2013/08/10 - 2013/08/10
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たびたびさん
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郡上八幡の郡上踊りから、徳島の阿波踊りへの旅。どちらもいつでも行けるとタカをくくっていたのですが、なかなか行けず長年気になっていた踊りです。二つは、日本三大盆踊りだとか。そういう意味ではたまたま盆踊りの旅となったのですが、やはり土地柄は全然違う。地域の多様性を改めて実感する旅になったと思います。
さて、始まりは、郡上八幡。岐阜から山に向かう観光ルートでは、下呂温泉・高山・白川郷という飛騨川沿いの高山線が黄金コース。これに対し、長良川を遡るコースは郡上八幡を目的とする場合しかなくて、マイナーなコースとなってしまいます。さて、初めての郡上八幡で驚いたのは、水の豊かさ。湧水が豊富な場所はよくあるのですが、湧水も天水の清流もというのはあまりないパターンでしょう。これだけの街はそうあるものではありません。
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岐阜から美濃太田まではJR。美濃太田からは、長良川鉄道に乗り換えて、郡上八幡を目指します。鉄道は、長良川沿いで、車窓は至る所で長良川の美しい風景と出会います。水もびくりの透明度。テンションが徐々に高まってきます。
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郡上八幡駅に到着です。
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この建物もすべて木造。レトロですねえ。
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駅を出て、郡上八幡市街に向かいます。
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駅からすぐのサンプルビレッジ・いわさきです。
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ここは、食品サンプルの創業者が経営する食品サンプルの総合施設といったところ。
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これは食品サンプルの始まりというオムレツのサンプル。ここから、歴史は始まりました。
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工房は、サンプルの体験製作をする家族連れで賑わっていました。
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傍らで、これはプロの人が作っているのかと思ったら、これ自体がサンプル。本当に紛らわしいです。
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奥には、顔のやけどを負った岩崎龍三氏が一大奮起して、食品サンプルに生涯を掛けるといった資料展示もあって、随所に見所があると思います。
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少し歩いて、今度は郡上八幡民芸美術館へ。ここは、新栄町の一角です。
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日本画では、横山大観、熊谷守一、前田青邨、川合玉堂、竹内栖鳳、棟方志功、加藤東一、速水御舟といった作品を所蔵しています。ただ、申し訳ありませんが、これではただ集めただけのレベルでしょう。
それより、二階に展示してある当家が医家だった頃の古い書物の方が、ずっと見るべき価値があるように思います。 -
今日は、郡上踊りコンクール。今夜は、ここで見物です。
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また少し歩いて、これは両月堂。まだ、賑やかな街並みが始まる手前の方です。
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イチオシ
水まんじゅうの看板が気になって、寄ってみました。ご主人が、「まだ溶け切ってませんけど、これくらいの方がおいしいかも」といって、お皿に盛って出してくれました。ほー、見た目も涼しげで、これは最高。味の方も、抜群。すべてにお菓子が好きで好きでたまらないといったご主人の気持ちが表れているように感じました。いいじゃないですかあ。このお店は、お勧めです。
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新町通り。この辺りからが市街ですね。
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では、始めに野田軒製菓舗へ。
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郡上八幡の表通りからは一本筋違いになるかもしれませんが、静かな一角にあって、とても雰囲気のある店構えです。
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大正期からの歴史を持つ老舗で、栃の実せんべいが名物。これが栃の実です。
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イチオシ
高山でも何軒かありますが、甘いサクサク系のせんべいですね。
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しかし、お土産にするには、壊れてしまいそうだったので、お土産は「しょうがあめ」にしました。すっきりした味わいの飴玉で、本当に自然な感じ。これも老舗の味わいというものでしょう。
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続いて、虎屋さん。旧市庁舎に続く一番の表通り、新町通り沿いです。外観は、けっこうボロボロで、お店に入っても何が看板商品なんだかわからない。
