2015/08/06 - 2015/08/13
1020位(同エリア6885件中)
ぬいぬいさん
ガウディの代表作『サグラダファミリア』をこの目で見てみたい。
そう思ったのが今から7,8年前のこと。
でもなかなかスペインの旅が実現することなく、年を追うごとにその思いが強くなり、今年の夏にようやくその夢が実現しました。
サグラダファミリアが着工したのは、今から133年前の1882年のこと。
最初の設計者だったビリャールが意見の対立から翌年には辞任し、後を引き継いだのが当時はまだ無名だったアントニオ・ガウディでした。
ガウディは設計を一から練り直し、1926年に不慮の事故で亡くなるまでライフワークとしてサグラダ・ファミリアの設計・建築に取り組みました。
彼の死後は建築資金難もあって、完成までに300年かかるのではなどと言われた時期もあったようですが、世界遺産認定後見学者の数が激増したことによる財源の確保や、技術の劇的な進歩もあって、今ではガウディの死後100年にあたる2026年に完成予定と発表されています。
サグラダファミリアを実際に生で見てみると、礼拝堂の美しさ生誕のファサードや受難のファサードの複雑で緻密な装飾にただただ驚くばかり。
2026年の完成した姿もぜひ見たい。
おもわずそう思った次第です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩 飛行機
- 航空会社
- カタール航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
バルセロナ到着してホテルに荷物を預け、早々に今回の旅のメインの目的であるサグラダファミリアをまず下見。
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ガウディの設計した建物の建ち並ぶ、グラシア通りから歩いて来ました。
バルセロナの主だった観光スポットを回るパノラマバスが走ってますが、これって意外に料金高いようです。 -
内部見学の予約は2日後の朝一番なので、まずは外から様子見。
西側の受難のファサードの上には、今なお工事中であることの証として、足場がかかっていたり、タワークレーンが何機も動いていたりします。 -
ファサードの鐘楼は上ることができるので、内部見学の際には世界遺産になっている生誕のファサードの塔に上る予定です。
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まずは外側から一回り
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東側に回るとこの生誕のファサードを見ることができます。
世界遺産に登録されているのはこちらの部分。 -
壁面には建物と一体化した彫刻が施されています。
あとで触れますが、これらの彫刻は一人の日本人が深くかかわっています。 -
目の前の公園の池に映るサグラダファミリア。
ここからのライトアップされた姿は良くガイドブックにも載っていますが、帰国して気付いたのが夜のライトアップを撮り忘れたこと。 -
夜の9時半頃まで明るい夏のバルセロナ
そのタイミングをすっかり逸していました。 -
もうすぐ閉館の8時なのに、こんな明るいと時間の感覚がすっかりなくなってしまいますね。
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西日を受けて茜色になってはいるものの、日が沈むのはまだまだ先
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とりあえず下見はこの位にして、帰りはメトロでと思って乗ったものの、ここでまたバルセロナの地下鉄の不思議に遭遇。
ホテルのある駅までは路線図ではつながっているものの、実際は繋がっていない路線で乗換駅の手前でまた逆走してしまい、かなり遠回りして戻りました。 -
2日後の内部見学の日。
予約は朝の9時。
夜が遅いバルセロナでは朝は比較的のんびりで、サグラダファミリアは9時から開門されます。
ちなみに予約は日本でウェブサイト上で行いカード決済していきました。 -
入口は2ヶ所
既に大勢の人が並んでいましたが、事前予約なので専用のゲートからすんなり入れました。 -
朝9時開門はまだ早いほうで、サンパウ病院などは10時からでした。
朝一番の9時に予約した理由はこれ。 -
ただでさえ混み合うサグラダファミリア
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礼拝堂の上を撮るのであれば混雑した時間に行ってもいいのでしょうが・・・
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朝一番でないと人の姿の入らないこういう写真は撮れませんもの。
聖堂の内部は森をイメージして造られています。 -
人に邪魔されずにじっくり見学するにはやっぱり朝一番の予約が必須ですね。
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イチオシ
礼拝堂に入ってまず息をのんだのはこの光景
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イチオシ
色とりどりのステンドグラス 太陽の光に輝く姿は際立って美しい
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思わず見とれてしまいます。
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どの角度を見ても絵になる姿
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受難のファサードの入口の床にはこんな絵が描かれています。
こちらの入口はまだゲートが開いていません。 -
パイプオルガンでしょうか
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イチオシ
首が痛くなるくらい思わず長いこと見とれてしまいました。
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私は近代建築と呼ばれるこの年代の建物が大好きなんです。
しかも教会建築が大好きな私にとって至福の時をここで過ごすことができました。 -
今もなお年々変化を遂げるサグラダファミリア
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実はこの素晴らしい聖堂の内部が完成したのは、今からわずか5年ほど前の2010年のこと。
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そしてその時、ローマ法王であるベネディクト16世が訪れ、正式にカトリックの教会として認定されました。
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この姿を見ることができるようになったのはつい最近のことなんですね。
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イチオシ
これ完全に万華鏡の世界
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数年前にドイツのマインツで見た青の教会も幻想的でしたがここのブルーもすごい
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イチオシ
ガラスの手すりに映る青のステンドグラスも素晴らしい
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地下の礼拝堂には観光客は入れませんがのぞき窓があって見ることはできます。
ミサが行われているようです。
地下のどこかにアントニオ・ガウディも眠っています。 -
