カカオ豆のふるさと、はるばる西アフリカ・ガーナを旅して②

2013/07/25 - 2013/08/01

ガーナの首都アクラへ。
アクラはイギリスの西アフリカ拠点として発展した歴史があり、現在は人口２２９万人とアフリカでは１０番以内に入る大都市です。現在の温度は２５度。雨季の中休みにあたる７～８月はあまり暑くなく、雨も少なく、一年で一番すごしやすい季節だそうです。

ガーナは西アフリカ諸国経済共同体１５か国の中では、経済的に優等生で、ナイジェリア・セネガルとともに指導的地位にあるとされています。

今回はガーナ・アクラからトーゴ・ロメを経由してベナン・コトヌーまで陸路の旅です。まずはガーナ編です。
航空会社は、行きが関西→イスタンブール→アクラがトルコ航空。帰りがコトヌー→ブリュッセルがブリュッセル航空、ブリュッセル→フランクフルトとフランクフルト→関西がルフトハンザ航空です。

エリア アクラ(ガーナ)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 交通手段: 高速・路線バス タクシー
• 航空会社: ターキッシュ エアラインズ
• 旅行の手配内容: 個別手配

アクラ高等専門学校の卒業式
マコラ市場へ行く途中、人だかりがすごかったので、構内をのぞいてみると、アクラ高等専門学校が卒業式を行っていました。門の前で写真を撮ったり、お母さんが来たりと大賑わいでした。

ビジネス会計、工学、化学、ファッション、デザイン等のコースがあるようです。1949年、イギリス領ゴールドコースト時代に設立され、ガーナで一番古い歴史を誇っているようです

野口英世博士、１９２８年５月にガーナ・アクラで生涯を閉じる。
アクラ市内のガーナ大学メディカルスクールの中にある野口英世記念館を訪れました。

黄熱病の研究でガーナに赴き、最後は自ら罹患したことは有名ですが、記念館には、博士のお母さんからの手紙や、研究に使用した顕微鏡が展示されています。

２年前に故郷福島県の猪苗代湖を模した庭園も造られていました。

「クワメ・エンクルマ」−アフリカ独立の父として有名なエンクルマ。

１９５７年にイギリス領ゴールドコーストが、本国より独立すると、ガーナ共和国と名付け初代首相に就任しました。エンクルマ広場にはエンクルマ廟、記念館があり、首相時代に使用していた車や備品等のほかガーナ独立の軌跡をたどることができます。

エンクルマはガーナ独立の英雄として若い世代には讃えられている反面、エンクルマ時代を知る年輩の方は、対抗者を軒並み投獄してしまう独裁、国営農場化でイギリス時代に軌道に乗っていたカカオ栽培を低調にして経済を混乱したことがあり評価が低いようです。

アフリカ社会主義思想を掲げたことから当時、ソ連、中国と親密であったことも、足跡の写真を見ることで理解できました。

ガーナで見た看板たち

ケンタッキーフライドチキンは世界１２０か国に１８０００店舗展開しているそうですが、所得の低いアフリカではまだまだ未出店の国が多いようです。エジプト・モロッコの北アフリカや南アフリカ周辺国を除くと全く出店のなかったアフリカ大陸。２年前にガーナとケニアにＫＦＣが進出しました。アクラのＯｓｕ地区にあるＫＦＣは西アフリカで唯一のケンタッキーです。夜にKFCの前を通ったのですが、ガーナでは普段見かけない自家用車での家族連れというリッチなお客をたくさん見かけました。値段ですが、２人分のセットが一般の労働者なら日給に相当すると思われます。

ガーナの国民食バンクー
とうもろこしの粉を発酵させ、練って餅みたいにしたものをシチューにつけて食べます。かなり酸っぱいので多くの日本人は口に合わないようです。海外協力隊の隊員も苦手な人が多いのですが、慣れてくると結構ハマる隊員もいらっしゃるとか。
写真はヤギ肉と魚のシチューですがオクラ（現地語でオクロ）を入れる場合も多いです。味ですが、ヤギ肉と魚はイケました。バンクーはお腹が空いているうちは食べられましたが、やはり酸っぱくて飽きてきます。食感は餅よりマッシュポテトに近いです。シチューもパーム油と赤唐辛子がきついので、酸味と辛さで単調な味でした。
ちなみに手で食べるのが標準ですので手食で頂きました。ウエイトレスが水・洗剤・洗面器をテーブルに持ってきて「洗ってね」と水・洗剤をかけてくれるのがガーナの食事風景です。

ガーナの独立広場に行ってみました。独立記念碑とサッカーの試合に使われるスタジアムがあります。「Ｂｌａｃｋ　Ｓｔａｒ　Ｓｑｕａｒｅ」と呼ばれるこの広場、黒い星はガーナ国旗の真ん中にも描かれていてアフリカの自由を表すそうです。

ガーナ・アクラの浜辺で
独立広場横の浜辺に行ってきました。

自転車に乗ってポーズを決めてくれた少年に、日本から持ってきていた「あられ」をおやつに食べてもらったら意外と好評でした。

紙幣はガーナの現行紙幣セディーです。１Ｃｅｄｉ＝４５円です。

６人並んでいる肖像画はガーナ建国に貢献した６人の政治家で、後列左端が初代首相エンクルマ氏です。

考古学や民族の展示の他に、奴隷貿易に関する展示があります。写真は奴隷を拘束する際に用いた器具です。３００年間でアフリカ大陸からアメリカ大陸へ運ばれた奴隷は１５００万人とか２０００万人とか言われていますが、過酷な条件で輸送されたので３分の１から４分の１は航海中に命を落としたそうです。

ガーナ・トーゴ・ベナンの沿岸は奴隷海岸と呼ばれ、奴隷の積出港としてヨーロッパ人が要塞を築きました。（写真の地図）

ティラピア
日本にも一時、養殖用で導入されたティラピアはアフリカ原産ですが、ガーナのボルタ湖で沢山獲れるようで市場でも見かけました。アクラの六本木と言われるOsu地区のカフェテリアでティラピアのグリルを頂きました。

ビールはガーナで一番ポピュラーなＳＴＡＲビールです。

ガーナ・アクラを離れ、トーゴとの国境へ
トロトロ（ハイエースくらいの大きさに無理やり座席を増設したミニバスのことを現地でトロトロと呼んでいます。）トロトロの集まるマコラ市場に荷物を持ってやって来ると、「行先はコートジボワールか、トーゴか？」と声がかかります。自分のトロトロの売り上げを上げるため呼び込みも必死。

トロトロは時刻表がなく、満席になったら出発。

２，３時間は平気で待つこともあるのですが、トーゴ国境のアフラオへは利用者が多く２０分ほどで出発です。３時間半の道のり10Cedi、450円ほどです。