 -
このとき買ったハロウィン用のお菓子。こんなに手が込んでいて34個入りが$5って、安い!
鬼太郎のリアル目玉の親父チョコがウケタのは、小さい袋に入った方。 -
お店の方にはいチーズ!
この後に起きる悲劇がわかっていれば、こんなに悠長にしていなかった。
どうも景色が来た道と違うと気づいたのは相当経ってから。
引き返すにも本当にそうなのか確かめなくてはと、数キロに1軒ある家にピンポンして「サンタフェに行きたいんですけど、間違ってます?」と聞いたら「全然逆だよ。サンタフェはあっち!この道をまっすぐに行って!2時間半かかるよ」。
土地の人は100キロ以上で走る。月に10分しか車を運転しない私だったら、たぶん1.5倍はかかるから4時間はかかる。日の暮れる前にたどり着きたいと必死。このとき4時をまわっていました。
途中西日が真正面から目に入る場所があり。100均のサングラス持ってきてよかった。きれいな河が道沿いに流れているけど、見物している余裕なし。
夕暮れが濃くなった頃、大きな街に着いたので「やれやれ、結構早く着いたじゃん♪」と思って高速を降りたらそこは Espanyolという街。Ipadの地図を見ながら高速を探し、ひたすら走る。
そしてあった!Santa Fe Reaf(?)の降り口。ここで降りるべきなのかどうか迷ってとりあえず降りてみましたが、これが敗因でした。ここを真っ直ぐ行けば、あの朝曲がった交差点に行けたのに、降りてしまった。降りたのは空港に行く道路。地図では道が切れている。下調べをしていたとき、サンタフェ空港は市内からそれほど遠くないのは知っていましたから、とりあえず空港に行ってみよう。そして誰かに聞いてみよう。
途中無人ガソリンスタンドで地図をチェックしていたら、そこに軽トラが入ってきました。給油をしているおじいさんに「すみません、ダウンタウンに行きたいんですけど、どう行けばいいんですか?」
ヒスパニックのおじいさんは英語があまりできないらしく、えーと、えーとと言いながらも、しっかりと教えてくれました。
Muchas muchas gracias! と言ったら大きく手を振ってくれました。
おじさんの言った道を行くと、GPSが間違いなく街の中心部まで進んでいる。よかった!と思ったのは早計でした。ここからいつまでも続く長い旅になるのです。
何人の人に聞いたのか、何度同じ道を往復したのかわからない。
ともかく最後、コンビニの女性店員さんが「この道をまっすぐ!」「まっすぐ!」という力強く言うので、真っ直ぐ行ってみたらモーテル6ダウンタウンにたどり着けました。
着いたのは11時30分。ガソリン代込みの契約をしていてよかった。wifiルータはバッテリーが無くなる寸前。ひとつ褒めてあげたいのはモバイルバッテリーを持って行ったことでした。そのバッテリーも残ランプがひとつ。
途中室内灯をを探していて、赤いつまみを押してしまったらしく、車内に響き渡る「Emergency call」の肉声。さすがアメリカ。これって車にGPSが積んであって、何かあったらこれを押すとピックアップしてくれるのかしらん。
とりあえず「すみませ〜ん、間違えました〜」と言ったけど、本当は助けが必要だったのよ。
迷った原因は、「Taos」と書かれた方向へ行けばよいのに、「ここを行ったら戻ってしまう」と思いこんだから。あの力強く「真っ直ぐ!」の言葉で真っ直ぐ進んでみたら、そこに宿があった。ともかく同じところを3時間以上グルグルと回っていたのです。
ヨロヨロと車を止め、カードキーを差し込むと「開かない」。
フロントに行って呼び鈴を押すと、めちゃ不機嫌そうで眠そうなヒスパニック系の女性が使えるようにしてくれました。
たどり着くまで何人もの人に聞きましたが、答えてくれたほとんどの人がヒスパニック系の人でした。その中で小さな店の改修工事をしている人たちがいました。おそらく家族だと思うのですが、40代くらいの女性は英語ができず、20代前半か、もしかしたら10代かもしれない男の子が私のIpadを見ながら一生懸命教えてくれました。
「カミノシエラ、言ってみて」「かみのしえら」「カミノシエラ」「かみのしえら」
こりゃどうも厳しいと判断されたのか、そばにあった段ボールを引きちぎって地図を書いてくれました。ううう、あなたが書いてくれた地図のとおりに行ったんだけどね、結局途中でまたわけわかんなくなっちゃったの。
昔、アメリカは人種のサラダボウルと習ったけど、ここニューメキシコはメキシコからの違法移民が多く流れ込み、問題化しているみたいです。でも、器用に日本語で書かれたIpadを操り、一生懸命見ず知らずのおばさんに道を教えようとしていた賢そうな彼には、アメリカンドリームはまだあるのだと、信じたい。
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