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 覚悟はしていたものの、とうとう義母(妻の母)が帰らぬ永久の旅立ちをしました。<br /> 火葬前にもう一度見えたいと願っているだろう妻の気持ちを思い、訃報を聞いた日の翌日、霊前に供える品を購入してから、早目に仙台を後にしました。<br /> <br /> 妻の実家に到着し、すぐ布団に横たえられた義母を見せてもらいましたが、瞼を閉じて静かに安らかに眠る顔は、まるで即身仏のようにさえ思えました。享年99歳、大正女の意地で家を立派に守り抜き、そして、はくさんちどりにはかけがえのない人生の良き伴侶を残して、大往生です。<br /><br /> 翌日からの納棺・火葬、葬儀、先祖代々の墓への納骨と、初めて妻の実家に4日間連泊し、その合間を縫って、私たち夫婦の亡き父母を偲ぶため、生まれ故郷の何気ない風景の一端をおさめました。<br /> 

葬送と追憶の旅 ~亡き父母たちが見た何気ない風景~

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2014/05/27 - 2014/05/31

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はくさんちどり

はくさんちどりさん

 覚悟はしていたものの、とうとう義母(妻の母)が帰らぬ永久の旅立ちをしました。
 火葬前にもう一度見えたいと願っているだろう妻の気持ちを思い、訃報を聞いた日の翌日、霊前に供える品を購入してから、早目に仙台を後にしました。
 
 妻の実家に到着し、すぐ布団に横たえられた義母を見せてもらいましたが、瞼を閉じて静かに安らかに眠る顔は、まるで即身仏のようにさえ思えました。享年99歳、大正女の意地で家を立派に守り抜き、そして、はくさんちどりにはかけがえのない人生の良き伴侶を残して、大往生です。

 翌日からの納棺・火葬、葬儀、先祖代々の墓への納骨と、初めて妻の実家に4日間連泊し、その合間を縫って、私たち夫婦の亡き父母を偲ぶため、生まれ故郷の何気ない風景の一端をおさめました。
 

同行者
カップル・夫婦(シニア)
交通手段
自家用車
旅行の手配内容
個別手配

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  • 町の斎場の全景。<br />父と母、義父もお世話になりました。<br />息子が生まれた年の正月、父の火葬を行いましたが、当時は煙突から煙が出ていたような気がします。

    町の斎場の全景。
    父と母、義父もお世話になりました。
    息子が生まれた年の正月、父の火葬を行いましたが、当時は煙突から煙が出ていたような気がします。

  • 斎場の駐車場です。

    斎場の駐車場です。

  • 斎場の入口。

    斎場の入口。

  • 斎場入口の厳かなプレート。<br />

    斎場入口の厳かなプレート。

  • 義母が95歳まで耕作していた畑と背後の大きな欅の木。<br />欅の向こう側は、縁が南北に延びる段丘地になっており、八郎潟沿いの沖積平野との境になっています。

