2014/01/25 - 2014/01/25
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ちびのぱぱさん
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とうとう博多に来てしまった。
この大都市ですることと言えば、ショッピングにグルメ、でしょうか。
だとすると、わたしにはあまりすることがないように思う。
時刻は、まだ午後3時。
予定よりずいぶん早く来てしまった。
帰りの飛行機が出る9時半まで、何をしたらいいのだろうか……
しかし意外にも、博多は思いで深い場所になりました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- JRローカル 徒歩 Peach
-
遠賀川(おんががわ)……
大阪を5日前に発ち、鈍行に揺られてここまで来てしまった。
門司港駅を出たのが13時55分。
途中、小倉城に寄るのも、若松港に寄るのも、おっくうになってしまって、そのまま、この博多行き普通列車にただ揺られております。
あとで、後悔するかな……。
あとでするから、後悔か。 -
この川の上流には確か、直方(のおがた)があって、そこは林芙美子が「放浪記」の中で、
「直方の町は明けても暮れても煤(すす)けて暗い空であった。砂で漉(こ)した鉄分の多い水で舌がよれるような町であった。」
なんて、ひどいことを書いています。
炭坑で栄えた街ですから、すすけたというのは言い得て妙です。
この遠賀川(おんががわ)のことも何度か登場しているので、きっと思い出深かったのでしょう。
わたしは「放浪記」で、この遠賀川も、直方も、読めませんでした。
ただ、筑豊炭田だけは、かろうじて学校で習っていました。
学校というのは、ありがたいモノです。 -
遠賀川の駅でわずかな時間停車します。
この辺りの駅は、ずいぶん古めかしいなあ。
かつてこの遠賀川上流に広がっていた筑豊炭田は、日本一の石炭生産量を誇っていたといいます。 -
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ふたたび動き始めた車窓は、田園地帯が続く。
九州は「二毛作」が行われる、と、これも学校で習いました。
最近、北海道のお米はすっかり美味しくなりましたが、九州の「にこまる」なるお米は、どんな味がするのだろう。
窓外のパッチワークのような田んぼを眺めながら、九州のお米の味のことを考え、ついでに気象変動にまで妄想を広げました。
ちらりと、農家の庭に咲く白い花とチャボ。
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赤間という駅で特急列車の通過待ちをしているうちに、九州の特急列車にいつか乗ってみたいと思っていたのを思い出しました。
「どうしようか。」
乗りたければ、乗ればいい。
急いで荷物を手にとって、ホームに入ってきた特急列車に飛び乗りました。 -
ちなみに、特急券はホームの自販機で購入しました。
この自販機が目に入ったことも、この酔狂の後押しをしたのです。
一人500円になります。 -
きらめき15号の3号車
九州のJRは元気だなあ。
こんなすてきな特急列車が走っているなんて、うらやましいなあ。
ななつぼし、いつか乗りたいなあ。 -
こんな仕掛けにまで感動。
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31,7営業キロを20分で一走り。
15時11分に博多駅に到着。
だれが喜んだかといえば、妻でした。
いつも貧乏旅行に付き合わせて、ごめんなさい。
さて、どうしよう。
博多では、これといって何をするかという計画はありません。
ただ、博多ラーメンだけは食べよう。
自宅で作って来たメモの中に、「エコちか500円」なるものがありました。
今日は土曜日なので、500円で地下鉄市内乗り放題。
これで、帰りにそのまま空港にも行ける。 -
大濠公園
雨が上がったので、大勢の人が水のほとりを散歩したりジョギングしたり。
さむくないって、いいですね。
木々も鬱蒼としている……。 -
黒田家ゆかりの福岡城趾にむかうと、水仙の花が咲き誇っております。
ああ、やっぱり。 -
門司港の展望台に活けてあった水仙。
とは、ちょっと品種が違うかな。
やはり、あまくて切ないような香りがします。 -
その先に名島門。
「この門は、天正15年(1587)小早川隆景が多々良川口の名島の陵端に築いた名島城の脇門で、慶長年間(1596〜1614)黒田長政が居城を名島城から福岡城に移すときに黒田24騎の一人である林掃部にさげ渡され、邸宅の門として使用されていたもので、「名島ひけ」と呼ばれた名島城の数少ない遺構のひとつです。」
との説明。
多々良は福岡の北にある川ですが、門だけこの後も、あっちこっちさまよったようです。
さまよえる門。 -
そこをくぐると、黒田節で有名な母利太兵衛の長屋門。
もこみちさんがNHKで熱演しています。 -
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満開の梅を見てみたいものです。
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黒田長政は、関ヶ原の戦功により、この筑前の地を与えられました。
おとうさんの勘兵衛は、例によって策士ですから、隠居を貫き、この地には隠居ジジイとして息子に付いてきて、大好きな城造りを行ったのだと想像してみます。
出る杭は打たれるということをいやというほど知っていたでしょうから、最初から天守も作らなかったという説があります。
用心深かったんです。 -
ただ、最近では、この写真の場所に天守の礎石と思われる石が見つかり、文献などからも、ここに作ることは作った。
でも、作ってから、
「やっぱり、まずいんじゃないか。」