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雑然とした感じでしたが、聞くと美濃路がおいしいとのこと。いただいてみると、ニッケの香りのする牛皮のお菓子で、なかなか行けてます。やっぱり、それなりの歴史のありそうな老舗の味でした。さすが、郡上八幡で生き残ってきた和菓子屋さんです。
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そして、こちらのやなか屋本舗は、やなか水のこみちの入り口。ここにも水まんじゅうの看板があって、店内をのぞいてみると、水が注ぎ込む浅い木の箱に、ぐい飲みに入れた水まんじゅうが浸かっていました。
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イチオシ
これはきれいですねえ。さっそく、いちご餡の水まんじゅうをいただきました。ぷるんぷるんのまんじゅうに、白餡がさえてます。気分もすっかり涼しくなりました。
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正面には、やなか水のこみちです。街の真ん中に流れる小川ですが、お母さんたちに見守られた小さな子供たちがじゃぶじゃぶ入って、楽しげに水遊びをしていました。
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イチオシ
いつもこんな風に遊んでいるんでしょうか。全く天国のようなのどかな光景です。
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周辺には、やなか三館という三つの施設、「心の森ミュージアム・遊童館」、「奥美濃おもだか家民芸館」、「斎藤美術館」があります。やなか三館の共通券があって、700円ですが、城下町みどころ通行手形という9施設の共通券1,500円もあります。なお、私は泊まりなので、後者にしました。
まずは、心の森ミュージアム 遊童館。 -
大人も童心になって楽しめるというのは、よくある紹介の仕方なので、あまり期待はしていなかったのですが、結果はまさにその通り。
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地元出身の画家であり造形作家の水野政雄氏の作品は、
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どれも暖かいオーラが充満しています。
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そして、細部までとても丁寧に作られていて、美しい。遊び心と工芸技術がしっかり融合した世界。これは収穫でした。
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次は、齋藤美術館。遠藤家、青山家等代々の郡上藩主と親交があったという遠藤家が、代々、270余年にわたり収集してきた書画、陶磁器・銅器・漆器等の茶道具を公開する美術館です。
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歴代の当主はお茶をたしなむ茶人だったようで、その目の確かさにはちょっと驚きました。
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ただ、一方で、これだけの目を持ちながら地元の美濃焼が全くないことも不思議に思いましたが、その後、いろんなところで話を聞くと、美濃焼は伝統的に郡上八幡では美術品としての評価はイマイチのよう。今後、少し掘り下げてみたいテーマです。
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最後は、奥美濃おもだか家民芸館。
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奥に蔵が並んで建っていて、それが展示室。
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一つは、鮎を描いた文人画家、水野柳人の絵画で、
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もう一つは、けっこう雑多な生活道具。民具なので、それはそうなのですが、見様によっては、一つ一つはがらくたです。しかし、それがこうやって集められるとなんだか見応えがあって、不思議なものだと思いました。
なるほど、郡上八幡の育んできたものが少しずつ、イメージになってきました。 -
ここから郡上八幡城に向かいます。宮ヶ瀬橋で吉田川を渡って、
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見下ろすと、この川、すごい透明度ですね。かなりびっくり。水が豊かな日本でもここまでのところあったかなあという感じです。
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城も前に、お昼にしましょう。では、泉坂へ。
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イチオシ
ここは飛騨牛の鉄板焼とかが売りなんでしょうが、私がいただいたのは、古地鳥ステーキと焼きそば。古地鳥はうまみが濃いし、焼きそばもソースのストレートなうまさが小気味よくて、どちらもお勧め。
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ご主人も話好きで、気さくに郡上八幡のことをいろいろ教えてもらいました。これは人気店のはずでしょう。
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お昼を食べたらまた甘いものが目に入って、向かいの金華堂へ。
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お店に入ると、今日の出来立てといった和菓子がおいしそう。緑色が鮮やかなよもぎ餅で餡子を包んだおまんじゅうをいただきました。ショーケースで選んだのですが、それは偽物とのこと。
注文を受けてから、裏で、作って出してくれました。本当に出来立てですね。お茶もいただいて、また元気をもらいました。 -
さて、今度は城に向かいましょう。