    義母が95歳まで耕作していた畑と背後の大きな欅の木。
    欅の向こう側は、縁が南北に延びる段丘地になっており、八郎潟沿いの沖積平野との境になっています。

  • 生前義母が暮らしていた家から見る国道7号交差点。<br />手前は秋田県の県道217号、防雪柵の向こうに大潟村の防風林が見えます。

    生前義母が暮らしていた家から見る国道7号交差点。
    手前は秋田県の県道217号、防雪柵の向こうに大潟村の防風林が見えます。

  • 県道の標識です。<br />森岳鹿渡線と表示されています。

    県道の標識です。
    森岳鹿渡線と表示されています。

  • 県道217号は、森岳を経由して能代方面に行けますが、かつては羽州街道の一部であり、菅江真澄が旅をしながら紀行文を残した道です。

    県道217号は、森岳を経由して能代方面に行けますが、かつては羽州街道の一部であり、菅江真澄が旅をしながら紀行文を残した道です。

  • 倉庫の向こう側に義母が野菜類を育てていた畑があります。

    倉庫の向こう側に義母が野菜類を育てていた畑があります。

  • 妻の実家前の水田に映る欅の木。<br />青葉は目の薬です。<br />稲の幼苗も、35日の忌明け頃にはしっかりと生育していることでしょう。

    妻の実家前の水田に映る欅の木。
    青葉は目の薬です。
    稲の幼苗も、35日の忌明け頃にはしっかりと生育していることでしょう。

  • 道端の野の草は、生命力たっぷりです。

    道端の野の草は、生命力たっぷりです。

  • 庭に花が咲いていました。<br />オダマキやサツキなどです。

    庭に花が咲いていました。
    オダマキやサツキなどです。

  • この草花は、イチゴのようにランナーが伸びて、その先でまた株を増やすそうです。

    この草花は、イチゴのようにランナーが伸びて、その先でまた株を増やすそうです。

  • オダマキは濃い紫、サツキは薄い上品な桃色、ちょっと珍しい色でした。

    オダマキは濃い紫、サツキは薄い上品な桃色、ちょっと珍しい色でした。

  • 生まれ故郷の眺めです。<br />小学校時代、遠足やキノコ採りでよく行った日向山公園に寄りました。

    生まれ故郷の眺めです。
    小学校時代、遠足やキノコ採りでよく行った日向山公園に寄りました。

  • 拡大すると、遠くにはやはり大潟村の東西に延びる防風林が見えます。

    拡大すると、遠くにはやはり大潟村の東西に延びる防風林が見えます。

  • 屋敷林らしきものが見えるので、さらに拡大しました。<br />見た目南側を囲っているようですが・・・生家も南側に屋敷林があって、夏でも昼寝時に風邪を引きそうになるほど涼しかったことを思い出しました。

    屋敷林らしきものが見えるので、さらに拡大しました。
    見た目南側を囲っているようですが・・・生家も南側に屋敷林があって、夏でも昼寝時に風邪を引きそうになるほど涼しかったことを思い出しました。

  • 日向山の平べったい山頂にある神社で、長女がよちよち歩きの頃、乳母車に乗せて連れて来たことがあります。<br />

    日向山の平べったい山頂にある神社で、長女がよちよち歩きの頃、乳母車に乗せて連れて来たことがあります。

  • すぐ隣に、子どもたちが小さいころ、どこで目にしても水道山と言っていた配水池がありました。

    すぐ隣に、子どもたちが小さいころ、どこで目にしても水道山と言っていた配水池がありました。

  • 竣工が平成8年ですから、長女を連れて来た時には当然ありません。

    竣工が平成8年ですから、長女を連れて来た時には当然ありません。

  • 神社への階段を上っていると、脇の黒松にキノコが!<br />何と言うキノコでしょうか?

    神社への階段を上っていると、脇の黒松にキノコが!
    何と言うキノコでしょうか?

  • 神社名は『三吉』さんでした。<br />確か、秋田市東方にある太平山の頂上にあるのも三吉神社だったような気がします。<br />高さは100分の1程度ですが・・・。

    神社名は『三吉』さんでした。
    確か、秋田市東方にある太平山の頂上にあるのも三吉神社だったような気がします。
    高さは100分の1程度ですが・・・。

  • 中はきれいに清掃されていました。<br />いまだ信仰心が篤いことが伺われ、うれしくなりました。

    中はきれいに清掃されていました。
    いまだ信仰心が篤いことが伺われ、うれしくなりました。

  • 守り神は何でしょうか?<br />石碑のようにも見えます。

    守り神は何でしょうか?
    石碑のようにも見えます。

  • 出入口の引き戸を元のようにしっかりと締め、振り返ると、階段わきに銀杏の木がありました。

    出入口の引き戸を元のようにしっかりと締め、振り返ると、階段わきに銀杏の木がありました。

  • 道は配水池の管理道路を兼ねているようです。<br />砂利敷きですが、車がはいれるよう緩い勾配になっています。

    道は配水池の管理道路を兼ねているようです。
    砂利敷きですが、車がはいれるよう緩い勾配になっています。

  • 木々の合間から、段丘地と砂丘地に挟まれた低地の水田が垣間見られます。<br />子供の頃はもっと視界が開けていたような気がします。

    木々の合間から、段丘地と砂丘地に挟まれた低地の水田が垣間見られます。
    子供の頃はもっと視界が開けていたような気がします。

  • 集落の中心部から日向山に来る町道の脇に、介護施設がありました。<br />高齢社会を迎え、都会も地方も増えるのはこのような施設です。

    集落の中心部から日向山に来る町道の脇に、介護施設がありました。
    高齢社会を迎え、都会も地方も増えるのはこのような施設です。

  • 焼町と言っていた集落入口。<br />還暦の同窓会で会ったとき元気だった昔の仲間、息災に過ごしているでしょうか?<br />つい口に出るのは、「兎追いし彼の山、〜〜・・・、〜〜、恙無きや友がき〜〜」。

    焼町と言っていた集落入口。
    還暦の同窓会で会ったとき元気だった昔の仲間、息災に過ごしているでしょうか?
    つい口に出るのは、「兎追いし彼の山、〜〜・・・、〜〜、恙無きや友がき〜〜」。

  • 付近は急傾斜地危険崩壊に指定されたんですね?!<br />砂山は長年の月日が安息勾配を作ってくれ、危険はないのですが、人工的に開発すると安定性が損なわれるがあります。

    付近は急傾斜地危険崩壊に指定されたんですね?!
    砂山は長年の月日が安息勾配を作ってくれ、危険はないのですが、人工的に開発すると安定性が損なわれるがあります。

