2014/07/10 - 2014/07/17
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peruruさん
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一般の観光客にはあまり馴染みがありませんが、パリ中心部から北方向にあるル・ブルジェ飛行場に隣接して、大きな航空宇宙博物館があります。
この博物館には、ドボワチーヌD520というフランスの第二次大戦の戦闘機が展示されています。第二次世界大戦の初頭には、日本のゼロ戦をはじめ、ドイツのメッサーシュミット、イギリスのスピットファイヤーといった新鋭の戦闘機が性能を競いましたが、フランスではこのドアボチンD520がこれらに対抗する戦闘機でした。
このドボワチーヌD520に搭乗して戦ったフランスのエース ピエール・ル・グロン(Pierre Le Gloan)の逸話は、国のために戦うこととは何か、愛国心とは何か、考えさせられるものがあります。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
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航空宇宙博物館へは、メトロ7号線の終点「La Courneuve-8 Mai 1945」駅で降りて、152号線のバスに乗りル・ブルージュ航空宇宙博物館のバス停で降ります。この写真はちょうどバス停で降りたところです。
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1973年に設けられた博物館とのことで、コンコルドからボーイング747、ミサイルや各時代の軍用機まで多くの実物を展示しており、航空ファンにはお勧めしたい博物館です。
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この航空宇宙博物館は飛行場の一角で、アトラクションは有料ですが、入場自体は無料です。大きな格納庫に第二次大戦の飛行機がまとめて展示されていて、この中にフランスの戦闘機ドボワチーヌD520が天井から吊るされています。
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フランス戦でのドイツの戦闘機メッサーシュミットBf109の最高速度が600km/h以上なのに対して、ドボワチーヌD520の最高速度が530km/h未満と性能面では、当時の新鋭戦闘機の中では、今一つの戦闘機だったようです。
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6番のナンバーが描かれているこの機体は、フランスの撃墜王ピエール・ル・グロン(Pierre Le Gloan)の乗機にちなんでいるのかも知れません。
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彼は1932年から19才で搭乗し、ドイツの対仏戦で、1939年11月23日にモランソルニエ406という戦闘機で、偵察のために飛来したドイツのドルニエ17爆撃機を撃墜して初陣を飾ります。
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1940年6月にドイツのフランス侵攻が始まると、ピエール・ル・グロンはこのドイツの爆撃機ハインケル He111を2機撃墜しします。
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He111は当時のドイツ軍の主力爆撃機でありポーランド侵攻やフランス戦では成果を挙げたものの、防御力に課題があり英国戦では大きな損害を蒙りました。
映画Battle of Britain(空軍大戦略)ではその様子が描かれています。 -
イタリアがフランスに宣戦布告し、イタリア空軍による爆撃攻撃を阻止するためにピエール・ル・グロンの部隊は南フランスに移動させられます。この時点で従来のモランソルニエ406から当時のフランス新鋭機であったこのドボワチーヌD520に乗機が変わります。
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ここでの彼の活躍は目覚ましく、特に6月15日の迎撃では、12機来襲したイタリアのフィアットCr.42を3機撃墜し、帰還中に遭遇したCr.42と爆撃機Br.20の各1機、計5機を撃墜する戦果を挙げます。この時点で彼の撃墜機は通算11機となり、連合国のパイロットの中では最多撃墜王となりました。
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こうした彼の活躍にもかかわらず、残念ながらフランスはドイツの軍門に下り、ドイツの傀儡政権であるヴィシー政権は彼の部隊をシリアに送ります。
当時フランスには戦艦等海軍力を有しており、こうした海軍力は英国の通商ルートの脅威となったためイギリスはフランスに海軍の放棄を求め、承諾しない場合は実力行使を辞さないと迫ります。結局イギリスとフランスは戦うことになってしまいます。 -
この戦いの中で、彼はイギリス空軍と戦うことになり、6機のハリケーンと1機のグラディエーターを撃墜します。
しかし1942年11月に英米軍が北アフリカのフランス領アルジェリアに上陸した際に、彼らの部隊は連合国側に転向し、自由フランス軍として戦います。 -
1943年9月ピエール・ル・グロンは哨戒任務で連合軍側のエアラコブラP39戦闘機で飛び立ちますが、エンジントラブルに見舞われ不時着を余儀なくされますが、着陸の際に燃料タンクが爆発して亡くなってしまいます。枢軸国の飛行機を11機、連合国・英国機を7機、通算18機を撃墜した第二次大戦のフランスのエースでした。
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この博物館にはコンコルドも展示されています。コンコルドが引退したのは2000年の墜落事故が契機となっていますが、シャルルドゴール空港で離陸の際に落下物を踏んでしまい、タイヤが破裂して破片が燃料タンクに達して爆発し113名が亡くなったものでした。
こうした展示物の中には悲惨な航空機事故の歴史が有り、再発を防ぐためにも、こうした影の部分にも目を向けるべきなのかもしれません。
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