2014/05/29 - 2014/05/29
66位(同エリア8665件中)
とーりさん
ユーラシア、アフリカ大陸に続き3番目となる北米大陸についに上陸を果たしました。
アメリカ、その中でも特に行きたかったニューヨークと、1日だけちょこっと国を跨いで、カナダにナイアガラの滝を見にツアー参加しました。
アメリカというメジャーな国に今になって初めて旅行した理由は、チップ社会であるため支払いが面倒なのと、若い国であるため歴史的な史跡が少ないということ、それに食事が大味でおいしくないという先入観もあり、訪問を後回しにしてきました。
支払いについての面倒さは否めませんが、歴史の重さだけでない街歩きの楽しさを教えてもらった感があります。
今回も航空券や宿泊場所、ツアー参加も日本でweb予約して現地へ乗り込みました。日程は以下の通りです。
1日目前篇(5/29)1/8 崩壊する国連本部
1日目中編(5/29)2/8 怒涛のメトロポリタン美術館
1日目後編(5/29)3/8 マンハッタンの夕景
2日目前半(5/30)4/8 晴天の孤高、自由の女神
2日目後半(5/30)5/8 エンパイアステートビルの残照
3日目 (5/31)6/8 ナイアガラの霧降
4日目前半(6/ 1)7/8 タイムズスクエアの碧
4日目後半(6 1)8/8 MOMAの衝撃
※1日目は3編に、2日目と4日目は2編にしました。
今回は1日目中篇(怒涛のメトロポリタン美術館)です。大まかな動きは、
(昼食)⇒ メトロポリタン美術館 ⇒ フィリックコレクション ⇒ (ホテル) です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ショッピング
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
【ニューヨーク&ナイアガラの滝旅行(2014年初夏:1日目前篇 崩壊する国連本部 1/8) から続きです】
昼食を終え、メトロポリタン美術館に到着しました。
かなりの数の来館者で賑わっています。切符売場で事前にweb購入していた「ニューヨークシティパス」の引換券を提示し、無事シティパスをゲットです。
美術館のインフォメには日本人係員もいて、親切に教えてもらいました。
(メトロポリタン美術館14:10〜16:46) -
これがシティパスです。
冊子型チケットで5箇所で使用できるもので、切符購入の列に並ぶ必要がないため便利です。
もっとも、メトロポリタン美術館の入館料は任意の寄付とのことなので1ドルでもいいのですが、強心臓を持たない小心者の自分にはそのようなことはできずこちらに頼ることにしました。 -
まずはレンブラント「ホメロスの胸像を見つめるアリストテレス」です。
レンブラント特有の金色を多用した色彩が見事です。 -
続いてロイスダール「小麦畑」です。
ロイスダールはオランダの画家ですが、低地のオランダらしく、空を大きく描いた構図が美しいです。 -
続いてフェルメール作が5点あります。
そのうちのひとつ、まずは、「水差しを持つ女」です。穏やかな日常を描いた作品で、フェルメール特有の左の窓からのやわらかな光が画を暖かみのあるものにしています。 -
そして「少女」。
フェルメール作には珍しく、無地の背景に少女の上半身のみが描かれています。 -
ダヴィッド「アントワーヌローランドラヴォアジエと妻」です。
フランス革命期の画家ダヴィッドは著名な人を描いています。この画中の人物も化学者として有名なラヴォアジエですが、彼も革命動乱の中ギロチンの犠牲になりました。 -
ダヴィッドからもう一枚「ソクラテスの死」です。
ダヴィドらしい丁寧な筆致と悲しむ弟子たちに力強く自説を説くソクラテスが印象的です。 -
ラトゥール「女占い師」です。占いにかこつけてみんなで若者から盗みを働こうとしている構図が面白いです。
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もうひとつラトゥール「悔い改めるマグダラのマリア」です。
強烈な明暗の対照はカラヴァッジョと同じですが、ろうそくの炎などを光源とし、劇的な動きよりも佇むさまは静寂さを感じさせます。 -
カナレット「サンマルコ広場」です。1720年代の作品だそうですが、私が昨年ベネチアで見た風景と変わっていません。
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フィリッポリッピ「開き窓の男女の肖像」です。
リッピは私が好きな画家のひとりですが、この作品は彼の他の画と比べ、構図がなんとなく違う気がします。 -
ヴァトー「メズダン」です。
何となくユーモラスな感じがします。 -
アメリカンウイングに来ました。
まず目に付くのはロイツェ「デラウエア川を渡るワシントン」です。
アメリカ草創期、大陸を切り開いて進む勇ましい初代大統領ジョージワシントンが描かれています。
画自体もとても大きく、写真に納まりきりません。 -
ギフォドの作品です。画題は忘れてしまいました。
これは有名な作品ではないのですが、吸い込まれるような美しさがあり、惹かれるものがありました。 -
日本の展示もありました。なんだかほっとしました。
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再びヨーロッパ絵画に戻ります。今度は19世紀以降の作品が主です。
