懐かしいパリ滞在、外地での預かり物は絶対禁物だよ！

1972/09/12 - 1972/10/04

　またまた懐かしい写真が出てきた。弱冠２９歳の時に行政視察研修でヨーロッパ５ヵ国訪問に出かけた時の写真が捨てようとしていた書類の中から出てきた。
　パリのモンマルトルの丘を散策する写真を見て再び同じ地に立ってみたいと思っていた。　同じ地にもう一度立ちたい、そんなことはありませんか？
　時の流れを越えて甦った若き日の思い出を改めて噛み締めるひと時でしたが、バブルが始まる少し前の頃、各地の自治体では先進都市に学ぼうと（名目だけ）職員の海外研修が始まった。
　私の奉職していた役所でも職員の海外研修の必要性が叫ばれ、わが市でも第一号を試験的にヨーロッパ派遣することになって、選ばれたのが私でした。
　当時の私は就職してまだ８年目の若造で、総勢２３名の行政視察団は各県からの代表で首長やお偉いさんばかり、とても窮屈だった。
　私一人が２０代。　何とも居心地の悪い、小間使いさせられた旅でした。
　私はドイツ班に所属して同国の教育制度についてレポート整理役をやらされましたが、お偉いさんたちは午前中の各省庁巡りが終われば午後からは市内観光、そして夜は毎晩ナイトショーやライブショーを見ながらの豪華な夕食を楽しんでいました。　
　今から考えるととても楽でしたが、私には割に合わない旅とはいえ公務でしたから文句は言えません。
　当時は海外出張手当として一日１万５千円の小遣いが出張旅費の他にプラスされましたから、それが夜の遊興費に当てられたのです。
　各県のお偉いさんたちは研修報告のまとめを私のような若者に任せ、夜のひと時を有効に楽しんでいたのです。
　JTBの現地職員も心得たもので「ムーランルージュのショーを見ながらの食事、はい、１万２千円でどうですか？」と勧誘するのです。
　シャンペンボトルのオーダーで一晩、金髪嬢と楽しめますよ、と誘っていたのです。
　これはバーで気に入ったホステスにシャンパンをオーダーすると（当時で４万円）その子をお持ち帰りしたいの合図、バーの上階の部屋へと案内され、一戦交えることができるサービスだが、これも人気があった。
　私はその頃「鉄人２８号」というあだ名が付けられていたほどクールで、ホテルに残り研修レポートのまとめに追われていたのだから今思い出すとそんな自分が笑えてきます。
　とにかくハンブルグでは公娼制度で性病の危険がないということで、お好みの女性とひと時を過ごせるとあって夕食もそこそこにみんなどこかへ消えて行ったのを思い出す。　それも料金５千円とのことでした。
　挙句の果て帰国時にはどこの県とは言いませんが、数県のお偉いさんから研修資料の運び屋を頼まれ、羽田税関で捕まり、ひどい目に遭いました。
　日本ではヘアーヌードがまだ解禁されていなかった当時、無修正のAV写真集を日本に持ち込むのに至難の業でしたが、何も知らない若造の私にその役を託したのです。
　私は羽田空港で捕まり、取り調べ室に入れられ、１時間近く絞り上げられ、せっかくの貴重な資料は（？？？）没収され、税関員の楽しむところになったのかな、そんなことはないでしょうが、内容点検のため、彼らはお役目で見なければいけないのでしょう。　　それは嫌なひと時でその間に各県のお偉いさんは我関せずを装い、さっさと消えてしまったのでした。
　皆さんも外国では絶対に他人の荷物を預からない事です。　とても危険です。　
　大学時代の学友の弟がロンドンの空港で預かって来た荷物を成田税関を通関後、手渡す前に「この荷物は何なのだろう？」と気になり、開けてみたら白い粉だった（彼はコカインと思ったらしい、が何だったかは分かりません）、とのこと。　
　慌てて捨てたらしいが、その後数年にわたり狙われているようで怖くて生きた心地がしなかったとのこと。クワバラ、クワバラ！
これが教訓です。

エリア パリ(フランス)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 4.0

• 同行者: 社員・団体旅行
• 一人あたり費用: 50万円 - 100万円
• 航空会社: エールフランス スイスインターナショナルエアラインズ
• 旅行の手配内容: 団体旅行
• 利用旅行会社: JTB

どこへ行っても若い子は絵になりますね。

モンマルトルの丘では画家たちが作品をお金に替えるため展示販売が大盛況！

これはロンドン、バッキンガム宮殿前、　ここでにわか写真屋にたかられないようにご用心！

ケルン駅にて

ドイツの教育庁を訪問したドイツ班のメンバー