2013/08/04 - 2013/08/04
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たびたびさん
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肘折温泉は、山形新幹線の終点、新庄駅からバスで1時間弱。ただ、便数がかなり少なくて、朝8時の便を逃すと昼過ぎまでもうバスはありません。しかし、東北の温泉ランキングでも、常に上位にある人気の温泉。肘折カルデラと呼ばれる窪地にある温泉街は、外部から隔絶した別天地のような景色。開湯1200年の温泉は、湯もいいし、それなりに情緒のある旅館街もあって、街全体を楽しめます。
この感じをどこと比較したらいいのか。東北なら乳頭温泉でも、松川温泉でも、あつみ温泉や花巻温泉でもないし、難しい。敢えて言えば、熊本の日奈久温泉のような印象でしょうか。この長逗留したくなるような魅力的な温泉はなかなかないと思います。
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前泊した横手の街を出発。新庄に向かいます。
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途中の待ち合わせ、湯沢駅。
湯沢市は、佐竹北家の角館に対して、佐竹南家の街。この湯沢にも、京都からお輿入れした姫君にまつわる祭りがあって、それが、七夕絵どうろうまつり。
京への郷愁を五色の短冊に託して、青竹に飾りつけたのが始まりとされ、約300年の歴史あります。 -
美人画の絵どうろうは、祭り期間以外でも、市内「市民プラザ」で見ることができますが、
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通りには七夕飾りが飾られていました。絵どうろう祭りは、七夕祭りでもあるんですね。なるほど。
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さて、今日の目的地、新庄駅に到着。駅の構内には、新庄祭りの山車が展示されていました。
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この新庄祭りの山車も、すごい迫力ですね。活き活きとしていて、見応えがあります。
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駅を出て、これが駅の全景。山形新幹線の終着駅だけに近代的です。
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これは、街の中心部に向かう道。まっすぐな道です。
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肘折温泉行のバスがやって来ました。ここから一時間弱の行程です。
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街に入る道路は工事中。カルデラの底にある温泉街には、仮設の階段を下って行かなけれななりません。
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これが階段。えらいことになっています。
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街に入ってきました。お土産物屋さんも何軒かあって、新庄駅から遠いのに、なかなか賑わっています。
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開湯の歴史も説明されていて、歴史がある温泉地です。
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さらに先へ。
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ほていやは、肘折温泉の中心部にあるお土産物屋さん。
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看板商品の「ほてい饅頭」というをいただきました。これは、黒砂糖で茶色にテカった蒸かし饅頭。中に餡子が入って、時々目にするタイプです。温泉には、大抵お饅頭がありますが、肘折温泉なら、このほてい饅頭でしょう。
ちょっと、ひと息です。 -
これは郵便局ですね。かなりレトロですよ。
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えっと、上の湯はこの先ですね。
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肘折温泉 上の湯は、肘折温泉にある共同浴場の一つ。温泉街の中心にあって、料金は250円。
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入口に肘折温泉の伝説が挿絵付きで書かれていました。
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イチオシ
共同浴場なので、あまり期待はしていなかったのですが、無色透明の湯がとても心地よい。これは飲泉もできて、かすかに刺激があるような。石風呂のゆったりした風呂でもあり、けっこう情緒もある。旅館の風呂と比べてもそん色ない感じで、もっと高くしても十分いけるのではないかと思います。
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落ち着いたところで、川上のお餅屋さんを訪ねます。
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肘折温泉には、ここの名物なんでしょうか。だんごやお餅の店が何軒かあります。
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たぶん、その中にあって、羽賀だんご店は専業で、一番人気のお店です。メニューには、串に刺しただんごと一口サイズのお餅を盛った餅の二種類の系統があって、それぞれに甘いのや辛いのやのいろんなバリエーションがあります。 -
いただいたのは、納豆餅。これはうまいし、奥深くて何か頭抜けた味わい。多分、納豆餅だけじゃなくて、ほかの味もすごいんでしょう。
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イチオシ
名人のなせる技ありの逸品です。
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肘折温泉街の中心を流れるのは銅山川。その上流、市街の端に、肘折砂防えん堤という砂防ダムがあります。よくある砂防ダムなのですが、遊歩道から眺める滝の流れ落ちる勢いは意外に迫力があって、ダイナミック。築後50年を経過し、国の有形文化財へも登録されているようです。
