2006/08/22 - 2006/08/30
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scomitcheeseさん
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飛行機を4回乗り継いで22時間4分、待ち時間を入れると約30時間、化粧もはげてへろへろになった頃に着くのが、真冬の夜明け前のラパス。到着30分前に頭痛薬を飲んで高山病に備える。空港のあるエル・アルトは標高4,000m。
飛行機を降りると、顔を突き刺すような冷たさが心地よかった。34~5度の真夏に辟易していたので寒さはとても新鮮だった。しかしジーンズが温度を敏感に感知したのかぶるぶる震え始めた。空気が薄いのか寒いのかわからないが、言われるままに深呼吸に努めた。走ってはいけない。下を向いてはいけない。高山病対策だ。
ラパスの市の形は、人工のものである。元々鉱山で掘り進めるうちにすり鉢状になった。エル・アルトとすり鉢の底とは標高にして700mくらいの差がある。空気の薄い上部には低所得者、すり鉢の底には高所得者が住んでいる。住み分けは歴然。先住民族のアイマラやケチュアの人々ですり鉢の底に住む人はまずいない。所得というより人種により住む地区が違うといってもいいかもしれない。底に住むのはスペイン系である。エル・アルトの街中でスペイン系の人を見かけることはなかった。「アパルトヘイトの南米版と言えるかもしれない。」と同行者の弁は当たっているのかもしれない。ラパスに100万、エル・アルトに100万が住む。国最大の人口過密地域である。2005年先住民アイマラの大統領が初めて選出された。街のあちこちに選挙の名残かモラレスの写真を見かけた。
未明のすり鉢の淵に立つと、灯りが街いっぱいに広がってオレンジの宝石をちりばめたみたいに美しい。山の端がわかるくらいに白々と見えてくると日の出が近い。その山は雪をかぶるイリマニ山(6403m)だった。朝日に溶けようとする最後の星がイリマニの上で大きく光っていた。しかし淵に立っただけでも排気ガスが臭かった。美しい山とのコントラストが激しい。この国の激しさ、ギャップ、格差についてはその後もっと実感することになる。
すり鉢を巻くように降りていく。崖の淵に日干し煉瓦を積んで造った手作りの家がびっしり並ぶ。明けきらぬ道を登る人、下る人がいる。中には走る人がいる。全部先住民族の人たちだ。すり鉢の底近く、高所得者地域のホテルに着いた。ホテルといわず家や店といわず建物は檻の中にある。しっかりガードしなければ安全が得られない国なのだろう。ベッドルーム、バス、トイレが2つずつ、キッチンつきのスウィートに2人だけで泊まる。厳重な檻の中の動物になった。午後からの見学に備えて休憩していたらいつのまにか寝てしまっていた。
●旅行は当地に詳しい友人が企画し募ったが、実際に行けたのは2人で計3人、現地のドライバー氏と4人で回った。交通手段は全くお任せの大名旅行。ずっとためていたお金をえいや!ってはたいて実現した。旅行から数年過ぎても感動が色あせない。写真がどこに行ったか、見つけ次第アップしていきます。
ボリビア記①ラパスへ★
ボリビア記②ケーナ・サンポーニャ工房
ボリビア記③アルティプラノ
ボリビア記④ウユニ
ボリビア記⑤Isra De Pesca塩湖に浮かぶ島
ボリビア記⑥忘れられた村Museoウユニの対岸へ
ボリビア記⑦ブロッケオ
ボリビア記⑧帰途~ハリケーンせまる
●昼からは楽器工房を訪ねます
http://4travel.jp/traveler/scomitcheese/album/10776118/
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 3.0
- ショッピング
- 2.5
- 交通
- 2.5
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- アメリカン航空 JAL
- 旅行の手配内容
- その他
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