
2012/10/08 - 2012/10/15
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pedaruさん
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その青年は発見した。
銅、シルバー、青銅、赤銅、錫などいろんな金属の板を張り合わせ、凹凸を付けて表面を削ると、そこには今まで見たことのない模様が現れたではないか、かれは狂喜し、更に実験を繰り返した。 あるとき、日本の文献で、これは、「木目(モクメ)」という日本の古くからの技法であると知る。「オーマイゴッド!」
王立美術大学のコンペで優勝し、その副賞として日本行きをゲットする。おりしも京都では、国際クラフト会議が催されていた。この会議に出席していたpedaruはこの青年と意気投合して一週間行動を共にした。入場資格のない彼を、係員の目を盗んで入場させたりした。 別れ際に「東京に来たら寄りなさい」・・・ほんの社交辞令だったのだが・・・
何日かして突然電話があり東京駅まで迎えに行く。自宅の玄関で私を出迎えた妻には後ろに背の高いモジャモジャ頭の髭面の西洋人が立っているのが目に飛び込んで来た。事前の説明もなく、突然の訪問に驚くのは無理もない、・・・・
それから、10日間、「こんにちは」の日本語も言えない彼は持ち前のユーモアとゼスチャーで家族と打ち解けた。・・・・それから、何十年(綾小路きみまろか!)あるときイギリスのジュエリーのホームページで彼の名前を発見した。今では立派なシルバースミスとしてロンドンで活躍中だった。
アリスティア マッカラムのホームページ
http://www.alistairmccallum.co.uk/
- 交通手段
- 鉄道
- 航空会社
- ブリティッシュエアウェイズ
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レセプションから電話があるだろうと待っていると、ドンッドンッと突然ドアが響いた。そこには長身の男が立っていた。あっけない再開だった。
ホームページやメールで分かっていたものの、あの天然パンチパーマや髭面は既に無く、いたずらっぽい眼だけが笑っていた。 -
今日は彼のプランに従って行動することになる。
街でお茶を飲む パブでビールを飲む ジュエラークォーター見学
ジュエリーツールの店見学 クラフトマンズショップ訪問 最後に彼の家でディナー・・・・と -
すべての支払は彼の好意に甘えよう。
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クィーンズウェイからセントラルラインで・・・
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トッテナム・コート・ロードを出ると・・
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突然、こんなのが目の前に・・・
劇場? 映画館? それとも放送局? -
ガラスの大きなドアを開けると、広いギャラリーが私達を迎かい入れる。
彼の後に続いて入る。 -
ロンドンで活躍中のクラフトマンや、アーティスト、作家の発表の場だ。
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信楽焼かと思われるような作品、影響を受けているだろうな。
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繊細な織物、ウール素材とシルクを使用。
ナオ・フクモトさんの作品、「ミルキー・ウエィ」
made 2010 -
オブジェ、このコンセプトはなにかな?
ジュンコ・イワモトさんの作品、ガラスと木のワークです。
made 2012 -
レザーの作品。
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建物をモチーフにしたジュエリーだ。
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ゴールド素材、ネックレス、イヤリングなど、
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色石を使ったリング、石は天然のルビー、エメラルド、サファイアのようだ。
覆輪留めという手法だ。
2700ポンドから -
素人くさい作品だ。
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可愛いネックレスやピアス。
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デザイン性に優れたジュエリーだ。
しかし、やや古いかな・・この感覚・・ -
軽やかなデザインの展開、こういうの好きだな・・
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他にもたくさんの陶芸を見たが、これが、一番インパクトがあった。
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包装紙で包まれたような・・・
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水の上に降った雪が、凍っていく感覚、触るとはかなく壊れそうなガラスの
作品だ。
カレン・ロウレンスさんの作品
115ポンドから とあります。 -
私は、この作品がとっても気に入って、幾らなのか、ディスカウントできないか、小声で彼に頼む。
彼はウインクをして、交渉、 交渉成立、115ポンドで・・・・
なんじゃ、まんまじゃないか!
でも、大満足! 壊れずに日本に持ち帰れるか・・・ -
トッテナム・コート・ロードからアンダーグラウンドで
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電車が来た。 スピード感ある映像、単にピンぼけしているだけか?
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出口へのエスカレーター横には何枚ものジュエリーの広告が・・・ジュエリーの街を予感させる。
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外に出ると、木組みの家、ロンドン大火の前はこんなだったのかな?