ガラスに映る姿本当に奇麗
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葉っぱの中をよく見るといろんなものが隠れています。
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カブトムシがいたりして
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イエスの降誕を描く彫刻は石で造られたものとは思えないほど
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これは『羊飼いの礼拝』
最初に星を見てキリストに祈ったのが羊飼いといわれ、民衆の象徴とされているとか。
見た目がきれいなので、この部分も外尾悦郎氏が復元したものなんでしょうかね。 -
これが2026年の完成模型
これを見ると今の状態からまだまだ進化していきそうです。
中央の塔もぐっと伸びています。 -
これは『受胎告知』
マリアに神の子の母に選ばれたことを大天使ガブリエルが伝える場面です。 -
イチオシ
世界遺産になっている生誕のファサードですが装飾部分が色が変わっているところが目立ちます。
市民戦争の際に破壊された部分を復元したところのようです。 -
実際にガウディが完成させたサグラダファミリアの部分は、こちらの生誕のファサードと4本の鐘楼
だからこの部分が世界遺産に登録されているわけですね。 -
ガウディが亡くなったのは1926年 74歳の時
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31歳の時に始めたサグラダファミリアの工事。
74歳で亡くなるまで43年間、ライフワークとして仕事に携わっていましたが、その時点で完成していたのは地下の礼拝堂と生誕のファサードの部分だけだったそうです。 -
ちなみにガウディは亡くなる1年前からサグラダファミリアの現場の中に住んでいたそうですが、町をふらふら歩いているときに路面電車に惹かれて3日間生死をさまよった末に亡くなっています。
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病院に運ばれたみすぼらしい姿をした老人をサグラダファミリアの設計者のガウディだとわかっていた人は誰もいなかったそうです。
ガウディの亡骸は地下の礼拝堂の一角に埋葬されていて、今も名を自分の手掛けたサグラダファミリアの工事の進捗を見守り続けています。 -
生誕のファサードの塔に昇るEVの乗り口は入り口の向って右側。
時間の予約制で15分刻みになっていて、予約時間については厳正に管理していて、早く並んでも時間のならないと乗せてもらえません。 -
受難のファサードの塔は上りも下りもEVですが、生誕のファサードは下りが螺旋階段を歩いて降りるので途中の様子を見ることができます。
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二本の塔が途中で橋でつながっていて途中外を眺めることのできる小さなバルコニーがあったりします。
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塔の内部はガランドウになっていて、石積みの構造であることがわかります。
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石の継ぎ目はたくさん見えますが、地震国日本だと多分崩れてしまうのでは・・・
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下を見ると結構高さがありますね
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4本の尖塔の高さは約90mあるようです。
最終的にまん中の塔ができて完成すると170mを超える、世界一の高さを誇る教会となります。 -
下から見上げるとよくわからない鐘楼の上部を身近で見ることができます。
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これは生誕のファサードの4本の塔の真ん中にある糸杉にとまる鳩の大理石の彫刻
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そしてこちらは小尖塔の果実の彫刻 外尾氏の作品です。
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こんな螺旋階段をぐるぐる降りて行きます。
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柱の上部にあるエンブレムのようなこれ。
内照式の照明が入っているのか光っています。 -
西側の受難のファサードは、キリストの受刑、死、復活がテーマ。
こちらはジュセップ・マリア・スビラックが28年前から彫刻を担当。 -
こちらの福音の扉にはイエスの生涯の最後の2日間について『新約聖書』から8000文字抜粋して刻まれています。
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閉まったままの石の扉には文字と絵が刻まれています。
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もう一つの扉にも文字が刻まれています。
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ファサードの彫刻は聖なる晩餐から埋葬までを上・中・下の三層に分けて表現しています。
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柱の上部にあるこの目のような装飾は何を現しているんでしょうね。
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進行中のサグラダファミリアの工事に、ガウディの意思を引きついで、深くかかわっている一人の日本人がいることを皆さんは御存じですか。
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建築家ではなく主任彫刻家として活躍している外尾悦郎氏
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25歳でサグラダファミリアの現場に石工としてに入って以来38年間。
生誕のファサードが2005年に世界遺産に登録される前から、この部分の彫刻を手掛けていて、今では世界のだれもが認める有名な日本人の一人になっています。 -
イチオシ
1階の奥には博物館が併設されていてサグラダファミリアの建築の過程や構造を見ることができます。
一部彫刻の工房もあったりします。 -
構造や各パーツの模型なども展示していて、ああ、こうなってるのかと思わず納得したりして。
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最後にサグラダファミリアにこれから行ってみたいという方へのアドバイスを一言
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人に邪魔されずにじっくりサグラダファミリアを堪能するには朝一番の時間で事前予約していくことをお勧めします。
検索エンジンでサグラダファミリア予約と検索すれば予約サイトがすぐヒットします。 -
イチオシ
2026年の完成のあかつきには4本の鐘楼の真ん中に、ひときわにょきっと伸びた塔がもう一本できる予定です。
これでサグラダファミリアを後にしてカタルーニャ鉄道に乗って、もう一つのガウディの未完の傑作『コロニア・グエル教会』を見に行きます。
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