まずはルニョー「サロメ」。写真と見まごうような出来栄えです。 -
続いてルパージュ「声を聞くジャンヌダルク」です。
ジャンヌダルクの描写は写真のように写実的ですが、正直後ろの聖人?がイマイチです。当時からそのような批判はあったようです。 -
モネ「ラグルヌイエール」です。
光の画家面目躍如といったところ。筆致は荒いですが、水面のたゆとう動きが伝わってくる絶妙な色合いによる光の反射の表現だと思います。 -
ルノアール「シャルパンティエ夫人と子供たち」です。
同じ印象派でもルノアールはモネとは違い、人物画が得意であるような気がします。この画は、暖かみのある、家族の生き生きとした日常を描いています。 -
ゴヤ「マヌエルオソーリオマンリケデスニガ」です。写真撮影OKなメトロポリタン美術館ですが、なぜかこの画だけは撮影不可だったと思います。
純真さと若さのはかなさなどの寓意が込められているとのことです。 -
アングル「ドブロリ公爵夫人」です。
椅子やドレス、特に刺繍が施されたショール部分など質感が見事に表現されています。
私はアングルの画が好きで、これは見たかった画ですが一般のヨーロッパ絵画のブースではなく、ロバートリーマンコレクションのブースにあったので見つからず、結構探しました。見つけたときは感動もひとしおでした。 -
「騎馬の中庭」です。画ばかり見ていたのでこういうのは新鮮に映ります。
-
エジプト美術のブースにあるカバの「ウィリアム」君です。
紀元前作とは思えない見事な彩色です。 -
こちらもエジプト美術のブースにあった小物類です。当時の人々の技術力の高さには感服します。
全部はとても見きれませんが、見たいと思っていたところは概ね回ったのでメトロポリタン美術館を出て次の行程に移ります。 -
メトロポリタン美術館を出て5番街を南に15分ほど歩いてフィリックコレクションにやってきました。
ここは小さい美術館ながら、フェルメールの作品を3点所蔵するなど厳選された作品があるとのことでやってきました。でも入館料$20は高い!
(フィリックコレクション17:00〜17:40) -
館内は撮影不可だったと思いますので、以下で紹介するのはいただいた写真です。
まずは「婦人と召使」。召使が預かっていたラブレターを手渡すシーンのようです。
背景は黒く塗りつぶされていて、フェルメール特有の左側からの柔らかな光を見ることはできませんがその分、明るい服を着た若い女性がクローズアップされて描かれているように見えます。 -
「士官と笑う女」です。
フェルメールの作品は表情がない、または読み取れない女性が多いのですが、画題にあるように珍しくにこやかに笑っています。 -
「稽古の中断」です。
なぜか画中の女性はカメラ目線ならぬ作者目線をしています。 -
他にもエルグレコ「聖ヒエロニムス」などメジャーな画家の作品もあります。
-
極め付けはこれ、アングル「ドーソンヴィル伯爵夫人」です。
メトロポリタン美術館の「ドブロリ公爵夫人」と並びアングルの肖像画の最高傑作のひとつだと思います。
ポーズや表情などとてもよいのですが、実際にはこの態勢は無理があり、鏡に映る姿も角度的に映り方が違うとのことです。
写真のように写実的でありながら写真では写し得ない美を描き出したアングルの面目躍如たる作品だと思います。
フィリックコレクションも充分堪能したので、ここで一旦ホテルへ戻り、休憩してから夜景を見に出かけようと思います。
【ニューヨーク&ナイアガラの滝旅行(2014年初夏:1日目後篇 マンハッタンの夕景 3/8)へ続きます】
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この旅行記へのコメント (9)
-
- ままさん 2016/11/02 10:43:28
- ニューヨーク全て参考になります*゚。+☆+。゚
- とーりさん お久しぶりです
11月8日から ニューヨークに行きます
トーリさんの旅行記 楽しく拝見しながら参考になりました〜♪
出発前にこうして4traを参考にするのも旅行前の醍醐味なんですよね(^_-)-☆
ニューヨーク初めてなんです。楽しみです*゚。+☆+。゚
★ベティーままより
- とーりさん からの返信 2016/11/03 19:38:34
- ニューヨークいいですね。
- ベティーままさんこんばんは、とーりです。いつもありがとうございます。
私の拙いニューヨーク旅行記がお役に立てたのならうれしいです。
これからニューヨークですか、いいですね羨ましいです。テレビで見たことある風景がてんこ盛りに現れるのでそれだけでも楽しいですよ。
是非楽しんで来ていただき、帰国後は旅行記のUP、楽しみにしています。
とーり
-
- yuka☆さん 2015/03/17 15:45:12
- メトロボリタン美術館☆
- とーりさん、こんにちは♪
メトロボリタン美術館をはじめ、NYも絵画の宝庫ですね☆
NYは行った事がないのですが、いつかは訪れてみたいです♪
- とーりさん からの返信 2015/03/17 21:33:59
- コメントいただきありがとうございます。
- yuka☆さんこんばんは、とーりと申します。
ご訪問、投票、コメントいただきありがとうございます。
