2014/07/04 - 2014/07/13
26位(同エリア126件中)
風神さん
ハフパット修道院は、アルメニア北部ロリ州のハフパット村にあります。
1996年同地域のサナイン修道院と共に、ハフパット・サナイン修道院群として、世界遺産に指定されています。
ハフパット修道院は970年前後に聖二シャンによって建てられたビザンティン様式の修道院ですが、1105年セルジューク朝の攻撃によって破壊され、1200年代に再建されました。
最盛期は500人の学僧が集まり、アルメニア正教会の中心的存在でした。
建物にはアルメニア産の玄武岩が使われどっしりと強固な印象を与えます。ハフパット修道院のハフは強いを、パットは壁を意味します。
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今日はこの旅行4日目です。
グルジアの首都トビリシを発ち、陸路国境を越えてアルメニアに入ります。
アルメニアでの最初の訪問は、1996年同地域のサナイン修道院と共に、ハフパット・サナイン修道院群として、世界遺産に指定された、ハフパット修道院です。
途中渡った踏み切りです。
木の枕木、それも太さや長さが微妙に不揃いです。保線状態は悪そうですが、しかし電化されているようです。 -
放棄されて、ボロボロの車両。
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デべト渓谷を遡り、ハフパット村に入りました。
山の上にハフパット修道院が見えてきました。 -
ハフパット修道院敷地内の平面図です。
16が駐車場で土産物屋もあります。
そこに階段つきの入り口があります。 -
入ってすぐ左へ。4の前。
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これは2。
主聖堂4を挟んで5と対を成しています。 -
2の内部。
質素です。 -
主聖堂(聖ニシャン聖堂)。
967〜991年にかけて建てられました。
入り口は小さめです。 -
主聖堂内の「第2の入り口」。
4から3への入り口でかなり小さめ。
腰をかがめないと入れません。 -
間の石壁(4と3の間)も堅固です。
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3の内部。
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至聖所。
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絵は素朴です。
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上部のフレスコ画。
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当然、キリストの顔ですが、傷みが進んでいます。
5年ほど前の写真と比較しても、
傷みがひどくなっている様に見えます。
間違いだと良いのですが。 -
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ハフパット修道院にもたくさんのハチュカルがあります。
その中でも特に有名なハチュカル。
十字架の上、最上部に神と、その左右に2人ずつの天使。 -
磔刑のキリスト右手の上に太陽、
左手の上に月。
キリストの腕の下に聖母マリアと、
キリストを十字架から下ろす人。
左右の一番外側に12使徒。 -
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コーカサス地方のアルメニア正教会は、
その建物本体が概して質素であるのに対して、
ハチュカルは装飾的です。
元々この地方にはキリスト教伝来以前から、
十字形の象徴的かつ宗教的な図柄があり、
それは人の骨を意味することから、
キリスト教の十字架とは全く相容れず、
明確に区別するため非常に装飾的になったとする説もあります。 -
しかし私の考えは違います。
キリスト教伝来以前から骨を象徴する図柄があったとしても、それは既に失われており、区別する必要はないはずです。区別する必要があったとしても簡単な模様や目印など約束事を作れば十分です。
アルメニア正教会は建築も内部の装飾も非常に質素です。そこで生活する聖職者にとっても訪れる信者にとっても、変化に乏しく、いわば「あきがくる」場所です。「あき」は「厭き」と表記することがあるように、心理的には一種の不安定さ、あるいは不快感であって、それは信者・聖職者・修道僧の信仰の深化を阻害する可能性のあるものです。
そこで凝った、あるいは派手な装飾のハチュカルを置くことで、心のバランスを保とうとした、と言うのが私の推測です。
ハフパット修道院に時代の異なる大量のハチュカルが、時には無造作に置かれているのは、次々「欲しくなった」結果だと思います。 -
5です。
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その内部。やはり質素です。
ただ2と違い、十字架の下に布があります。 -
5の背面。
4と5の間を進み、
8・9に向かう途中に振り返っています。 -
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8(図書館)の前から9を通して、
外を見ています。 -
これもハチュカルと言うべきか?
非常にシンプルな十字架。 -
図書館の床にはたくさんの穴があいています。
しばしば敵襲を受けたハフパット修道院では、
重要な物をこの穴の中に隠したそうです。 -
穴の中は、
ごみとコイン。 -
天井の窓。
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このハチュカル、
手彫りでどのくらいの時間を要したのでしょうか? -
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神父さん。
僧衣も質素です。そして気さくです。
庭で出会ったとき、木の実を取って食べさせてくれました。 -
主聖堂で、ミサの1節を朗誦してくれました。
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外に出ました。
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13世紀に建てられた鐘楼。
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主聖堂の背面。
14・15出口のあたりからです。 -
主聖堂の一部は土手状の土に埋まっているように見えます。
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実際埋まっています。
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主聖堂を南側から(平面図の下から)見ています。
トンネルもあります。 -
少し方向を変えて見ると、
かなり複雑な造りであることがわかります。
増改築を繰り返したためという考えもあるようですが、
敵襲に備えた防備のためという推測も可能だと思います。 -
1105年セルジューク朝による破壊から、再建まで100年あまり、
守りに重点が置かれて当然です。
少なくとも主聖堂に到達するのに、
堅固な石壁に作られた、
ふたつの小さな扉を通らなければならないようにした設計は、
「防備」だと感じます。 -
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ハフパット修道院を出ます。
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白い煙が見えます。
アラヴェルディ銅鉱山で、銅とモリブデンの精錬をしているようです。
公害、大丈夫?と心配してしまいます。
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