2014/07/12 - 2014/07/12
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2014年7月に訪れた北海道旅行記です。
ラストを飾る10は、9で途中まで記録した有珠山西山火口群散策路の後半と、
白老(しらおい)のSL(D51333)を訪ねる所までです。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
2000年に訪れた時、西山火口群の中で一番印象に残っていたのが、この場所でした。
大きく口を開けた火口とそこに確かにあった生活の跡。それらはすべてがただの岩や土くれと枯れた草原で構成されていました。荒涼としたという表現が最もふさわしい光景でした。
ところが今、14年が経って訪れてみると、緑が地表を覆い、荒々しかった地肌が穏やかになり、傷跡を飲み込もうとしていました。
向こう岸の真ん中に少し右に頭をかしげた木があります。その右横にわずかにクレーン車のアームの部分が見えます。そして、その下の崖に緑が茂った辺りには水道管が垂れ下がっています。これらは確かにあの当時も見た覚えがあります。
それらは、失われた生活の傷跡として、強烈に印象に残ったのです。
それらが今、静かに緑の中に埋没しようとしています。有珠山西山山麓火口散策路 公園・植物園
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これは、2006年4月の写真ですが、私が見たのもこんな光景でした。ただ、水が溜まってはいなかったように思います。
「置き去り重機」と書かれているのが、クレーン車です。水道管は向こう岸と手前にもありました。今、手前のものは植物の中で見ることは出来ません。
どこを見ても、こんな風に焼け野原のような何も無い状態でした。 -
西山山麓火口散策路第一展望台。ここが先ほど(旅行記9)見た国道の写真で噴煙を上げていた火口です。すっかり緑に覆われてクレーターになっています。
そもそも英語のクレーターは火口のことで、隕石落下の際にできた穴限定の言葉ではありません。英語と日本語の違いはなんとも難しいです。 -
振り返ると、一面野原ですが、左にある折れた電柱と木道の間には、町道が走っていたのです。自然の力はすごいです。
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第一展望台から第二展望台への道。ここが一番隆起した場所です。そちこちに大小様々な火口が口を開けています。
木道の中程にオレンジのヘルメットをしている人が二人います。彼らは、測量をしながら下って来ていましたが、彼らの頭の上辺りも火口です。
火口はたくさんあるので、出来た日などの名称が付いています(例:331火口)。中でも有名なのが、有珠山の名前にちなんだ「有くん」「珠ちゃん」火口です。これらは、南口へ降りる途中にあるので、今回は見ていません。 -
これが頂上の火口です。こうして見ると、この散策路はこの火口のお鉢めぐりのようなものですね。一周できないのが残念です。
そんなのんきなことばかりも言ってはいられません。途中の注意看板にこのようなことが書いてありました。
「噴火が始まって数ヶ月間は、この辺りに熱の兆候はありませんでした。しかし、平成12年頃から地熱が活発になり、90数度の噴気があちこちに見られるようになりました。火傷をしないように、また地熱帯を踏み抜かないようご注意ください。」
地熱帯なんて踏んでしまったら、火傷どころでは済まない気がします。
2000年にここを訪れた時は、まさにこの第2展望台の足元から噴気があちこちで噴き出していて、硫黄の臭いと熱気が漂っていました。踏み抜きはしなかったものの、知らずに噴気孔の上に立っていたこともあります。
今では、木道から離れたところでポヨポヨと噴気が上がっているのが見えるだけです。 -
噴火湾(内浦湾)を挟んで対岸の長万部(おしゃまんべ)や八雲方面が見渡せます。
この展望台は、2000年新山と呼ばれていて、噴火湾の展望がいいです。
足元の地面がむき出しの箇所は、噴気孔があり、植物が生育できないところです。 -
第2展望台の説明板です。もう説明書きなしでは、どこに何があるのか全然わかりません。
壊れて判明しないのではなく、緑に覆われてよく見えないというのが現状です。
ここを訪れるのは、冬枯れの時期の方がわかるかもしれません。 -
国道230号線が少しだけ見える地点です。あちらもアスファルトが割れて植物が生い茂ったのか、アスファルトの上に土砂が堆積して植物が育ったのか不明ですが、結果は同じです。
交通標識だけがモニュメントになっています。 -
噴火湾と洞爺の町が見えます。対岸がかすかに見えます。天気のいい日には駒ケ岳まで見えるのでしょうか。
手前の廃墟は、火口群に来る前に寄った「わかさいも本舗」の工場でした。近くにアパートもあったそうです。
この辺りの特産品である大福豆を原料にしているので、ちょっと人里離れた場所に製造ラインがあったようです。 -
第2展望台から南口へ降りる道です。こちらもワイルドな道のりです。前回はこちらから登って来て、先ほどの建物などの横を歩いた記憶があります。
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第2展望台から見える火口の説明板です。こうして空撮で見ると、火口というものは、まるでアリジゴクのように、いくつも出来て、しかもじわじわと増えていくものだということがわかります。山の天辺が吹き飛んで噴火するわけではないのです(そういう噴火もありますが)。
考えてみれば、富士山の火口は1707年に出来た宝永火口が中腹にあるではないか。しかも第3火口まであるという。
ちっともわかっていなかったんですね。 -
すっかり噴気の収まった頂上ですが、まだ幾分、こうして噴気を上げている場所があります。まだ、山は活動中なんですね。
そろそろ山を降りて、白老(しらおい)に向かいます。今回の旅、最後のSLが待っています。 -
こんな立派な説明板は初めてです。映画のパンフレットみたいです。
以前はポロト公園に保存されていたので、愛称がポロト号なんですね。白老駅 駅
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「D51333」です。JR室蘭本線白老駅の北側に設置されています。
昭和14年12月17日日本車輌により製造。室蘭本線・函館本線・江差線(現在一部廃線になりました)・松前線・夕張線・万字線(廃線)・幌内線で活躍後、昭和50年11月5日廃車。
走行距離26,494,437km。 -
黒光りするほど綺麗です。柵があって近寄れませんが、手入れがきちんとされていて、いい感じです。
冬はシートを被せて保護するのだそうです。 -
SLのすぐ隣をJR室蘭本線が走っています。北海道を代表する特急FURICO(振り子)が通過して行きました。
最近何かと問題の多いJR北海道ですが、線路の敷設距離に対して人が足りないのではないかと思います。
次々に廃線となっているJRですが、それでも広大な北海道の相当な距離を網羅しています。特に冬は過酷な状況での運行が続きます。保守点検も相当厳しいと思います。
民営化しない方が良かったのではないかと思ってしまいます。北海道にだけ負担を負わせるのは無理だと思います。 -
曇りがちな天気の中で、一瞬だけ日が差しました。D51の333(スリースリー)は精一杯の威厳を持って、夕日の中に輝いてくれました。こちらも誇らしい気分になります。まるでお召し列車のような尊厳ある横顔でした。
これで、2014年北海道の旅行記を完了します。最後までご拝読いただき、ありがとうございました。
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