私もyuka☆さんの旅行記拝見いたしました。プラハのウメドヴィードクーでX33、私も飲みました。強い割には甘かったと懐かしく思い出しました。
ドレスデンのアルテマイスター絵画館のシスティーナの聖母は見たことがないので行きたいです。パスポートも預けなければとは厳しいですね。貴重な情報ありがとうございました。
また訪問させていただきます。
とーり
-
- kayoさん 2015/02/19 00:33:12
- 寄付
- とーりさん、今晩は☆
メトロポリタン美術館、懐かしいです。
NYに住んでた時、何度も通いました。
当時寄付で25セントで入場していたんですが、未だに寄付精神が残っているとは、
驚きでした!NYはお金持ちが多いからと当時は思っていましたが。
NYもいつか再訪してみたいです。
kayo
- とーりさん からの返信 2015/02/19 21:55:57
- こんばんは。
- kayoさんこんばんは、とーりです。
投票、コメントありがとうございます。
ニューヨークに住んでいたのですか、凄いですね。
さらに何度もあの名画を観賞できたのは羨ましい限りです。
私はこの旅行に行く前は、大昔のイメージで街を歩けば強盗に襲われるのではないか、地下鉄は乗ったら危ないぞ、というイメージだったのですが、いい意味でそのイメージが崩れました。
旅行中は全く安全に快適でしたし、道を聞いてもみなさん親切に教えてくれました。住んでみたいな〜とは思いましたが同時に色々な面で住むのは大変だな〜とも思いました。でも旅行として再訪し、今回行けなかったハーレム地区などにも行ってみたいです。
また訪問させていただきます。ありがとうございました。
とーり
-
- rinnmamaさん 2015/02/18 14:50:39
- メトロポリタン美術館
- とーりさん、こんにちは
いつもありがとうございます。
旅行記をアップするのが精一杯で、なかなかコメント出来ないのですが
今回ばかりは、がんばりました。
私もアングルが大好きなので、ドブルリ公爵夫人に見とれてしまいました。
名古屋県美でプーシキン美術展の開催時に、アングルの「聖杯前の聖母」
は2回見に行きました。
今回、もう1点ですがフィリッポの「窓に寄る淑女と紳士」です。
今、名画を愛した女達という本を読んでいるのですが、そこにこの名画の
謂れが出てくるのです^^
私は絵画は素人なので、自分の感性で見ているのですが、詳しい解説書を
見ると、どのような背景のもと描かれたかがわかり、奥深くなるんですね
そして、フィロッポが放蕩者の僧侶画家だった事も,始めて知りました。
メトロポリタンにいきたいけど、どうせ一人でいってきたらと
言われそうですので、機会を狙っています^^
それでは、素敵な絵画を見せて頂き、有難うございました。
下火だそうですが、インフルエンザにお気をつけてください。
rinnmama
- とーりさん からの返信 2015/02/18 22:38:04
- アングルの画いいですよね。
- rinnmamaさんこんばんは、とーりです。こちらこそいつもありがとうございます。
アングルがお好きということでお褒めいただきありがとうございます。
私もラファエロ、カラヴァッジョ、フェルメール、アングルの4人が特に好きで今回のメトロポリタン美術館とフィリックコレクションにはフェルメールとアングルをメインに見に行きました。
rinnmamaさんは美術館に何度も足を運ばれているとのことでご存じのことと思いますが、確かにアングルの画は繊細で写実的なので、是非メトロポリタン美術館に行って間近に観賞されますことをお勧めします。
また、おっしゃっている通り、事前に予習していくと画の中の見どころを探し見つける感動もありますよね。私も下準備してから美術館に行くようにしています。
話は変わりますが、来週から国立新美術館で「ルーヴル美術館展」がやるようですね。残念ながらアングルの画は来ないようですが、フェルメールの「天文学者」をはじめ結構有名どころの画が来る様ですよ(ご存知でしたら悪しからず)。
色々お気遣いありがとうございます。rinnmamaさんもお風邪など召しませんように。また訪問させていただきます。よろしくお願いします
とーり
- rinnmamaさん からの返信 2015/02/18 23:32:03
- RE: アングルの画いいですよね。
- とーりさん、こんばんは
お返事ありがとうございます。
フェルメールはドイツ・ウィーンで沢山見てきました。
ドイツはまた行きたいです。
ルーブル展があるんですね。以前は東京まで行きましたが、最近は
1年に1度の海外での美術館めぐりで良しとしています。
友人がすぐ近くに在住ですので、いつもお出でよ〜といわれますが・・
4月始めにフランスに行きますので、ルーヴルもいけたらいく予定ですが、
5年ぶりですので、新しくなったオルセーの展示の方が興味があります。
あと、ピカソ美術館も、新しくなったようですのでいく予定です。
貴婦人と一角獣も見たかったのですが、いけなかったので、本家の
クリュ二ー美術館には行く予定ですと、盛りだくさんで(笑)
と書きましたが、どうなることか・・・
スペイン旅も終われそうもないですが、もうしばらくお付き合い
頂けましたら、幸いです。
ご情報ありがとうございました。
rinnmama
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