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ここが城への入口です。
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写真でもよく見る、郡上八幡城の天守閣です。整った美しさを感じますね。
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あれ、これは、山内一豊と妻の銅像ですね。大きな像で、見上げるとちょうど、郡上八幡城の天守閣が見えるようなかっこうです。
一豊の妻、千代の出生については浅井氏家臣の娘という説もあるようですが、郡上八幡では、残されたいくつかの文献から、八幡城初代城主、遠藤盛数の娘であることは明らかだとしています。それをここでアピールしているんですね。なるほど。 -
郡上八幡城は、郡上八幡の市街を見下ろす山の頂。
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街から見上げた時はそうでもないのですが、
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これを歩いて登ってみるとけっこう険しい道のりです。
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イチオシ
郡上八幡城を築いたのは、戦国時代末期の遠藤盛数。
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同じ一族の東氏を滅ぼし、
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遠藤氏がこの地を支配します。
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その後、江戸期のなって、井上氏二代、金森氏二代、青山氏七代と城主が変遷しています。
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金森氏は領民に重税を課したことで騒動を起こし改易。ちなみに、金森氏は、高山では、街の繁栄の基礎を気付いた恩人という高い評価なのですが、こちらでは、ダメ領主の烙印が押されていて、あまりにも対照的。これほどの違いは、ちょっと奇異に思えるくらいです。
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さて、郡上八幡藩は、その後の青山氏になって政治は安定し、
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郡上踊りも青山氏の遺産という位置づけです。
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岸剣神社は、郡上八幡城のふもとにある神社。4月の第3土・日曜日に行われる春祭は、この岸剣神社と日吉神社・八幡神社の三社の祭りです。
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この祭りでは、大神楽の奉納が行われ、先達・露払等、出花、田楽、猿田彦・鼻高等、市兵衛、おかめ、大幣振、唐子(ササラ1名,太鼓打ち2名)、獅子回し、神楽台、笛吹、鼓、警護など数十名。三社の競演が見ものとなるようです。
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さらに降りてくると、善光寺の本堂の横に「およし観音堂」というお堂がありました。このおよしというのは、八幡城を築く際に人柱として生き埋めにされたという娘のこと。美人の誉れの高い娘だったようですが、八幡城本丸跡の石段の下でオヨシオヨシと言って手を叩くと泣くような声がするといわれているそうです。
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向かいにあるのが安養寺。「郡上御坊」の呼び名を持つ寺は、親鸞上人の弟子が開基です。
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石山合戦では、本願寺派として、信長に対抗する立場を取った有力寺院だったようです。その宝物には、これに関連する古文書が豊富に残っており、生々しくて目を見張りました。郡上八幡の歴史を語る一級品の宝物だと思います。
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これは金森氏の奥方の化粧道具です。
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今度は、郡上八幡博覧館。
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二階が展示室で、施設が立派だけに、
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とてもきれいな展示です。
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藍染の釜に、
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染物。
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土人形も賑やかです。
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ところで、
ここでは、郡上おどりの実演と指導を行っていて、郡上踊りに先立って、とても役に立ちました。 -
即席の指導は、「かわさき」。手のふりを教えてもらっただけでしたが、それがあると足は見よう見まねでまた覚えられる。そういうことも分かったうえでの指導だったように思います。
これは、「猫の子」。猫の仕草がかわいらしくて、これも人気の踊りです。 -
また、ビデオは自分でいつでも見れるので、実は翌日、お気に入りの「春駒」を何度も見たりして復習。けっこう一人でも楽しませてもらいました。
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だんご丸政は、郡上八幡博覧館の並びにあるだんご屋さん。お店を覗くと、タレが光っていい感じのみたらしだんごです。