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道路の両側は、どこもジュエリーの店が並ぶ。
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1745年からの営業
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ハイジュエリーの店ばかり続く。
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ディスプレイにもこれと言った目を引く物はない。
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ジュエリーのデザインにもこれと言った物はない。
トルコのジュエリーショップの方が、見るべきものがあったな〜
なんて、全部を見ないで断定するのはいけないね。 -
壁に可愛いディスプレイがありました。
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次に訪れたのは、ジュエリー制作用のツールを扱う店。
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海外の工具屋さんを一度は見てみたかった。中には見たこともないような面白い工具があるかもしれない・・・と、
グローバル化した現代では、それを求めるのは無理というもの、むしろ日本にこそ、江戸時代からの面白い道具が在るような気がする、外国人にとっては・・・ -
こんなのが欲しいというと、彼は一生懸命に探してくれたのだが・・・
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「じゃあ、僕のをあげるよ。使ってないのがあるから・・」とアトリエで
頂いたのがこのコンパスです。 -
日本と大差ない品揃えだが、ここは広々とレイアウトしている。
技術立国の日本と呼ばれているが、スイス、バローベ社の糸鋸、イングランド製のバネ・コンパス デグサのロウ材、には敵わない。 -
次に向かったのはパブ、一度は体験したかった。
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アンティークな雰囲気がいい。
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ビールを注文する。カウンターの上に6種類の注ぎ口がある。
ギネス、ベックス、エストレラ、ブラックなど表示がある。
「これを下さい」と指差して -
彼と私は、スタウト(黒ビール)、息子はラガーを・・・
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ロンドンでは公衆トイレはほとんど見かけない。行きたくなったらデパートやパブなどに入って用をたすという。
パブで気がついたのだが、トイレは、ほとんどの店が奥の左側に階段があり、地下に続いている、そこにある。 -
チャーターハウス スクエア スクールのお迎え時間です。
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工事用の土が・・関東ローム層の土が・・なわけ無いか。
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ローマ時代の遺跡、1940年、ドイツ軍による空爆により、この地区は破壊されたが、同時にローマ時代の壁はその姿をあらわした。
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向こうにロンドン博物館が見える。 ということはここはシティという所だな。
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小さな公園に来た。
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公園の入り口のアーチの元に、ゴールドの獣面がある。
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その横がゴールドスミス ホールだ。
ゴールドスミスやシルバースミスなどの工芸家やアーチストの拠り所だ。 -
あいにく今日は閉館だった。
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ここで記念撮影をする。一段高いステップに立ったため、彼より背が高く見えるが、実はその逆。
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立派な建物だ。
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少し歩くと、写真で見覚えのある建物が・・・セントポール大聖堂だ。
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ここはシティ、金融の中心地、 これは王立取引所。
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イングランド銀行。
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次にここでお茶を飲む。
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広々とした店内。えーと、何にしようかな〜
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入り口付近のディスプレイ。
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キャナリー ホワート駅からドックランズ・ライト・レイルウェイで彼の自宅に向かいます。
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ロンドンの南の地区、途中駅グリニッジを通ります。
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ルーシャム駅前。
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テレホンカードを売っている。
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教会の横を通って
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次をまがり
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静かな住宅街に入る。
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「もうすぐだよ〜」
煙突の上に更に細い土管みたいのが乗っているが、あれはなんですか?
「チムニーポットといいます。今は使われてないけどね。」 -
家の前にコスモスが咲いていた。
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やっと、彼の家に着いた。
これでも、築100年の家だそうだ。 -
ティーを飲みながら談笑する。長男のジョージは大学でイラストレーションを学んでいる。イサベルは16歳の学生、末っ子のエスメは12歳、二人とも可愛い女の子だ。 奥さんはとっても気さくな方だ。
日本からのお土産に4人には津軽塗りのお箸を、エスメには折り紙セットをプレゼントする。 -
早速アトリエ拝見、地下室に向かう。
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これは作業台、地金の作業クズを受ける工夫が面白い。
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電動式の圧延ローラー。彼の作業で最も重要な機械だ。
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制作で残った素材、何十にも重なった層の金属の破片だ。
端っこに写真が飾ってある。 -
拡大すると・・
以前はバイクに凝っていて、奥さんと二人でヨーロッパ中を旅行したそうだ。
下は幼いジョージを乗せている写真。 -
何種類ものカナヅチ。気に入っているのはインドで修行した時の四角い槌の
ハンマーだそうだ。 -
線引き盤、この穴より少し太い線を入れて引き抜くと、この穴の形状になって
出てくるのだ。 -
書籍も・・
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な、なんだこれは!おびただしい数のタガネと刻印。
「なんのために、使うのか?」
それは・・・ -
「このようなレリーフのための、良い作業が有効であることを必要としています。」・・・・グーグル翻訳か!
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このタガネや刻印はアリスティアの友人のもので、アトリエに困った彼が自由に使えるようにと、彼に部屋を提供した。
彼の技術は天才的で、作品はデビアスのパンフレットの表紙を飾る程であった。写真はその作品。 -
アリスティアの作品を見せてもらった。シンプルな皿。
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拡大すると・・なんと緻密な・・
「この模様はどうやって作ったのであるか?」
「それは、タガネの存在を重要とすることを、証明するであろう。」
・・・明治時代の翻訳か! -
ボウル。叩き出し。
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アリスティアの面目躍如、このテクスチャー。
このモクメ(木目)技法をやるアーティストは、イギリスで3人、ロンドン
では彼ひとりだけである。 -
このボウルも内側はシルバーである。
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その底面。
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一輪挿しだろうか。 色は薬品を使うという。
話は尽きない、作品の作り方まで図面まで書いて説明する。あ〜 疲れてしまったよ。 -
ドアの外までみんなに見送られて・・・名残は尽きない・・・
ホテルのあるベイズウォーターに帰って来た。見慣れた景色、なんだかホッとするな〜 。 -
omake?
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