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温泉街の旅館はそれぞれに源泉を持っているよう。この旅館も旅館の前に源泉があるんですね。
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引き続き、お餅屋さん巡り。今度は「長山もち屋」です。ちょっと坂を上がったところにあります。看板が出ていて、入ったのですが、聞いてみると、予約注文を受けて作るのだそう。小さな温泉地ですし、やっぱり、日保ちがしないものだし、それは仕方がないことでしょう。
むしろ、予約注文を受けずにやっているお店のご苦労は大変なものなんだろうなあと思ってしまいました。 -
では、柿崎もち屋へ。このお店は餅屋が始まりだと思いますが、赤いラーメンの暖簾も下がっています。
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いただいたのは、納豆餅。お餅は、ちまきのように、ちょっと伸ばした形。それに、つるんとした表面が、少し濃いめの醤油出汁を適度に絡めて、とてもおいしいです。
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イチオシ
羽賀だんごのような技の凄さというものではありませんが、この納豆餅はむしろこちらの店の方がツボにはまって、絶妙な味わい。二つの店を食べ比べると、楽しさは倍増します。
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疝気湯は、肘折温泉にある共同浴場の一つ。しかし、この共同浴場は、宿泊客にだけ開放されているようで、日帰りの観光客には利用できません。
私も利用はできませんでしたが、一方で、肘折温泉は、同じ温泉街にあっても、それぞれ湯が微妙に違います。なので、どこかで宿泊された方は、是非、ここも利用されてはいかがかと思います。 -
では、私は、肘折温泉 湯宿 元河原湯へ。
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肘折温泉にあって、「秘湯を守る会」の看板がかかっていたので、入ってみることに。
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利用したのは、日帰り温泉で、最上階の展望風呂。
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お湯はやや濁った黄色です。眼下に銅山川を見下ろすのですが、風呂自体は、イマイチ風情には欠けるかも。かけ流しの勢いがけっこうあって、それはさすがでしたが、上の湯の印象があまりにもよかったので、その分、期待値が上がり過ぎていたのかもしれません。
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お昼は、お蕎麦の寿屋です。川向こうにあって、店構えはちょっと大きいので、すぐに分かります。
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いただいたのは、冷やし鳥蕎麦。野趣あふれる鳥肉に、これも山形蕎麦の特徴である、堅めの麺。細めですが、しっかりとした歯ごたえで、腹持ちがいいお蕎麦です。
で、ここで黄金温泉の情報を入手。なかなかに評判がいいらしい。時間に余裕があって楽勝のはずだったんですが、それならちょっと急ぎましょう。 -
肘折温泉金生館は、肘折温泉街からは歩いて20分弱の黄金温泉にある宿。黄金温泉は、この肘折温泉にあってもも評判がいいとはかなり期待が持てるのでは。楽しみです。
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料金は300円。風呂は露天風呂ですが、熱い湯とぬるい湯があって、黄色に輝くお湯がとてもきれい。ちなみに、黄金温泉は炭酸泉が有名で、それはカルデラ館の方がはっきりしているのですが、こちらの湯はそんなお関係なしに、何んともさっぱりする気持ちの良さ。
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イチオシ
露天風呂の脇。奥に見えるんですが、渓流が流れ落ちてきていて、飲めるんです。そして、その水がまた抜群にうまい。
さらに、女将さんもなんとも感じがいいし、ちょっと楽園のような宿でした。 -
黄金温泉 カルデラ温泉館は、金生館のさらに奥。
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ここは、炭酸を含んだ天然の温泉が有名です。
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風呂場に入る手前に、飲泉場があって、その炭酸泉をいただくのですが、かなりしっかり炭酸を含んでいて、炭酸の味がはっきりわかります。
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イチオシ
風呂はこんな具合。これも素晴らしいです。
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肘折カルデラサイダーも一本いただきましたが、これには10%炭酸泉がはいっているのだそうです。さわやかなサイダーです。
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さて、再び、温泉街に帰ってきました。銅山川です。
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その畔に建つ肘折いでゆ館。肘折温泉では一番巨大な建物です。
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コンクリートの打ちっぱなしの建物の三階が展望風呂になっています。
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一階には、食堂。こちらも悠々とした広さです。受付は、観光案内所を兼ねていて、ここで肘折温泉の市街地図をいただきました。
長い時間をゆっくりすごすなら、肘折温泉では、ここがお勧めです。 -
イチオシ
ところで、肘折温泉の街中には、それぞれの家に提灯が下がっていました。
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これは、ひじおりの灯と言って、肘折温泉の夏のイベントです。7月27日から9月16日まで。
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肘折温泉が開湯1200年を迎えた2007年から、東北芸術工科大学とタイアップして始まったもので、温泉街に34個の灯籠絵が飾られます。
