2012/10/27 - 2012/10/27
170位(同エリア372件中)
naoさん
この日は、京都文化博物館で開催されている『シャガール展2012 -愛の物語-』を鑑賞した後、鯖街道をドライブして熊川宿を訪れました。
1887年、帝政ロシアのヴィテブスク(現在のベラルーシ)に生まれた画家マルク・シャガールは、愛をテーマに、多くの作品を残したことから「愛の画家」と呼ばれています。
この展覧会は、ロシア国立トレチャコフ美術館、国立ロシア美術館などの協力により、モスクワの国立ユダヤ劇場における一連の壁画群や、最愛のベラと結婚したシャガールが、1917年のロシア革命に翻弄されながらも、その幸福を謳い上げた『街の上で』、『散歩』などの代表作が展示されます。
若狭湾で獲れた鯖を京都へ運んだ、通称「鯖街道」と呼ばれる若狭街道沿いに、上ノ町、中ノ町、下ノ町の、三つの地区が連なる熊川宿があります。
江戸時代の熊川宿は近江国との国境に近く、交通や軍事上の要衝だったことから、代々の小浜城主の庇護政策のもと、宿場町として大いに繁栄しました。
熊川宿の町並みの特徴は、屋根の架け方や壁構造などが異なる、多様な建築様式の町屋が混在しながら、一体感のある町並みを形成しているところにあり、一種独特の景観を醸し出しています。
また、熊川宿の町並みになくてはならないのが、豊富な水量と速い流速を誇る「前川」と呼ばれる用水路です。
上ノ町、中ノ町、下ノ町それぞれに、北川と天増川の合流地点や河内川から取水した水が流れるこの用水路は、町並みの景観を構成する重要な要素であるとともに、家ごとに設けられた「かわと」と呼ばれる水利施設を潤す生活用水として、人々の暮らし欠かすことのできないものとなっています。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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色彩の詩人とも呼ばれるシャガールの余韻に浸りながら、鯖街道の熊川宿を目指します。
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熊川宿に着きました。
「道の駅 若狭熊川宿」に車を停めて、宿場町を散策します。 -
宿場に足を踏み入れると、最初に「熊川番所」が見えてきます。
江戸時代、他国との間を往来する人や物の取り締まりを行っていた番所が、近江国との国境に近く、交通や軍事上の要衝だった、ここ熊川宿にも設けられていました。
現在、かつて番所があった上ノ町の東端に、当時の姿そのままに復元されています。 -
番所の役人に代わって、今は猫が睨みをきかせています。
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街道筋に大きな岩が見えてきました。
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「子守り岩」と呼ばれる、いわくありげな岩が鎮座しています。
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だんだん宿場町らしくなってきました。
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中条橋を渡れば、中ノ町です。
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中ノ町に入ってすぐの所に「旧逸見勘兵衛家」があります。
平成7年、町の文化財に指定されたのを機に、古い建築様式の問題点である「明るさ」と「広い空間」の確保をテーマに改修し、新しく快適な住居のあり方を提案するモデルハウスとして生まれ変わっています。 -
ガラス戸、くぐり戸、格子戸の、3種類の戸が並ぶ平入りの町屋。
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中ノ町の町並み。
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熊川宿になくてはならない、町並みに沿って流れる「前川」。
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この川は、豊富な水量と速い流速を誇っていて、家ごとに「かわと」と呼ばれる水利施設を設け、生活に密着した生活用水として利用されています。
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この破風は、熊川宿に伝統的に伝わる様式のようで、多くの町屋で見ることができます。
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「菱屋」という旧家の建物が見えてきました。
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「菱屋」は他の問屋仲間とともに宿場の繁栄を支えた旧家だそうです。
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妻入りの町屋がありました。
熊川宿は、いろんな建築様式の町屋が混在しながら、一体感のある町並みを形成しているのが特徴と言われています。 -
「御蔵道」と名付けられた路地。
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この先にあった船着場からここ地を通って蔵屋敷へ荷物を運んだのでこの名がつけられたそうです。
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この「かわと」の辺りは・・・
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特に流れが速いようです。
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中ノ町と下ノ町を結ぶ、「まがり」と呼ばれる場所にやって来ました。
多くの宿場町に見られる「枡形」の役割を持たせているのでしょうね。 -
下ノ町の町並み。
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この「かわと」では、流水で芋などの皮を剥く「イモ車」が回っています。
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下ノ町の町並み。
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なまこ壁がきれいな蔵。
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すすきの穂が秋の風情を醸し出しています。
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宿場町の西端まで来たので、ここで引き返します。
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この道の突きあたりが「まがり」です。
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中ノ町にある「倉見屋」。
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ここは、宿場の繁栄を支えた問屋の中の一軒で、問屋の形式が残る最も古い町家だそうです。
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屋根越しにお月さまが顔を出しました。
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先ほどの、妻入りの町屋です。
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「菱屋」まで戻って来ました。
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陽が落ちてきたので、お店の明かりが灯りだしました。
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鯖街道らしいお店があります。
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お月さまがはっきり見えるようになりました。
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中条橋の欄干にも・・・
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明かりが灯っています。
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夜の宿場町は、しっとりとした良い雰囲気です。
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町並みには人影も無くなり・・・
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だんだん夜のとばりに包まれていきます。
では、そろそろ帰路につくことにします。 -
帰り道の京都市内で、たまたま東寺の横を通ったのですが・・・
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この日は、五重塔が特別にライトアップされる日とかで・・・
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日頃お目にかかれない、美しい姿を見ることができました。
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