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イチオシ
甘口と辛口があって、こちらがお勧めという甘口をいただきました。だんごはもっちりして、かなりの弾力もあるし、たれも深い味わい。みたらしだんごは、高山が有名ですが、ここのだんごの方が上のような気がします。これは穴場でしょう。
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続きの郡上八幡城下町プラザは、城下町郡上八幡をイメージした町家風建築の物産館。バスターミナルも兼ねていて、けっこう賑わっています。私は、街歩きの途中、トイレに寄ったくらいですが、中では、ソフトクリームを食べながら寛いでいる人もいて、街歩きの休憩スポットとしての利用価値も高いように思いました。
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再び、川を渡って、上町です。
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桜間見屋は、郡上八幡の街中にあって、一番大きな店構えの老舗のお菓子屋さんかも。
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黒肉桂が看板商品。
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イチオシ
まあるい玉の飴玉で、ころころ舐めていてもなかなかなくならない。かといって、肉桂の味が特に濃いわけでもないのですが、何かギュッと詰まったような飴玉です。
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そして、郡上八幡には、湧水はいくつかあると思うのですが、この宗祇水はちょっと別格かも。連歌の宗匠、飯尾宗祇がほとりに草庵を結び、この清水を愛用したというのが名前の由来です。
市史跡文化財、県の史跡文化財の指定も受け、全国名水百選の一番手ともなったという「水の生まれる町」郡上八幡を象徴する場所のひとつとなっています。 -
イチオシ
その目の前に流れる吉田川。子供たちが、濁流の中で水遊び真っ最中。楽しそうですねえ。
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これは、宮ヶ瀬橋に帰って、見下ろした風景。
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イチオシ
そして、真下を覗くと、さっきの濁流。子供が中で遊んでいるの分かりますかあ。まったく、ゆたかな水に育まれた天国のような街じゃありませんか。それとも、もしかしたら、少し前までは、日本のあちこちで見られた光景なのでしょうか。これは、今後も長く守っていかなければならない場所でしょう。
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宮ヶ瀬橋から新橋に向かいます。
郡上八幡の市街には、食品サンプルのお店が何軒もあって、地元の一大産業のような感じ。その創業者は、岩崎瀧三。昭和7年にオムレツのサンプルを完成させたことに始まります。そして、その生家がこちらです。 -
新橋です。
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これは上流を見たもの。
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これが、真下。4〜5mあって、ここに飛び込むのがまた街の名物になっています。
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横から見たもの。
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少し下まで降りた眺め。なかなかダイナミック。私にはとてもできそうにはありませんね。
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郡上八幡旧庁舎記念館は、新橋のたもとです。この施設は、昭和初期建築の旧役場庁舎を利用したもの。朝は、この前で朝市も行われていました。中は広々。観光案内所もあって、鮎料理の老舗で魚寅を紹介してもらいました。
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少し行ったところにあるのが明宝ジェラート。街の中心部にあって、ここならとても便利です。
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ジェラートは、二種類をカップに盛ってくれるので、一番人気と二番人気のジェラートをチョイス。濃厚な牛乳の味わいとさわやかなヨーグルトの味わいの組み合わせも、とってもGOOD。おいしくいただきました。
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そして、こちら正和堂は、郡上八幡の市街にはあるのですが、表通りからはちょっと入った辺り。
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熱湯を注ぐとアンのなかから薄餅でできた小さな郡上おどり人形が浮き上がってくる「踊りしるこ」が名物のお店です。混ぜると、この人形がくるくる回って、それがまた楽しい趣向。こうしたお菓子を扱うお店が郡上八幡にあること自体、街の品格を上げているような気にもなるお店です。
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今日の郡上踊りの前に、やっぱり、これも有名な白鳥の踊りも見たくなりまして、郡上八幡の駅に向かいます。
ここは、若い女性がいて他に食品サンプルのパフェ作り体験というのもやっているよう。1000円だそうです。 -
街のあちこちには、郡上踊りの期間であることを示す飾りが飾られています。
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ちょっと、白鳥に行ってきますけど、待っててくださいね。では。
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