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自然の景色や動植物に、人々の暮らしなど、一つ一つが見応えのあるアート作品になっていて、素晴らしいです。
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あっという間に時間が経って、帰りのバスの時間です。
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さっきの仮設階段を登って、バス停に向かいます。雨が降ったりしたら、大変でしょう。聞くと冬場までには道路が開通するらしいんですが、突貫工事のよう。出来なければ、街は孤立してしまします。
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新庄駅に帰ってきました。時間が少しあるので、もがみ公園にも行ってみましょう。
その前に。御菓子の竹美堂は、新庄駅前にある和菓子屋さん。「くじら餅」というのが看板商品です。 -
くじら餅は、もち米を使った柚餅子とうるち米で作るういろうの中間。もち米とうるち米を半々くらいにしたお餅だそうです。ねっとりした中にもちょっと独特の堅さがあって、それがうまさのベースになっていると思いました。
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新庄駅前の大通り沿いにあるのは杵屋 (新庄店)さん。杵屋は、上山に本社があって、県内にはいくつも店舗がある大手のお菓子屋さんのようです。
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いただいたのは、「栗ひとつ」。名前の通り、大きな栗饅頭で、真ん中に栗が入っているんですが、白餡のほっこりした甘さが全体を包んでいて、何か安心感のある仕上がりでした。
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さらにもがみ公園に近づくと、深田菓子舗。明治10年創業の和菓子のお店です。
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ただ、お店に入るとケーキも含めた洋菓子もそこそこあって、「あじさい」というお菓子をいただきました。薄いアーモンドのスライスを飴で固めたお菓子で、時々これは見かけますね。しかし、生地がちょっと厚く仕上げてあって、少しふっくら感がある。老舗、深田流のアレンジのような気がしました。
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通りは、こぶとり爺さまとおり。特に何もあるわけではありませんが、新庄には、こうした民話の名前の通りがいくつかあるようです。
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これが新庄城。新庄藩6万石、戸沢氏の居城です。
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戸沢氏は、最上氏改易後にこの地に入封。山城であった真室城が不便であることから、この平城を築城します。
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後年、戊辰戦争では、新庄藩は、秋田藩に同調し、奥羽越列同盟から離脱。これに激怒した庄内藩からの攻撃を受け、新庄城は陥落し、そのほとんどを焼失してしまいます。今は、お堀と石垣で当時を偲ぶしかありません。
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戸澤神社は、もがみ公園の中。新庄藩主戸澤家の始祖、戸澤衡盛と角館から新庄に移封してきた際の藩主、戸澤政盛を祀ります。ちなみに、戸澤衡盛は、木曾義仲に属していたようですが、その後、源頼朝に臣従。屋島の戦いや奥州合戦での活躍により、雫石で大身の御家人となったということです。
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最上公園は、新庄城の跡地に作られた公園。新庄駅前から、最上公園までは、歩いて20分くらい。ひたすらまっすぐ進んだ先にあります。城は、戊辰戦争で消失したので、お堀や石垣が当時の面影を残すのみ。一方で、本丸跡には、回遊式の日本庭園が整備されていました。
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新庄ふるさと歴史センターは、もがみ公園の隣り。
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ちょっと寄ってみるくらいで考えていたのですが、その内容には度肝を抜かれました。
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まずは、山車会館。
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重要無形民俗文化財にも指定された新庄まつりの山車2台の展示です。
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イチオシ
駅のロビーにも展示されていましたが、やっぱり迫力が違うような。
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イチオシ
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傍らに、まるで生きているかのような人形もありましたが、その技術の高さは目を見張ります。
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イチオシ
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イチオシ
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ほか、新庄市名誉市民特別記念室では、人間国宝奥山峰石氏の金工作品など。歴史民俗資料館の生活具などもかなりの量で、ちょっとこれだけの保存はなかなか他では見られないと思いました。
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新庄のB級グルメの鳥もつラーメンを食べようと、新庄駅の観光案内所で勧められた急行食堂を訪ねました。
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あっさり系の塩鳥もつラーメンにしましたが、ちょっと微妙。本来、鳥もつの味自体、あっさり味には合わないのかもしれません。まあ、話のタネになったくらいかなあと思います。
さて、これで新庄はおしまい。最後の目的地山形へ向かいます。花笠の祭りが楽しみです。
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