ということになったんでしょう。
大阪城普請の際に、
「これ、つかってください。」
と、建材として差し出しちゃったという推測がなされているようです。 -
五日前、赤穂線の鈍行に乗っているとき、長船という駅がありました。
刀剣の里といううたい文句で、駅の案内板に、勘兵衛のおじいちゃんの墓がある、とも記されていました。
あの駅の近くに「福岡」という地名があって、そのふるさとを懐かしんで、ここを福岡城としたのでしょう。
瀬戸内市のホームページを見ると、そういうことが書かれています。
いつも気を遣いながら生きた黒田家の、せめてもの我が儘なのかなあ。
ストレスのたまる世の中です。
どっかで憂さ晴らしをしないと。 -
お堀の鴨。
ヒドリガモ かな。 -
アオサギ
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地下鉄の赤坂駅を目指して、お堀を渡り、明治通りを歩きます。
すると、地下鉄の入り口にしては小さな、地下に通じる入り口を見つけました。 -
なんとも、不思議な入り口で、しばらく見つめていると中から若いカップルが出てきました。
う〜ん、ますますアヤシイ。
降りてみよう。 -
これは、かつてのお堀の作っていた石垣の一部が土中から発見されたものです。
狭い階段の踊り場に、ひとりのおじいさんが座っています。
もう、帰り支度を始めていて、挨拶をすると
「どうぞ。」
と、言ってくださいましたが、この石垣についての質問には、ノーコメント。 -
たった一駅で、天神地下街。
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インフォメーションに、モデルのような若い女性が座っているので、
「ラーメンの屋台街というのは、この辺りにありますか?」
と尋ねると、
「そちらの突き当たりを上がって、昭和通りに出ますと夜に屋台が出ます。」
と、魅力的な笑顔で案内してくださいます。
「一番有名な屋台街は、そこですか?」
と、変な質問を向けると、
「中州にも、たくさん屋台が出ますが、昭和通りも有名です。」
と、さらに魅力的な笑顔でおっしゃいます。
どうも、昭和通りが押しのようなので、日が暮れるまで時間をつぶします。 -
どうも、こういうところで何をして良いのか、分からない。
ちょっと小腹が空いたので、はやっているパン屋さんで調理パンを購入し、近くのベンチで道行く人をおかずにいただきます。
足にきています。
万歩計を見ると、今日はもう2万歩を越えてしまいました。
正直もう、博多ラーメンもどうでも良くなってきていました。
美味しいパンで力が戻り、夕暮れの昭和通りに出ます。 -
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いろいろ迷うと、負のスパイラルが怖いですので、目の前ののれんを、えいやとくぐると、すでに一組の中年カップルの先客がチューハイでやってます。
おでんやらなにやら、いろいろつまみを注文しては、楽しそうに酎ハイにおしゃべりをカクテルして、
ああ、こういうところなんだなあ、屋台は。 -
新妻という店
わたしらは、しろうとですから、おとなしく博多ラーメンを注文。 -
小さな屋台は機能的に作ってあって、妻は興味津々できょろきょろ。
主の若い夫婦は、常連とおぼしき二人連れの会話に、適当に相づちを返していて、居心地の良さそうな空間です。
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のれんの隙間から流れ込む寒気を調味料に、ズルズル、ズルズル。
ああ、おいしいね。
やっぱり、紅ショウガいれるんだ。 -
博多駅に戻り……
みやげを買いました。
浮き世の義理というやつです。
さいきん、この浮き世の義理というのがちょっと楽しくなってきました。 -
たった二駅で空港に着きます。
こんなに便利な空港、あるだろうか。 -
今回の旅のアイテムたち。
大阪ー博多のきっぷは、「乗車記念」というスタンプを押していただいて持ち帰ります。
赤穂、倉敷、尾道、広島、宮島、岩国、山口、下関、門司、に途中下車。
自動改札なんか通らないで、もっと駅名スタンプ押してもらえば良かったなあ。
歩いた総歩数12万 -
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この旅行記へのコメント (3)
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- わんぱく大将さん 2014/04/10 10:14:08
- お疲れさんでした
- ちびのぱぱさん
やっと博多に。お疲れさんです! そうでしょう、JR九州、いい列車もってますよ。 ほんま、思わず乗りたくなるような。
最後はラーメン、新妻で。 おいしそうです。 こちら3:00AM,小腹も空いて来ましたが、寝た方がよさそうです。
大将
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- nakamasananiwaさん 2014/03/23 16:47:47
- 毎度おおきに
- 今一人ジョホ―ルバルはペランギの交差点にありますムスリム系南印度飯屋で昼下がりのテタレをいただいています。気怠そうな天井扇がぷるぷる回ってて動きたく無くなりました。そんな感じでこちらの旅行記拝見してるとええもんですね。上質なものはココロを癒やしてくれます。
さて、帰ろうかな
- ちびのぱぱさん からの返信 2014/03/23 17:30:24
- RE: 毎度おおきに
- nakamasaさん
> 今一人ジョホ―ルバルはペランギの交差点にありますムスリム系南印度飯屋で昼下がりのテタレをいただいています。
うらやましいです。
とりあえず札幌は、今日は晴れました。
おきをつけて!
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