  • 日向山の東側に広がる水田地帯の舗装された農道から、日向山を望みました。<br />この低地は米代川から八郎潟まで続き、竜となった八郎太郎の伝説と関連があります。

    日向山の東側に広がる水田地帯の舗装された農道から、日向山を望みました。
    この低地は米代川から八郎潟まで続き、竜となった八郎太郎の伝説と関連があります。

  • 同じく日向山の南東側にある焼町の家々です。

    同じく日向山の南東側にある焼町の家々です。

  • 生まれ故郷の集落です。<br />生家は南側にあるので、ここからは見えません。<br />いずれにしても、八郎潟干拓前は、県境の鳥海山が見えたくらい平坦なところで、当時も今も一面の田園風景は変わっていません。<br />

    生まれ故郷の集落です。
    生家は南側にあるので、ここからは見えません。
    いずれにしても、八郎潟干拓前は、県境の鳥海山が見えたくらい平坦なところで、当時も今も一面の田園風景は変わっていません。

  • 集落内にこんな高層建築物もできたんですね。

    集落内にこんな高層建築物もできたんですね。

  • 妻の実家に戻って、庭先から見た田園風景と農家。<br />左にある街道の一本松は、隠れん坊の鬼決めの石投げで、運が悪い子用の最も遠い場所だったそうです。

    妻の実家に戻って、庭先から見た田園風景と農家。
    左にある街道の一本松は、隠れん坊の鬼決めの石投げで、運が悪い子用の最も遠い場所だったそうです。

  • 倉のある民家です。<br />田園地帯らしい、いい雰囲気です。

    倉のある民家です。
    田園地帯らしい、いい雰囲気です。

  • 義母が嫁ぎ、妻が生まれた生家は、この先にありました。<br />広い屋敷の現在地に移ってからは、きっと義母も毎日この風景を眺めていたと思います。

    義母が嫁ぎ、妻が生まれた生家は、この先にありました。
    広い屋敷の現在地に移ってからは、きっと義母も毎日この風景を眺めていたと思います。

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この旅行記へのコメント (3)

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  • fuzzさん 2014/06/27 12:24:22
    大往生
    はくさんちどりさん、はじめまして。

    このたびは岩手の旅行記にご訪問&投票して頂きましてありがとうございます。

    はくさんちどりさんの義母様の旅立ちの旅行記を拝見しました。

    よく人は長生きして亡くなった方へ「大往生」という言葉を使います。

    95歳まで畑仕事をなさってらっしゃったのですか、素晴らしいですね。

    私が99歳まで生きられるかどうかは分かりませんが、正直羨ましいです。

    人はいつ死ぬか分かりませんが、できれば後悔をしない人生を送った後に

    逝きたいと思いますね。

    義母様も、はくさんちどりさんの旅行記をあちらの世界で見た事と思います。

    とても喜んでおられると思います。

    fuzz

    はくさんちどり

    はくさんちどりさん からの返信 2014/06/27 17:44:29
    RE: 大往生
    fuzzさんへ

     こんにちは。
     義母の永久の旅立ちへのお便りありがとうございます。

     妻が言うには、義母は若いころから「自分は丈夫でないから、早く死ぬ」がいつもの口癖だったそうです。

     寿命は自分で決められないので、いつお迎えが来るかは誰にもわかりませんが、fuzzさんが仰るように、後悔しないような人生を送れた後だったらいいですね。

     閑話休題。
     
     三陸沿岸は、仕事で、観光で、何度も行った場所であり、陸前高田は特に、三陸道の地質調査や氷上山という花崗岩の山に興味があって、思い入れのある場所でした。
     奇跡の一本松についての旅行記に感動し、投票させていただきました。

     これから折を見て、他の旅行記も拝見させていただきたいと思い、フォローさせていただきます。
     今後ともよろしくお願いいたします。

     はくさんちどり

    fuzz

    fuzzさん からの返信 2014/06/27 19:35:22
    ありがとうございます。
    はくさんちどりさん

    フォローして頂いてありがとうございます。

    私もフォローさせて頂きます<(_ _)>

    我が家の創立記念日ですか(@_@;)

    そういえば、一度も祝ったことがありません。

    あ、うそうそ。家を建てたばかりの時、親せきを呼んでお祝いしたり

    家に泊めたりしました。

    どこかに行って・・・ではなくて、料理も私一人で作って大変でした。

    それ以来、家を建てた記念日ってしたことはないです。

    今日、主人がボーナスをもってきて、ルンルンです(*^▽^*)

    旅行の資金にタンス貯金をしています(笑)

    私も、これから、はくさんちどりさんの世界にお邪魔します。

    よろしくお願いいたします。

    fuzz

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