2006/08/22 - 2006/08/30
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scomitcheeseさん
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対岸までドライブ。ここは風下にあたり、サラ―ルから強い風が吹きつける。塩とほこりのつむじ風に巻き込まれ、マスクとタオルで顔をおおう。手作りの看板には「Museo魅惑の博物館」と書かれている。こんなところに人が住んでいるのかと思うような荒野でもわだちが続いている。
Museoは、小さな集落の入り口にあった。石を積んで作った羊の囲いの隣りの道を足首まで届くスカートを重ね着したアイマラらしい年配の女性が降りてきた。ほこりは人の到来を知らせる。「一人4ボリビアーノ(60円くらい)。ミイラがあるよ」という。
15歳くらいの少年を頭に3歳くらいの男の子まで4人のきょうだいが出てきた。え?するとこの女性がお母さん。陽射しの強さ、乾燥といった過酷な気候と暮らしは人の年齢をそれ以上に見せるのだなあ。
くりぬいたような横穴に通されると、そこには小さなミイラが4体鎮座し、アルマジロのミイラも10個ほどやじり、ベッド、ゆりかごなどとともに天井を飾っている。子どものミイラだと思う。発掘によって出てきたらしく、子どもたちのお父さんがノートを見ながら説明する。インカ以前のことを言っているらしいが、通訳してくれた人によると説明の年代が矛盾しているという。何だかよくわからないし、何百というやじりは結構きれいだし、胡散くさい匂いがしてきた。おまけに何を指していったのだかわからないが、売ってもいいという。このようなところで発掘品を買ってもうける人もいるのか?
4人の子どもたちがつぎの当たった大きさの合わない服を着て、物珍しそうにお客さんを見ている。アジア系ばかりのお客に興味津々だと見える。しゃべるとお父さんに制される。顔はほこりだらけ、目もとても赤い。写真を撮る許しを得てカメラを向けると、屈託のない笑顔になった。一緒に写真を撮った。
お母さん曰く「ここは忘れられている。ラパスに帰ったら、TV局にこんなところがあると話してほしい。観光の人たちを連れてきてほしい。」忘れられている前に知らないよなあ。ここに来たのは、さんご礁の鍾乳洞とロックアート(ギャラクシア)を見るため。間違って入り込んだ村だったのだ。ただでさえディープな旅に、ミイラとそれを守る家族との出逢いは、荒俣宏風の摩訶不思議なスパイスを加えた。
帰路再びサラールに漕ぎ出す。正真正銘360度塩と空しか見えない地点に到達。対岸も島も見えない。塩嵐の中、太陽すらも見えないくらい激しい風に吹きさらしになりながら記念写真をとった。旅のハイライトにふさわしいものすごい写真になった。
ボリビア記①ラパスへ
ボリビア記②ケーナ・サンポーニャ工房
ボリビア記③アルティプラノ
ボリビア記④ウユニ
ボリビア記⑤Isra De Pesca塩湖に浮かぶ島
ボリビア記⑥忘れられた村Museoウユニの対岸へ★
ボリビア記⑦ブロッケオ
ボリビア記⑧帰途~ハリケーンせまる
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 3.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- タクシー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
食事をした湖岸沿いに車を走らせる。
風が塩を巻き上げ、まともにくるまにぶつかる。 -
それでも轍があるので、人は住んでいる。
閑散とした集落についた。 -
Museo(博物館)を遠くに眺める。
すると、中から中年の女性が現れた。 -
子どものミイラを見せてくれた。
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背中がぞおっとする。
ミイラの置き方もぞんざいで、なんだかかわいそう。 -
無彩色な景色に、
ほっとする小さな花。
背丈が小さいのは、風のすごさを物語っているのかな。 -
家族でMuseoを営んでいる。笑顔は屈託なかったが、あまりにしゃべりすぎると父親らしい年長の男性にとめられていた。
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ギャラクシア。
キリスト教の布教が始まる前からの墓地もあった。 -
元は海底だったと思わせる。
中を歩く私たちは魚になったような気分になる。
旅行者は私たちだけ。 -
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ギャラクシアって墓地でもある。
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洞窟から外をのぞく。
この後岩の上まで登ろうとしたが、あまりの強風に前に進めなくなり退散。 -
さらに塩湖に漕ぎ出でて、別の対岸に到着。
名前は忘れたが火山のふもとにある。2年くらい前にNHKのTVにも出てた雨乞いの祭りをしていた村。
通りに人の姿はほとんどなかった。 -
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村を見下ろす火山。この山のトレッキングもあるらしい。
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円弧のど真ん中にもう一度立つ。
360℃空と塩。
びゅうびゅう風が吹く中で、
同行者が何が聴きたいかリクエストにこたえるって言ってくれたので、
「フィンデルムンド(世界の果て)」がいいって言ったけれど、
それはケーナの曲だった。車にはサンポーニャしかなかったので、サンポーニャで吹いてくれた。
それから「アンデスの詩」も吹いてくれた。
私だけのために吹いてくれて、とても感激した。
天気はいいけれど、寒い!こごえながら、
それでもずっとここに立っていたかった。
去りがたし、ウユニ。 -
ルナサラダ(ホテル)に戻り、2日目の夕陽を眺めた。
明日はもうここを発つ。
沈むのがとても速く感じられた。
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